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2007.04.08

ボールは誰が持っている?

【新規参入の会社から新人がやって来た!】
人を見かけで判断する此頃★ボールは誰が持っている?全員一致の日を待とう研修担当者のSOS!できる事とできない事彼女は岡ひろみになれるか

--
一昨日の金曜日は、
職場で準社員の林田さん(20代後半/男性/仮名)と、
遅くまで話し込んでしまった。

内容は、ひたすら研修と見極めについて。
そして今の職場の上司達の問題について。

人や仕事に対する考えや取り組み方で、
自分とベクトルが合っている人って、
だいたいすぐわかるよね。

この人は、若いけれど非常に察しがよく見所のある人で、
たぶん、「ここがおかしい」と言えば、
一発で、「俺もそう思う」という返答が帰ってくる人だね。

    *    *    *    *    *    *

さて、今までの職場での新人研修というのは、
時間が取れれば私が担当し、
できないときは、一番古いスタッフの、
角田君(20代後半/男性スタッフ/仮名)が担当していた。

ところが、角田君は、
すぐ人のやる事に口出しをして来る教えたがりのくせに、
いざ任せてみるとあまり教え方の上手な人ではなかった。
加えて、新人さんが初心者で、
あまりスキルが高くない人だった時の、
彼の態度の悪さ(イライラ、非難、罵倒、軽蔑など)なども、
兼ねてからグループ内では問題になっていて、
心有るスタッフは、「あれではせっかくの新人が潰れてしまう」
と、大いに危惧し、ある人は「気の毒で見ていられない」
と、私に言ってきた。

そしてやっと入った新人達が、
彼に潰されてしまうのを心配したスタッフ達の間から、
「研修を彼に任せっぱなしにしないでくれ!」
「社員の監視下において常に見張って欲しい」
などという要望が激しく挙がり始めたため、
今回の研修からは、ウツミ主任(40代前半/男性/仮名)を筆頭に、
私(40代後半)、角田君(20代後半)、
月森さん(30代前半)、
それに林田さん(20代後半)の5人で「研修チーム」を作り、
日々話し合いながら進めましょう、という事になった。

人材的には申し分ないね。
特に林田さんは何をやっても一番デキる。
だが、不服はあった。
なぜここに、過去に人を教えた経験のある、
正社員を一人でも入れてくれないのか?という不満である。

月森さんも林田さんも、優秀な人達だが結局準社員である。
また、研修担当として新人を前に、
ホワイトボードの前に立ったことが今まで一度も無い。
そして今回のように、「見極め」という名の適性判断で、
最悪お断りする新人も出てくると可能性もあるときに、
なぜ新人研修に経験のある正社員を入れてくれないのだろう。
二社間の契約に絡んでくる、(ヘタすると大トラブルにもなる)
責任の重い重要な話だぞ?

え?人選の経緯?そんなの、言わずと知れた課長の独断よ。
口々に訴えるスタッフ達の声がある事を、
社員・班長同士のメーリングリストで知った課長は、
会議の時にひとこと。
「よーし、わかった!俺がなんとかする!
ここはひとつ、月森や林田に協力させることにしよう!
あいつらなら決して悪いようにはしない。あいつらに頼もう!」

私達、はっきり言って超がっかりね。。。またかよ。

課長は何でもかんでも「月森君、林田君、」なのだ。
私達が一番信頼し、心から相談したいと思っているのは、
昔から一緒にやって来た、
顔なじみの正社員(以下、社員)達であって、
「研修にはどうか社員も参加させて欲しい」と上申しているのは、
月森さんや林田さんなど、
権限のない準社員を想定しての事ではない。

とにかく課長は(たぶん無意識にやっている事だろうが)、
自分より古い人物の存在とノウハウが、
全く目に入っていない人である。

その分、月森さんや林田さんに限らず、
自分より後に入って来た準社員達のへの傾倒がものすごく、
ここぞという重要な役回りを、
社員の誰にも相談せずに、
独断であっさり彼らに任せてしまう。
これではキャリアのある有能な社員たちは、確かに、
何かにつけ自分達がないがしろにされている感じがして、
大変面白くない事だろう。私自身も思いは同じだ。

