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2006.12.03

「言葉遣い指導」への戸惑い1

先々週、うちの課の各班長が集められ、
スタッフのお客様対応評価の成績のうち、
「"言葉遣い"の項目平均点が他の課よりも一段と低い。
改善策を提案してください。」と、
内海主任(40代前半/男性社員/仮名)から話があった。


私達の職場は電話によるユーザーサポート。
言葉遣いへの配慮は当然と言えるけれど、
現状、お客様の印象は概ね良好でアンケート結果もよく、
言葉遣い自体は非常識で極端に不適切なものはないと思う。


"評価"は、本社が打ち出したマニュアルに則して採点されますが、
かなり時間も手もかかる一般ユーザー向けに出来ているため、
法人相手のうちの課とは事情が合わない部分もあり、
どうせ、「これはダメ、あれもダメだね…」と、
担当になってから妙にエラソーな(笑)、
マナー委員の角田君(20代後半/男性スタッフ/仮名)が、
柔軟だけどキャラの弱い
うえぴー(30代後半/男性スタッフ/仮名)を押し切って、
あくまでもマニュアル厳守の辛目の採点をしているのが、
第一の大きな理由では?
(だって他とあまり差があるように思えない)


実は、当日班長だけに手渡された個人別得点リストを見ると、
結果はすごく特徴的である。
なぜなら、そこで"話し方"や"言葉遣い"で得点が高いのは、
一部を除き、お客様から名指しで対応や態度を批判されて、
常に苦情の多いスタッフばかりで、
お客様の好感度や評価とはまるで逆の結果だから。


つまり、誰からも感謝されるようないいお客様対応をする人は、
「えぇ、えぇ…」と深く共感して親身に頷いたり、
「あれ?ホントですね(笑)」と、ときに親近感のある口調になったり、
何かと正道を踏み外すトークをするため点数が低くなりがちで、
そういったひとつひとつに細かくダメ出しされると、
やっぱり低得点スタッフは一杯出てきちゃうと思う。


もちろん彼らは、誠実度や聞き取り、丁寧さといった
他の項目で高得点なので、全体の評価は低くないのですが、
そっちって評価基準が主観的なものなので、
高得点も低得点も出にくく、むしろ「話し方」項目の
NGワード一発減点のルールで不利に負けちゃう人が多い。
「いやぁ、○○さんのお陰で大変助かりました!」
と、大変感謝されて電話を終えることが多い人達なので、
私自身は以前から割り切れない思いはあるよね。
(いえ、他の皆さん達もです!)


また、「故障ではないか?」と言った、
非常に詳しい企業担当者との受け答えでは、
状況や仕組みを説明するのにシンプルで平易な話し方のほうが、
お互いやりとりがテンポ良くスムーズにいくし、
むしろあまりに礼儀や敬語に気を配った、
ストレートで無いまだるっこしい言い方は、
先方の苛立ちを誘う事も多い。


「結局どっちなの?できないならできないと、
はっきり言ってもらったほうがうちは助かるんですけど!」
そういったユーザーには、
「ご要望の機能は現在提供しておりません」では、
通じないのよね^^;


なので、この話が出るたびにうちの課では、
"ユーザー層の差"、"取扱案件の内容の違い"などが、
取り沙汰されるのみで議論がちっとも進まないばかりか、
「本部にマニュアルの見直し要望を出して欲しい」という、
毎回、本題とは外れた結論になりがちだったわけですが、
少し前に私はさっさと方針を切り替えて、
ひとり改善推進派に回ってしまいました(笑)。


なぜなら、研修や所用で自分の出向元の契約会社に出向くと、
たまにサーバーの設置や社内ネットワークの設定変更で、
本社からシステム部の人達が出張で来ていて、
その男性達の言葉遣いが、とてもきれいで洗練されているから。
社員を集めてPCの設定作業を説明するときも、
十分に親近感があるのに、丁寧で毅然としている。
ひとことで言って、「かっこいい」。


