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2007.02.11

厄介な人5~意思確認

1011

班の中で、「これ以上仕事を続けるのは無理ではないか?」
と今や全員に思われている穣太君(20代前半/男性スタッフ/仮名)
は、そのあともう一度電話して約束をした13:00を回っても、
契約会社に姿を現さなかった。

「今日は来ないのかな?」そう思った矢先に同僚が、
穣太君の来社を告げに来た。
応接室に出て行くと憮然とも無表情とも思える顔つきで、
穣太君がそこに座っていた。相変わらずコートは着たままだ。

「少し遅かったね。どうして電話してくれないの?」
「あぁ、はい、少し迷ってしまって…」
「その間、電話する時間はあったでしょう?」
「あぁ、えーと、トイレに行っていて…」
「それにどうしてコート着ているの?
室内では脱いでね。こういうときは脱ぐものだよ?」
「あぁ、はい。」

「今日、こっちに来てもらったのはね、
実は大事が話があるからだったの。
穣太君、今って入ってどのぐらいになる?」

「えーと、8ヶ月目です。」

「だよね。でね、8ヶ月経ってもシフトに入れていないところに、
企業さんから指摘が入って、
それについて皆さんに聞いてみたところ、
まだ一人前になっていないからだってみんなが言うんだけど、
それ、本当なの?」

「あぁ、はい。今、由香さんとかに教わって、
いろいろわかってきました。」

「そう。由香さん、どう?わかりやすく教えてくれる?」

「はい。」

「そう。でも、一人前になるのがちょっと遅いよね。
それで皆さん、今すごく困っているの。
穣太君がシフトに入らないと、
一人足りない状態でローテーションを回しているのと同じだから、
みんながキツイって言っています。」

「あぁ、そうですね。」

「それで、企業さんのほうも、もうこれ以上待てないんだって。
穣太君ね、今まで先輩達が
2~3ヶ月でシフトに入っていた事と比べると、
まだそれができていないという事で、
『仕事ができない人』ってみんなに思われているけど、
それはわかっている?」

「あぁ、できない事もあります。
(矢継ぎ早に)でもそれは、教わってできるようになりました。」

「そう。それじゃ、仕事はこの先も続けたいって思っている?」

「はい。続けたいです。」

「それは絶対に?」

「はい。自分は仕事が好きだし絶対続けたいです。」

「わかりました。じゃね、企業さんの決定を伝えるとね、
企業さんはあと一ヶ月間は待ってくれるんだって。
つまり今から一ヶ月でどれだけ頑張れるのか、
見たいって言っています。
それできちんとその間に仕事ができるようになれば、
全然問題ないけど、一ヶ月経っても同じようであれば、
考えさせて欲しいそうです。
運良く空きがあれば他の班に移動できるけど、
空きがなければお仕事をご辞退いただく事になるかもしれません。」

「それはクビって事ですか?」

「もしかしたら…って事です。
それにね、穣太君…
穣太君、この仕事の面接のときに、
本当は正社員になりたいので、
今受けている会社が決まったらそっちに行くって言ったでしょ?
今日もそう思ったけど、皆さんの話を聞いていると、
今のままでは、それちょっと無理かもしれない。
なぜなら、穣太君は机と椅子とパソコンがあるような職場は、
今回初めてかもしれないけど、そういったオフィスではね、
目に見えないルールがたくさんあって、
礼儀とかマナーとか常識とかは、とても大事なんだよ?
みんな穣太君の事を、礼儀知らずで注意しても直らない
って言っているよ?」

「え…(絶句)、言われた事は全部守っています。」

「じゃ、どうしてさっき、コート着たまま座っていたの?
それ、少し前に縫子さんに注意されているよね?
(縫子さんから報告済み)
室内にコート着て入るもんじゃないよ?って。
でも何度言っても直らないので、
今度は主任に注意されたんだよね?
(縫子さんが、主任にお願いした)」

「え、注意なんかされていません。
ちゃんと次からは脱ぐようにしていました。」

彼ね、自分の都合が悪くなると、
すぐ、ウソつくのよ!
縫子さんの言葉が脳裏をよぎる。

「あ、そうなの?(私は敢えて言及しなかった)
まずは今から一ヶ月間で結果を出してください。
できますか?」

「はい。」

「それじゃ、今日の話はこれでおしまい。
明日から今度は今以上に頑張ってみて。
それから明日は必ず来てね。」

「はい。わかりました。」

立ち上がり際に、穣太君は
たぶんずっと気になっていた事を私に尋ねた。
「俺が仕事ができないって誰が言ってたんですか?」

「みんなだよ。」

「神田さんもですか?」

「神田さんの判断で、今、こういう話になっているんだよ?」

「え…(再び絶句)」

「何か納得いかない事ある?
そういう事は全部ここで話していいんだよ?」

「え、いや…ただ…
仕事とかで、『これでいいですか?』って神田さんに聞くと、
『あぁ、そんなもんでいいよ』って言われたり、
お客さんがどうすればいいのか質問すると、
『そんなのユーザーに決めさせれば?』って言われたり、
なんかそのとおりにしてきたのに、そんな風に言われるなんて、
意外だなって言うか…」