また、任せた後の対応にも問題があって、
キャリアの無い彼らに、何もかも丸投げにした上に、
監視→チェック→フィードバック→軌道修正など、
上司として行うべき管理を一切せずに、
決定権まで預けてしまうので、
「好きにやっていい」といわれた彼らは、
本当に一から物事を構築し始めるので、
昔から行われてきた他の課との連携や情報共有が、
今やズタズタに寸断されている状態である。
ウチは今、完全に他の課から孤立している。
隣の一課主催の花見にも、いつのまにか参加しなくなり、
今では声もかからなくなった。

先日など、職場でシステムの大トラブルがあったときに、
うちの課だけ緊急会議に人を出さない、
誰も電話会議に参加しない、
システム情報共有掲示板に誰もコメントしない、
そしてセンター全体に個別情報をメッセンジャー発信しないなど、
次々に他の課の課長達が険しい顔で走ってきて、
「あんたら、いったい何やってんのっ!!」と、
たくさんの人達に一喝され、大声を出された。

それを、
「他の課のヤツラが口うるさく人の島に来て口出しをする」
というのは、大きな間違いで、君たちが無知なだけなのだ。
ああいうときは、各課の課長同士で、
連携を取るのがルールであり、当然の対処である。
トラブル発生時は、頻繁に全体メッセンジャーが飛び交い、
通常課長や主任達は席になどおらずに、
状況の把握と情報共有のために、フロア内を駆け巡る…
はずなんだけどね。。。
故障班出身の私は、うちの課も落ちたなぁ…と情けなくなる。

唯一共に故障班出身だった某社員は昨年転勤し、
そしてもう一人の頼りになる存在だった社員も、
この春、家庭の事情で故郷への異動を希望して去った。
今はもう、緊急時のフローやノリや習慣を知る人が居ない。
こうやって私達は全体の情報からどんどん取り残されていく。
もしかしたらみんな、課長に主任達に愛想をつかして、
異動を希望するんじゃないか?なんて、
うがった見方もしたくなる。

    *    *    *    *    *    *

さて今回、新規参入のユーマン社から6人の新人が入ったが、
今野主任から私は、彼らの事前研修と見極めを依頼された。

ユーマン社が事前研修のノウハウを持っておらず、
ぷらたなすさんが契約会社で行っているのと同程度の、
研修内容と人選見極めを行って欲しい、というのが主旨だが、
もしそれをそのまま鵜呑みにすると、
今回の6人のうち2名はNGで、
もし自分なら決して採用しないだろう。
(残りの1名についてはまた後日にでも。)

それを、一人は初日の数時間で、
もう一人も、1~2日で確信を持ったので、
自分なりの結論はすぐに出た。2名がNG。

だが、ふと思ったんだけど、
私が自分なりに出した結論は一体この後どうなるんだろう?
私はこの会社にとって外部社員であり、この後は社員の判断だ。

そうこうしているうちに、1名のNGさんである日下部君と、
他の新人さん達の間に、非常に大きな差がつき始めて、
この6名にまとめて同じ研修をする事が段々困難になってきた。

同じ課題をさせても、ある人は口頭説明だけで理解して、
それを10分程度で済ませるのに、
日下部君は課題内容の補足説明だけで20分ぐらいかかってしまい、
しかも作業も飲み込めていないので、そのあとまた、
20分ぐらいつききりになる。

そうすると彼以外の人達に取っては、
待ち時間だけが異様に長い研修となり、
集中力の維持も系統だった理解も、
はっきり言ってこれでは見込めない。
が、研修の段取り上、
「はい、それでは、インターネットオプションを出してくださ~い」
と言ったときに、全員がそれを出していないと前に進めないでしょ?
こういった事は「それじゃできない人は後でやってね」
と言うわけにはいかない事柄だ。

私は13日金曜日(!あら、そうだったんだ♪)の時点で、
「彼はここまでだ!」と思った。
この先は研修を二手に分けるか、日下部君を速攻お断りして、
いずれ月曜からは彼が研修の場にいない状況にしないと、
ひどく遅れたカリキュラムを取り戻す時間的な猶予はもう無いし、
残りの人達のモチベーションやストレスに関わってくると感じた。

