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2007.03.28

事前研修の私の今後の課題

私は現在、契約会社で新人さんの事前研修中であるため、
普段と違って朝からそちらに出社している。

今日は少し重い荷物を抱えて家を出た。
頑丈な紙袋の中身は昨年まで使っていた自宅の電話機。
小さなカセットテープに通話内容を録音できるタイプのもの。

3日間の見極め研修の結果として、
今日就業をお断りする予定の小谷君
(20代前半/男性スタッフ/仮名)に、
やっぱり自分のしゃべりやその内容を聞いて欲しかった。

幸せの条件は、自分が自分を知ることではないかと、
個人的に思っている。
いいところ、悪いところ、得意なところ、苦手なところを、
自分がよくわかっていて、そこに折り合いをつけていかないと、
辛くて苦しい悲惨な人生になっちゃうよ?

向き・不向きを他人に指摘されるのは、
非常に面白くないものだが、
やがて納得できる時がくれば、
そこからが人生の本番かもしれない。

かつて地元の交通情報線センターに、
どうしても本番になるとうまくしゃべれない女の人がいて、
私は、放送のたびにハラハラして気が気でなく、
正直その人には早めに職を辞して欲しかった。
交通情報センターにも、いつまで使いつづけるのか?
と、言いたくなった。
が、それは嫌いで言っているのではなく、
その人の全人格を否定しているわけでもなく、
「この一点では向かない」というそれだけの話だと思った。

みんなが当たり前に持っているのに、
自分にだけ欠けているものなんて、
誰にだってザラにあるよ。
あこがれや意欲だけではままらない事も、
世の中にはあるらしい、とわかれば、
それもまたその人のためかな?なんて思う。

私のブログをご紹介くださった、
Zack-Balanさんも書いておられますが、
「人生のマーケティング」って必要なんじゃないかと思う。

    *    *    *    *    *    *

午前中のロールプレイングを終えて、昼を挟んだ午後一に、
私は小谷君にさきほどの録音を聞いてもらった。
先日のヒロアキさんは、自分の録音を全部を聞き終えた最後に、
「ダメですね。これは直りません。」とすぐに言った。
小谷君はどう感じるだろう。

録音はとても長かった。
小谷君は言葉を選んで考え考え話すので、
口調がスローであまりリズミカルじゃないし、
少しの間、何も話せずに黙ってしまう事もよくある。
だから、通常10分ぐらいで終わる内容が、
倍かかってもなかなか終わらない。

並んで座っている小谷君を横からそっと見ると、
マウスを掴んだままじっとPCの画面に見入っており、
話の内容的にそちらに気になる事があるのか、
あまり耳に入っていないようにも見えた。
(マウスから一瞬を手を離して止めた時の手の形が、
 ヒロアキさんの手の癖と少し似ているかな。)

そしてようやく一回分の話が終わった。

「どうだった?自分の対応を聞いてみて。
何か…感想とかある?」

「うーん…」

何も浮かばないのか、
浮かんでいても言葉が見つからないのか、
小谷君はほんの少し首をひねり、
それでも「うーん」と考え込んだままだった。

「どこがいいとか、どこが悪いとか、
何か気が付いた事ってありますか?」

「感想ですか?(私→うん)… 感想… 感想…
そうですね、もっとスムーズに、
しゃべられればいいのにな、って、思いました。」

「あぁ、そう。」

私はお断りの件を、
場を変えてこのあとにきちんとお話をするつもりだったが、
小谷君の様子で、彼が自分に対して何か言われるのを
待っているように思えた。たぶんそうだと思った。
「録音してあとで一緒に聞いてみようね」と告げたときから、
「もしかしたらダメかな」と、思ったのかもしれない。
私は何かをお伝えするなら、今がそのタイミングだと感じ、
咄嗟に予定を変更して、そのまま話を続けた。

「そうだね、小谷君、この仕事、ちょっと向いていないかもね。
お話の仕方もきれいだし、言葉遣いも丁寧だし、
噛んだりつかえたりはするけど、
しゃべり方がそれほど悪いというわけでもないと思うんだよ?」

