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2006.11.20

いじめ ~そろそろプロが表れろ!~

僭越なので少々言いにくいのですが^^、
若い後輩が新人さんの研修担当などになり、
「教えたことを一向に覚えない!」などとイライラしているときに、
横でその状況を見ている私が、
「もっとこんな風にすればいいのになぁ…」思うことがある。


それは、新人さんが今、何がわからなくてつまずいているか、
自分には手にとるようにわかるとき。


私、過去に何度か書いているように、
言われた事をすぐに飲み込んで、
パッパッとできるほうじゃなかったからね^^;


だから新人さんが自分と同類の人だと、
「その説明じゃきっとわからないだろうなぁ(笑)」とか、
「ここが理解できていないから次に進めないんだ…」とか、
自分だけには確信を持って見えていて、
みんなが騙されたと思ってまずは試してくれれば、
どんなにいいだろうと思うときがある。


変なところに固執して回り道をするときもあるけど、
とりあえず自分と同じタイプの人への接し方なら、
(人間誰でもそうだけど(笑))
道筋が見えててあまり迷う事は少ないかな。
たぶん大筋で間違ってはいないんじゃないかと、
勝手に思っている(笑)


また人は感情の動物であり、
お互いの相性もあるし、状況に対する葛藤もあるし、
気に触る話し方をする相手にどこか素直になれなかったり、
できない自分をさらけ出すのが怖いから言い訳したり取り繕ったり、
業務ノウハウの受け渡しがなかなかスムーズに進まない事もある。


そんな場に居合わせると、
「あー、そこで一発誉めるべきなのに…」とか、
「すぐ来てすぐ帰らずに趣味や世間話のひとつでもして、
まずは相手と仲良くなるのもひとつの方法なのに…」とか、
やっぱり年齢や経験の積み重ねで得たコツもあるし、
元々初心者の人に手間ヒマかけて何か教えることを、
面倒に思わない性格も大きいと思っている。


そういった自分の体験からも、
物事への取組みと言うのは得手な人がいれば苦手な人も居り、
何をどうしたらいいかわからずに立ちすくんでしまう人がいる一方、
ケースバイケースでの進み方が見えている人がいるのは、
どんな世界、どんな分野でもあるのではないかと思う。


なので、虐待によって小さい子供が亡くなるなどの、
痛ましい事件が起きるたびに、
きっとその道にはその道の経験豊富で熱心な、
指導者たるべき人材が必ずどこかにいるハズで、
そんな人が優れたマニュアルでも作って、
断固遵守させるような仕組みがあれば、
虐待への対応にスキルのある人もない人も、
とりあえず手順に沿っての対応が可能になり、
様々な危険がもっと回避されるのではないか?
なんて思っていた。


そしてある日、実際に虐待防止のマニュアルってあるのかな?
などと、ネットを検索してみると!


統一感と説得力のある"マニュアル"が、
県や市町村や公共団体のサイトにたくさん出てきた。
私は驚き、少しばかり感動した。
なんだ、あるじゃん!


すべてに目を通したわけじゃないけど、
検索上位に出てくる中では、
島根県の「しまね子ども虐待防止マニュアル」は、
個人的にとても秀逸だと思う!!


私は急ぎの仕事もそっちのけで^^
引き込まれるように熱心に、
そして深い共感を覚えながらすっかり読み入ってしまった。


もちろん、マニュアルは作ればいいってもんじゃない。
こういった優れたサイトがどれほどの人に読まれているのかも、
全くわからない。


でもね、虐待の定義を掲げ、
虐待を発見した人には、児童福祉法第25条による通告の義務がある
と明示し、
その手前で、「虐待を疑って、それが間違いであっても許されます。
と、きちんと書いてくれているサイトは、
少なくとも私には効果があった。
黙っていちゃダメなんだと思ったし、
危険からの回避が何にも優先されるという意識を
以前にも増してよりいっそう強く持った。
(いいサイトは他にもありますが、
ここでは補足や事例紹介も素晴らしいと思った
島根のサイトを引用させていただきました。)


そして、虐待事件が起きるたびに、
「児童相談所が把握しておきながらなぜ最悪の事態になるのか?」
といった批判は、少し違うような気がしてきた。


むしろ事件になるような家族に関して、
最近ではほとんどと言って良いほど過去に相談が寄せられて、
児童相談所もマーク済みである事実は評価に値するんじゃないか…と。
ならば不幸な事件の一方で救われている親子も
実はそれなりにいるんじゃないのかなぁ…


