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2006.09.26

泣く子とM主任には勝てない

今契約会社で研修をしている新人さんの現場入りを、
「もっと早くしてちょーだいよっ!」と、
クライアント企業のM主任(50代前半/男性)から、
会社の営業担当に、催促の電話が入った。

これは約束の契約日以前に契約スタッフを入れろって事で、
「それじゃその日からの請求でいいですよね?」と聞けば、
「そんなのそちらで負担してよ。」と言うに決まっている^^;

が、発注先が契約会社に時給を負担させて、
契約日前にスタッフだけを先入れするのは、
監査的にまずいとかそういう話で、
その会社では禁止になったはずなんだけどなぁ…

契約会社と企業さんはスタッフの頭数で契約しているので、
例えば5名といったらあくまでも常時5名だ。
退職予定の人がいても、
その人が辞めるまでは次の人を入れられないので、
臨時に5名枠→6名枠に増員契約して、
スタッフを一定期間重複させた上で、
新旧のスタッフ同士で引き継ぎさせる事はよくあるのですが、
私が出向している得意先はそれをやらないんだよね。

が、それでは職場との相性もあり数日でリタイアが出たり、
ほかにも何かと困る事も多いので、
最近では契約会社に不利な抜け道が慣例化していたのですが、
それも先の見直しで「よろしくないのでやめましょう」という事に
なったはずだった。

なのに、M主任は毎度そういう
社内の取り決め事には一切お構いなしの人で、
常にマイペース、常にゴーイングマイウェイ。
皆が守っているルールなど気にもせずに、
堂々と困るようなことを言ってくる。

しかもM主任は頑固で強気でときに気分屋、
一度怒り出すと誰にでも本気で食って掛かり口うるさいので、
周囲の人達も彼に対してはどこか慎重で及び腰。
上司でさえも「触らぬ神に祟りなし」的距離感で、
誰も彼を強く押さえられない。

私が一昨年の暮、
新規にスタッフを欲しがっている部署があると聞いて、
営業活動で人事を訪れ6名の増員をいただいたときも、
その後の打ち合わせのたびに窓口になっている先方担当者達が、
どこかお互いに顔を見合わせるような雰囲気を見せたり、
今までにないイレギュラーな要望を言いにくそうに伝えてきたのは、
すべてこの癖のあるM主任が原因だったのだと、
あとで判明した^^…

今回も、営業担当のメグちゃんが頭を抱えて、
「M主任からこんなメールが来てるんです。
ぷらさん、これってもう廃止になったはずじゃないですか?
なんで今さら、こんな事言って来るんですか?」
と半ば怒りつつ思案に暮れていた。

私は言いました。
「人事が今までのようなことはもう一切させないって
私達に約束したんだから、人事に相談してみたら?」
「そうですよね。。。」
でも、そのあとにすぐ付け加えた。
「でも、M主任の事だからごり押ししてくるだろうなぁ…」

で、本日、案の定、M主任の言い分は、
なぜかあっさり通ってしまった。。。
あんなに「させない」と言っていた人事が
なぜか許可を出したのだった。。。
そうさね、誰も泣く子とM主任には勝てないのだよ(笑)。

    *    *    *    *    *    *

が、である。

実は一見嫌なヤツであるM主任の課に送り込んだスタッフ達は、
皆一定の緊張感を持って非常にキビキビと働いており、
誰も休まない。遅刻も全くない。
珍しく風邪を引いて休んでしまったスタッフに、
「そんなもん、仕事終えてから熱出せ!」と言うM主任のセリフは、
今時あまり言っちゃいけない微妙な内容かもしれないけど、
緊急時でバタバタしているときには、
全員の一致した本音でもある。

彼がカッカと怒ったり怒鳴ったりしている様子を
目の当たりにしているスタッフ達は、
厳しい態度にビビってシャンとせざるを得ない反面、
その歯に衣着せぬ物言いはキツイながらも、
皆が言いたくても言えない本音をいつも代弁していて、
ときに救われる思いがするのも本当なのだ。

私はこのM主任が今までどうも苦手で、
(だってちょっとした事でうちの課に怒鳴り込んで来るんだもーん)
わがまま頑固、傍若無人な人に思えて、
長い間、あまりいいイメージがなかったんですが、
その配下にスタッフを送り込むようになってから、
さりげに様子を見たりスタッフ達から話を聞くと、
実はとてもスタッフ思いで人を守ってくれるし、
自分達の利益・不利益にストレートに反応する人なんだな~
と思うようになりました。

まー、それがあまりに他の課の事を考えてないときがあるので、
外部から見れば、「あの人って何?」になっちゃうんですが、
だからクセがあっても、課の中では愛されているし、
実はなくてはならない強い(ある意味頑固な)
リーダーシップの持ち主で、課の守護神的な人でもある事が判明。
(もちろん、それがこっちにはいい迷惑なときもありますが^^;…)