「でもね、横から見ていると、契約ナンバーを何度も間違えたり、
パソコンを操作し始めるとお話をよく聞いていなかったり、
…忘れてしまったり(笑)…勘違いしたり…
たぶん小さい頃からの"性格"だと思うんだけど、
何かをしながら何かをするという事が、
ちょっと苦手かな?苦手…だよね?」

「あ、はい。」

「電話の仕事は、手を使って頭を使って耳と口も同時に使うから、
そういうところが苦手だと、なかなか仕事にならないかもしれない。
小谷君、自分では気がついていないかもしれないけど、
練習している間中、とても辛そうで険しい顔をしていたし、
なんだか見ていて可愛そうになって来てさ…」

「あぁ。はい。あの…昔から…子供の頃から、
やっぱりそういうのはちょっと苦手でした。」

「うん、あぁ、なるほどね、そうかもしれないね。
そうなると、電話の仕事は小谷君には、
向いていないのが結論という気がするんだけど、
そう言われて、何か納得できないところはありますか?」

「いえ。
やり手のぷらたなすさんがそう言うのなら、
それでいいと思います。自分はそれでいいです。
それはぷらたなすさんにゆだねようと思っていました。」

やり手?? なんかすごい表現をするなぁ(笑)。
こんな場でも内心では受けてしまい、突込みを入れたくなる^^
そういうイメージでずっと見てもらっていたのはうれしいけど。
でも、私に判断して欲しいと思っていたのは意外だった。

「自分は卒論も、ハードのプログラミングでしたし、
あまりいろいろな事をやった事が無かったし、
むしろ、若いうちにこういう仕事が向かないのがわかって、
すごく良かったです。自分のためになりました。
ありがとうございました。今度からは…」

「そうだね、電話の仕事は行っちゃダメね(笑)、アハハ!」

小谷君も「ですね!」と、一緒に笑った。
なんだか初めて心の通じる会話が出来た気がした。

「それじゃ、今回の仕事はお願いしないという事でいいですか?」

「はい、いいです。」

「そっか。わかりました。お役に立てなくてごめんなさい。
それじゃ、研修もこれで終了とさせてください。
今、細川さんにも話してきますから。」

その後、採用担当の細川さんと少し話をしたあと、
私達に挨拶をして彼は去っていった。

    *    *    *    *    *    *

前回のヒロアキさんのときにも思ったけれど、
最近出会う人達は、去り際がとてもきれいで礼儀正しい。

私は以前他の課からお断りをいただいたスタッフの何名かが、
どうしてもご本人がそれを納得する事が出来ずに、
繰り返しメールをもらったり、何度も何度も携帯に電話が入ったり、
(ある青年からは三年経った今でも、
主旨のよく見えないメールが時折来る)
神経をすり減らした経験が幾度かあるので、
こういうった事に関しては、細心の気を使う。

だから、たとえ誰が見ても致し方の無い結果になったときでも、
何事も無く、物事が穏便に進んでいくために、
最大の配慮で臨むわけですが、
ヒロアキさんも小谷君も何の不満を語る事も無く、
むしろ謝辞を述べて去っていくのを見ると、
こういうのって性格(←今回は本当の意味で)なのかな?と、
思ったりする。それは多分にあるんだろうね。

仕事的な事を教えているときは、
結構ぼろぼろ間違えて、あれれ?と苦笑してしまい、
親が小さな子を見つめるような気持ちになってしまう事も多いのに、
そこから離れて話をすると、年齢相応にきちんとしていて、
今回もやっぱり、不思議な気がした。

    *    *    *    *    *    *

さて、ヒロアキさんや小谷君のような人と、
そうでない人達には私としての大きな相違がある。

それは仕事上自分と直接関わりがあるかどうかの有無で、
自分の配下に入っていない他課のスタッフ達には、
先方の責任者に言われた事を伝えるのみになってしまい、
ここまでの具体的な指導や提示ができない事だ。
そこに私のジレンマがある。