「神田君、あんまりきちんと教えてくれなかった?」

「あぁ、何か言われて、でも自分はどうすればいいの?って
迷ったりわからなくなる事は確かにありましたけど…でも…」

「自分としてはきちんとやっているつもりでいた?」

「はい。」

「特に問題なく仕事的にイケている気がしていた?」

「はい。ダメだとかできないとか、
そう言うことは言われた事がありません。
だから…」

「だから?」

「はい。だから、なんで今になってこんな風になるのか
…わかりません。。。」

「そうね。そうだよね。
それ、そのまま神田さんに伝えてもいいのかな?」

「あ、はい、お願いします。
あ、じゃ、お疲れ様でした。失礼します。」

最初から最後まで憮然として面白くなさそうな表情で、
抑揚のない話をポツポツとした後、穣太君は帰っていったけれど、
班長の神田君が自分をそのように見ていたという事が、
彼にとって大きなショックだったらしいのは私にもよくわかった。
今はたぶん、彼は裏切られたような思いで胸が一杯かもしれない。

穣太君はボキャブラリーが少ない人なので、
「わかりません」という言葉を使ったけど、
「納得できない」というのが正確な彼の本音なのだろう。
でもさー、それは言わなくてはいけない事だね。
事実をありのまま、きちんと隠し立てせずに伝えるのが、
彼にとって一番いいのではないだろうか。
そうしなければ、たぶんこの先、彼の成長はない。

通常、私達は相手を気遣ったり、
余計な感情的摩擦を防ぐ目的で、
相手に対してあまりストレートな言い回しをしないけれど、
それがすべてのケースで最善かどうかと言えば、
私は本音ではNOと言いたい。
できれば神田君には、私とではなく穣太君のほうと
こうなる前に直接対峙して、
その所感を本人にリアルタイムに伝えて欲しかった。
がそれもまた、なかなかできないのが
人の心の弱さでもあり、いわゆる良識というヤツでもある。

ラッキーな事に(?)その日研修を予定してた新人さんが、
スケジュールの聞き間違いで午後はどうしても都合が悪い
というので、(1対1でもあることだし)私は研修を延期する事にして、
すぐに現場に引き返し、面談の結果を課長に伝えた。

「どうでした?」
「やる気はあるようでした。」
「そうか。それなら頑張ってくれるといいなぁ(笑)~!」
「課長、明日から穣太君の扱いも変わる事ですし、
この件は皆さんにもお伝えすべきと思うんですが…」
「あぁ、そうだね。俺も実際のところどうなのか知りたいな。
夕方皆が集まるのなら俺、入ってもいいよ。」
「お願いします。」

うちの課の社員さん達は、
基本的に殺伐とした話を好まない。
そりゃ誰だって妙な話の責任はとりたくないし、
皆がうまくやっていけるのなら、
何事もないほうがいいと思うのが人情だろう。
私だって、自分がスタッフの頃は、
「あんな人、どうして辞めさせないのだろう?」
と思った事があったけど、
その不満を封じ込めてやって来たのは、
「まあまあ、そう怒らずにさ。やっていれば何とかなるべ?」
という、社員さん達の意見を、
企業の意思と思ってきたからだった。

(そして結局、皆、結果的に"何とか"なった。)
(ただし、そうなるまでに5年かかった…)
(これは本人の努力もさることながら、
周囲が5年掛けてあきらめたというほうが正しい。)
(が、接してみてすぐにダメとわかる人も世の中には確実にいる。)
(結局すべてのところ、ご本人の資質の問題でしかなかったりする)

実際、スタッフを外した課長・主任と私だけのトップ会談(?)では、
契約会社と企業との信頼関係とか、
契約会社の基本的な責任とか、
そういったシビアな話も交わされた。
「質のいいスタッフを安定供給するのが
あなた達の仕事であり、当社への責務でしょう?」
「我々は契約会社の人選を信頼するしかないし、
我々の要求するスキルに満たないスタッフを入れてきて、
それに大して現場育成の良し悪しを
そちらが持ち出すのはおかしいのではないか?」
が、昨今、それを論じていると何もかも始まらないのは、
私も課長達もよくわかっている。
結局、皆さんが快適に働けるよう、
「ここはひとつ、ぷらたなすさん、よろしくお願いします」
で、手打ちとなった。

さて今は、スタッフと社員の交流がほとんどなく、
そういった企業さん側の発想とか体質とかが、
スタッフの方に全く伝わっていない。
いきおい、契約会社ばかりが悪者になってしまい、
今回のような事があると批判と不満が渦巻いてしまう。
社員とスタッフが直接意見を交換し合える場が持てるのは、
私としては大歓迎だった。
二言目には「交代してください」と言ってくる
神田君を牽制したい思いもあった。
どんな場合でも、スタッフを終了させるという事が、
そうそう簡単なものではない事をわかって欲しい。

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