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2007.04.01

主任はソレがわからない!

3月末をもって、レイちゃん(20代後半/女性スタッフ/仮名)が、
班長を辞した。退職ではなく、本人のたっての希望で、
班長から一般オペレーターに降格した上で他班に異動した。
私がさせた。


レイちゃんの事は、この日記でも何度か書いてきたので、
名前をご存知の方もいらっしゃるかと思うが、
イマイチな今野主任のせいもあって、
彼女は本当に大変だったんですよね。


通常、うちの職場では、ひと班が10名に満たないのだが、
彼女の担当するB班は三倍の20数名で、
しかも小班制を取っておらず、しかも大半が女性だ。


それにはいろいろ経緯もあるのだが、
もしご縁があってこれをお読みのお客様の中で、
個性の強い女性集団を管理している方がいるなら、
その苦労をわかっていだだけると思う。


うちの女性スタッフは、仕事が非常にできると同時に、
正義感と自己主張が強く(え?私みたいだって?いえ、ウソウソ)
納得できないものはできない、おかしいものはおかしい、と、
きっちり言ってくる人が多い。


それは感情的なものでは決してなく、
班の利益を思うがゆえの正当な主張なのですが、
「これはおかしい、あれは変だ」といった意見の矛先が、
現実として、すべて女性班長のレイちゃんに向けられていたので、
班の中でも若い部類に入る彼女は疲弊して、
すっかり人疲れしてしまったのだ。
私にはその気持ちが痛いほどよくわかった。


前の主任や、昨年転勤した某社員さんなどは、
企業としての方針や、会議で決まった決定事項などを、
逐一スタッフに落とし込んでくれた。


不満なスタッフが「えー!」と文句をいうと、
「仕方ないだろ?会社がそう決めたんだから(笑)」と、
なだめたり、言い分に耳を傾けてうなずいたり、
なかなか人のガス抜きがうまかった。


けれど、どこか毅然としていたので、
私達スタッフ(当時)は、抗えないとやがて素直にあきらめて、
組織にはある程度の不条理もあるのだと、
少しずつ学んでいった気もする。


けれど、今は誰もそれをやらないので、
スタッフ達のくすぶった不満は、
いきおい話しやすい同性のレイちゃんに集まる。


頼みの今野主任は、やると言ってやらなかったり、
決まったといって実際は違ったり、
何かと振幅の大きい人なので、
その言をそのまま皆に伝えたレイちゃんも、
スタッフに対してメンツが立たなくなってしまう。
そしてまた、「あれっていったいどうなっているんですか?」と、
レイちゃんに質問が集中するのだった。


班には、小野君(30代前半/男性スタッフ/仮名)という、
もうひとりの班長もいたが、
テクニカルスキルはあっても、
コミュニケーションの苦手な人であるため、
皆それをわかっていて、誰一人彼には意見をぶつけなかった。
人は人を見る。こういうときは、何とかしてくれそうな人に、
しわ寄せが来るのだ。


そういった過大な精神的負担と、
2名いる班長のアンバランスに限界が来て、
彼女は何度も退職を考えていたが、
ある日、妙案を自分で考えついてこう言ってきたのだ。


「ぷらたなすさん、班長が降格して一般オペ(レーター)になるって、
職場的にあってはいけない事ですかね?」


彼女は仕事が好きで、職場も好きで、(素質もある!)
本当はここから離れたくなんて無いのだが、
今の集団の中で班長として仕事するのだけは、
これ以上無理、と思ったんだね。


「アタシ、もし許されるのならば、
3月一杯で辞める権藤君の後任として、
一般オペに戻ってそっちに行きたいんですよね。」


「え…向こうは交代制だよ?24時間だよ?夜勤もあるよ?いいの?」


「全然いいです。シフトは関係ありません。
オペに戻って思う存分もう一度勉強したいんです。
今はやりたくても何もできないのに、
技術スキルを要求される事も多くて、それもまた辛いです。」