そこで真っ先に、一番信頼している林田さんに相談した。

「林田さん、私が書き込んでいる研修掲示板って毎日見てます?」
(準社員でも社員なので、年下でも一応敬語(笑))

「ああ、見てました。かなりひどそうですね。」

「うん。私、個人的に今日までが限界と思う。
もうすでに研修が成立していない状態なのね。」

「なるほどねぇ。」

「フォルダオプションとか、インターネットオプションとか、
開くのにも毎回毎回手間取るので、今はもう、
彼にだけは私が全部やってあげているんだけど、
すでにそれって研修を逸脱しているじゃないですか?」

「うん、うん。俺もそう思う。」

「でね、はっきりここで自分の考えを言わせてもらえば、
日下部君には無理です。なので今日を最後に断って欲しい。
私は、今日、そういう結論に達しました。」

「うわ、そういう事かぁ…うーん、キツイっすね。」

「いやだってね、彼がいると研修が成立しないのよ?
新堂さんなんて前職は業者さんだし、
LANケーブルとHUBを預ければ、
さっさと研修室に移動して6人分のPCをつないで、
涼しい顔で待っているぐらいの人だし、
綾部さんもそこそこに知識があって、
手の空いたときに壁紙とかダウンロードしてますよね?
通常は、ここまでが合格ラインだよね。
だから残りの4人を二人と一緒に教えるだけでも、
非常に時間の配分が偏るのに、
さらに何もかもが日下部君待ちになっちゃって、
早い人は10分で終えて残り50分はずっと待っている…では、
貴重な時間があまりにもったいなさ過ぎるよね。」

「うーん。うん、うん。」

「しかも、今日から内容が、
テクニカルな部分に入って来たんだけど、
内容によっては日下部君が5分に一回手を上げて、
すみません、できません、わかりません、となるので、
ものすごく細切れになっちゃって
まとまった事が何も教えられない状況なんだよね。
私はねぇ、さすがに今日は、
ここまでかなぁ…と思ったわ。わかるでしょう?見てたら。」

「あぁ、うん、それは、わかる。」

実は、中の2日間、林田さんは、
今後のためにも、自分は関わる必要があると痛感し、
両日とも午後に同席して、アシスタントを引き受けてくれた。
(そういうところが、この人のデキるところだ。)
そして、私がつぶさに話さずとも状況は理解してくれていた。

が、こういった経験の全くない林田さんは、
この段階で「無理」とか、「ダメ」とか言い切る事には、
強い抵抗があって、あまり断定的な言い方は決してしない。
そうだよね、そういった場数を踏み過ぎている私は、
割り切るような言い方をするときもあって、
彼の目からは、ひどく冷たく断定的に見えているかもしれない。

(林田)
「要するに研修が二手に分けらればいいんですよね?」

(ぷら)
「うーん、それもありですが…
分けても状況は同じじゃないですか?
結局、人の問題になりますよね。
この段階で結論が見えている人を、
このまま教え続けるのも無駄というか…
今野主任の意思に反するっていうか…
こういうのって誰に相談すればベストですかね?」

(林田)
「やっぱ身近なとこで、研修チーム責任者のウツミ主任?」

(ぷら)
「…だよね。」

私は契約会社からの出向社員、
林田さんは準社員という名の「特定派遣社員」である。
お互いここで、熱い議論を交わしても、
だからと言って何も起こらないのは十分承知しているのだ。

私は早速、この話をウツミ主任のところに持っていった。

    *    *    *    *    *    *

「ウツミ主任、実は(これこれこういうわけで)、
日下部さんはこれ以上の研修続行は無理だと思います。
厳しい言い方かもしれませんが、
彼をすぐに断ってください。
私の判断ですが、私はそのほうがいいと思っています。
今野主任は契約会社にはその旨の了解は、
事前にとっているそうです。」

「それって、どの程度のものなの?
ぷらたなすさんから見て、やっぱり無理なものなの?」

(ぷら)」
「はい。比較でお話するなら、
穣太君やヒロアキさんが、研修ではできていた事が、
日下部君はできません。
穣太君やヒロアキさんがあのように皆さんから言われて、
やめなければならかったのなら、
今回の日下部君は、さらに厳しいと思います。」