班長達は口を揃えて、
「企業の百戦錬磨でウソのつけない担当者相手に、
そこまで馬鹿丁寧な態度や言葉遣いはしてられない」と言うけど、
それは理想の形が全くイメージできていないだけで、
ストレートな技術説明と言葉遣いのバランスが取れている
最適なポイントって見つけようと思えば可能なんじゃないかね。


相変わらず不毛な議論に走りそうな個々の発言をよそに、
私は手渡された評価基準マニュアルをよく読んでみた。


「お飲み物のほう、よろしかったでしょうか?」という
ふぁみこん言葉(アルバイト敬語)。
「…でですね、そうしてですね、するとですね…」「いわゆる」「つまり」
等々何度も同じ言葉を合間に挟む癖語。
「(強い同意の)はいはいはいはい…」「ですよね。」
などのお客様対応としては不適切な相槌。


企業の担当者同士ならたまにありがちなこれらの言い回しですが、
よく考えてみたら、一流ホテルや結婚式場の担当者は、
こんな風に決して言わない。


私は皆の議論をさえぎり、挙手して発言した。


「あのー、今、これを読んで感じたんですけど、
本部が言いたいのは、
重箱の隅をつつくような表現や言い回しの是非ではなくて、
"品"なんだと思うよ。


個人でやっているようなCDショップに新作の在庫や入荷を尋ねると、
オーナーや詳しい担当者ほど親切にフランクに対応してくれるし、
確かにそれはうれしいし満足だよね。
だからどちらかと言えば私達もそういう感覚があって、
伝統的にそういったトークをしがちだけど、
本部が言いたいのは、そうじゃなくて、
"ホテルの対応"、"結婚式場の対応"って事なんじゃないの?


ホテルに電話をしても、『ですよね』という相槌は打たないし、
『えぇ、えぇ、えぇ、えぇ!』とフレンドリーな返事はしないし、
『あれ?変ですね?』と独り言のようなつぶやきもしないよね。


私達は故障調査部を前身として、
長くそういった感じでやって来たけど、
これは、部門全体として
少し路線変更せぇ!って事なんじゃないの?
そういうとらえ方をしてみたら?」


そう。。。
うちの職場の正社員達の会社としての正装は作業着である。
本社からエライ人が来る日は、普段スーツの部長も課長も、
社名ワッペンと個人名の縫い取りが胸にある上っ張りを上に着る。


社内の作業屋・技術屋の部門だった私達の課は、
かつてはテクニカルな手腕こそすべて。
言葉遣いとかビジネスマナーとか、
そっちに気を配る伝統も発想も元々ほとんど無かった。
私達はそんな正社員達の中に入り彼らと同化してきた。
だけど、お客様対応をする現場である以上、
「それじゃダメでしょ?」と本部から言われているのが近頃なのだ。


が、正社員にもベテランスタッフや班長にも、
そちらに関してはポリシーもイメージもスキルもあまり無い(笑)。
先輩に指摘されたことも無いし研修も受けた事が無いし、
見様見真似で周囲に合わせているだけだから、
"指導"なんて言われても、誰も自信がない。


最近入った新人さん達には、
最初からそういった意識付けがされるので、
皆さん、なかなか素敵な応対をするのですが、
班によっては、班長と一般スタッフが逆転している現状がある(笑)。


よって、班長達は皆一様に、
この議題にはあまり触りたくないのが本音なのだ(笑)。
だから、こういう場で各班長に指導要請が下されると、
彼らは理屈をこねて反論するのよね。


この頃お客様満足度の向上を優先目標にしている本部は、
所属するスタッフの成績や得点を、
課の評価とリンクさせ始めたようで、
どうも最近、内海主任も必死で真剣味が増して来ている。


今まで長くやって来たことがすぐに変わるとは思わないけど、
スタッフよりもまず、班長の意識を変えていかないと、
ダメなんだろうなぁ…
私だって、言葉遣いや敬語や正しい日本語には、
いつもどこかで「間違っているかも?」という不安はあるんだけど。
(グス。。。)


てか、テクニカル以外の話になると、
契約会社や班長やスタッフに何もかも丸投げだよね、この会社(笑)。
もうちょっとノウハウと主導権を持ってくれないかなぁ…


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