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2009.04.27

カリスマはデータを渡す

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デジタルな話ではありません。"しゃべり"の話です。

実は先日の勉強会の講師がある議員さんだったのですが、
この人の話が摩訶不思議でとても面白いの。

熱いです。

身振り手振りも豊かで、口調もとっても意欲的なのですが、
ぜんっぜん心に響かないんです(笑)

いやぁ、こんなに感情が動かない話は初めてだ!

メリハリがあって動きもあるので眠くはならないんですが、
これほど内容が頭にも心に入ってこない話し方も珍しいですね。

もちろんトークがはっきりしてわかりやすいので、
話自体は明確でクリアなのですが、
内容が一語一句理解できても、私にとって、
それはただの音声情報に過ぎないの。

なので終わってみれば、いったい何を話していたのか。
驚くべきことに、
きちんと聞いていたのにあとで思い出せることが何一つなく、
こんなこともあるんだ!本当に不思議な人だったなぁ…と、
別な意味でとても感動しました。

同じ感想を持った友人が複数いたので、
これはたぶん私だけの感覚ではないと思うのですが、
その議員さんの経歴を見ると、
学生時代に弁論大会で優勝経験があるとのことなので、
余計に不思議な気がしました。

    *    *    *    *    *    *

最近二つの講演会に行きました。

ひとつはある経営コンサルタント会社が出した、
本の出版記念セミナーで、
こちらは参加費無料。
もうひとつはチケットが数日で完売したらしい、
ある居酒屋社長さんと人材育成コンサルタントの講演で、
こちらは参加費5000円。

それで面白かったのは、どちらも講師が二人なんですが、
組み合わせのパターンが一緒なんですよね。

先ほどの私の感覚からすると、
前半の方は、何をどう熱く語ってもあまり心に響かないタイプの方で、
後半の方は、出だしの最初の一語を発したときからもう講師の世界。
どちらも後半の方は笑わせたりしみじみとさせたり、
聴衆の感情をうまくつかんで自由自在にいじり、
会場の空気を非常によくコントロールします。

ですが、どちらがカリスマ性があるかと言えば、
どちらも前半の講師のほうなんですよね。

とくに5000円の講演会のほうは彼目当てのお客さんが一杯で、
なんとなく場内はファンクラブ状態の雰囲気でした。

私はこういった現場を見ると、非常に興味関心が募ってきて、
「これっていったいどういうことなんだろう?」と、
すぐに考えちゃうんですよね(笑)
だって、本気で、話、全然面白くないし^^

あ、今検索してみたら、無料のほうの講師の先生も、
○○のカリスマってあちこちのサイトに書いてました。
やっぱりね!なるほど☆

    *    *    *    *    *    *

さて出版記念無料セミナーの講師の方は、
コンサルタント会社の社長さんですが、
私には社員に人望のある人格者という感じには見えませんでした。
経営者も人それぞれですから、それが悪いというわけではなく、
それで社内が締まってうまくいっている場合もあると思います。

ですが、運営をサポートしている社員の方の緊張した様子や、
社長さんが講話中に話の腰を折って社員に出す指示の口調など、
そんなところを見ていると、たぶん絶対、
社内でそこそこに悪口は言われている方ですよね(笑)

片や居酒屋社長のほうは、ファンの皆さんに、
熱烈な信者のような空気も感じられ、
成功を願い夢をかなえたい若者達の、
尊敬を一身に集めたりしているようです。
が、私にはこの少し外れた熱さがどうにも苦手です。

なのでこのときは途中から段々窮屈で居心地が悪くなってきて、
(ちょうどお昼を食べていなかったので)
仕事で電話が入ったような素振りで場外に出ました。
そしてそのまま近くの中華屋に、
さっさとラーメンを食べに行っちゃったのですが(笑)、
「どこがどう人をひきつけるのかその正体を探ろう」と、
思い直して会場に戻るまで、少しエネルギーを必要としましたね。

