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2007.06.11

奢りのセキュリティ違反

あーー、失敗しちゃったよーーー!!!


所定の手続きを踏んでいない外部の人を、
あっさり職場の中に入れてしまい、
私はあとから二課の主任に厳重注意を食らった。


私の職場は個人情報を扱っているので、
セキュリティ関連のルールは、
最近前にも増して厳しい。


確かに二課の主任の言うとおりで、
顔見知りの関係者だからと言って、
安全な人である保障は無く、
昨年と同様に人事課で所定の手続きを踏んで、
社内に入ってきたのだろうという思い込みも、
非常に危険である。


事の発端は、私が東京本社からやってきた、
新入社員の若者達を研修室で研修していたときで、
通路の透明なガラス越しにこちらをのぞいている人がいるので、
よく見たら本社の研修担当の、
畑田さん(30代以上女性/仮名)だった。


この人は昨年も私の研修を見学して行った人で、
そのとき私は名刺の交換をしており、
本社の新入社員達がどんな感じで現場研修をしているのか、
毎年一日だけ東京から視察にやってくるらしかった。


ぱっと見の顔立ちを見ても、
仲良く慣れそうな人であることがすぐにわかったので、
昨年も結構いろいろと話し、今年もその顔を目にしたときは、
思わず「あら、畑田さん!」と盛り上がって手を振ってしまった。


新入社員の面々も東京から見慣れた顔がやってきたので、
うれしそうに言葉を交わしたりしている。


聞けば、畑田さんは、
各課に分かれて研修中の新入社員の居場所を、
全員分確認したいとの事。


「あ、それならば、
ほかの人達はたぶん上の階にいると思いますよ?」


「でも、カードが無いので入室できなくて…」


「あ、じゃ、私も今丁度上の階に行くところだったので、
ご一緒しましょうか?」


私も馬鹿だよなー(笑)。
だいたいさー、この「カードが無い」といっている時点で、
所定の手続きを踏まずに、
このフロアに入っていると気がつくべきだったし、
「入室カードが無い」のなら、
すぐに正社員(以下、社員)に報告して、
しかるべき部署に発行してもらうとか、確認するとか、
失礼に当たらない程度に機転を利かせる方法は、
いくらでもあっただろうに…


それを、
「この先生の研修はわかりやすかったって、
先輩達も言っているわよ。
いい先生に当たってラッキーだったね!」
なんて畑田さんが新入社員の皆さんに話すのを聞いて、
すっかり調子に乗っちゃってさ(笑)。


畑田さんと上の階まで一緒に同行して、
「皆さんはあの辺にいらっしゃいますよ。」
なんて教えてあげたあと、
用事を済ませて研修室に戻ったら、
二課の主任が畑田さんを連れて、
血相を変えてやってきまして、
私を指差して、畑田さんに険しい顔で尋ねた。
「あなたを職場まで同行したのはこの人ですか?」


え?なんなの主任?この不穏な空気は?


「ぷらたなすさーん、
(↑二課の主任も親しいので私の名前は良く知っている)
困るなぁ、こういう事されちゃ。
いつの間にか知らない人が勝手に課内に入ってきてさぁ、
その辺の椅子に座り込んで、
誰にも断らずに新入社員と面談を始めているから、
『あの女性は何者だ?』って、大騒ぎになりかけたんだよ?
しかも訪問者リストに名前は載っていないし、
持ち込み禁止の私物のバッグと携帯を持ち込んでいるし、
訪問者ストラップカードもかけていないし、
そういうの、全部ダメだって、え?わかっているでしょ?」


「えー!人事課経由で見えたんじゃないんですか?
私、畑田さんは面識のある方で昨年も見えたので、
今年もてっきりそうで、所定の手続きは終えた方かと…」


「いやー、俺達何にも知らされていないし、
この人の顔は見たことが無いし、
それにさぁ、もしたとえそうだったとしても、
バッグや携帯を持たせたまま中に入れるってのは、
ない話でしょ。」


うわ!全然そこには気が回らなかったけど、
あー、確かにそうだ。返す言葉も無い。
新人スタッフが始めて入るときには、
「ここはこういうのは禁止だから、やっちゃダメだよ?」
と、きつく言って聞かせているし、
見知らぬお客様が扉の外に立っていたら、
必ずカードを目で確認して、
無い人にはそのままその場で待つようにお願いして、
すぐに訪問先の社員を呼びに行っていると言うのに、
「親しく言葉を交わした事のある顔見知りの本社の人」
というだけで、ノーチェックで職場に入れちゃったその心理は
いったいなんだろう?


それはたぶん私の中の「いい格好しぃ」の部分と、
奢りの気持ちだねぇ。


せっかく誉めてもらったのだから、
相手に良く思われるように振舞いたいという気持ち。


それに最近は結構な事柄も自己判断で任せてもらっているため、
いろいろな権限を付与してもらったり、
何かの決まりの適用外になっている事も多いし、
業務上人事課や統括部にも出入りして、
上の人と懇意によく話す機会があったり、
協力会社の一社員でありながら、
社員の皆さんの知り得ない事柄まで知っている時などもあって、
なんだかすっかり特例や対象外に慣れてしまい、
社内のルールやセキュリティ意識に鈍感になってしまっている、
自分の中の「奢り」に気がついた。


そうだ、自分の立場を忘れちゃいけない。
私はあくまでも協力会社の外部社員であって、
たとえ顔見知りの本社の人であろうが、
誰にも何の相談もなしに自己判断で職場に入れちゃうなんて、
絶対にやっちゃいけない事だったんだ。


いやー、私はたまにこういうポカをやる。
ダメだなー、私って^^;


本社の新入社員の親しげな話し方から、
どう見ても悪意のある第三者とは、
思えない状況判断によるものでしたが、
いざというときは、私みたいなのが、
一番騙されやすく危ないんだよなーと痛感して、
事の重大さにあとで一人で冷や汗をかいてしまった。


それにしても、「私のせいでご迷惑をおかけして…」と、
恐縮がる畑田さんには、すっかり嫌な思いをさせてしまい、
こちらこそ申し訳ない思いで一杯だ。


ところで早速この件を、
自分の課の各主任と一部の社員に報告したら、
「あー、じゃ今度は気をつけてね」と、
気にする風でもなく終わってしまい、思いやりって感じでもなさげ?
前から感じていた課風と意識の違いをまざまざと感じる。


そーよね。そういえば私、新しくできたルールや、
訪問者用ストラップの色が変わったことなんて、
全然きちんと教えてもらってないもんねー。
外からのお客様をアテンドする可能性のある人には、
直接一対一で注意点をがっちりインプットして欲しいものだわ。
と、言い訳と責任転嫁をする私(爆)!!


あとからこの件は、
「うちの不手際ですみませんでした。
畑田さんに対しては連絡の不備もあって、
カードを発行していなかったし、
手順をしっかり伝えていませんでした。
逆に案内してもらって申し訳ありませんでした。」
と人事課の社員がお詫びに見えて、
今度は本社の社員に対する上のほうの課と、
現場の人達との温度差を感じたりしたのですが、
ちょっとー、この場合は二課の主任のいう事が一番正しいわよ?