私は、レイちゃんの言い分に、
強く共感するところがあったので、
「わかった。今野主任に働きかけてみるよ。」と、了解した。


こんなに全体を見る素質のある人には、
たとえ班長じゃなくてもぜひ職場に残って欲しい。
活躍の機会は減るだろうが、変わらず私に、
ナイスな提案や指摘をしてくれる事だろう。
彼女は若くて年長者に引いてしまうところもかつてあったが、
それを克服して今はいい感じでやっている。
そう、彼女はこの一年間でものすごく成長したし、
まだまだ伸びていけるとても有能な人なのだ。
(過去にここで少々愚痴ったりしたのがウソのようだ^^)


彼女の希望を入れるのはいいが、
それって他のスタッフに示しがつかなくないか?
一度自問して、私はそれはないと打ち消した。


交代制勤務は、慣れてしまうとメリットがたくさんあって、
一度でもやったことのある人は、結構気に入ってしまうシフトだが、
日勤での勤務しか頭に無い人は、それを非常に嫌悪する。
よって募集しても人が非常に集まりにくい。


そういった勤務の班の退職者の後任に、
自分から行きたいといってもらうのは、
契約会社の利害ともピッタリ合致していて、
私は誰のためにも、彼女が辞めずにそうしてくれるなら、
それはとてもいい話だ、と思った。


そういうところをうまく提案してくるところが、
この人はとても長けている。さすがだね。
しかも欠員の出ている班はたくさんあるが、
D班のメンバーとなら降格してオペでやって来ても、
周囲とぎくしゃくしないと、よーく、わかってるわ。


その話、乗った!(笑)


    *    *    *    *    *    *


技術職や営業職など、
与えられたフィールドを縦横無尽に駆け抜けて、
確かな実績を作ってきた人は、
いざリーダーや責任者になったときに、
「できるなら、もう一度同じフィールドに戻りたい」と、
思うことはないだろうか。


私はすごくありますよ。仕事自体はペーペーだったけど、
余計な事など一切考えずに、
自分の業務だけにひたすら没頭できたあの環境が、
また得られるならば戻ってみたい。
そしてたまには「やった!」と思うような仕事をして、
自己満足したいし、ちょっとは自慢もしたいかな(笑)。
(現実は給料が下がるからちょっと…(爆)!!!)


それは専門職から管理的な仕事に移った人の、
共通の夢なんじゃないかな。


だから、それを班長会議で打診したときも、
他の班長達は皆理解して、同意した。
同じ思いの人もいると思うが、
給料が下がるので、よほどの場合じゃないと言ってこないと思う。
うらやましいな、でも、俺はできないな…が、本音だろうね。


私はその決定を持って、さっそく今野主任に掛け合い、
「体調が悪い、という理由なら、班長をおりても、
人事部から文句は言われないでしょう」
という回答を得た。


人事部なんて現場をつぶさに見ているわけじゃない。
そんなのは、言い方一つでも何とでもなるはずさ。
それよりも主任の気持ちはどうなのよ?と尋ねたかったが、
それが1月末の話であったため、
どうにも本気で考えているような態度ではなく、
私はこれ以上話しても今は無駄かな?と思った。


そして私は課長や別の主任、契約会社、後任の班長候補など、
少しずつ根回しを始め、今野主任には逐一それを報告していた。


が、何度も私が尋ねてくるのを面倒に思ったのか、
「ぷらおかーさん、いいよ、いちいち来なくても。
課長も知っているんでしょ?いい様にそっちで進めていて。」
だから私は進めたよ?


なのにある日突然呼ばれて、
「レイちゃんの降格だけどさ、あまりに冷たいんじゃない?」


は?冷たい?


「今まで一生懸命頑張ってきてさぁ、
なんでオペレーターに戻すなんて考えるのよ?」


「いえ、本人の強い希望ですよ?
自分でそう言って来たんですが。」


「いや、だからってさぁ、
ひどすぎるんじゃないの?って俺は言っているの。」


は?ひどすぎる?