    *    *    *    *    *    *

さて、ほかの記事中でたまに触れたりしていますが、
私、この頃、人の「タイプ」ということを、
すごく考えるんですよね。

電話の仕事を通じて人の育成に関わってみると、
物事を何でも発展的に捉えて、
1の経験からたくさんの情報を受け取り、
それを自分に次々とフィードバックさせて、
自分を変化させていける人と、
同じ経験をしても発見や気付きの量が少なく、
発想もどちらかといえば固定的で、
他人と関わることに関しても、
無関心だったり苦手感を持っている人と…

そんな二つのタイプにはっきりを分かれることを痛感します。

これもまた、どちらが優れているという話ではなく、
それぞれに大きな長所短所があって、
お互いに補完し合って行けばいい組み合わせなのですが、
それにしては、(ここでいうところの)固定型の人達の、
仕事や社会への劣等感ってすごかったりするんですよね。

私にはそこまで自己価値を低下させる必要はないと思うのですが、
残念ながら今の社会はコミュニケーション能力偏重で、
柔軟で臨機応変で"変われる"思考の人のほうが、
どうしても有利な世の中なので、
そうじゃないタイプのうちでも、特に真面目で向上心のある人は、
自己啓発や意欲向上や夢をかなえるセミナーを渡り歩き、
狭い地方都市では、それでコミュニティができるほどの、
リピーター軍団が暗にできているぐらいです。

でも実際にセミナーがきっかけで主体が変容したという人に、
私はあまり会った事がありません。
私の友人達は皆こういいます。
「頭ではわかっていても実際はなかなかできない」
「そのときはやろうと思っても時間が経つと忘れてしまう」
「こんなに色々出ているのにどうして身につかないんだろう」

そりゃそうだよ。だってたぶん、
セミナーに出ただけで実際に変わることができるのは、
あなた達じゃないほうのタイプの人達なんだもの。
でも、その人達はそもそもたぶん、
その必要も焦りも感じていないから、
こういった場には関心がないし、
わざわざ出かけてくることもたぶんないのさ。

そんな風に考えると、世の中で盛んに開催されている、
各種の自己成長と変化の為のセミナーは、
基本的にアンマッチングで効果がなく不毛なんじゃないかと、
思ったりもするのですが、
それでもカリスマ講師と呼ばれる人達が、
たくさんのファンを挽きつけて止まないのは、
きっと彼らも本来はオーディエンスと、
同じタイプだからなんですよね。

    *    *    *    *    *    *

私が自分の心の中で「固定型」と呼んでいる人達は、
物事をがっちりと固定的に鷲づかみに捉える傾向の人達です。
(私はこのブログでよくアスペルガーの話を書きますが、
今回はそれとは違います。)

ひとつ物事を捉えると心の両手がすべてふさがってしまうため、
そのほかの事柄にはあまり手を伸ばせません。
つまり気を回せないというのが正解だと思います。

だからなんでも次々と関連付けて取り込む発展型の人に比べると、
受け取る情報の量の数が少なく、
人の感情にも無頓着だったりしますが、
その分よそ見をせず、状況や人間関係に流されることもないので、
「いいことはいい」「悪いことは悪い」と結論がはっきりしていて、
他人から見ても落ち着きと冷静さと安定感があります。

ですが今現在の職場の風潮にあっては、
人の気持ちを理解しない、融通が利かない、冷たい、無関心、
白黒の決着をすぐにつけたがるなどと言われることが多く、
頑張っても人としての評価が得られなかったり、
自分になぜ人が付いてこないのか意味がわからなかったりします。
でもそれって、単にタイプの問題だと私は思うんです。

だからその場合に必要なのは、
イメージさせて自分で考えさせることよりも、
できるだけ具体的に、手本を見せ実例を見せ、
ほんの少しハードルの高い実体験をさせて、
心身に十分に配慮しながらある程度強制的に、
違った環境の中に身を置いてもらうことが、
成長への近道のように感じています。

    *    *    *    *    *    *

固定型の人達はあまり感情に訴える話の仕方をしません。
もちろん友達同士でリラックスしているときは別ですが、
固定型の人達は、その場の雰囲気を全体で捉えて、
それに合わせて自分の出方を微調整していくことは苦手なので、
自分の考え、思い、伝えたいことはすべて、
言葉という音声に乗せてデータとしてストレートに相手に渡します。