そして私は気がついたんですが、
そもそもカードの無い畑田さんが、
カード入館システムのある、
研修室のフロアに入っていたのはなぜ(笑)?
これってそれらしき人が誰かと一緒にさりげに入館しても、
全然わからないってことじゃない?
うふふ。ま、そんなもんだ。
セキュリティのシステムなんて、
ある意味、意識向上の気休めみたいなものかもね^^;
事件・事故は内部の人間がほとんど、というのも頷けます。


最近少し、エラそうな日記が続いたので、
この辺で一つ、神様のバチが当たってみました、という、
感じでしょうか^^;。
 

 
 

 
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2007.06.10

ドクターストップというリタイア

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実は南さん(20代前半女性/仮名)の欠勤が、
二日連続で続いたときに、
私は、「たぶんもう来ないかな…」と内心思っていた。

南さんは柔和で明るくて人当たりがよく、
天然ボケの爆笑トークが、
皆の心を和ませるムードメーカーでもあったのですが、
当初からASさんでは?と感じていたとおり、
いつまで経っても、仕事をするのに必要な各種のスキルが、
確実に身に付いているようには思えなかった。

研修の各段階でそれぞれの研修担当が何度教えても、
直らないところはなかなか直らず、
できないところは一見一時的にできるようになっても、
時間が経つとまたすぐに元どおりに戻ってしまい、
二ヶ月という時間を費やして習得してもらった研修内容が、
実際にそれを使う段になってもいい感じで記憶の中から、
適宜それらがタイムリーに引き出される事はあまりなかった。

受け答えもどこかとんちんかん。
他人に適切な働きかけをする事があまりできず、
私にガムをプレゼントしてくれたときは、
手に持ったガムを差し出してニコニコ笑うだけだったので、
周りの仲間達に「いったいどうしたいのよっ?」と、
いっせいに突っ込みを受けていたっけ。
質問も、「なるほど、そこがわからないのね?」と、
納得するようなものはあまり無く、
「エラーになりました」「表示が皆と違うんです」「できません」
そういったものが多かったように思う。

当初の私のNG判断には、
すぐに同意できなかった林田さんも、
自分の担当期間が終わる頃には、
「南さんはちょっと…」と口に出すようになっていた。

でもさ、見極めは通してしまったのだもの。
あとはやれるところまでやるしかないじゃない?
何があっても慌てずに落ち着いて、ソフトで綺麗な声で、
淡々と定型トークができるのが彼女のよさなので、
案外、意外なところで真価を発揮してくれるかもしれないよ?

そんな風に林田さんと言葉を交わしては見たものの、
一度自分でNG判断を出してしまった人に対しては、
育成のモチベーションが上がっていかず、
そのあたりも、後発部隊の3人を担当するに置いて、
妙に途方に暮れてしまった一因なのだと思う。

南さんの欠勤事由は体調不良か所用かのいずれかだけど、
「その日の朝になって"所用"というのは、
社会人としていかがなものなんでしょうねっ?」と、
班長のタチバナさん(30代前半女性/仮名)などは、
少々苛立ち、怒り半分で語気を荒げて語っていた。

そうね。所要なんてたぶんウソだ。
本当はやっぱり体調が優れないんだろうな。
出社すれば相変わらずニコニコと穏やかに笑っていて、
同僚達と世間話やジョークでふざけあったり、
心身の不調など微塵も感じさせずに楽しげだけど、
実際はやっぱり、相当無理してたんだなぁ…と思う。

    *    *    *    *    *    *

南さんが休んで三日目の朝に、
内海主任からメッセンジャーが飛んできた。

「南さんですが、昨夜今野主任に契約会社から電話が入り、
精神科で鬱病の診断をされたとの事。
医者からも仕事はやめたほうがいいと言われたとの事で、
たぶんこのまま退社になると思われます。
本件、ぷらたなすさんと三上さん(主任)にのみ送っています。
まだ未定なので絶対に口外しないように。
残念ですが、ぷらたなすさんの予想が当たってしまいましたね。」

え?予想?私何か予想したかな?

あぁ、男性の場合業務に不向きな人は、
そもそも立ち上がれない事が多い。
女性の場合、業務に向かない人は、
立ち上がることはできるけれど、
周囲の仲間達のブーイングの集中砲火を浴びて、
それ以上はもう守ってあげられなくなったり、
そこそこ仕事がこなせる人は、
逆に体調不良で出社できなくなったりする。

などと、経験則を前提に語った事かな。

私は医者ではないので、南さんが、
ASなどの発達障害かどうかはわからないし、
断定もできない。

けれどもしその傾向がある人ならば、
自分の素のままの本質と、
仕事場で人並みに普通に振舞う事との差分が、
段々乖離してきて無意識の大きなストレスとなり、
体がストライキを起こしちゃう事は、
やっぱりあるんだろうな…と思う。

金曜日。
「南さんが連絡もなしに今日も来ない!
契約会社に連絡してもらうよう、主任にお願いしてみる」!と、
タチバナさんが息巻いてやって来たので、
主任も黙っている事ができずに真相を打ち明けたと見えて、
彼女、私に、「鬱なんて本当なんだか、ウソなんだか。」
と吐き捨てるようにつぶやいてきた。

「タチバナさん、調子悪いのはたぶん本当だよ。
この件はここまでと思って、残りの2人の立ち上げに集中しようよ。」

「ぷらたなすさんは、なんでそうわかるんですか?
会ったんですか?実際に彼女からそう聞いたんですか?」

「いや、経験よ、経験。経験則。」

「どうしてそう言うんですか?なんか納得できませんけど?」

うるせぇなー、もう^^;、と思いながら、
私は「経験、経験」と誰にでもなくつぶやきながら、
タチバナさんを置き去りにでもするように、その場を立ち去った。

    *    *    *    *    *    *

ドクターストップがもし本当なら、
南さんはこのあと、当分就業できないだろうな…
彼女って自宅だっけ?それとも1人暮らしだったっけ?
あー、だったらやっぱりゴネてでも、
早期退社を勧めるべきだったのかな…

私には辛そうにも、無理をしているように見えなかったのだが、
自分の内なる声を自分で拾えない人達でもあるので、
彼女の今後を思うと少し心が痛む。

が、その反面、見極めとかNG判断とか、
意思確認とか契約会社との話し合いとか、
職場で余計な軋轢を生まずに、
彼女側の事情で退職が決まった事に、
運のよさをと安堵感を感じている自分がいる。

するとまたまた首をかしげる情報が入った。
うちのダメダメ今野主任が、慰留にかかっているというのだ。
話によると、「迎えに行ってでも連れ戻して欲しい」などと、
契約会社の担当者に告げたらしい。

おーい、主任。もういいからさー。
ドクターストップって言っているんだもの、
そっとしてあげましょうよ。
だいたい関係者一同が、
ひそかに胸をなでおろしているこのタイミングに、
もし万にひとつも彼女が復帰したら、
一体どーするんだよ。

「ま、それは今野主任の苦言のジョークって事で、
この際流しませんか?」
林田さんと私と内海主任との3人の打ち合わせの場で、
林田さんがそうまとめた。

「そういう事にしましょうか」と、
私と内海主任は顔を見合わせた。

南さんの退職の正式決定は、
今野主任と契約会社の明日の話し合い次第だと言うけれど、
南さんはこのまま、
少し休養したほうがいいんじゃないかな、と思う。

気がかりなスタッフさんの退職が濃厚になって、
明日からの研修に前よりも意欲が湧いてくるなんて、
人間てゲンキンなものだな、と思った。
 

 
 

 
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岡ひろみまであと三歩

苦手な事を棚卸しするリクエスト研修の二日目。

実際は、間に本社新入社員の実務研修日をはさんだので、
前回の日記の翌日の話ではないのですが、
その日も南さんが休んだため、
私は同じスタイルの研修を続ける事ができた。

2人に朝一で、「今日は何をやりたい?」と聞いてみる。

川崎さん。(30代前半女性/仮名)
「やっぱり手続きやいろいろな申し込みの順番が、
イマイチよくわかりません。」

(ぷらたなす)
「そうだね(笑)。この前、ガンガンやるって言って、
結局質問大会になっちゃって、全然できなかったもんね^^;
今日も、私と小出さんのロープレを聞きたい?」