(ウツミ)
「なるほど。わかりました!」

ウツミ主任は人柄は穏やかだが見極め賛成派なので、
向かない人は早めに切るべき、という考え方をする。
なので、私の言わんとする事は速理解してくれた。
少しだけ見学にやって来た、隣席の社員から、
何か聞いているのかもしれない。
そしてたぶん、前の職場で人を教えた経験もあるのだろう。
だが…

「じゃね、ぷらたなすさん、今の話、
すぐに課長に持っていってください。」

へ?課長…ですか?今野主任じゃなく???
まぁ、課のトップだからそれもありだけど…

「課長…ですか?わかりました。」

そして私は課長のところに行って、
同じ話をもう一度する。
すると課長は…

「お話はわかりました。
じゃね、この話を林田に相談してください。
林田も同じ考えなら、俺は尊重します。」

は???????

私は憮然とした表情をわざと作って、
先ほど自分が腰掛けて、
そのままになっていた林田さんの机の脇の、
ツールに音を立てて再び座り、ひとつ咳払いをして、
「あのー、ご相談があるんですが?」と、
わざとらしく声を掛けた。

(林田)
「あれ?」

(ぷら)
「つまりこういう事になりました。」

(林田)
「へ??どういう事、ちょっと聞いてもいいですか?
ぷらたなすさんは、今ウツミ主任のところに、
相談に行ったんですよね?」

(ぷら)
「はい。さようでございます。」

(林田)
「…で、ウツミ主任は?」

(ぷら)
「課長に相談しろって。」

(林田)
「…で、課長は?」

(ぷら)
「林田に相談しろって。」

私の指差す方向に、二人の首が、
指差し点呼のように同時に動いていく。
そして最後に私の指は林田さんを指した。

(林田)
「…で、最後はオレ。(自分を指差す)」

(ぷら)
「そう。」

(林田)
「オレ?」

(ぷら)
「そう。」

(林田)
「オレ…」

(ぷら)
「そう(笑)。」

(林田)
「はーーーっ(注:ため息ではない。彼は本当にそう言ったのだ)
一体なんでそうなるわけ?
オレさ、今回こういう事に絡むようにやって、
ずっと思ってたんスけど…
(大きく息を吸い)…ま、いいや、
ちょっと…オレなりに考えてみます。」

林田さんはそう言って、何か言いかけた言葉を、
ストイックに飲み込んだ。

実は、私にはこの後の数分間の記憶が全くない。
一体誰が誰に働きかけてそのようになり、
誰が私に声がけして呼びに来たのか、
全く覚えていないのだ。

なぜだろう…
私は私で、課長が林田さんにだけ全幅の信頼をおき、
そういった判断まで、準社員の彼に下駄を預けてしまう事に、
少なからず衝撃を受けていたのかもしれない。
これじゃ社員は相当面白くないだろう。私だって超面白くない。

が、取りあえず、誰かの何かの意思で、
研修チームで集まりましょうという話になり、
私達はミーティングルームに集まった。
メンバーは研修チーム全員プラス課長。
あれ?今野主任は?
今野主任はなぜここにいないの??
彼、スタッフの契約担当なのに…

    *    *    *    *    *    *

17:30 ミーティングルーム。

課長がまず口を開く。
「えー、緊急に研修の状況を確認する事になりました。
じゃ、まず、はい、ぷらたなすさん?」

(ぷら)
「あ、はい。…」

私は状況をもう一度詳細に皆の前で述べた。

「うーん…」
課長は腕組みをして目を閉じ、
眉間にシワを寄せて私の話を聞いていた。
そして、私の話が終わると、顔を上げて言った。

「それって今からどうにかなるとか、
そういう事ってないんですか?」

(林田)
「あ、はい!それについてですが、
研修を二手に分けたらどうかと思って、
さきほどウツミ主任に聞いてみたんですが…
社員側のそういう稼動は現実問題として無理だそうです。」

