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2007.03.13

誉める事・評価する感受性

【アスペルガーな新人さんを何とか立ち上げたい!】
連敗中!句読点をつけない人自閉症的なスタッフの指導?★誉める事・評価する感受性なぜ危機感にこだわるのかアスペルガーなユーザーサポートやっぱダメかな…その人の退職[完]お互い不幸にならないために

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現在私は、ヒロアキさん(40代後半/男性スタッフ/仮名)を、
なんとか使い物になるスタッフにするために、
毎日べったりくっついて業務指導やロープレを行っている。

自閉症的なスタッフの指導」でも書いたけれど、
ヒロアキさんは大変物覚えが悪く、
普通の新人と同じ度合いでは成長していかない、
とても手のかかるスタッフさんだ。

実は物覚えは悪くない。記憶力ならむしろいい。
が、基礎事項を教えても、
それを応用させる手法が通用しない人なのだ。
だから、何事も必ず一度はゼロから教えなければならない。

普通の新人さんは、
調査の理屈と手順をひとつ具体的に習得すると、
「なるほど!こうすればいいのか!」とコツがわかり、
その発想やノウハウを違う調査にも生かし始める。
それを私達は"つながってくる"と表現するが、
こうなると車の車庫入れと同じで、
狭い駐車スペースにバックで入れるコツがわかれば、
視線の動き、車体の確認、
どこに来たらどのミラーを見て、
どのタイミングでハンドルを切るのかを、
自宅以外の駐車場にも応用できるのと一緒。

その例で言えば、ヒロアキさんは、
自宅かスーパーか、屋内か屋外か、車線の色や太さなど、
あまり関係のない外観の違いに惑わされてしまい、
毎回どうしたらいいか考え込んでしまうような人だ。
(あくまでも例え話なのであしからず!)

Aの調査もBの調査もCの調査も、
対象や目的や手順は違えど、
「物事を調査する」という点では一致しているので、
通常のスタッフは、
それらに共通する思考やポイントを一度掴むと、
そこから先は何を教えても、短い説明のみで理解してくれる。

そしてまた、勘のいいスタッフの場合は、
調査業務だけでなくお客様対応やPC操作などの、
一見異質な作業にまでもその意識の範囲を広げ始め、
やがて、
「わからない事はそのままにしてはいけない」
「判断に迷ったら必ず責任者に確認する」
「同等の選択肢があるときはお客様の利益を優先する」
などの、業務全般に渡る普遍的な共通項を導き出す。
(OJTというのは、実はそのための指導でもある。)

ここまで来たら仕事人としては一丁上がり!です。
あとはスキルに不足があろうが、苦手な分野があろうが、
困る事があってもセオリーに基づいて行動してくれるので、
安心して野に放つ事ができる。

が、ヒロアキさんは教えられた内容がリンクし合う事は無く、
広がりを持ってどんどんつながっていく希望を感じさせない。
それは単に個別情報の集合体になっているだけのように思え、
教えるほうは著しく疲れて精神的に限界になる。
無限の宇宙に石を投げているような、
深い絶望と虚無感に襲われるらしい。

確かにそうだよね。
(1)「○○がエラーでうまくいかないがなぜか?」と、
(2)「○○をすると必ず出るこのエラーは何か?」
この二つを同じ問題と思わないので、
お客様の聞き方が違うと、回答も違っちゃうんだよ^^;
どちらも同じエラーが出ているのに、
「これなぜか?」と「これは何か?」で、
返答が大きく変わるのよね(笑)。

だからヒロアキさんの指導のサジを投げてしまった芦田君は、
彼に対していい思いが何も無いのか、
今はもうあまり関わりたくない感じが見えてきて、
私の不在時にちょと交代を頼んでも、
返事が非常に後ろ向き。
その心情は非常に理解できるが、そこで耳を塞いでしまっては、
彼なりのレベルで確実に成長しているヒロアキさんの成果を、
評価して誉めてあげる事もできないかな、と、思う。

    *    *    *    *    *    *

私は研修やOJTが好きだ。
苦手じゃないし、面倒ともあまり思わない。
自分にとってそれは、謎解きのようなもので、
勝利を得るための心理ゲームとも言える。

できない人はできるように、
わからない人はわかるように、
どのツボをどう刺激すればいいのか、
作戦を練るのが好きだ。

それは人のためでもあるが、
実は自分のためにやっている。
考えた作戦が図に当たり、
相手が自分の思う方向に動き出すのを見るのが楽しい。
また効果が得られなければそれなりにつまらないので、
また次の手を考え方針を再検討して練り直す。