(川崎)
「いえ。今日は少し時間をかけて自分でまとめてみたいです。」

(ぷらたなす)
「あ、じゃ、自習希望ね。了解。
なにか聞きたい事が出てきたら、声を掛けてね。
小出さんは?」

小出さん。(20代前半女性/仮名)
「ロープレなんですけど、できればいろんな種類のやつを、
やって欲しいです。何ができて何ができないんだか、
なんだか自分でもよくわからなくなってきた(笑)。
答えられない質問をされたら、そこを勉強し直したいかな、
みたいな。」

(ぷらたなす)
「了解!じゃ小出さんは、
先輩達の対応記録データベースを見ながら、
昨日実際に入ったお問い合わせをそのまま、
順番に総当りでロープレをしてみましょうか?
中身を難易度で選んだりしないで、
入った質問を入った順に全部!」

(小出)
「えーーー!!!」

(ぷらたなす)
「大丈夫。いかにも勉強にならなさそうなのは、はずすから。
でも現実には難しい質問も的外れな質問も、
間違い電話も入ってくるわけだよね?
なので、私をお客様と思って緊張なんかしないで、
とりあえず、爆笑トークでもしゃべってみる!って感じで、
練習してみたら?」

(小出)
「え、いいんですか?それでも?」

(ぷらたなす)
「いいよ。全然オッケー。考え込んで黙り込んじゃうよりは、
何でもいいからしゃべってみたほうが訓練になるよ?
まず声出してしゃべって、
変な事しゃべっちゃたなーと思ったら、
すかさず謝ってみるとか、
確認して折り返し…って言ってみるとか、
相手が本物のお客さんじゃない今のうちに、
いろいろ軽い気持ちで実験してみたら?」

ここでふと思いついて2人に話してみる。

「あのさー、もしかして2人とも、
相手が私だから間違っちゃいけないとか、
いかに1人で一件のお問い合わせを完璧に自己完了できるか、
そういうところを私に試されているとか、
もしかしてそんな風に思っていない?」

「もしそう思っているのなら、それ、違うから(笑)。」

「今重要に思っているポイントはね~、
わからないときに保留にして誰かに尋ねたり、
不安なときは、お客さんに少しだけ待ってもらって、
今から話そうとしている事が正しいかどうかを、
自分で確認するための行動が取れるかどうか、とか、
そういう事なのよ?」

「間違いは誰にでもあるし、
わからない事が満載なのは今は当たり前なの。
もし完璧なオペさんじゃないと現場に入れられないなら、
新人さんは何ヶ月経っても現場入りなんてできないよ。
しかも「人」に完璧なんてないし(笑)。」

「じゃ、何を持って研修卒業とみなすかと言うと、
不明な事に気づく事。わからないものをわからないと思うこと。
そして「あれ?」と思ったら、保留にして誰かに聞いたり、
自分で調べたり、それでもギブアップのときは、
折り返しにしてほかの人に対応をお願いしてみたり、
そういう判断が自分でできて、
そういうときの対処方の引き出しをいかに一杯持っているか?
って事。」

「だから今は間違ってもいいの。
いや、本当は良くないけど(笑)。
でも、大事なのはそっちなの。
それができれば一丁上がり!なのよ。
スキルでも手順でも言葉遣いでもないの。
それは現場入りすれば後から付いて来るから。」

「新人さんはできないのが当たり前。
じゃ、できない人がどうやって実際のお客様対応を、
誤回答も不手際も苦情も引かずに、
問題なく完了させるか?ってところじゃない?
練習しなくちゃいけないのは、自力対応じゃなくって、
その場で自己修正する手法と人の手の借り方だってば(笑)。」

そう。2人ともできてないのはその発想なんだよね。
いや、どちらかと言えば年上で家庭のある、
川崎さんのほうができていない。

川崎さんは試しに数本、本番を取ってもらったときに、
自信の無い回答であっても、私の顔を一切見なかった。

先行の二人はお客様に「できますか?」と聞かれて、
「はい、できます。」と答えるときに、
必ず私の顔を見てアイコンタクトを取ってくれた。
横でやりとりをモニターしている私は、
「オッケー、オッケー」と指でサインを出して頷き、
それを確認した彼女達は何事も無かったかのように、
お客様対応を続けていった。

が、川崎さんにはそれがない。
川崎さんが対応した電話は、
すべて川崎さんが自分の頭の中だけで、
完了させようと思っていたフシがあって、
そのせいで未確認のままNoのものをYesと言ってしまったり、
一番大事な事を言わずに飛ばしてしまったり、
モニターしている私には、いずれの内容も、
「このまま終わったらちょっとヤバイかも…」と思わされる内容で、
彼女自身は自己完了でイケたのに…と思ったとしても、
私は強制的に対応を代わってもらったのだった。

    *    *    *    *    *    *

川崎さんは一見明るく積極的な人で、
お客様対応に恐怖感は感じられない。
だけど、デキない自分をあまりオープンにしない事や、
第三者にヘルプを求めなかったり、
指導者からの助言を心から納得して、
受け入れている感じがしない事などから、
目上の人に対しては意外に精神的なバリアの固い人なんだな、
と感じ始めていた。

だけどそれもまた、私、ちょっとだけわかっちゃうんだ(笑)。
彼女、そそっかしくてかなりミスの多い人なんで、
たぶん今まで、親や上司などにその一点で相当怒られるとか、
必要以上に自分を防御しなければいけない経験が、
それなりにあるんじゃないのかなぁ…
それは自称同類としては、妙に理解できたりする^^;

けれど、川崎さんはそれ以外の他人に対しては親身で誠実で、
何かの説明を面倒に感じるようなところもなく、
また人の気持ちに敏感だったりするので、初心者のユーザーには、
噛み砕いた説明でとてもいい対応をしてくれるようになると思うし、
ほかの人が思っているよりも飲み込みがよく、
ときに鋭く核心を突いたトンでもない高度な質問をしてきたりする。
だから私自身は何かの掛け金が外れれば、
あるタイミングで大化けする人のように思えるのだ。

それについては、
彼女は岡ひろみになれるか?」でも書きましたが、
私、その気持ちは今も変わらないです。
彼女は絶対化けるタイプですよ~(笑)。

実は経験の長いスタッフほど、
大化けした新人さんを何度か目の当たりにしていて、
「大化け」という言葉の真実味を良く知っている。

川崎さんは入力ミスでことごとく研修の足を引っ張っていた、
当初よりも今はずっと評価が高く、前担当の角田君も林田さんも、
「化けそうな気配」とか「もう少しで化けるかも」とか、
「化ける」という表現を彼女に対しては頻繁によく使うようになった。

ただし、そのためには障害となっている何かが、
彼女から取っ払われなければならない。
ひとつは前述のような心の保身バリアかな。

そしてもうひとつ。

それは今は妙に頭が固くて、
自分自身を思い込みの世界の中に、
閉じ込めちゃっている思考回路を、
もっともっと広げなくちゃいけないって事。

小出さんはラメや光物好きの今時の女の子風な見かけに反して、
手法・手段が堅実でソツの無い人なので、少しのヒントを与えれば、
すぐに軌道を自己修正できる人なんだけど、
川崎さんは案外壁が高くて固いのよね^^;

    *    *    *    *    *    *

その川崎さんが、リクエスト研修の二日目に、
こんな質問をしてきた。

「あのー、オプション品の○○購入の流れなんですけど、
お客様がそれを申し込んだら、商品はいつ発送されて、
どのぐらいの期間で届くんですか?」

一瞬、うははは~と苦笑し、
思わず突っ込みを入れたくなってしまう。(笑)。
だってそのオプション品は、確実な受け取りのため、
期日指定で発送しているモノなんだもの。
なのでお客様から期日の希望が出されなければ、
うちでも発送はしない。
(あ、そうそう。
川崎さんは優しくストレートに「それ違うよ?」と言う前に、
「ここって見た?どうして見ないの?」と、
つい強く言いたくなる要素を、
キャラのどこかに持っているのよね。損だねぇ。)