自分が直轄するグループに入るスタッフならば、
(私もそこのオペレーターだったので)
手取り足取り教えてあげることもでき、
ロープレまでも、時間をかけてしてあげられる。
が、同じ課の中でも担当外の商品群になるとそれができないし、
まして課が違えば業務も違うのではっきり言って手が出ない。

実は「厄介な人」の穣太君も、
私がよく知らない商品の担当班だったため、
私は二週間も横に付いていながら、
あまり具体的な指導をしてあげる事が出来なかった。
それをずっと残念に思っているのだ。
そして穣太君は、根本的なところには納得しないまま、
違うところに理由を見つけて辞めていった。

逆に考えると、
今後他の課、他の班に入る新人さんが来たとき、
これと同じような適性の見極めができるかといったら、
できない可能性が高いという事だ。

基本は同じだと思う。
けれど、取扱商品も業務内容も、
大きく異なる他班や他の課の事前研修で、
まさか、うちの班の商品でうちの班のやり方を模した研修は、
現実的にできないでしょ?
デジカメのサポートセンターに入る人に、
プリンターのセポセン用研修をしたって意味が無いのと同じで、
イメージ作りと見極めには有効でも、
「就業前の事前研修」という大義名分からは大きく逸脱してしまう。
ここで問題が無ければそのまま業務に入るわけだからね。

適正も判断できて、
かつ就業にも現実的なメリットのある研修。
そこが今後の課題かな、と思う。
あたしゃ、これでも結構忙しいので^^;
全商品と全業務を覚えるわけには行きません。
それでも各課、各班の業務の中から、
キモになりそうな作業や実際の手順を把握して、
次回に生かしていかないとダメなんだろうな。
でも、具体的な指導までは難しいね、結構。

見つかるかどうか目処も立っていませんが、
次の新人さんは他課のスタッフになると思う。
連絡の無い欠勤者考」の山川君が、
ついに正式退職したからだ。

今現在、欠員が出ているのに補充しきれていない人数が、
じわじわ増えてきているのだが、
諸処の事情を鑑みての一番の優先順位は、
山川君の後釜だろうな…
穣太君の後任も、ヒロアキさんの後任も、
小谷君を入れるはずだった増員も、
この際全部後回しだ。

あー、人、来ないなぁ…
私達はこの先どうなるんだろうか。
そして次の新人がもし決まったら、
私はどういう研修を組んだらいいんだろう。

実戦に入って不向きがわかる新人さんには、
実戦に近い事前研修をすればいいとわかった。
だが問題は、その人の今後の仕事にとって、
「何が実戦なのか?」だよね。
もし、人が決まったら、今度は他課の仕事を、
つぶさに見学に行かなくっちゃな。

模索の日々が再び続く。

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コメント

ぷらたなすさん、おはようございます。今回も感心するばかりです。

ぷらたなすさんの過去の記事のカーコンビニクラブのお話を思い出しました。
「この人はわかってくれる」と思った人には、まかせたくなるんですかね。

小谷さんは小谷さん自身も気づいてなかったかもしれない自分の特性を
見事言い当てたぷらたなすさんを信頼したのでは?と勝手に推測しています。
自分をよく見ていてくれて、理解してくれるって、これほどうれしいことはないですよね。
特にこういう当たり前にできそうなことが不得意な人がいることを理解できる人は少数だと思います。
もしかしたら、ぷらたなすさんが初めての理解者だったのかもしれませんね。

なごふくさん、こんばんは!いつもコメントありがとうございます。

少しそれてしまいますが、私は勉強や仕事は普通に出来ていても、消せない劣等感ってあったんですよね。それは、"いわゆる"普通の女の子の好きそうな話題に興味がないことだったんですが(爆)、そんな自分の少し寂しかった気持ちを思うと、どうしてもマイノリティのほうに共感してしまうんですよね。

だから、ちょっと変わった人がいても、あまり否定したくないんです^^劣等感は今でもありますが(笑)、ブログでコメントをいただく事が励みになっているときもあります。何かで屈折している人がいたら、話を聞いてあげたいですよね。

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