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2006.11.06

No2スタッフの昇格

私の職場では昨年始まった契約スタッフの評価制度に伴い、
担当主任とコーチングスタッフと一般スタッフとの
三者個別面談も導入されて、
個人的にはとてもいい事だと思っているんです。


契約スタッフの数が正社員の数倍にも増えてくると、
家族的で楽しかった正社員の方達との親交も年々様変わりして、
今では、ひざを交えるような交流がほとんどありません。


でも、(私もそうだったのですが)心有る契約スタッフは、
誰もが社員や社員側の責任者と直接話をしたいと思っているし、
言いたい事もたくさんある。
そしてどうせなら自分達とあまり立場の変わらない
スタッフ側のリーダーよりも、
正社員に評価されたいなどとも思っているものです。


けれど、面談の場でそれが期待できるのは、
担当主任に信頼感と実力がある場合でございまして(笑)、
人はすごくいいんだけどたまに話のかみ合わないときがある、
コンノ主任(50代前半/男性社員/仮名)が相手だと、
何かを訴えてもピンぼけ回答の時も多く^^;
意外にシビアに人を見て行動する契約スタッフ達に対して、
あまり有効な意見の吸い上げにはなっていなかったのが現実。


ですが、ここに来てその状況が俄然変わってきました。
二人目の主任として今年新たにやって来た、
内海主任(40代前半/男性社員/仮名)に、
担当が変わったからなんです。


内海主任は「声がデカけりゃそれでよし!」でも予想できたとおり、
なかなか仕切りや取りまとめのうまい人で、
「この人ならわかってもらえる」といった一筋の希望が、
今までほとんど表に出てこなかった、
スタッフ達の率直な意見と本音を引き出し、
それが少しずつ私にフィードバックされ始めてきました。


それによると、現在C班の雰囲気がとても悪く、
班長の芦田君(30代前半/男性スタッフ/仮名)と、
スタッフ達の仲も最悪。
C班のスタッフ達はストレスが高じて職場に嫌気が差し、
一様にそれぞれ退職を考えているとの事。


えーーーっ!まさか!
あの仲の良かったC班のメンバーが?
信じられなーい!


    *    *    *    *    *    *


きっかけは内海主任が不在のときに、
代替で面談を担当したショウさん(40代前半/男性社員/仮名)が、
C班班長の芦田君に、
「実績表の回覧だけど、プレッシャーに感じる人もいるみたいだよ」
と、面談の場で上がった意見を後日こっそり教えたこと。
それを気にした芦田君が私のところに、
情報を求めてやって来たんです。
「ぷらたなすさん、それについて何か知っていますか?」と。


「え、全然聞いてない。
でも実績表の回覧は他の班でも普通にやっているし、
みんな一瞥したら軽い気持ちでサインして、
毎日隣の人に回しているよね。
数字の意識付けは大事だから見て欲しいものだけど、
個別じゃなく班全体の合計実績なので、
そんなにそんなにプレッシャーに感ずる事も、
ないんじゃないのかなぁ…」


「ですよね?誰が言ったんだろう?」


「うんそうだね、でもC班は、
細かい事をいろいろ気にする人が多いから、
誰って言われたらみんなが全員言いそうな気もするし、
今回ばかりは見当もつかないなぁ…」


「みんな、なんかさー、気にし過ぎなんだよなぁ…」


「うん、そうかもね。
じゃさ、尋ねても教えてもらえないかもしれないけど、
とりあえず雰囲気だけ聞いてみて、
場合によっては、朝の班ミーティングのときに、
私から直接皆さんに、
誤解の無い様、きちんと主旨を伝えてみる事にするよ。」


「あぁ、そうだと助かります。お願いします。」


そして私は速攻、コーチング担当として面談に同席し、
面談時に出た意見や要望を取りまとめている、
マナー委員のうえぴー(30代後半/男性スタッフ/仮名)の元へ。


「口外できないと思うから、
別に名前は言わなくてもいいんだけど、
どんな雰囲気の内容か聞いてもいい?
深刻に悩んでいてすごく緊急性が高い感じ?」


するとうえぴー、なぜか妙に慌てまして、
「え…ちょっと…ちょっと待ってソレ。
私の一存じゃちょっと…」


そしてなぜかうえぴーはすぐに内海主任の元へ走り、
なにやらひそひそと耳打ち。
二人でチラチラこっちを見てる。
なんだ~?感じ悪ぅ~^^


やがて「ちょっと話があるから時間作ってくれない?」と内海主任。
で、すぐに三人が別室に集まった場で、
前述の「雰囲気最低」「班長最悪」「皆が辞めたいと思っている」
と、10名に満たないC班スタッフの全員がそれぞれに面談の場で、
口々に強く訴えてきていたため、主任とうえぴーの間では、
目下の緊急課題としてどうしたものか、
まさに思案の真っ最中の事柄と知ったのでした。