だから、「いつ届くんですか?」の質問が出た時点で、
「あぁ、本当に整理されてないんだなぁ」とわかってしまうのですが、
問題はそこではない。

実はオプション品の発送は、商品ごとに、
期日指定か成り行き発送なのか決まっていて、
その情報はユーザー向けにホームページでも公開しているので、
私達も商品やケースバイケースのフローなど、
実際は詳しく覚えてなどおらず(笑)、
質問が来るたびに大急ぎで該当ページを開きながら、
書かれている内容をただ要約して伝えているだけ
だったりするんです。
だから突然そう聞かれても、私だって即答できない^^;。
まー、ユーザーサポートなんて、ある意味、そんなもんスよ(笑)。

川崎さんに確認してみたところ、
川崎さんはそのホームページの存在を知ってはいましたが、
じっくり目を通した事は無く、それはたぶん、
お客様に伝えている情報以外にも、
私達にはオペレーターとしての独自の手順やノウハウがあるという、
思い込みによるものかもしれませんが、
問題はそこでもありません。

私は川崎さんに聞いてみました。
「わからない、わからない、って言うけど、
今、ものすごく一番わからないのは何?」

彼女はこう答えました。

「商品の様々なオプションごとに、
期日指定の発送とか成り行きで送るとか、
それぞれに違いがあるじゃないですか?
それが全然まとまりません。
例えば、オプションDなら申し込み受理翌日に発送して、
ユーザーには成り行きで届くとか言われても、
一体何がそうで、何がそうでないのか…」

おっとっとっと~(笑)。私は思う。
オプションDは成り行き発送じゃないですよ。
それはユーザーに取って、
お値段も重要度も高いオプションなので、
期日指定発送なんだけどな…
たぶんこの辺の区分が曖昧で、川崎さんの中では、
差し当たって魑魅魍魎としている部分なんだね、きっと。

なので再び話してみる。

「川崎さんが今一番もやもやしていて、
真っ先に知りたい事って、
オプションごとの発送形態の違いなんじゃないの?
もしかして?」

(川崎)
「あ、まさにそうなんです!!」

(ぷらたなす)
「でもそれって、
ホームページにユーザー向けの丁寧な説明があるよ?
見たことある?(はい、あります。)じゃ、今出してみて?」

が、川崎さん、存在は知っているものの、
すぐには出せません。
"お気に入り"には入れたものの、そのまま設定すると、
どの種類のオプションも同じ名前のリンクになってしまうので、
自分の見たいページを出すのに結構手間取っています。

「あれ?あれ?いや違う。ここじゃない。あれ?どこ?」
と、右往左往しながら、
ようやく該当ページを探し当てた川崎さんに、
私は言ってみました。

そうね!正解!そこだよね。
じゃ、せっかく探し当てたんだから印刷してみたら?

(川崎)
「へ???印刷…ですか?」

(ぷらたなす)
「そうだよ?だってそれが手元にあれば、
今度ユーザーからのお問い合わせを受けたときには、
手元のプリント見ながら説明ができるよ?」

(川崎)
「え…でも…本当に印刷してもいいんですか?」

(ぷらたなす)
「やーだ、何言ってんのよ~(笑)!
今ここにいる50数名のスタッフの切実な願いは、
4月の新人の皆さんに一刻も早く戦力になって欲しいって事よ?
みんなが川崎さん達の一日も早い現場入りを願っているのよ?
そのためにあなた自身が必要と思うものなら、
ダメというがわけないし、むしろどんどん工夫して欲しいと、
思っているのは全員の一致した思いじゃないの!」

(川崎)
「でも…角田さんや林田さんには、
なるべくデータで保存して、
PC内で完結できる作業に慣れろって言われましたが…」

(ぷらたなす)
「じゃ、それ、実際にやってる?できてる?
さっき、お気に入りから探すだけでも時間がかかったのに。
それに自分でまとめたいと何度か聞いたけど、
昨日と今日の間にそのための資料って作れた?」

(川崎)
「いえ。」

(ぷらたなす)
「だったら資料としてユーザー向けによく整理されている、
このホームページをプリントして常に手元に置いておいた方が、
ずっと早くて確実なんじゃないの?」

(川崎)
「でも、プリントしていいかどうかよくわからくて…」

(ぷらたなす)
「だけど私だって、『プリントしていいですか?』なんて、
一度も川崎さんに聞かれてないよ?
もし聞かれたら、必ず『大いに結構!』って、言ったはずだよ?
もしそれが自分に取って一番必要と思うなら、
なぜそう聞かないの?」

(川崎)
「……」

(ぷらたなす)
「まぁ、いいや(笑)。
ほら、そんなに深く考えないで取り合えず印刷しておいでよ!」

(川崎)
「はい。」

川崎さんはオプション商品ごとの申し込みと発送のフロー図を、
ホームページから何枚か出力してプリンターに取りに行った。

    *    *    *    *    *    *

さて…と。私にはもう一仕事残っている。

「ねぇねぇ川崎さん、
こんなに何種類も印刷したのはいいけど、
実際のユーザー対応のときに、
オプションの種類を間違えたりしない?」

(川崎)
「はい。大丈夫です。ちゃんとここにオプション名を書きました。」

ここでプリントを見せてもらう。
うわ、文字が小さくて目立たないな~^^;
これじゃ急いでいるときは絶対に見落とすよ(笑)!うふふ。
じゃー、ここで川崎さんに実験ね。

私は川崎さんに、オプション名をまだ書き込む前のプリントを、
突然パッと見せてみる。

「今ってどの辺を真っ先に見た?」

(川崎)
「えーと、この辺。(上部の余白を指差す)」

(ぷらたなす)
「だよね?私も川崎さんの視線を見ていてそう思った。
でもさ、今書き込んだオプション名ってここに書いてある?」

(川崎)
「いえ。一番下の目立たないところです。」

(ぷらたなす)
「そうだね。しかもシャーペンで薄く書いてあるよね?
これ、たぶん本番なら絶対に目に入らないと思うの。
もしそこで何か勘違いしちゃったら、
せっかくここまで印刷した意味がないように思うけど?」

(川崎)
「???」

(ぷらたなす)
「どうせ書くなら、誰が見ても100パーセント間違わないように、
もっと大きな字で、できれば太字のマッキーでも使って、
デカデカと太く書いたほうが、
事前にミスを防ぐ防止策になるんじゃないのかな。」

(川崎)
「???」

(ぷらたなす)
「あはは(笑)。あまり深く考えないで、
まずはこのぐらいの大きさで書いて見てよ。
ほら。川崎さんの美学には反するかもしれないけど、
これだったらたぶん間違わないよね?
こうやって、自分がやらかしそうなミスは、
一個一個意識的に未然に防いでいくわけよ(笑)。」

わかってくれたかどうかはわからない。
それでも午後からの川崎さんは、
何度もプリンターと行き来したり、
手書きの何かの一覧表を作ったり、
どこかで「あ、そうか」と思ってくれたようだった。

そ、そ、そ。デジタルがなじまない人は、
アナログでいいのよ。
必要事項の切り張りなんかもいいですね。
手法にこだわっている場合じゃないの。

あまり自分に変な制限をかけずに、
いざというときにいかに自分が困らないか、
その手段を自分で見つけてみる事。
そのためには、こういう資料が欲しい、と、
聞いてみる事、なければ自分で作る事。
それが許されなければ、作って欲しいと頼んでみる事。

だって今の目的は一にも二にも現場入りする事なんだよ?
そのために必要な作業や時間なら、
ダメで元々で掛け合ってみればいいんだ。
そういった、未来の自分に向けた現実的な手間ひまを、
川崎さんはもうちょっと自分に対してかけてもいいと思うんだよね。
その思いがあれば、誰だって正面切ってダメだなんて、
絶対に言わないから。

「これはダメなんじゃないか?」
「こうやったら怒られるんじゃないか?」
なんて思わないで、自分のために私はこうしたい!と、
堂々と言ってみればいいんだよね。
川崎さんを見ていて、私はそんな風に思います。

    *    *    *    *    *    *

14:30。

自分なりに資料を整理するなどして、
ある程度の把握ができてきたのか、
川崎さんが突然、
「15:00になったら電話を一本とってみてもいいですか?」
と自分から言ってきた。

これは川崎さんと接したここ二ヶ月の間で、私が一番うれしく、
たぶんこの先も一生忘れる事がないだろうと思えるセリフだった。

15:00に?

