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2008.01.17

御(ぎょ)しやすい人を御す

Se Ya!と言っておきながら、また来ました。
私にとってブログというのは、
頭の中をすっかり物書きモードにしてしまう場所なので、
一度勢いがつくと、なかなか減速しないようです。


さて、ここ数日の私は、
契約会社の研修室で、2名の新人さんに、
就業前研修を行っているのですが、
実は最近、増員や欠員補充があるたびに、
悪くない新人さんが、あまり時間をおかずに見つかるので、
安心感がとても強まっているところなんです。


が、それは社会情勢云々の話ではなく、
採用担当者が細川さん(30代後半女性/仮名)から、
最近入ってきた上野さん(たぶん30代半ば/仮名)に、
変わったことが大きいのではないか?と、
ひそかに思っているんです。


細川さんは機転もよく利く仕事のできる人ですが、
何年も一緒に仕事をしてきて最近感じているのは、
意外にも、"人"を怖がるところのある人だなぁ…、
と、言うこと。
元気で明るくて行動力があるし、社内でもベテランなので、
そこを指摘する人は誰もいないと思うんだけど、
同じクライアント担当としてペアで仕事をすると、
私はその辺をよく感じます。


今までも感じたことなんですが、
細川さんは、ここぞ!というときでも、
声がけや、おすすめ、勧誘のセリフを、
きちんと明朗に落ち着いて、
相手にはっきり言わないんですよね。


うちのリストに載っている人にこちらから電話をかけて、
仕事の紹介するのだから、
電話をもらった人も、ある程度そのつもりで聞いているはず。
けれど出向先から所用で契約会社に来て、
たまたま近くでそのトークを聞いていたりすると、
相手の人が、「結局今の電話って、何だったんだろう?」
と思うような内容のときも多いの。


もちろん私達は、物欲しさを表に出さないように(笑)、
「近況をお伺いにお電話差し上げました」という前置きから、
話を始める事も多いのですが、
たまたま先方が仕事を探していて、
しかも興味と関心と条件が合いそうなときは、
「どうですか?」「いかがでしょうか?」「やってみませんか?」と、
それなりの働きかけは明確にします。
でも細川さんはどこか及び腰で曖昧なときも。


そう!思い出した。


前任者から細川さんに担当が変わった数年前、
「どんな人がいいのかわからない」
「どういった業務説明をすればいいいのかよくわからない」
「急募と言いながらスケジュール未確定ではおすすめできない」
「詳細がわからないので何も説明できない」
と、様々な事に関して、わからない、できない、と言われて、
その都度契約会社に足を運んで、
何度も打ち合わせをしましたが、
心の中では、なんだかすべてにおいて堅い人だなぁ…
と感じていたのを思い出します。
その雰囲気は、前出の「ジレンマ~ここだけの話~」にも、
よく出ていますよね。(それで書きたくなった話なのですが^^)


計画的な採用は別として、
企業さんの緊急増員や欠員補充は、
一刻も早く「当社にいい人がいます!」と、
先に手を上げたほうが勝ちです。
また先に人を決めてから予定を組んでいくことも多いです。
なのでその状況下で、「すべての詳細が決まらないと動けない」
と強く主張するのは、営業的な発想に欠けていて、
会社の利益にならないなぁ…と思っていました。


その人の性格にもよりますが、
早い段階で「今回はこういう進め方になりますが…」と、
不測の事態の可能性も説明し、
それでもOKしてくれる人ならたいてい付いてきてくれますし、
不安で不服な人は、その時点で断ってきます。
また急ぎの募集に対して、
複数の会社でコンペや入札になったときなども、
契約が取れなければ、前もって見込みでお願いした方は、
残念ながらお断りするしかなくなるので、
採用担当はスタッフとの相互の信頼関係と、
お詫びのスキルが必須で、むしろそれがあれば、
そんなに細部に対して不安を持つ事もないように思います。


やがて、常駐の現場担当者として、
クライアント企業に出向して仕事をしている私は、
何かと安心して細川さんだけに任せていられなくなってきて、
段々営業戦略や採用方針やスケジューリングまで、
こちらのほうで先を予測して指示出しをするようになり、
それでいつの間にか、全体に主導権を持つ人に、
なっちゃったんですよね。
だってそうやってでも、前へ前へと進ませていかないと、
競合各社の中で、うちだけ完全に取り残されちゃうもの。
それは会社のためというより、現場のアタシが一番困るのだ^^


    *    *    *    *    *    *


細川さんがそこまで"確定情報"にこだわるのは、
きっとどこかに隠れた対人恐怖があって、
候補者のスタッフといい関係を保てないからかもしれないね。


私と営業のメグちゃん(20代後半女性/仮名)は、
そういう部分でスタッフさんと揉めた事はないんですが、
細川さんは企業側の都合による予定変更などに限らず、
説明不足や、言った言わないの行き違いで、
数はとても少ないけれど、幾度か揉めた事があるんです。


これはたぶん細川さんに、
人の心を読むのが苦手なところがあって、
何をどこまでどう言って、どんなメリハリで説明すれば、
相手が気持ちよく納得してくれるか、
よく見えなくて自信がないから、という理由もあるんでしょうね。


だから神経質な人に大雑把な説明をして不信感を持たれたり、
自尊心の高い人に高圧的な説明をして相手を怒らせたり、
そういった彼女なりの「心の傷」と「意味のわからなさ」がまた、
色々な苦手意識を強めて、
いっそう大事なときに大事なことをはっきり言わない悪循環に、
なっていくのかもしれません。私はそんな風に分析しちゃうかな?