私が契約会社の管理社員などではなく、
優秀でないスタッフに対しての、
クライアント企業からの苦情や請求上の問題や信頼関係の悪化など、
そういった勘案などせずに取り組めればいいのに、とよく思う。

だから結局遊んでいるんです。
研修やOJTという砂場を与えられて、
嬉々として水路を掘っている子供と同じ(笑)。

言葉は悪いが私にとっては、
誉める・評価するという行為も作戦の一部で、
それによって相手がうれしいと感じ、
その快感や心地良い感情をさらに得たいがために、
何かをより一層自発的に行ってくれるようになるなら、
私はこんなに楽な事は無いのだ(笑)。

これは私の信念だが、
不快を回避したい気持ちと、快感を得たい気持ちと、
人はどちらのエネルギーがより強いだろうと自問したときに、
私は後者だと思っている。
嫌な事から逃げたい気持ちよりも、
一度味わった気分の良さをさらにもっと得たい気持ちのほうが、
人間にとって強力なモチベーションになり得るのでは?

だから、「誉める・評価する」は自分が勝つための手段であり、
人を育成したり指導するには欠かさないアイテムだと思うのだ。
そしていつもそう思っているせいか、
他人の小さな成長にも気がつきやすい。

ヒロアキさんは、まず言葉のつかえが無くなり、
定型トークならスムーズに言えるようになった。
「この点を今からすぐに直せる?」「直せます!」
そう約束したものは、間違うとすぐにハッと気が付くようになった。
できたもの・できなかったものを割合で得点化して毎日見せると、
「明日は60点ぐらいは取りたいですね」と、笑うようになった。
一番気がかりな「それってお客様の質問とかみ合って無いじゃん」
と指摘すると、ちょっと考えて「ああ、そうですね。」
と言うようになった。これらはすべて小さくても大きな変化ですよ?

それを芦田君は気が付いてくれるだろうか。
「随分できるようになったね」と、
誉めてあげる事ができるだろうか。

    *    *    *    *    *    *

私は班長達には、
合格点の思い切り低い研修担当と思われていて、
「ぷらたなすさんの"できるようになった!"は、
どこが"できるようになった"のか、さっぱりわからない!」
と、言われている。
「ぷらたなすさんは"使える"と言うけど、
一体何を見て"使える"と思うんですか?」とも(笑)。

それはねぇ、皆さんが新人さん達の、
日々の小さな変化に気付かないだけだよ?
彼らのレベルまで視点を落としてあげなさいよ。
昨日わからなかった事、昨日できなかった事が、
今日はわかる・できるようになったのは、
新人さんが自分で一番気付いているはずだ。
その気持ちをタイミングよくすくってあげたらいいのに…
と、いつも思う。

2月に退職したアスペルガーと思われる
穣太君(20代前半/男性スタッフ/仮名)に関しては、
「誉めると調子に乗ってそれでいいと思い込むので、
こっちがいい迷惑」な人だったらしいが、
「あなたの今のこの行動のうち、この点が良い!」と、
評価の対象をきちんと正確に限定してあげたのかな?

「最近いい感じじゃない?」なんて誉め方なら、
いくらその行動のすぐ後にそれを差してそう言ったとしても、
確かに彼は自分を全体的にイケていると確信するだろう。
彼らは類推の苦手な字義どおりの人達だからね。
そう、みんな誰もが疲れると言うけど、
自分のエネルギーを多大に消費させないためには、
実はそういった表現の工夫も必要なのだ。

    *    *    *    *    *    *

私は班長達に、「どんな事でもいいから誉めてあげて。」
と、いつもお願いしているのだが、班長達は決まって、
「誉めたいんですけど、材料が無いんです。
いい事がひとつもないから誉められないんです。」と、言う。

個人的にはもう少し人への感受性を、
磨いて欲しいと思うのだが、
これもまた経験だけではなく、
持って生まれた資質にもよるのだろうか。

スタッフの一人一人を見ていると、
お客様対応の上手な人は教え上手でもあり、
人を誉めるのもまた上手い。
そして「ほら!できたじゃない!」と喜んであげているのは、
圧倒的に女性のほうが多い。
(が、技術的な指導者になれるほどの
テクニカルスキルが無い場合が多いので、
残念ながら女性班長は少数だ。ホント、残念。
ここがうまくいかない。)

電話応対は女性に向く仕事と言われているが、
研修担当やインストラクターも同じかもしれない。
もしそうなら、女性のほうが他人への興味・関心や、
感受性に勝っているのかもしれない。

芦田君と話し合った結果、ヒロアキさんは、
いくらなんでも今週中に本格的に本番を開始しないと、
来月のシフトに大きな影響が出るという。
今週中か…まだ様々なお問い合わせを網羅するまでには、
至っていないんだけどな。うーん、どうしようかな。