(川崎)
「はい。やっぱり実際のお問い合わせを受けてみないと、
自分が何がどうわかっていないのか、わからないと思うんです。」

あぁ、自分でそう気がついて、自分でそういう結論を出したのなら、
ここから先は、たぶん一本でも多く電話を取ってみたいと思うだろう。
それは誰に強いられたのでもない、自分で決めた自分の決意だもの、
そこに乗っていけさえすれば、あとはどんどん「つながって」行くに、
違いない。川崎さんはまたひとつ、階段を上がったかな。

(ぷらたなす)
「うん、わかった。じゃ、あと30分は、
何が来てもいいように自分なりに自習していてね。」

そして15:00。

川崎さんの電話機に電話を流した。

「お電話ありがとうございます。
○○サービスセンター、○○受付、担当川崎でございます。」

なんか、キリリと颯爽としていて、
先日の川崎さんとは別人のようで、
モニターしながら、少し涙が出てきた。
できるじゃん、やれば!そうそうその調子、行け!行け!

これ、ここ一週間の一番の感動だったな。

残念な事に、お問い合わせ内容は、
完全に的外れで私達のサポート外の内容でしたが、
お客様が少々とんちんかんなお問い合わせをした瞬間に、
川崎さんは「は?」という感じですぐに私を見てくれた。
私も同時に川崎さんを見て、二人の目が合った。

手で×を作って「これってサポート外ですよね?」と、
目で尋ねる川崎さん。そうそうそう、と頷く私。
なんだかようやく歯車がかみ合ってきた思いだね。

川崎さん、頑張れ。負けるな。
「岡ひろみ」まで、あと三歩だよ(笑)!

誰に何を批判される事のない、
仕事のできるオペさんにここでなって、
当初多くの人が抱いていた、あなたへの低い評価を、
必ずや自力で塗り替えるんだ!!

なんだかそんな風にすごく応援したくなってきた。
いよいよゴールが見えてきた感じがする。
 

 
 

 
【採用・事前研修・新人研修に関する最新の10件】
★岡ひろみまであと三歩「苦手な事」の棚卸し し ん が り ここでくじけないで。 見破られてしまう人(私嫌な奴) 「経験者」という職歴  資格がたくさんある人 押しの研修、引きの研修 怒った演技のできる人! 彼女は岡ひろみになれるか (もっと見る⇒




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「苦手な事」の棚卸し

【新規参入の会社から新人達がやって来たのだが…!】
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人を見かけで判断する此頃ボールは誰が持っている?全員一致の日を待とう研修担当者のSOS!できる事とできない事彼女は岡ひろみになれるかここでくじけないで。し ん が りの続き…
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年度初めの新人さん(契約スタッフ)の第一陣、第二陣、
それに毎年この季節に短期の現場研修として、
東京からやって来る本社採用の新入社員の若者達。

そんな身分も目的もグループも違う人達の、
並列する復習の研修で私達は手一杯。
4月からごく最近に至るまで、
インストラクターを引き受けた私達研修メンバーは、
まるで15パズルのように、内容による担当のチェンジや、
カツカツのスケジュールをこなしながら、
朝一でノートPCと資料一式を持参して、
早々に席を立って各研修室に向かう日々が続いた。

けれど、それもようやく落ち着いてきた。

私の最後の担当は、
角田君と林田さんの一通りの講義と実習を終えて、
5月後半に再び私のところに戻ってきた、
4/2に入ったB班の新人スタッフさん達。

一番最初に入った人達が、
一番最後まで残っていて未だ研修継続中であるのは、
B班の業務が一番守備範囲の広い「何でも屋」であること。
そして、B班の仕事が一番対応ノウハウやマナーを要求される、
コールセンター的な内容であること。
それに加えて、
この新人さん達がこの春初めて出会った人達の中で、
一番平均スキルが低く初心者の多い集団だったから、かな。

なので、研修スケジュール表では、
私が担当するB班新人の行だけお尻が無い。
つまり先の日程には何も予定の記載も無く、
「ぷらたなす」と書かれた右向きの矢印の先は空欄となっている。

そうなの。それはまさに見たままそのままその通りで、
「いったい、いつになったら全員が現場入りできるのか?」
と問われても、「全員という事なら、まだ目処が立たない」
というのが私の回答。
ここから先は試行錯誤と模索の日々になるだろうなぁ…と、
私自身もぼんやり思うよ。

しかも諸般の都合で、
今回は5人を1人で引き受けなくちゃいけないんだわ。
だが今度はレクチャーではなく、実際に電話を取るための、
原則個別の実務指導である。
場所も、研修室を引き払い、昨年の同じ時期に作ってもらった、
新人専用席に全員が移ってきた。

が、「さぁ、今日からはあなたがどうぞ」と手渡されても、
この状態でこちらがたった一人では、
一体何をどう進めればいいんだか…

新人席の電話機は全台モニター機能を付けてある。
なのでこの席に座った新人さん達は、
いつでも先輩達とお客様のやりとりを、
自分の電話機で聞く事ができる。
あるいは新人さんの隣に座った指導役の人が、
新人さんとお客様のやり取りを聞きながら、
横から逐一指示出しをする事も可能。

が、一対多が可能な研修室での講義と違い、
1人で5人の実地指導はさすがにきついねぇ~^^;
だいたい新人さんの数が多いので自分の座る席が無い!
そもそもこの席は、元々2~3人用に作ったものなのだ。
さらに新人さん達のスキルにあまりに差があり過ぎて、
昨年のように全員で少しずつ本番に慣れていく、
という事が全くできないムード。

なので、取り合えず5人を先発隊と後発隊に分け、
SOS発信して頼み込んだ、
準社員の林田さん(20代後半男性/仮名)に、
無理を言って後発隊を預けてお願いし、その間に、
自分はわずか一週間の突貫工事^^;で、
先発隊をどうにか立ち上げ、
ほとんど見切り発車状態で先行の2名を現場に突っ込む。

そして先週からはいよいよ本格的に後発部隊の3名を、
継続的に担当し始めた。
だって本当に時間がかかるのはここから先なんだもの。
先行の二人が、
「ずっとぷらたなすさんに教えてもらえていいなぁ…」
と言っていたらしいと聞くと、本当に申し訳ない気がするけど、
見切りの現場投入は、むしろ実力がある証と自ら捉えて、
そこにプライドを持って頑張って欲しいと思う。

    *    *    *    *    *    *

さて初日。

この三人がまた、極端にバラバラなので、
どうやってまとめて育てていけばいいか、
正直言って、やはり私は途方に暮れてしまった。

取り合えず、
(↑今回はこればっかりだね^^;。そう、もう、試行錯誤の連続よ)
コールセンターの経験があり、"しゃべり"と理解度の部分では、
一歩抜きん出ていると思われる川崎さん(30代前半女性/仮名)に、
実際の電話を取らせてみる。もちろん横でモニターしながらね。