「え?全員ですか?本当に全員ですか?」
「うん。全員。」
「…」
「回覧版の話は、あれはエピソードのひとつであって、
問題は回覧版に限ったものではないんだよ…ね?」
「えぇ、そうですね」とうえぴー。


えー!私や他班の班長連中から見て、
人懐こくひょうきんで人付き合いもすこぶるいい芦田君が、
そんなにみんなに毛嫌いされているとは、
やはり俄かには信じがたい。というか一向にイメージできない。


むしろ飲み会や社内イベントにもあまり顔を出さず、
いつも控えめで問うてもはっきり意見を言わず、
打っても響く反応がなかなか得られないC班スタッフ達のほうが、
内にこもって健康的じゃないような気がしてきて仕方ないのだ。


実際のところどうなんだろう。
たぶんC班以外のスタッフ達は、これを知ったら皆、
同じような感想を抱くと思うのだけど。


「…で、じゃ、これをこの後どうしましょう?って事なんだよ。
芦田君はどうやら、他人に対してとても威圧的らしいんだな。
みんなが言われなくても十分わかっている事を、
イチイチ「ダメだ!」とか「じゃ、やって!」とか、
「必要ないでしょ」とか「無駄だからやめろよ」とか、
言い方もかなりキツイらしいし、
皆さん、もう、これ以上事細かに指図されたくないし、
すっかり嫌気が差しているようなんですが…(苦笑)。」


「それはやはり、ご本人にきちんと、
そう言った意見があるとフィードバックするのが、
一番なんじゃないでしょうか?
そういう事って人にきちんと言われないと、
自分では気がつかないときもありますよ?」


「それがね…」と主任、うえぴーに目配せ。
「そうなんですよね。」とうえぴー、主任を見る。


「実は皆さん一様に口を揃えて、
『本人には"絶対に"言わないで下さい!!』と、
判でも押したように首を強く横に振るんですよ。
『本人に伝えたら誰が言ったかすぐにわかるので』って、
それだけは約束させられました、私。
なのでご本人にお伝えする事はできません。
ダメ。やめたほうがいいですね。」


「そんなに怯えているんですか?」


「はい。」


「でも彼、そんな…報復とか決してする人じゃないですよ?」


「ですが、皆さんが断固やめてくれと言うので、
この約束は破るわけにもいかないんです。」


ふーん…でも…そう。
そうね、そこなのよ。
C班のスタッフ達が男性も女性も、
他班のスタッフ達と少し毛色が違うのはまさにそこなんですよね。


他班のスタッフ達は、おかしい事があれば「おかしい」、
変な事があれば「変だ」、納得できない事があればその旨を、
面談に限らず私のほうにも実にマメに上げてきます。
そして最後にこう言うんです。
「私が言っても効果がないのでぷらたなすさんからも言ってください!」
そこには、正統な自信と職場改善への強い欲求があって、
他人の顔色をうかがう気配など毛頭ないのよ(笑)。


なので、何をするにも他人の出方を伺い、
自分が前に出るのをどこか恐れるC班のスタッフ達には、
従属的で少しひ弱な印象を持つのですが、
そこで私、ふと思いました。
これって退職した前班長が残していった弊害かもね。。。


    *    *    *    *    *    *


前班長の難波君(30代前半/元男性スタッフ/仮名)は、
それは優秀な班長さんでしたが、
頭脳明晰のキレ者で、
何もかもが突出しているがゆえに発言力も絶大、
班内の立場的には絶対君主のようなところがありました。


けれどスタッフは彼に従ってさえいれば安心で、
C班の人達は本当に難波君には逆らわなかったし、
それが彼らに植え付けられた班長像なんだよね、きっと。


それでもバランスよく動いていたのは、
彼の一の子分?でNo2だった芦田君が、
丁丁発止で強力班長と渡り合い、
ときにはスタッフ側の代弁者として、
またあるときは班長とスタッフの緩衝材として、
実にうまく機能していたからだと思います。


その芦田君が班長になっちゃったことで、
元々大人しく控えめなスタッフ達は自分達の核を失って、
不満の持って行き所が無くなってしまった上に、
芦田君が、信奉する難波君の強権路線を受け継いでひた走るので、
大きな亀裂が生まれちゃったんだよね、きっと。