    *    *    *    *    *    *

で、私は思ったのさ。
やっぱこういう曲者上司の一人や二人は、
職場に絶対いたほうがいいって(笑)。

今は誰もが常識的で思いやりがあり、
他人にスマートになりすぎて、
「なんじゃ?なんじゃ?なんじゃ~?
ダーメだなぁ、こんなんじゃ!何やってんの、一体!」
とミスを感情的にしかりつける人も、
「なにぃ?休みぃ?這ってでも来いって言っておけ!」
と欠勤にあからさまに怒る人も居なくなっちゃいましたけど、
その結果としてうちの課の一部のように、
過去スタッフが甘やかされて、勤怠はよろしくないわ、
仕事に厳しさのない人も居るわ、
技術の習得に必死さが見えないわ…では、
私一人がなんぼ今の業務に就いてから軌道修正を試みても、
熱いうちに打たれなかった鉄は、
後から鍛えても限度があるのだった。。。

頑固オヤジは確かに周囲のストレスではあるけど、
怖い人の居ない集団ってタガの緩んだ桶みたいな部分が
どうしてもどこかにあるからねぇ。。。
あんまり物分りのいい人ばかりだと現場はピリっとしないかも。
M主任は、あれはあれでいい効果を出しているわけですよ(笑)。

しかも話を元に戻すと、何のかんの言って、
結局の課の利益になる事は押し通しちゃってるし(笑)、
彼が大変面倒な人である事を契約会社も十分承知して、
スタッフの人選にはどこよりも細心の注意を払わざるを得ないし、
彼の配下に送り込むスタッフはどうしても、
人の質もスケジュールも最優先になっちゃう。
やっぱ口うるさい人ってお得だと思います。
逆に考えると体裁や相手の反応を気にして
物分りがいい態度なのはビジネスとしては損なんですよね。

    *    *    *    *    *    *

さて先週の金曜日、送別会があった。
M主任の課に入っているうちのスタッフが、
今月一杯で退職するのだ。
その人の名は前ぽん(20代後半/男性スタッフ/仮名)。

難関の一流大学を出た期待の班長として入れたのに、
当初班長らしい仕事が全くできず、
他人とのコミュニケーションや、
業務の進め方もどこかとんちんかんで、
何かある度に周囲の気持ちを逆立ててしまう、
その数々の言動は私に「アスペルガー症候群」という
発達障害の存在に気づかせてくれたそのご当人。

M主任も前ぽんの事は途中から気がつき始め、
「俺さぁ、前田に言ったんだよな。
キミならもっといい働き口が見つかるだろうから、
こんなところで契約スタッフやってないで、
いい会社の正社員を目指せって(笑)」
そういっておどけた顔で私に舌を出して見せたりした。
(なんとも巧妙な肩たたきだ^^;…)
不満もたくさんあったはずだろうに、
それでもM主任は「前田。お前さ~」と、
見捨てずに辛抱強く指導し、
そして前ぽんをすごく可愛がってくれた。

隣り合わせた送別会の席で、
「今日前田は俺んち泊まるんだよ。なぁ?前田?」
「はい。本日はお邪魔させていただきます。」
「オマエさ、次の仕事はもうちっと頑張れよ?
いつかみたいな、ポカすんじゃねーぞ?」

そうね、この人は、ホントいい人なんだな、そう思ったさ。
そして、あぁだ、こうだ、と、周囲に散々叩かれつつも、
最後にはこうやって、
みんなに愛されからかわれて辞めていく前ぽんにとっても、
この時期になってみれば幸せな職場だったんじゃないかと思った。

二次会は腹が減ったM主任に先導されて
一同皆、中華屋へ。
※二次会が中華なんて初めてだ^^;

M主任の下で事務方の仕事をしている他社の女性スタッフさんに、
「あんなにガミガミくどい人と本当によくやってるね。」
といつぞや言ったことがある。「性格悪そうだよね」と。
でも彼女は不思議そうな顔をして、
「え、そうでもないけど…??」と言ったっけ。
あぁ、そうだね。こうやって他課の飲み会に顔を出すとわかるよ。
この課の人達はまさに、泣く子とM主任には勝てないのだった。
もちろん、いい意味でね(笑)。

今日研修で契約会社に行くと、
メグちゃんがまたふくれっつらで、
「M主任が今度はまた違う変なこと言って来てるんですよ」
と嘆いていた。私は言ったよ。
「M主任ワールドはもう誰も壊せないから、
適当に付き合って置いてあげて(笑)」
  
 

 
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コメント

ときどきチェックさせてもらっています。
外部に対してゴリ押しできる上司っていうのは、部下にとっては魅力的です。相手にとっては困りものなのでしょうが。
私が正規職員として働いていたかつての職場の直属の上司とは、「ハンコください」、だまってハンコ押す、だけの関係だったので、こういう上司がいるって心強いな、と思いました。

ねろりさん、初めまして。こんな私的な文章をたまに読んでいただいているという事で、大変ありがたくうれしく思っています。

>外部に対してゴリ押しできる上司っていうの
>は、部下にとっては魅力的です。相手にとって
>は困りものなのでしょうが。

まさにおっしゃるとおりだと思います!人の評価が中と外でこれほど違うものかと、私もこのたび痛感して半ば愉快になってしまったので、つい書きたくなってしまったんですよね!それはそれでとても人間的だなぁと思って。

これからもチョコチョコ覗きに来て下さいね♪

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