「いい結果」というのが表立って外部に知られる事はないので、
皆が当たり前と思っている「平和で何もない事」は、
誰にも評価されないものだものね。。。


    *    *    *    *    *    *


さて、虐待による事件が続いたと思ったら、
今度はいじめによる自殺が続いている。


私は(今思えば)のどかな時代に育ったので、
気の強い子が友達を主従関係のようにしていたり、
男の子達のいじめに近いか"らからかい"や悪ふざけは、
確かに少しはあったけど、やることが子どもっぽくて、
人格を重く傷つけるくしつこさはなかったように思うし、
イジメッコよりももっと威勢のいい女の子達の、
「やめなさいよ!」という正義感の声や通報(笑)、
何より親や先生が怖いので「こら!」と怒鳴れれば、
皆、とっとと散っていった。


いじめは誰の心にもある感情なので、
集団ができれば権力の誇示があり仲間ハズレが起こり、
昔だからそういった事が全く無かったということはないと思う。
私が知らないだけで陰湿なものはあったかもしれないし、
大人同士のそれのほうがひどかったのかもしれない。
でも今よりはもうちょっと、周囲に抑制機能はあったと思う。
今、それを知った身近な大人や子供達は、
いったいどうしているのだろう。


そこでふと思い出したのが、
前述の虐待防止マニュアルの事。
いじめに関して、「いじめ 防止 マニュアル」などで検索しても、
「これだ!」と思うサイトは全然出てこないよ?
HIT数だって虐待の半分だ。これってどうして?
虐待対策よりもいじめ対策のほうがはるかに遅れているってこと?
そもそもいじめに専門家はいないの?
ダメだよ。学校ばかりに任せておいちゃ。


そう、学校という場所は長い時間かかって、
今やすっかり柔軟性のない建前優先の組織になっていると思うので、
そんなところに期待したって無駄だし、即効性は望めない。
それどころか学校のかねてからのよろしくない体質をいいことに、
すべての罪を学校になすりつけるのはおかしいと思う。
そう、私達は何かと学校に付け込む癖がある。
「見てみぬ振りで学校が何もしてくれなかった」
と、怒る親御さんだって、
胸に手を当てれば何がしかの後悔や反省はあるのではないか。
ただそれを批判しやすいオオヤケの存在に転嫁したいのではないか。


経験上いい先生はたくさんいる。
うちの長男は高校の担任のようになりたいと体育教師を目指し、
次男は全日制普通高校を中退して再入学した定時制工業高校で、
初めて自分を理解し評価してくれる、
親身で兄貴分のような若い理系の教師とたくさん出合って、
本当に勉強が好きになった。
学校はサボっても(笑)、好きな先生の課外の資格取得講座は、
絶対に休まない。


それでもいろいろな先生達と話してみて感じる事は、
生徒と直に接する担任は熱意を持って頑張っている人が多いのに、
校長など責任者の先生は本当に話にならない事が多く、
この大きな差はどこから来るのだろうと首を傾げたくなるぐらいだ。
(過去、カチンと来た私は、
「校長もしょせんお役人」という日記をここで書いた。
今読むと恥ずかしい文章だからリンクは張らないよ(汗)?)


が、たぶんそれは責任が負っているゆえの産物で、こちらの
木走日記 - いじめ自殺問題。日本の教育行政のことなかれ主義~いじめに安直な「成果主義」など導入するな
を読ませていただいてもすごく納得がいくし、
そもそも売上が落ちれば最悪組織が潰れてしまう営利企業と違って、
税金で運営されている組織は、
何かがあっても崖っぷち感が薄いと思うから、
危機管理能力とか経営努力とかは企業に比べてなさそうだよね。
また、俗に"事なかれ主義"と言いますが、
何かと"無かった事"にしていると、
管理職の人にも緊急時のスキルが身につかないので、
いざ報道陣を相手にすると一般の感覚とはズレた、
変な対応をしちゃうのだろうと思う。
そんなトップの下で何ができるって言うんだ!


#全くの余談ですが
#人は良いけど仕事はイマイチのうちの主任がもしどこかの校長で、
#校内で発生したいじめに関して
#報道陣の前に立つ事などがあったら、
#絶対に「何でそんな事を今言うの?」という大失言を連発して、
#きっと世間の総攻撃を浴びるに違いない。。。


それにいじめは先生が悪いのじゃなくていじめた子が一番悪いのだ。
だから私は「狂童日報 - いじめっこはどこに?」には総論で賛成。
うん。何もかも学校のせいにして、
一手に罪をなすりつけてしまうのは、
それこそいじめと同じ発想に近い気もする。
それは「いじめられるのはいじめられる側が悪いのだ」
という考えと似ている。
マスコミは学校だけをいじめてどうする?