(課長)
「そうかぁ…
オレは実際に見ていないからよくわかんないんだけど、
そんなにひどいものなんですか?」

(ぷら)
「ひどいという言い方は抵抗がありますが、
仕事に向いていない方だとは思います。」

(課長)
「見極め期間はまだあと一週間もあるのに、
この段階でそういう事を言ってくるのはなぜ?」

(ぷら) (なんっか感じの悪い引っかかる言い方だな…)
「はい。先ほども申し上げましたとおり、
早い段階でそう気がついた事もありますし、
それに、日下部さんは作業の手順がわからなかったり、
できなかったり、やってもうまく行かなかったりして、
5~10分に一回、挙手してそう告げてくるので、
正直申し上げて、彼に手が取られてしまい、
研修の進捗が極端に悪くなっています。

というか、正常な研修として成立しておりません。

来週からは、いわゆるコマンド関係の練習に入り、
内容もどんどん濃くなっていきますが、
一回一回彼に研修を止められてしまっては、
残りの人達がきちんとスキルを身に付けられるような、
通常のまともな研修にはなりません。

できれば、いよいよ本題の、
重要な部分に入って来る来週からは、
正直言って日下部君が同席しているとキツイです。」

(課長)
「それは、教えるのが?」

(ぷら) (カチーン)
「みんながです。私も含めて全員が、です。」

(課長)
「あぁ、そう。オレはさ、本来は見極めとかそういうのは、
大っ嫌いな人間で、できれば6人いるなら、
なんとかして6人全員が育っていけばいいなと、
すごく思うんです。
たださっき、ぷらたなすさんから、
彼を育てろと言うなら、ヒロアキさんは辞める必要なんてなかった、
というのを聞いて、そのひとことで、
コイツはみんなに意見を求めるべきだと判断したんです。
で、どうなの?月森君はどう思う?」

はーーっ(今度は私のため息です(笑))
やっぱり結局そこに行くかよ?
月森さんは現在別なほうの研修のカリキュラムを作成していて、
今回は全く何も関与していない。
たぶん研修掲示板は見ているだろうけど、
名前と顔が一致するぐらいに関心を持って見ているとは、
誰もが思っていない。

なのに、やっぱり月森君なんだ^^;
私はウツミ主任には報告をしたけど、
月森さんは今回は関与していないので、
直接何も話をしていない。
それでも、「月森君」なんだ…。
今、この人に聞いて何がわかるって言うの?
(月森さーん、ごめんなさーい。課長に言っているんだからね?)

(月森)
「えー、実はオレは今回何もやっておりませんで、
この場にいるのも申し訳ないぐらいなんですが、
実際、自分の目で見ているので、
正直言って何も申し上げられません。すみません。」

ほらね。

(課長)
「じゃ、角田君は?」

(角田)
「えー、ワタクシも今の段階ではなんとも…
まだ俺の担当者じゃありませんし、
掲示板で見るだけですし…ねぇ、俺にはちょっと…あはははは」

なんだよ~?あきれたように舌打ちしながら、
「うわ最悪だー。とんでもない話だ。とても信じらんない!
こんなの、俺、絶対やりたくね~」って、
吐き捨てるように言いながら、毎日掲示板を読んでいるって、
レイちゃんから報告が挙がっているぞ??

(課長)
「じゃ、最後に林田君。」

(林田)
「はい。えーと、この中で俺は唯一、
研修に立ち会って、ぷらたなすさんの新人さんの指導の、
お手伝いもさせていただいたんですけど、
自分は今まで、人をこういう形で教えたことが無いし、
たくさんの新人スタッフに直接接してきたことも無いし、
正直言って、自分では判断がつかないんです。
ただ、確かに厳しいとは思います。」

(課長)
「それ、どの程度?
一番優秀な人が100だとしたら、
彼は1とか2とかそんなレベル?」

(ぷら)
「いや、そこまでじゃないですけど…」

(課長)
「じゃ、いいんじゃないの?
ここでそう決め付けてしまわないで、
もっと長い目で見てやったら?
何人も人を見ているぷらたなすさんが見てそういうのだから、
たぶんそれは本当なんだと思うけど、
俺は、みんなに育って欲しいと願っているので、
ホントはこういうのは、あんまり好きじゃないんだよな。」

ふと、契約会社から出向しているスタッフ管理社員として、
自分がここにいるのはとても損な事だな…と思った。
これがウチのスタッフだったならどうだろう?