けれど、あー、ダメダメ。全然ダメダメ。
お客様の話が全然聞けていないし、
自分でも何をどう言っているかほとんどわからない状態。
横から逐一出している私の指示にも落ち着いて従う余裕がなく、
「今の説明、間違っているよ?」と小声で教えてあげても、
全く耳に入っていない。口から出てくる危なっかしい説明を、
こちらの顔を見て確認する事も無く、突っ走る、突っ走る^^;…
なので「代わって!」の号令で、すぐに対応を代わる事の三連続。

トークは一見落ち着いているので、
聞いているお客様に不安はないと感じたけれど、
質問と回答がかみ合っていなかったり、誤解を招きそうな、
(あとあと料金問題や言った・言わないの苦情になりそうな)
デンジャラスな表現の連発なので、
こいつはちょっとストップだなぁ…と苦笑する。

次。

小出さん(20代前半女性/仮名)と、
南さん(20代前半女性/仮名)に、
それぞれロールプレイングをしてみる。
この二人は、私のサポート付きで本番トライさせてみようか?
という気持ちにはまだ全くならない。
今の段階ではまだまだ基礎理解に不足があり、
応用や柔軟なお客様対応も無理かな。
回答できない項目も多すぎる感じ。

まずは小出さんとロープレ。
聞き取りも回答も決して間違っていないのに言葉が出ない。
少しひねった質問を出すとまったく状況が見えなくなり、
トークでもうまくかわせない。そこで毎回トレーニング停止。
でも自分ができる部分に関しては勘違いや曖昧さがないので、
私が思った以上に実力は一番ついてきているね!
小出さんは偏差値の高いような、
学校の出身ではないと思われるけど、
仕事の覚え方をよく知っている人だと思う。
先輩達の対応記録や実務の様子を本当によく見ている。
それに何をやっても堅実で的確。
あとは知識と経験の問題なのかな。

そして南さん。
南さんは申し訳ないけど、この先やっていけるかどうかを、
個人的に疑問視している人でもある。
なので臨機応変で柔軟なお客様対応のトレーニングよりも、
「必要事項と手順を言われたとおりに暗記してね」的なロープレ。

が、復習のために自分のPCで特定のツールを出してもらったら、
「これ何ですか?初めて見た気がします。」と言われて、
あー、やっぱそうかぁ…と内心すごく思う。
最初に思ったとおりだな…
たぶん私は早い段階で今の彼女の状況は見えていたように思う。

この人は当初からASさんの要素を感じさせる人で、
きっと今までの研修内容はすべて、
こちらの思っている通りには身についていないだろうな。
いや、そのときは理解して習得もできていたと思うんだけど、
今問えば、「わからない」「見たことがない」「覚えていない」
という回答が、やっぱり特徴的に感じる。

この話を林田さんに聞かせたら、愕然としていたっけな。
「あれだけ何度も教えたのに…」って。
「ツールの入力も、いつも間違って、
必ずAじゃなくてBのほうの値を入れちゃうんだよね。
で、毎回ひどく慌てちゃうの。画面が出ない、出ない、って。」
と林田さんに話したら、「俺、それも直してもらったはずなのに…」と、
少しため息をついていたなぁ。

林田さん、仕方ないよ、南さんは情報の蓄え方と引き出し方が、
ほかの新人さんとはちょっと違う人なんだ。
彼女を本当に戦力にしたいと思うのなら、
完全に彼女に特化した育成方法を選択しないと、
徒労に終わるかもしれないよ?
そんな風に、チラッと話したりはしたけど。

林田さんは、他人に感情的になることがなく、
人に対しては常に公平で誰かを悪くいう事が無い人なので、
南さんを不向きだと途中から感じ始めても、
それでカリカリと苛立ったり、
騒々しく不満を訴える事は絶対にしない。
それが本当に南さんにとっては救いになっていると思う。

が、私達はこの件に関して、
もう一度打ち合わせを要することになるでしょう。
そのタイミングがいつなのか?
それは私にも見えない。

    *    *    *    *    *    *

さて。

この三人を私一人でどうやって立ち上げていけばいいのか。

最初は川崎さん(実戦)→小出さん(ロープレ)→南さん(ロープレ)…と、
レベルに応じた個別指導をローテーションでまわして見たけど、
それぞれに説明すべき項目が大量にあり過ぎて、
一日かけても一回りしかしない。

どうせそうなるならば…と、ピアノや英会話のレッスンのように、
1人2時間10分と時間を決めて一日を3人でシェアしてみたものの、
そうすると1人当たりの放置、もとい(笑)自習時間が長すぎて、
どうにも効率が悪い。うーん。。。

これやっぱり、3人だからキツいんだろうね。
もし2人なら自分の席の両側においての別メニューも可能なので、
ここから先も、やっぱりさらに、
二手に分けたほうがいいんじゃないかな?

そんな風に感じ始めて、
またまた林田さんに相談しようとして思っていた矢先に、
タイミングよく南さんが休んでくれた。
南さんには申し訳ないが、ここで誰かが休んでくれるのは、
講師側にとっては本当に大きなチャンス到来!なのだ。
だってこの間に集中して二人を指導する事ができるもの。
また、南さんが休んで進捗が遅れたことで、
南さんとほかの二人の研修を分けるいい理由ができる。

朝一で南さんの欠勤連絡を耳にして、
南さんのいない今日のうちに何とかして二人を、
一歩上のラインに乗せたいと思った私は、
すぐに今日は一体何をやったらいいのかを、
考え始めた。

川崎さんと小出さんは、
できている事とできていない事の方向性が、
全く違うところを向いているので、
同じメニューを二人同時に課す事はできないよね。
でも個別指導のローテーションじゃ昨日までと同じだ。
それじゃ、今日という貴重な日を生かせない。
うーん。。。

そーーーだ!!!
こちらが決めて何かをさせるのではなく、
「今日何を勉強したいか」を彼女達に聞いてみればいいんだ!

ばっかだなー、私。
自分が入ったばかりの新人の頃、
先輩にあれをやれ、これをやれ、と言われながら、
「自分はもっと別な事をやりたい」と思っていたのを忘れていた。

当時の私は、どうにも理解できない事がたくさんあって、
本当はじっくりそこを自分なりに整理したいと痛感していた。
なのに指導役の先輩が出してくる課題を次々に解かざるを得ず、
わかりたい事をわかりたいのに、やりたくてもそれができなくて、
やりにくさとどうしようもない不安がずっと消えなかったんだ。
そうだよ、そうだった。

人は自分の漠然としたもやもやが消えない限り、
なかなか澄み切った気持ちで前に進んでいけないもんだよ。
オーケ~♪、今日は彼女達に、今なにをやりたいか、
こっちが聞いちゃおう♪
どうすれば自分が今よりも早く独り立ちできると思うか?
今、自分に足りないのは何だと思うか?
それを聞いちゃおう♪

    *    *    *    *    *    *

方針が決まればあとは早いのよね(笑)。

私は早速二人に個別に尋ねてみた。

(ぷらたなす)
「自分の現場入りってどのぐらいになりそうだと思う?」

(川崎)
「うーん。今は全然…思いつきません。
目処は予想できません。」

(ぷらたなす)
「じゃ、何がもっとわかれば目処がつくように思う?
ていうか、自分はこれが全然わかっていない!って、
強く自覚している事ってある?」

(川崎)
「あぁ、それはすごくあります。(具体的には?)
えーと、何かの手続きとか申し込み方法とか注文とか順番とか、
どういう事がネット上でできて、何が電話でしか受け付けないとか、
そういうのが全然わかりません。」

(ぷらたなす)
「今日は南さんがお休みなので私も余裕があるし、
割とリクエストに応えてあげられるんだけど、
自分で今日、私にやって欲しい事ってある?
何でもいいよ。遠慮しないで言ってみて。」

(川崎)
「あぁ、じゃ、手続きとか申し込みについて、
実際にロープレをしてもらって、
それをたくさん聞きたいです。」

(ぷらたなす)
「え?聞くの?聞きたいの?自分がやるんじゃなくて?」

(川崎)
「はい。やるよりも聞きたいです。
やっぱりどのタイミングで何をどう言って、
どんな順番で説明するのか、ちっともわかってないので、
それを実際に聞いてみたいです。」

なるほどねぇ…
個人的には、川崎さんはそもそもそれらの内容を、
自分でがっちり把握できているのかな?という疑問もあるんですが、
まずは理想形に一度触れてみたいという事なんだろうな。
自分への直接の指導リクエストが何もなかったのは、
研修担当として少々寂しい気もしましたが(笑)、
ここはご本人のやりたいように、
思う存分やってもらうのが一番本人のためなんだよね。
了解!じゃ、今日の川崎さんはロープレのモニタリング!