結局、誰が悪いのかを論じて反省と矯正を強いるだけじゃ、
感情の泥沼戦に陥るだけで、
ちっとも改善には向かわないのではないかと思う。


前述の虐待防止マニュアルにも、
虐待問題を生ずるどんな家族にも援助が必要」と書いてある通り、
いじめの首謀者の心理や(家庭や親子などの)環境によっては、
そちらにもケアが必要かもしれないし、
連絡を受けた児童相談所や福祉事務所も、単独で対応することは困難です。
とあるように、ネットワークを組んで対処していかないと、
解決できないのではないかと思う。


いえ、島根県のサイトを持ち上げるために、
これを書いているわけではないのですが、
いじめにも有効でヒントと思われるものがここにはたくさんあるのに、
事、いじめという事柄に関しては公的で正統なページって、
本当にないなぁ…と思って。。。
それが現在のいじめを取り巻く現状を表しているって事なのかな。


    *    *    *    *    *    *


虐待防止のためのどこかのサイトで、
「私達は専門家です。気軽に相談してください。」
という主旨の文面を見かけた。


わからないよ?実際は。
たまたま内部にPRに長けた人がいて、
上手い文章を書いているだけかもしれない。
でもこの一文は責任問題ばかり論議される
いじめ事件の中にあっては清々しくて頼もしく、
「専門家です」と胸を張れる人と組織が、
いじめ防止の世界にもあればいいのに…と、
痛感した。


学校は本来勉強を教えるところで、
友達同士のルールや付き合い方は、
子どもだけの世界で自然に学び、
昔から先生の権限のあまり及ぶところではなかったと思う。


だから今度からは更なる監視の強化を!と叫んでみたところで、
今は生徒にいじめられて辞めていく若い先生もたくさんいるらしいし、
(長男の中学時代はそれがものすごかったと言っている)
そうでなくても何かと負担が多くて先生達は疲れている。
最近ではこんなニュースも出ました。
誰かが、
「先生達が居心地悪く思っている学校は
生徒にだって居心地いいわけない」と書いていたけど、
本当にそうだよね。
今はもう、先生達自身にもあまり力がない。
だけどそれは先生だけのせいだろうか。
(ヒマな方がいたらここも読んで見て下さい)


いずれ利益も不利益も等しく享受しあえるような、
公正で中立なプロの校外仲裁期間が教育の場にも、
あればいいのにな、と思います。
もちろんそれは、補導や逮捕を前提とした断罪のためのものではなく、
関わったすべての人から立場を尊重して上手に本音を聞きだせる、
ヒヤリング能力と対処の手法に長じている集団ね。
誰が何をどう思いそう言う現状となったのかが特定されないと、
適切な対応は取れないと思うから。
屈折してしまった人も組織も、
じっくり耳を傾けてくれる相手がいるだけで、
自己回復力が増してくるときもきっとあると思うから。
現実はそんなに甘くないと思うけど、
やっぱりまずは丹念な聞き取りからではないだろうか。


以上、ここ数日、あちこちのサイトを見て回っていた、
自分なりのいじめに関するまとめ(ほぼリンク集^^)でした。
本文に入れられなかったリンクを以下に貼っておきます。
完全に自分の備忘のためですけど(笑)。


「いじめ・全能感・世間」

いじめる側の心のメカニズムが知りたいと思い、
検索してたどり着いたサイト。文中の
 3・「山形マット死事件」をめぐる地元での聞き取り調査
での地域の反応は初耳ながら、
これじゃ亡くなった人は浮かばれないなぁ…


いじめる側のメリットが大きくコストが少ない限り、いじめ発生は不可避だろう

同じくいじめる側のリアルな心理が知りたくて、
探していたら出てきたサイト。
大変興味深く面白かったです。
そして以下の引用はとても説得力がありました。
現状、大人よりもいじめる側が勝ってるって事です。
大人は子どもに負けちゃいかん!大人頑張れ!子どもに負けるな。
大人は子どもよりも十歩も百歩も賢くなきゃ、
子どもを制する事は出来ないよ。


 留意すべきは、こうしたいじめを主導できるいじめっ子が極単純な暴力馬鹿ではない点である。学校側からの(今では無きに等しくなっている)圧力・クラス内のパワーバランス・社会的コンテキストなどを本能的に嗅ぎ分けている彼らは、政治的にも他者配慮的にも実は意外と有能である点に注意しなければならない。いじめられて家でネトゲしかできない子に比べた時、いじめを主導できる人間達は、暴力・脅し・譲歩・政治的判断なども含めた効率的な対人コミュニケーションを実行可能な人物で、女子側もそこら辺の高性能さをおそらく嗅ぎとっている点に注意。

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