特に意識的な見極めをしなくても、
初日で不向きがわかってしまうぐらいのスタッフなんて、
私は絶対現場に入れない。

それでもあとからそれが露呈し始めたスタッフに、
同僚達からブーイングが起こり始めると、
私は再研修を引き受けたり、毎日支援をしたり、
それでも進捗が見えないときは、ミーティングの場で、
「見込みはあるのか?」「目処は立つのか?」
「一体いつまでに立上げが可能になるか、この場で約束せよ」
などと皆から責められ、今野主任などからも厳しく言われるのに、
それに懲りてダメそうな人は早いうちにダメと言うと、
今度は、育てる姿勢や人としての暖かさを疑われる。

だったら、私なんていないほうがいいし、
見極めなんて、最初からしないほうがいいのだ。
管理社員の私がいなければ、たぶんこうやって、
仕事のできないスタッフがやってきても、
誰も何の決断もできずに、そういった場さえ持つことをせず、
課長も主任達も事なかれ主義で、
「まぁまぁ、そういわずに我慢して使ってくれ」と、
ひたすら言うだけなのだろう。

私がいなければ、穣太君もヒロアキさんも、
なんとなくなぁなぁで済まされて、
辞めなければいけないような流れになんて、
ならなかったのかもしれない。

ヘタに私が責任者としてここにいるから、
責任を問われ対処しろと言われ判断を出さなければいけない。
居なければ、誰も判断せず何も決まらず何も起こらない。
私はなんだか少しむなしくなって、ちょっと涙がにじむ。
何か話したら泣いてしまいそうな気がしたので、
無言で黙っていた。

つかさー、というかよ?
何で誰も、「それじゃ俺も見学したい」って言わないの?
自分の眼でそれを見たくないの?確かめたくないの?
私だったら速攻都合をつけて、それを見に行くよ?
人の話なんか自分のこの目で現実を見るまでは、
絶対に信じない。信頼はしても信用はしない。
自分の目で見てみたら、評価者が過敏と思う場合もあるし、
その逆に甘いと思う時だってあるだろう。

スタッフ側の班長達だって、絶対こんな風には言わない。
私が何をどう言っても、誰もが必ず、
自分の目でそれを確認しにやって来る。
実際に、月曜日は二人から見学の申し出が出ている。

(林田)
「あのぉ…日下部君が立ち上がれるかどうかは、
経験の無い俺には、ぷらたなすさんみたいには判断できませんが、
一人前になるのにものすごーく時間がかかるスタッフさんだな?
というのは俺にもわかります。
その長い時間を待てるかどうかって話なんじゃないですか?」

(課長)
「林田君はそう思うの?」

(林田)
「はい。」

(課長)
「本当にそう思う?」

(林田)
「はい(キッパリ)」

(課長)
「よし、それでわかった!
来週は彼を研修に入れないで、
現場で待機させてください。
今日はもう契約会社も連絡が取れないだろうし、
(は?うちには20:00だって電話してくるのに(笑))
来週、今野主任も入れてもう一回朝一で、
話し合いましょう、ウツミさん、いいですか?それで?」

(ウツミ)
「いいと思います。」

はー、この人は普段は自分の信念をきちんと語る人だけど、
課長の前に出ると借りてきた猫みたいだな。
今だって、自分の意見を何一つ言わないのね。。。
みんなおかしいよ、見極めしろって言ったの、あんたらだろ?