次。小出さん。

(ぷらたなす)
「自分の現場入りはこのままだといつぐらいになりそう?」

(小出)
「えっ!!えー?いやー、まだまだ。うーん…うーん…」

(ぷらたなす)
「(笑)。じゃ自分が研修を卒業するには、
どんなスケジュールならできそうな気がする?
いつぐらいになったら、OJT一発目の本番に入れそう?」

(小出)
「うーん、6月25日!(がはは、ほぼ三週間後じゃん、長いぞ?)」

(ぷらたなす)
「じゃ、それまでずっと何をやりたい?
今から三週間はどんな研修がいいの?」

(小出)
「ロープレ。」

(ぷらたなす)
「6月22日までは毎日ロープレをしていたいんだ^^;」

(小出)
「はい。ロープレがいいです。」

(ぷらたなす)
「もしかして、じゃ今日もロープレやりたい?
実は南さんがお休みなので私も余裕があるし、
もし小出さんが実際の電話を一本だけ取ってみたい!と思うのなら、
そのフルサポートも全然オッケーだけど?(笑)?」

(小出)
「えーー!冗談はやめてくださいよ~。
本番なんてそんな、そんな。まだ早いです。
今日のリクエストって言うなら、私はロープレやって欲しいです。
何をどう言ったらいいのか全然わかんないんで、
いろいろな問題を出して欲しいです。」

なるほどねぇ。小出さんは(客観的にみてさほどそうじゃないのに)
"しゃべり"に苦手感があるので、まずはそれを克服したいんだな。
私から見ると、それよりも、もう少しきちんと把握しておいたほうが、
いいように思われることもたくさんあるんですが、
小出さんの場合は、まず"しゃべり"に慣れたいのね。
オ~ケ~♪じゃ、今日はガンガンロープレしましょう♪
幸い?川崎さんが他人のロープレを聞きたいと言っているので、
ならば今日は小出さんとだけそれをやっていれば、
いいわけだな!(笑) おお、なんとラッキー♪
双方の希望どおりでしかも効率よく利害が一致!
こいつは素晴らしい(爆)!※自画自賛!!

    *    *    *    *    *    *

思えば先発隊のお二人は、
多少未完成でも自信が無くても、
後ろからドンと背中を押してやれば、
戸惑いつつも巣立っていけそうな人達だった。

その支えとなっているのが、研修で教わった内容が、
リアルタイムで理解できていたという事実である。
時間が経っているので忘れてしまっている事もたくさんあると思うが、
その都度教えてあげれば「ああ、確かそんな風に言われましたね」
と、なんとなく思い出してくれてすぐに記憶がよみがえり、
私が横についての実際のお客様対応でも、
少し長めの保留で説明をすれば、「あぁ、なるほど」と頷いて、
まだまだのトークではあるけど、問題の無い対応ができていた。

でも、その二人と今日の二人を一緒に考えちゃいけないと思うの。
私はここにやってきたときに全然優秀なスタッフじゃなかったので、
デキない彼女達のデキない気持ちがすごくよくわかる。
彼女達は何がわかって何がわからないかもよくわからないような、
途方に暮れている状態の中で、苦手と感じる項目を、
ひとつひとつ自分なりに消していきたいんだよね。

今まではずっと5人まとめての集合研修で、
比較的先発隊寄りのレベルで、
レクチャーが進められていたと思うので、
それでいざここに来て見るとしっかりできていないことが多すぎて、
思考がとっ散らかって収集がつかない状態なのだろうな。

それに、
他人に厳しい班長のタチバナさん(30代前半女性/仮名)などに、
今日の研修の進め方をバラしたら、
「それって甘やかしじゃないですか?」と、
絶対言うに決まっているけど(笑)、
相手の要求を受け入れて研修スタイルを変えてみる、というのも、
インストラクターと新人さんとの信頼関係を深める、
立派な(言葉によらない)コミュニケーションだと思うんだよね。

あぁ、うん、そうそう。
先発の二人を送り出した後、残りの3人を担当してみたら、
なんだかすっかり風通しの悪い三人組になっていて、
私はちょっとびっくりしたのよ。
「質問ある?」って言っても出てこない。
「わからないところはない?」って聞いてもシーン…

質問というのは、内容が理解できて初めて出てくるものなので、
質問がない、イコール全部わかっているか、全くわかっていないか、
のどっちかで、当然この三人は後者なんだな…と納得したけど、
それにも増して、新人さんの間から感想や意思や要望など、
自分の気持ちを相手に伝える発言がほとんど出てこないってのは、
やっぱ、今までは一方通行の研修で、
すっかり受身に慣れてしまっている感がした。
でも、たぶん、それ、良くない。
ここから先は、ロープレのようなトレーニングはさておき、
私の話すボリュームよりも、新人さんの話すボリュームのほうが、
上回っていないと活発で実効性のある研修にならないと思った。

    *    *    *    *    *    *

小出さんとロープレをしているうちに、
彼女から質問が出てきた。

(小出)
「あのー、前からよくわからなかったんですけど、
全然関係ないこと、聞いてもいいですか?」

(ぷらたなす)
「あーもう、全然オッケー(笑)!」

(小出)
「この前、過去の対応記録を読んでいたら、
○○という略語が何度も出てきたんですけど、
○○って何ですか?すみません…」

(ぷらたなす)
「あ、それはね、あまりいい略し方じゃないんだけど、
うちらの職場では××××の事を、頭文字を二文字とって、
こんな風に書くのよ。一体誰が最初にこう書いたんだか、
これだともっと違う意味の言葉だと思うよね?」

小出さん、「うん、うん、うん、うん」と激しく頷いて、
「私も最初そう思ったんですが、読むとなんか違うんで、
どういう意味なんだろう、ってずっと…」

(ぷらたなす)
「だよねぇ(笑)。私もこれ、良くないとは思うんだ^^;?」

小出さんは、ロープレの最中に、
何かのきっかけでふとそれを思い出したんだろうな。
すると脇から、川崎さんも尋ねてきた。

(川崎)
「あの…私もあんまり関係ないこと、聞いていいですか?」

(ぷらたなす)
「あー、オッケー、オッケー♪」

(川崎)
「あのぉ、じゃぁ…今、ちょっと思い出してノートを見たら、
△△の操作は機種によってうまくいかない事があるって、
ここに書いてあるんですけど、
今、小出さんが演じたお客さんは全然普通にうまく行ったんですが、
実際はどうなんですか?」

(ぷらたなす)
「あっはっは!(鋭い質問なので思わず受ける!)
実はね、小出さんはこの商品のリアルユーザーじゃないので、
たぶん問題点が思いつかずに、そのまま『できました』って、
言っちゃったんじゃないかと思うの。」