でも、芦田君には芦田君の軽妙な持ち味がある。
もしも、班長はかくあるべき、と、
難波君の手法を理想としているのなら、
それは似合わないと思うけどな。


    *    *    *    *    *    *


芦田君はインテリジェンスの匂った(笑)難波君と違って、
少々ヤンキー気味。どちらかと言えば
馴染みのバイク屋の店先で仲間と試し乗りなんかしてそうなキャラ。


人としては曲がった事が嫌いで素直で正直で、
(ゆえに自分なりのこだわりで違法改造はたぶんしないと思う)
品性のあるヤツだと思いますが、生来の柄の悪さ?は隠せない(笑)


なので確かに口調の乱暴なときがあって、
「それってッダメじゃん!ダーメ!」「うわ、馬鹿じゃねーの?」等々、
思わず口を突いて出る言葉が完全に"庶民派"なんですが、
そこで「馬鹿はそっちでしょっ!」と、すぐさま切って返す人が
今のメンバーに誰もいないのがC班の不運なんだよね。


指示に従う事に慣れてしまっている大人しいスタッフ達は、
たぶんひとことひとことを軽口と思わずにまともに受け取って、
人知れずダメージを受けて傷ついたりしているんだろうな。


だったらやっぱり、伝えようよそれ。本人に。
芦田君は信頼できる人だと思うよ?


    *    *    *    *    *    *


ところが私達が何もしない前に、
C班の劣悪ムードはひとまず自然解消していた。
たぶん、芦田君が一度立ち止まるためには、
実績表回覧の件だけで十分だった模様でもあり、
ここのところ目立った欠勤者も無く実績がいいので、
芦田君自身から余計な気負いやプレッシャーが、
消えたせいかもしれないのでした。


「芦田君のお客様対応は雑でひどいときがある」
という声もあったらしいので過去の対応を実際に聞いてみると、
本当に8月の対応は、ひどいのが何件もあるわ^^;
さすがにこれに関しては要指導と感じ、
すぐに設けたコーチングの場の前段に少し個別に時間をもらって、
結局私はある程度の一部始終はやはり彼に伝えました。
でも、もうその時は落ち着いていたんだよね。
しかも、荒いお客様対応が目立つのは8月だけで、
9月になると今までの芦田君に戻っているし。


まーね、伝説の班長だった難波君の跡を継いだ、
芦田君には芦田君の責任感やストレスがあって、
そこに突然の退職者やそれに因る実績低迷の危機とか、
いきなり重い荷を負った芦田君の心中もわかりますよ。


それに芦田君というよき理解者が傍にいた難波君と違い、
腹心のいない芦田君のほうが、
きっと苦労も心労も大きいに違いないのだ。
難波君は芦田君がいてどれほど楽で助かっていた事か。


そういえばさ、何かを祝う会とか送別会とか、
いつも身近なところで音頭を取ってくれる人がいるからこそ、
会は盛況を成して盛り上がりもするけど、
その人自身のお祝い事や送別会は仕切り役が不在で段取りが悪く、
いつもみんなのために駆けずり回ってくれた人が主賓なのに、
人も集まらず、なぜか最後までぱっとしなかったりするんだよね。


No3無きNo2の昇格は、
今までの幹事役が主賓であるがために
熱心に世話を焼く人が誰もいない宴会のようで、
どこか物足りずどこか不発、沈滞ムードの迷走模様。


少し前に気になって状況を尋ねたC班の隣班の
箱崎班長(40代前半/男性スタッフ/仮名)が、
「雰囲気は悪そうには見えないッスよ。
ただ、俺らは手が空くとすぐにしゃべり出すのに、
C班はずーっと静かだっちゅうぐらいですかね…」
と言っていたのを思い出す。
C班は立上げ時からメンバー交代はほとんど無し。
本当は一番仲良しで私語の多い班だったのにね。
それも毎度のネタの振り役が芦田君だったからかなぁ。
きっと今はコミュニケーションも不足気味なのでしょうね。


班長になったムードメーカーは、
もう今までと同じような感覚では、
班のムードメーカーにはなり得ず、
せっかく昇格したと言うのに、
私はなぜか惜しい人材を失ってしまったような気分がしますよ。


それでも今まで声をあげる事など無かった人達が、
面談の場で少しずつ問題点を語り始め、
それについて考えていくという事も初めてだったので、
主任はきっとすごくソフトでいい聞き取りをしてくれたのだと思うんです。


主任と彼らの約束のためにも、
そしてこれを次につなげるためにも、
私は今からしばらくの間、C班に席を移して、
ちょいと芦田君ほか皆さんを監視下におきつつ、
盛り上げ役?として支援に入ることを決め、
何気に人間観察をしようと思います(笑)
主任からもそのように依頼があったので。


願わくば、ちょうど今、事前研修中のC班の新人さんが、
やがて芦田君の手足となり、彼とコンビを組んで、
以前の難波君と芦田君のように、
爆笑師弟漫才を繰り広げるぐらいにならないかなぁ…と
切望してやまない私でした。

 

 

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