    *    *    *    *    *    *

18:00 ミーティングは解散して皆自分の席に戻る。
私は席の近い林田さんに話し掛ける。

(ぷら)
「林田さぁん、私さ、このあと似たような事を頼まれても、
見極めを引き受けるのだけはもうやめようかな…」

(林田) (椅子を回して振り向いて)
「???やっぱ責任重い?」

(ぷら)
「いや、そう言う事はどうでもいいんだけど…
見極めってね、人を育てようと思う気持ちを、
自分の中から消し去る事なの。精神的にそういう作業なのね。
だからもし、来週の話し合いで、もう少し様子を見ましょう、
という結論になった場合、すごく辛いのね。」

(林田)
「どういう事?」

(ぷら)
「うん。私は今野主任から頼まれて見極めをしました。
そして自分なりの結論を出しました。伝えました。

そうすると、自分の気持ちの中では、日下部君と南さんに対して、
(南さんの事に関しては、別途後日書きます)
この段階での熱意は、もうゼロクリアなのね。
私は自分が判断すると同時に、
彼らを自分から完全に切り離してしまったの。

そうやって消えてしまったモチベーションをさ、
また来週からどうやってあげていこうかと思うと、
もう、億劫で面倒で、なんか…やる気が全然起きない。

そう思うと、とにかく全員育て上げろ!と言われて、
無心に未来をひたすら信じて、
突っ走っていったほうが意欲も闘争心も湧くし、
そもそも他社のスタッフなんて他社の責任でしょう?」

(林田)
「うん、あのさ、オレ、さっきからずっと疑問に思っていたんだけど、
ぷらたなすさんは、今野主任から厳しくジャッジするよう、
ミッションを受けているわけでしょ?
それ、伝わってんのかな?みんなに。」

(ぷら)
「へ?」

(林田)
「オレさー、今までは調査案件とかツール作成とか、
あとアカウント申請とか備品の管理とか、
そういう自分だけの作業で、あまり運用になんか、
関わった事ってなかったじゃない?

だけど、ここ最近、なんっか自分で、
変だと思うぐらい、ピリピリカリカリしてんのよ。
で、そのたびに思うのよ、なんでオレ今、
こんなにカリカリしてんだろう…って。

向かいの江藤君なんか、それ見てすごく心配してくれてさ、
『大丈夫っすか?』なんて、熱くなっていると、
気を使ってメッセ飛ばしてくれるんだけど(笑)、
こういう事に関わってみて、初めて、
この職場の体質って言うか、悪いところって言うか、
そういうのがマザマザと見えてきた気がするんだよね。」

(ぷら)
「あー、わかるよ、それ!最高に!
私だって、最近、なんかいちいち人に対して腹が立って、
反発したり、文句を言ったり、怒鳴りつけたり、
でも、自分、本当はそんなキャラじゃないんだよね。
だいたい、今って、上司達が皆変だよね。」

ここで林田さんが、思わず大きく息を吸い、
膝をパシッと打って、「やっぱりそう思います?!!」

(ぷら)
「思うわよ。課長も、今野主任も、みんな変よ。
ウツミ主任はまだちょっとましだけど、
それでも課長の言いなりだし、普段私に言っているような事を、
社員の前では絶対に言わないし。」

(林田)
「だよねーー!!あーーーーー良かった。
オレ、自分だけがそう思っているのかと思って、
誰にも言えずにいたんだ。

さっきのあれだって、流れとしては絶対におかしいよ?
今回、契約会社は見極めなしで入れてきているんだから、
現場で見てみたら、使えない人がすぐに見つかるのも、
オレはありだと思うんだよね。

だから、まず第一にそれを判断するのがぷらたなすさんで、
決定するのは社員で…オレ、ずっとそう思ってきたのね。
そしたら、課長は『林田君に聞いて』『林田君がそう思うなら』って、
あんたは本当に課長か?って言いたくなったよ。
正直見ていて腹が立ちました。よく我慢しましたね(笑)。

ウツミ主任もそうなんだけど、何でもかんでも、大事な事でも、
『それじゃ、林田君、コレ頼みますって。』
二言目には『林田君』『林田君』って、
それじゃあんたらは、いったい今、何をやってんの?って、
オレは毎回言いたいんですよ。」

(ぷら)
「あーーー、そうだったんだ。わかる!それ、すごくわかる!
いや私はね、林田さんは、もちろん仕事も出来ると思っているし、
課長の信頼も厚いし、重用されているし、それを光栄に感じて、
何の疑問もなく今までずっと仕事してきていると思っていたよ。」

(林田)
「とんでもない!いや、途中までは確かにそうだったんだけど、
この頃、なんかおかしい、なんか変だ、ってすごく思うんだよ。
研修に関わるようになって、それがすごく見えてきたっていうか。

だいたいさ、オレが一番おかしいと思うのは、
課長と今野主任とウツミ主任との間で、
情報共有が全くできていない事なんだよね。
あんたら、社員だろ?もっとちゃんとやれよ!って、
最近毎日そう思いますもん!