(小出)
「えっ!!!(笑)??」

(ぷらたなす)
「実際にモノが手元にあってね、
私の言うとおりにやってもらった場合、
現実にはそのスイッチがとてもわかりにくいところにあるので、
たぶん、『それってどこにあるんですか?』という質問が出るか、
または、勘違いして別なスイッチを押しちゃうとか、
本物のユーザーなら、必ずここでワンプロセスあるんですよ。
でも私は、お客さん(この場合は小出さんね?)が、
ここで何の疑問も持たずにサクサクと進んでくれたんで、
実際とは違うなーと内心は思ったけど(笑)、
当然そこはスルーして、次に行っっちゃったわけ。」

(川崎)
「あー、そうなんですか。なるほど~。
(小出さんに)お客様?ダメじゃん、
もっと商品に慣れてくれないと(笑)。」

(小出)
「(口を尖らせて)すいませぇーん。
どうせ私は何にもわかってない人間ですよ。プン(笑)。」

(川崎)
「ぷん(笑)。」

(小出)
「あ、じゃぁ、ついでにもう一つ聞いてもいいですか?」

    *    *    *    *    *    *

結局この日は、予想に反して、
小出さんと2回のロープレしかできなかった。
なぜならそれぞれをひとつ終えるたびに、
そんな感じで大質問大会になってしまったから。

けれど私はそのほうがうれしかった。
きっと今までは研修の進行を妨げではいけないと思い、
突っ込んでとことん聞きたくても聞けない事もあったんだろうな。

いや。
いやいやいや。そうじゃないわ。
今まではわからない事がたくさんあっても、
それに自分で気がつかなかったんだと思う。
たぶん「これって何?どういう事?」と感じるまでの心の余裕が無く、
また、気持ちもあまり開放されていなかったんだろうな。

黙っていても質問が具体的に出てくるようになれば、
私はそれこそが第一段階のクリアだと思う。
それは自分の内なる疑問を、
自分で確実に掬い取れるようになった証拠でもあり、
弱点や不安を自分で取り除いて、
自力でステップアップしていくための第一歩だから。

ふと思いついて試してみた「苦手な事」の棚卸しでしたが、
その日の午後には、
3人のコミュニケーションが非常に良くなってきて、
私は彼女達を担当して初めて、充実した研修ができたと感じた。

道のりは長いけど、道筋はできて来た感じ。
私はもう少しこのスタイルを続けてみようかな?と、思った。
 

 
【採用・事前研修・新人研修に関する最新の10件】
★「苦手な事」の棚卸し し ん が り ここでくじけないで。 見破られてしまう人(私嫌な奴) 「経験者」という職歴  資格がたくさんある人 押しの研修、引きの研修 怒った演技のできる人! 彼女は岡ひろみになれるか 研修担当者のSOS! (もっと見る⇒




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2007.06.09

し ん が り

【新規参入の会社から新人達がやって来たのだが…!】
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人を見かけで判断する此頃ボールは誰が持っている?全員一致の日を待とう研修担当者のSOS!できる事とできない事彼女は岡ひろみになれるかここでくじけないで。の続き…
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新規参入の契約会社から、
かつて無いほどの初心者集団の新人さん達を受け入れて二ヶ月。

同期入社の6人の男女のうち、
日下部君(20代前半男性/仮名)は、
業務には向かないという現場の判断で
入社数日後に退職し、
新堂さん(30代後半男性/仮名)は、
元々別な班に入るメンバーだったので、
4週間で集団から分かれて、
配属先のOJTに入った。

辞めた日下部君の後任として、
研修半ばから入った信代さん(30代前半女性/仮名)は、
おとなしく目立たないけれど普通に優秀な人で、
途中から入ったというのに、あっという間に皆を追い越し、
二週間足らずでグループ内で1、2を争う新人さんとなった。

そして今週はその信代さんと、
4/2入社の綾部さん(30代後半女性/仮名)が、
ついに研修を卒業し、先輩達と机を並べて電話を取り始めた。

もちろん完全な独り立ちにはまだまだ遠く、
それぞれ班長の隣で当分修行中の身ではあるが、
育成のための専用席を離れていよいよ現場に入ったという事は、
たとえ受け付け件数は少なくても、
立派な戦力としてあてにされるスタッフになったという事。

後ろがつかえているため幾分見切り発車ではあったけれど、
信代さんと綾部さんなら少々の困難があっても、
自力で成長していく事ができると判断、
彼女達を現場班長に委ねた後、
私は後発部隊の立ち上げに入った。

それにしても…と、私は思う。

信代さんのように最初から素質のある人が来さえすれば、
短期の研修であっという間に立ち上がっていく現実がある傍らで、
二ヶ月という長い時間を費やしても、
まだまだフロント業務に入れられないスタッフ達がいるわけで、
仕事というのは本当に「人」だなぁ…と思わされる。

が、それもこれもすべて運とご縁とタイミングであり、
神様がそう仕組んだ流れであれば、
素直に従いましょう、というのが率直な感想でもあったりする。

彼女達の後に入った第二陣の新人さん達は、
不向きでリタイアした1人を除き比較的優秀なメンツであった事と、
配属先が覚える事柄の少ない班であったため、
もう先月の半ばには実務に入っている。

あとは私が引き続き担当している4/2の三人を残すばかりのため、
新年度の新人育成のために組まれた研修チームは、
なんとなく自然に解散してしまった感じで、
本来業務に戻った彼らにはまた様々な仕事が入り始めている。
現在職場では本社採用の新入社員も短期で受け入れているため、
私は最後の三人を、
当分ひとりで一手に引き受けざるを得ない状況になってきた。

結局いつも、一番大変なところは、
いつも私に来るんだなぁ、という不公平感はあるが、
反面、この三人は、
たぶんほかの人では無理だろうという思いもある。

そう、新人研修ってのはね、
基礎知識や業務スキルを教えるだけのイベントじゃないのよ。
必要な事を淡々と教えてそれだけで十分成長してくれる人は、
実はとても優秀な人。

その指先からこぼれた人達は、必ずどこかに問題がある。
いや、"問題"という表現は失礼かな。
もっと正確に言えば、スキル不足以外の部分で、
その人の成長を阻害し不安感を募らせている何か。
その原因、その理由。

ここから先はそれを見つけ出し個々に解消させていくのが、
自分に与えられた課題ではないかと思う。
なのでここからは、再び人を読み相手を推し量り、
トライ&フィードバック&リトライの世界に入るのだろうな…

私の見るところ、たぶんやはり、
早い段階で個人的にNG判断を出した、
南さん(20代前半女性/仮名)は立ち上がらないだろう。
どこかのタイミングで、
再度自分の考えを上司に伝える機会が訪れると思う。

が、残りの二名。
彼女は岡ひろみになれるか?」の、
川崎さん(30代前半前半女性/仮名)と、
前回「ここでくじけないで。」の小出さんは、
それぞれにいいものを持っているので、
時間さえかければ必ずやいいスタッフさんになると確信している。

あとは、どうやって彼女達を上昇気流に乗せ、
高い高度で安定した水平飛行ができるまでサポートできるか。

まぁ、そんなところかな。

前述したように、林田さんも月森さんも角田君も、
今はすでにそれぞれ自分の本来業務に戻ってしまい、
私の手元には再び手のかかるスタッフさんが残された。

でも不満は無いよ。
むしろ"望むところ"と言ったら不遜に聞こえちゃうかな^^;。
うん、できれば私は彼女達をまだ、
現場という名の世間の荒波?に晒したくないんだ。
今入れてしまったら彼女達は、
欠点ばかりを周囲にあげつらわれてたぶん潰されてしまう。

私それ、やりたくないのよ。
せっかくキラキラ光るいいものを持っているのに、
至らない点ばかりを指摘されて批判の対象にされていくのは嫌だ。

なので、たとえ不公平と感じても負担増をわかっていても、
もうちょっとお付き合いさせてもらいたいですね。
だって本当にあと少し!なんだもん。

誰もわからなくても、誰に評価されなくても、
その一点だけにはひそかにこだわっていたい私です。
 

 
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