一方発展型の人は、言葉にデータを載せると同時に、
ノンバーバルな見えない通信回路に感情を乗せて送信するので、
相手と自分との通信路は"データ"と"感情"の二本立てです。
なので同じタイプの人にはお話が非常に響きますが、
違うタイプの人には弱さや不安定を感じさせて、
あまり内容が響きません。

だからきっと、俗に言うカリスマ講師とは、
同じタイプである固定型の人達に、
強い波動で強力にデータのみを手渡せる人達で、
ゆえに人によって評価や感じ方が分かれるのも、
私は当然だと思うんですよね。

最初の話題に戻ると、
出版記念無料セミナーの方の前半の講師は、
貧しい家庭に生まれ、厳しい仕事を転々としながら、
勉強を続けて税理士になったそうですが、
この意志の強さとブレない目的意識は、
発展型の人間にはありません。

発展型の人はそこそこ適応力がある分諦めが早く、
「ま、どこへ行ってもそこそこやっていけるさ」と、
人生への取り組みが甘いので、
初志貫徹力はあまりありません。

というか、税理士という職業自体が、
頑固で融通の利かない人が多いように感じているので、
ちょっと”らしい”感じがしますよね!

また5000円の講演会のほうの前半の講師は、
仕事に挫折して一度ウツになっているというお話なので、
たぶんこの方も、環境の中で、
何かに柔軟に適応できなかった方なのかもしれません。

そんな方達がひとたび成功すると、
凡人には賛否の分かれる特有の臭みを醸し出して、
それがまた熱烈なファンを作っていくのですが、
実際にその話の内容に人生の深みを心底感じるかといえば、
私にとっての答えはNOで、これが聞いていてもちっとも面白くない。
なので、頭の中が段々退屈になって来て、
つい寝てしまうんですわ(笑)

出版記念の無料セミナーのときなんて三度も寝ちゃったけど、
一緒に行った知人も同じ。
また、5000円の講演会(の前半)のときは、
私は耐え切れずに外に出ましたが、
戻ったらやはり友人は寝てました(笑)。

どちらも知る人ぞ知る人気講師なのに、
私達ってこの手はダメね~^^;

でも、後半はいきなりシャッキリですよ!
だって話がメチャメチャ面白いんだもん。
頷いたり共感したり、5000円の後半講師のほうは、
ツテのある友人に紹介を頼んで楽屋に連れて行ってもらい、
名刺交換までしちゃったもんね~(笑)

でも、それでも、
その日の300人の聴衆の目当ては、
やっぱりあくまでも居酒屋社長、みたいな。
ま、そんな感じ。

    *    *    *    *    *    *

出版記念無料セミナーのだみ声講師には、
一緒に行った知人が、「なんか好かない。品がない」を、
何度も繰り返していましたが、
内容自体は私は面白かったですよ。

特定の数値を人材教育と管理に使うという発想も、
初めてで面白かったし、今後の自分の大きなヒントになりました。

そのコンサルタント講師も、前述の居酒屋社長も、
両者とも性格は違えど、人のタイプとしては固定タイプで、
しゃべりはあくまでも音声データオンリー型なんですが、
居酒屋社長がデータとして私達に渡したのが「意欲と熱さ」という、
形のないものだったのに対して、
コンサルタント講師のほうは、プロジェクター画像を駆使しての、
「論理と数値」だったため、
それはそれで私の心には染み入りやすかったです。

ただし、いずれの講演会も、
一緒に行ったのが講師仲間だったため、
終わってからの感想が双方どちらも完全に講師目線で、
「発声が悪い」とか「声が聞き苦しい」とか、
「この講師の会社の世代交代が心配」とか、
「この会社は退職者が多いのではないか?」とか、
もしかして私達って、変よね?といいながら帰宅しました。

講演会って面白いですね。
 

 
 

 
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コメント

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

【株の入門さん】
ありがとうございます。
また遊びに来てください(^o^)/

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