    *    *    *    *    *    *


私がこの仕事に就いた7年前と比較すると、
残念ながらいい人の割合が、
低下してきているのがリアルな現状なのですが、
一時期、それにしても、入る新人、入る新人が、
ことごとく仕事に向かない変わった人ばかりで、
最終的に企業さんからは断られる、
スタッフ達からは、毎日がブーイングの嵐という事ばかりでした。


そのときは「どうしてこういう人ばかりなのだろう?
普通の人はいないの?本当にいないの?」
と、現状を憂えて悩みの尽きない日々だったのですが、
採用担当が細川さんから上野さんに変わると、
少しずつ状況が好転し始め、今までとは違って、
悪くない新人さんがほぼ着々と決まっていきます。


うーん、そういった様子を見るにつけて、
「あぁ、やっぱりそうなのかな…」という気持ちが、
確かになっていきます。


こんな事をいったら本当に悪いんですけど、
たぶん細川さんは、
もしたまたま優秀で頭の回転のいいような人がいても、
その人とはあまり正面から向き合いたくなかったんじゃないかな。
論理的な人だと、説明の不備や矛盾点をきっちり突いてくるので、
相手から批判さえるのが怖い細川さんにとっては、
あまり得手ではない人種だったかもしれません。


そして私は思ったのですが、
もしかしたら逆に、そういった自分の強いストレスを避けるために、
強気で上から物事をお願いしやすい人…
少々大丈夫かな?といった雰囲気の風変わりな男性などを、
無意識にピックアップしてしまう傾向があったのかもしれません。


大変現実的で冷たい言い方ですが、
どの職場に行っても評価が低く、
企業に就業の継続を望まれなったような人は、
短期の仕事を転々として生活が不安定なケースが多く、
長く働ける職場なら人が嫌がる条件でも、
引き受けてくれることが多いので、
24時間稼動の交代制で、土日も勤務、夜勤ありの、
(しかも拒否感を持っている人が多い電話の仕事)
私達の仕事をお勧めしやすかったのでは。
振り返ってみると、今の私は自分なりにそう感じます。


    *    *    *    *    *    *


私は、キャリアのあるプロの採用担当ならば、
その気がなかった人をその気にさせるのも手腕で、
業務内容や条件は誠意を持って説明し、
間違った認識を持っている人にはその誤解を解き、
相手の心情にヒットしそうなメリットを提示して、
迷いを確信に変えてもらうのも必要なスキルだと思います。


私のところは皆さんが望むような正社員の職場ではないため、
確かにいろいろ不利や矛盾はありますが、
それでも仕事を気に入り仲のいい友達に恵まれ、
長く続けている人がたくさんいます。
だから、私としても、
「興味があるならあれこれ悩まずに来てみたら?」と言いたいし、
できれば採用担当には、その架け橋になって欲しいんですよね。


とはいえ、それもまた向き不向きの世界。
私が、事務や経理が苦手なように、
何事もあっさりできる人とそうでない人がいるのは
その人の努力だけでは、解決しないときもあるよね^^


細川さんは先月から営業担当に配置換えになり、
私は引き続き、今度は営業としての細川さんと、
一緒に仕事をしていきますが、今のところ順調です。
古株でたまにキツイ言い方をして後輩を萎縮させる細川さんが、
営業サイドから採用担当にプレッシャーをかけてくれれば、
力関係が逆転して、社内もピリッとするんじゃないかな。
そんな気がします。


まぁ、ここまで書いたその後で、
また流れがピタッと止まってしまったら、
「なーんだ、結局、あの時はたまたま運がよかっただけか~」と、
冷や汗で頭をかいてしまうのでしょうが、
それでも、こういう事は"アリ"なんじゃないかな?と思い、
ここに書き残しておくことにします。
 

 
 

 
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コメント

こんにちは。
これを読んで、コーチングの方のブログを思い出しました。
確か、化粧品のセールスをしていた時に、高いものを勧められなかった。というお話。
細川さんも、そういう穴に落ちていたのかもしれませんね。

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お、だんごさん!書き込みが出来てよかったです!今度は大丈夫だった?向こうのほうも読んでいただいたんですね?ありがとうございます!
契約担当が変わってからは、なんとなく状況に明るさが見えてきてようやくトンネルを抜けた感じがします。でも、人に何かをお勧めしたり、何かをお願いするのって数をこなさないと上手にできないよね。今は、ブログに書いたのに加えて、素のままの自分と、仕事に徹している自分を、分けるのがコツかな…なんて思ってます。
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