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2007.03.13

なぜ危機感にこだわるのか

【アスペルガーな新人さんを何とか立ち上げたい!】
連敗中!句読点をつけない人自閉症的なスタッフの指導?誉める事・評価する感受性★なぜ危機感にこだわるのかアスペルガーなユーザーサポートやっぱダメかな…その人の退職[完]お互い不幸にならないために

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今日、班長ミーティングがあり、
社員に懸案のヒロアキさんの立ち上がり進捗状況を聞かれた。
班長の芦田君(30代前半/男性スタッフ/仮名)の評価は、
散々な酷評で、成長も感じられなければ見込みも全く立たない、
判断としては非常に厳しいと言わざるを得ない、
というものだった。

私は成長は感じられるし、低いレベルでなら、
見込みもありそうな気がしているので、
そこまでの言い方ってない気がするし、
芦田君には何も見えていないような感じもしましたが、
それよりも毎度毎度、非常に気になるのは、
彼の人物評価が議題として取り沙汰されたときに、
最大のNG要素として皆が重視しているその内容が
「一切の危機感が感じられない事」である、と
またその話にばかり終始している事。

私はもう、その話にはウンザリだ。
ヒロアキさんがアスペルガーかどうかの断定なんて、
私にできるはずもないけど、
もしそういった自閉症的な要素の強い人と推測するならば、
危機感を如何に取りざたしても無駄ってもんだろう。

周囲と自分の関係が見えにくい彼らは、
何をどう話しても周囲には焦る様子が感じられないし、
何を言われても暖簾に腕押しでマイペースに見える事が多い。
決して心中焦っていないわけではなく、
マイペースからも脱却を図っていると思うが、
衆目が見た感じ、「このままとクビになっちゃうよ?」と告げても、
状況を知らされて深刻なダメージを受けた気配が感じられないし、
だからどのように振舞えば周囲が納得するのかを、
本人もよくわかっていないと思う。

私は何かの思考的な因子の無い人に、
そこにばかり執着して軌道修正を望みすぎるのは、
効率が悪いような気がして、
ダメそうな事柄であれば、さっさとそれを察知して、
自分のほうが指導方針やアプローチを変更するタイプだ。
どうせなら時間と手間のかからないところから、
改善指導してやっていきたい。
それが自分の勝つための作戦でもある。

「危機感を持て」と言い続ける時間があれば、
エラーのひとつでも暗記してもらったほうが成果があり、
そのほうが本人の現実的な前身につながるから、
結果優先でそうしているだけだ。
誉めたほうが効果があると感じれば誉める。
怒ったほうがいいと思うときは敢えて声を荒げ、
子供に話すような口調のほうが理解されやすいと思えば、
そのようにする。いつも相手に対して計算と選択を試みている。

でも、やっぱり危機感か…
結局、また危機感か…
危機感、危機感、危機感、危機感…

アスペルガーなどの知識が無い人にとっては、
確かにそういった危機感の欠如は、
仕事や職場をどう思っているのか強い疑問を感じ、
その一点を重く見て、
「そんな人間など必要ない」という結論に至りがちである。

けれど、それを強烈に批判する人の言い分に耳を傾けると、
他の新人との差異を冷静に比較検討しているというよりは、
自分の働きかけが思うように相手に反映しないので、
精神的に苛立っている個人の固執感情のようにも思える。

叩いてもダメージを与えられず、
自分の気持ちがおさまらなくなり、
相手が泣き出すまで叩きのめしてしまう、
少年のケンカのようにも見えるよ。

いつも思うのだが、別にアスペルガーじゃなくても、
他人に煽られないタイプの人間は確実にいる。
そんなときに毎度危機感の有無にこだわって、
マインド的な指導を改善が見えるまで繰り返すよりも
業務に役立つ事を淡々と機械的に教えて込んでいったほうが、
よほど人の成長のためには実のある事と思うんだけど、
そういう発想はよろしくないものなのかね。
私は理想にこだわりが無さ過ぎるんだろうかσ(^^;)

職場での新人育成は、
精神を鍛錬し、叩き直すのが最大の目的ではなく、
一刻も早く実務を覚えて即戦力になってもらう事が肝要なので、
何が大事って、ヒロアキさんのような自閉症的な人には、
目に見える結果が出るのが一番大事と思うんだけど。

前途多難になってきた。
穣太君と同じ結果になってしまうんだろうか。
この流れだと、その可能性がとても大きい。

以前のうちの職場には、難のある契約スタッフが入ってきても、
「やっていくうちになんとかなるだろう」という、
正社員達の合意があった。
ちょっと変な人も資質に劣る人も、
「アイツはあんなヤツだから」という固定的な肯定があり、
"変わった人""できない人"というレッテルを貼られたままでも、
周囲の微妙な?理解の元に生き延びていく事ができた。
能力はそりゃ劣るよ?
だけど仕事をしてくれるならそれは戦力だからね、"一応"(笑)。
優秀でない人が優秀である事を目指して、
誰かにムチで走らされるような事があまりなかったように思う。

収支損益を気にする感覚が、
現場にも行き渡ってきた今の職場から考えると、
外部スタッフに経費が発生しているという経済的な発想が希薄で、
当時は企業としては随分牧歌的で甘い部分もあったと感じるが、
それは職場の正社員の大多数を占める、
40代以上で家庭のある男性達の、
(企業人としてではなく)世間的な感覚と一致していたのだと思う。

昔は職場だけではなく、学校でも、地域社会でも、
自立した大人の中に混じる少し異質な人への、
寛容や許容や、あきらめベースの肯定は、
もう少しあったのじゃないだろうか。
自閉症やアスペルガーの人にとっては、
大変生き難い世の中であると感じる。
今のように企業が提供する人的サービスの質が、
社会から大きく問われている時代なら尚更だろう。

人に対する考え方は、もっと柔軟で多様なほうがいいと思う。
だがそれは残念ながら、ヒロアキさんの存在が、
職場やクライアント企業、
そして私達の商品をお使いのお客様に対して、
様々なデメリットを与えている事とは、
別問題と言わざるを得ない。
それが私の悩みの種でもある。

 
【過去記事一覧】~after Asperger~
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コメント

はじめまして。先日から記事をぽつぽつと読ませていただいております。

おもしろいですね。

ヒロアキさんはどうなってしまうのだろうか・・・

レアケースかと思っていたところ、私の以前の職場にもヒロアキさんのような感じの人がいて
彼は結局退職することになりましたが、当時は私も含めて「彼はちょっと不思議なひとだ」という評価だったことを思い出しました。

彼は今ごろ、どうしているんだろうか?

「ボクは公務員になります」とか言ってたが・・・

・・・・つまらないことを書いてしまいましたが、これからも立ち寄らせていただきますので宜しくお願いいたしますね。

電気 3五郎(改)さん、はじめまして!コメントありがとうございます!

「言われてみれば、そういう人がいた!」というメールやコメントをいただくときがあります。

「そんなに何人も何人も異質な人がいるなんておかしい。考えすぎではないか?」と、親しい人に言われる事もありますが、一度身近な人にそう思い当たってしまうと、全ての謎が解けたような大きな納得があり、次に同じタイプの人に出会ったときには、すぐに「同じタイプの人だ…」と、感じる事ができるように?なってしまうんですよね。

電気 3五郎(改) さんのお知り合いは本当に今どうしていらっしゃるんでしょう…私の知っているある人は、行く先々で契約打ち切りやクビになり今も転々としているようです。気の毒には思いますが、関わった事があるほうとしては、そうなってしまうのも仕方ないと思える部分が多いです。

いつでも遊びに来て下さい!コメントも大歓迎です!

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