「私はレイちゃんの気持ちが良くわかりますが、
班長がオペレーターに戻りたいと思うのは、
誰でも思う気持ちであって、その主旨を汲んであげるのは、
全然ひどい事じゃないと思いますよ?
むしろ彼女の希望をかなえるために、
こうやって一ヶ月以上も前から根回ししているんですよ?」


「俺は、レイちゃんは納得していないと思うなぁ…」


「違います!これが希望なんです!」


「いやー、そうかなぁ…俺は違うと思うなぁ…」


あー、もう、この人と話していると埒があかない!
班長降格が本人の意図するものではない、と、
なぜあなたはそう強く思い込むんだろうな。
しかも、「冷たい」「ひどい」「気の毒」「可愛そう」って、
班長の誰もに、「オペに戻りたい」という気持ちがあることを、
あなたはなぜわからないの?


そうそう、A班の前の班長だったヨッシーが辞めるときも、
退職日の延長をお願いした私に彼はこう言ったんだ。
「それじゃ、二週間なら延ばしてもいいけど、
その間はオペレーターに戻してください。
もう後任が決まっているのだから、早く引継をして、
自分はオペレーターとして最後に無心に電話を取ってみたい」


ところが、これを今野主任が却下した。
「そんな非道な仕打ちをしなくても、
なーにそのまま班長で最後まで勤めてもらえばいいでしょ?」


そのときも私は、「だーかーらー!!!」と反論して、
言いくるめて説得してヨッシーの希望をかなえてあげたんだっけ。


降格=冷酷非道な仕打ち。


この固定観念は、どうしても彼の頭からは離れないのかね。


    *    *    *    *    *    *


3月の半ば、私の元にレイちゃんが飛んできて、
「ちょっとすみません、
今野主任がまたなんか変なことやったみたいで、
何度言っても、全然話にならないんです。
ちょっと同席してもらえませんか?
アタシ、このままだと、やっぱり辞める事になるかもしれない。」


え?何それ?急いで応接室に行くと、
今野主任が誇らしそうにこちらを向いて、
「ぷらたなすさん、喜んでください!やりました!
B班の班長は3名体制で人事のオッケーが出ました!
オッケー!グー!(とうれしそうに親指を立てる)」


は???


「誰ですか?その3名って。」


「小野君でしょ?タチバナさん(レイちゃんの後任が決定済み)、
それにレイちゃん♪(←チョー得意げ!)」


「なんですか?それっ!!!」


「だから俺は、レイちゃんを遺留するために、
一体どうすればいいのか、昼夜寝ずに考えて、ね?
これは班長を増員するしかない!と、思いついたわけよ。
課長も巻き込んで、人事部に一芝居打ったんだな。」


はーーーーーー!!なにそれーーー???


(今野)
「そんな降格だなんて…なぁ、レイちゃん?」


(レイ)
「アタシが言ったんです。アタシがお願いしたんです。
アタシの希望なんです。どうしてわかってくれないんですか?」


(今野)
「いや、そんな可愛そうな事はできないよ?」


「だからー!」と二人で同時に大声が出る。


あー、ダメだ、この人はもう(笑)。
ここは一発荒業ショック療法に出るしかないね。
私はそう決めて声を荒げた。


(私)
「今野主任!いったい何を考えているんですかっ!
レイちゃんは最初退職を申し出てきたんですよっ!!
もう班長の仕事は精神的に辛いのが理由です。
それはわかってますよねっ?
ですが、残って欲しい人だし、そう主任からも言われたし、
私は毎日説得して遺留して(ウソ(笑))、
オペに戻ってD班に移るのなら続けてもいいって、
ようやくその気になってくれたんですよっ!!(ウソ(笑))
それをまた、なんで班長に戻すって言うんですかっ!!
自分の言っている事、わかっているんですかっ!
それならレイちゃんは辞めるって言っているんですよっ!
わかります?
班長に居続けなければいけないのならば、
私は辞めますって言っているんですよっ!!!!!」