オレ、気になる事があるといつも社員朝礼で言うんスよ。
それじゃ、今、その件で、
ボールを持っているのは誰なんですか?って。
そうするとさぁ、課長も主任達を顔を見合わせて、
誰それに任せたとか、この前お願いしましたよねぇ?とか、
誰一人、『オレが今やっている!』と、手を上げる人が、
いねーんだよ!!オレ、思いますもん。
あんたら、責任者でしょ?あんたらの責任でしょ?って。」

ぷらたなす、ここで膝を10連打する!!

(ぷら)
「でっっっっしょう?そう思うでしょうーーー??
アタシなんてねぇ、課長も今野主任も(キョロキョロ)、
(声を落として)ここだけの話、日下部君と同じ線上に居る人達、
と、思っているから(笑)。

ここに、こういう"不思議君"という、
一本の線があったとして(ジェスチャー付き)、
こっちは残念だけど仕事できない人(左手を振る)
こっちは取りあえず仕事は普通に出来る人(右手を振る)
でも実は同じ線の上なの。(両手で"線"を表す)」

(林田)
「あ…わかる、それ!なんか、それ、すごくわかる!」

ここでカツーンと私達は、何か結び合うものがあって、
しばらくこの話題で盛り上がった。

後は断続的にPCに向かってはまた話し掛けたり掛けられたり。
お互い仕事があるので、邪魔しちゃいけないと思っていると、
それでも、話したい事が次から次に浮かんで来るのか、
またキーを打つ手を止めて、「でもさ」とか「やっぱりさ」とか。
最後には双方とも遠慮しあうのが段々面倒になって来て、
「ちょっと休憩室行こうか?」(笑)

うちの職場は24時間稼動なのでいつでも明るく、
いつでも人の出入りが途切れる事が無い。
休憩室のソファーでは、誰かが横になって仮眠?していた。

そしてそれから延々三時間、
私達は研修や見極めについて、
そして上司達について話し込み、
最後には、林田さんの電車の最終で、
心残りがありながら、私達は解散した。

帰り際に林田さんがこう言った。

(林田)
「オレ、今日ぷらたなすさんにいろいろ話をしたら、
不思議なぐらい、カリカリが消えてるんですよね。
ものすごく今、気持ちが軽くなって平常心の気分なんです。
聞いてもらってすごくよかった。
いや、本当に今日はありがとうございました。」

実は今日、この長いブログを書いていて、
私もまた、あの4時間で、
魂が救われた気がしている事に気がついた。

今日は本当に体が軽い。そして良く動く。
選挙もちっとも億劫じゃない(笑)。
風呂を洗い、トイレを掃除し、普段の自分を取り戻した気分だ。

そうたぶん、私、ずっと孤独だったんだ。
林田さんも同じだ。
本音を語れる唯一の仲間ができて、
ようやく私達の気持ちは安定したんだな。

すっかり長くなってしまった。
ここまで長いと誰も読んでくれないかもな(笑)。

でも、明日は朝一でここ一番の大事なミーティングがある。
いつものように読み返して足したり削ったりするのをやめて、
今日はダラダラと無制限に長いまま、
このままアップしちゃおうっと!
長さは後で調節しよう。
後で読んだら変なところもたくさん見つかるだろうしね(笑)。
なので、乱文、誤字脱字はご勘弁を!
 

 
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コメント

こんばんは。とりあえず最後まで読んだ人間がいますよ!ということだけ報告します(笑)
林田さん、素晴らしい方が現れましたね。私もなんだかすっきりしましたよ。

>こんばんは。とりあえず最後まで読んだ人間がいますよ!

おー!感激しました(笑)ありがとうございます!
林田さんはできまっせ~。それにすごく心根の良い青年です。今まで業務上あまり接点が無かったんだけど、久しぶりに本音で対等に話せる人に出会ったなぁ…という感じです!

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