前回の穣太君のように、せっかく軌道に乗せたのに、
自分の手から離してしまったら元に戻るどころか、
全員に見放されて放置された結果、
どんどん我流に悪化してしまった例もあるので、
もう少しくっついていたほうがベストなんじゃないかなぁ。

芦田君は「俺はダメだ」と言うけど、
私はヒロアキさんに隣で彼を指導するのが、
さほど大きなストレスではない。
ちょっとずつでも伸びて来てくれているので、
やっていて苦痛ではない。
それを芦田君に話したところ、
「福祉関係のほうが向いているんじゃないですか?」
と、言われた。

そうかな。そうね、そうかもね。
もしも自分に何かの長所があるなら、
それは人へのレンジが広く取れるところかな?などと、
勝手に思ってはいる。
が、内心はそのせいで、
面接の時にも奇妙を奇妙と思わず、
非常識を非常識と感じないで、
相手に対してどこか肯定的な見方をしているのではないか、と、
いつも危惧している事は言わなかった。
(ずるいね、私^^…)

現場に入れてみてから初めて、
アスペルガーでは?と気が付くような人は、
私の面接の手前に行っている一次面談での評価が非常に高い。
折り目正しく毅然とした物腰で受け答えをする人が多いので、
誰の目にも常識と分別のある優秀な社会人と映りがちである。
(最近はそれを鵜呑みにしないように心がけている。)

だから、そんな事は無い、と疑念を打ち消しながらも、
全く問題ない(むしろ優秀)と思って採用したスタッフが、
業務において驚くべき能力の無さを見せるたびに、
いつも自分の見る目を後悔し、面接での一部始終を思い出して、
事前に判断される材料がもっとほかになかったものか、
細かく細かく日々吟味を繰り返している私でもあるのだ。

 
 

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コメント

はじめまして。なごふくと申します。もうずっと前からこちらのサイトを拝見しています。訪れたきっかけは、今となっては記憶があいまいですが「彼は本当に立ち上がれるか?」あたりの記事を見つけたことだと思います。私の会社にも以前、こちらによく登場するような方がいました。「あ、そうそう。そうなのよ!」とうなずくことがたくさんありました。毎回毎回参考になる文章でぷらたなすさんの洞察力や分析力に驚かされます。1冊の本になってほしいぐらいです。
今までもコメントしようと思ってはやめていましたが、今回、思い切って書きます!
以下、ぷらたなすさんの文章の抜き出しです。
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電話応対は女性に向く仕事と言われているが、
研修担当やインストラクターも同じかもしれない。
もしそうなら、女性のほうが他人への興味・関心や、
感受性に勝っているのかもしれない。
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この点についてですが、私も女性のほうが勝ってると思います。人と接する仕事は断然女性のほうが向いてると感じます。以前に私が読んだ『共感する女脳、システム化する男脳(サイモン・バロン=コーエン (著), 三宅 真砂子 (翻訳) 』という本に、女性の方が感受性(共感力)が勝ってることを裏付ける内容が載っていました。この本に限りませんが女性はコミュニケーション能力が男性より全般的に上のようです。この本はマインドブラインドネスについても書かれていますので、アスペルガーに関心のある方に役立つ本だと思います。

なごふくさん、ぷらたなすです。初めまして!コメントを大変ありがとうございます!細々と気ままに書き綴っているこのブログですが、物言わぬ読者の方が多く、あまり表立ってご感想をいただく事が無いので、大変うれしく励みになります!

最近、職場で似たような方を知っていたり、身近にアスペルガー症候群の血縁者がいらっしゃる方から、コメントやメールをいただく事があり、このような素人サイトでも何かのご参考になるのでしたら、光栄に思います!

私は職場の困ったさんの大半が自閉症スペクトラムに属する方ではないかと思っておりますが、学歴も高く就業や自立に何ら問題の無い方に関して手がかりになるようなサイトが少なく、けれど実際の職場では非常に大きな問題となっていることを知って欲しくていろいろ書くことが多いのですが、専門家ではないため何かと躊躇される事も多く^^、共感を持って読んでくださる方の存在を大変ありがたく思っています。

また、本の紹介をありがとうございました。実は今、コメントにありましたサイモン・バロン=コーエンの「自閉症とマインド・ブラインドネス 」という本を読んでおりまして、自分が読んでいる本の作者と一緒だったので少し驚いているところです。

おヒマなときにはぜひ気軽に遊びに来て下さい。これからもどうぞよろしくお願いいたします!

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