(今野)
「いや、それはわかるけど…」


(私)
「全然わかってないじゃないですかっ!
そのために私が1月から準備して、
いろんなところに根回しして、
ようやく異動が可能になったのに、
それを影のほうで、まったく反対のことをやっているなんて、
私はここにいるレイちゃんに、なんて説明すればいいんですかっ
私のメンツは一体どうなるって言うんですかっ!!!」


(今野)
「…」


(私)
「それに課長からOKが出ているので(課長も変なのだ→後日また)
契約会社では、もう契約書も作り直して人事に上げてあるし、
何もかも、もう、全部決まった事なんですよっ!!!」


(今野)
「え?そうなの?」


(私)
「この前言ったじゃないですか!聞いてましたよね?
その後、課長にも報告しに行くの、見てましたよね?
私、それじゃ課長にも言いますね?って言ったら、
なんか冗談言ったでしょう?覚えてますよね?」


(今野)
「ああ。あの時の話がそうなの?
だったらそう言ってくれればいいのにぃ(笑)…
俺、全然わかんなかったよ~♪」


言いましたーーーーーーーーーーーーー!!!!
と叫びはしなかったが、心の中では絶叫してたかな(笑)。


(今野)
「なんだ、決まった事なら、それはしょうがないや。
いや、俺はまたてっきり、今からでも間に合うのなら、
なんとか三人体制にしようと思って…」


(レイ)
「(すかさず)やめて下さい。だったら辞めます。
この話は1月からぷらたなすさんに私がお願いして、
ずっと準備してきたものです。
それを今頃になって、留任を打診されても、
私はやりません。お断りします(キッパリ)」


(今野)
「そうなの?いいの?本当にこれでいいの?
いや、俺、後で恨まれてもなぁ…」


(レイ)
「結構です!!恨みません。班長は降りてD班に行きますっ!」


    *    *    *    *    *    *


応接室を出てから、二人で休憩室に立ち寄りコーヒーを飲んだ。


「どうだった?さっきのあれ?」


「いやー、おかしくて噴出しそうでしたよ。
もう、こらえるのに必死!(笑)」


「あの人はね、たまにあれぐらい言わないとダメなんだよ。
それでも、こたえないから(笑)。」


「ははは。いやでも、留任がなくなったんで助かりました。
いろいろ、本当にありがとうございました。」


「うん。だけどやっぱり、周囲に対して特別扱い的な雰囲気は、
否めないと思うよ。実際、レイちゃんだからOKしたんだし。
だから、異動したら本当に頑張って、
D班の優秀な戦力になってね。力のある人には、
誰も何も言わないから。」


「はい。わかってます。頑張ります。ありがとうございました。」


    *    *    *    *    *    *


この話はこれでおしまい。
今度のレイちゃんの班は、土日休日に関係のない勤務なので、
彼女は4/1の本日から、現場に出ていたはずだ。


今野主任は相変わらずだ。
先日は送別会の挨拶で、変なことを言ったので、
社員から野次が飛んだ。


この人がわからないものは、
何をどう言っても多分わからない。
きっとそれは仕方の無い事なのだ。


けれど、みんなが理解している事を、
なぜに彼だけこう手間ヒマがかかるのだろうと思い、
ときには苦笑いのため息が出る。
(レイちゃんは本気で怒る)


彼は私の「職場のお父さん」で、普段は意外に仲がいいので、
こんな感じで済んでいるし、さほどのストレスもないけど、
突っ込みが厳しく舌鋒鋭い、
今度の班長のタチバナさん(30代前半/女性スタッフ/仮名)とは、
相当揉めるだろうなぁ…
そして私は彼女から、「今野主任ってなんでああなんですか?」と、
毎日毎日不満を言われ続けるのだな(笑)。


当分、昼休みには彼女のそばに近づかない事にしよう、と思った。
 

 
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