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2006.06.19

神様の警告

今私は、本社採用の新入社員のうち
第三陣で滞在している人達の
(地方支店での)現場研修を担当しているんですが、
それが実務に即した研修を目的としているため、
受け入れ先の各課では、
管理業務の割合が高い正社員達よりも
より前線に立っている契約スタッフ側の人間が、
主に講師を務めているというわけです。

で、(こう言っては何ですが^^;…)
第一 → 第二 → 第三…と人の質が落ちていくようで(笑)、
第一陣はやる気があって優秀、
第二陣の人達はやんちゃでしたが、
それなりに手応えがあったんだけど、
第三陣の人達は、大人しく口数も少なく従順で、
打ってもどこか全然響かない。。。

同じ研修でも、
質問があったり意見があったり、
疑問や反論が上がったりすると、
こちらも気合がみなぎるんですが^^;
思ったような反応が全然返って来ないんだよね。

前の人達は、当初少し態度が悪く、
あくびをしたり退屈そうに首を回したり、
「なんだコイツラ」と思えるフシもあったけど、
いや、それも立派な意思表示であり、
反応だったんだと気がついた。

今度の人達は、面白いのか面白くないのか、
やりたいのかやりたくないのか、
それさえさっぱりわかんないよ。

思えば契約スタッフ達の新人研修のほうは、
とりあえずは仕事に就きたくて応募してきて、
その結果採用された人達の研修であるので、
新しい仕事への意欲と希望に満ちており、
「頑張ってついて行こう」という気概が感じられて、
私もついその気持ちに応えたくなってしまうんだけど、
本社の命で「現場を見て来い」と言われてやってきた人達は、
確かにエリートさんかもしれないけど、
自分の意志でここまでやってきたわけではなく、
「行け」と言われて来たまでで、
ここで生活費を得ていこうという気合は無いし、
元々気に染まない分野の研修であるかもしれないのだ。

でもさ、それにしたって「質問ありますか?」「しーん…」
の丸4日の連続では、さすがに盛り下がるわ^^
だいたい初めて足を踏み入れる職場にやって来て、
疑問も質問も何もないってこと、ないと思うんだよね。
例えば朝礼での連絡事項や、ちょっとした用語、言い回しなど、
初めて耳にするわからない事柄だらけのはずなのに。

それで私、少し喝を入れてもらいたくて言ったんです。

「皆さん、こちらから尋ねると、ご質問は何もないようですけど、
それじゃ本日、朝の連絡事項にあった
『ISMSの監査』って何ですか?
『商品Aで○○の不具合発生』ってどういう事だかわかりますか?
△△株式会社さんのクレーム対応について、
課長から指示がありましたけど、
そもそも△△株式会社さんの苦情って、
どんな内容かご存知なんですか?」

しーん…

「実際にこうやってうかがってみると、
誰も答えられない事ばかりなのに、
どうしてそれをこの場で質問しないんですか?
皆さん、自分達の事を、
『どうせ部外者だから、わからなくてもいい』と思っていませんか?
皆さん、この研修が終わったら確かに全然別の配属先に決まって、
こことは全く違うような業務に就く方達かもしれませんが、
だったらなおさら、サポートデスクの中に入って、
実際にお客様と電話対応してみる機会なんて、
もう二度と来ないかもしれないんですよ?
それじゃ、旅費も滞在費も会社に出してもらって、
ここに来ている時間がもったいないじゃないですか?
せっかくこうやってここにいるのなら、
この機会を利用してどんどん質問し意見を出して、
こちらのセンターに関してわからなかったこと、
今まで疑問に思っていたことは、
この間にすべて解消して帰京していただきたいと
思っているんですが。。。
…ちょっと厳しい言い方ですけど…」

それでも、さしたる反応は得られなかった。

何もレスポンスは得られなかったけど、
「それじゃまず、最初に尋ねたこの件からだけど…」と、
私は自分のPCにつないだ、
プラズマテレビの画面をONにして詳細な解説に入った。

    *    *    *    *    *    *

夕方、研修室の片付けを終えて、
施錠しようとしていると、A社契約スタッフの
サトシ君(たぶん20代後半/男性スタッフ/仮名)が、
「ぷらたなすさん、ちょっと、ちょっと…」と
手招きするので「え、何?どうしたの?」と近寄ると、
「今、中、入ってもいい?」
「あ、全然。もう研修も終ったし皆さん帰ったし。」

サトシ君は他社の一契約スタッフでありながら、
企画委員会のカナメで、
イベントがあれば重要な社内行事の司会進行も引き受ける。
ときにはやる気の無い社員達に強力な指示を出し、
たまに反発を食らって腹立っているところもあるような、
なかなかデキる他社スタッフさんだ。
すでにその辺の平社員よりは強い決定権と実権があり、
うちの職場はこういった気骨のある外部スタッフに支えられていると
痛感できる最前線の人である。

「あのさ。今日、本社採用新入社員の中間報告会があって、
ひととおりの報告の後、それぞれの人達に、
ざっくばらんに現状への感想を語ってもらったんだけど、
ぷらたなすさんのグループに配属された新入社員達からは、
『もっと現場と接触したい』という意見が上がってきていて、
それでちょっと相談なんだけどさ。」

「??」

「彼らから上がってきた要望は、
朝礼や班の個別ミーティングの内容を、
一度きちんと解説して欲しい、という話だったよ?」

「え??でもそれ、今日はやったよ。」

「そう?でも現場で話されている内容が
さっぱりわからないので、
ここでの業務も本社とのつながりもまるで見えてこないし、
彼ら、一向に臨場感を得られなくて、
不満に思っているみたいだよ?
ぷらたなすさんのグループは、
ぷらたなすさんが研修を一手に引き受けて、
しかも場所が無いから別室(研修室)を取って、
ずっとここでやっているけど、
それじゃ他のスタッフさんとの交流も無いし、
ぷらたなすさんのところは、歓迎会(宴会)もやってないようだし、
彼らはせっかくここに来たのに、
隔離されちゃっている印象が強いんじゃないかなぁ…」

え?飲み会やれっての?
それは無理よ^^;
うちのグループの社員達は今回の件も本当に他人事で、
たぶんいつどんな人がやって来ていつ帰るのかも、
課長や主任以外は誰もわからないし知ろうともしないし、
その現状を憂えて、講師役が私に回ってきたわけだし、
そこで「飲み会やりませんか?」って言ったって、
誰も出るわけ無いわ。スタッフも同じだと思うよ。

「あ、そう。じゃそれは『無理に』とは言わないわ。」

え!何!その言い方!
そう言った「グループ一丸となって公私を上げて歓迎しろ」
みたいな雰囲気は、私今まで誰からも感じ取ってない。
そこまでやるのが本部の意図なの??
でもそいつはちょっと、各課ごとの雰囲気の差ってのを
知らな過ぎるよ。。。
(人の顔ぶれも入れ替わり、うちらは今や統一感のある
体育会系のお祭り集団ではない。本心は寂しい(笑))

「ていうかさ、4日も居て今までほとんど現場と接触が無い
ってのは、マズクない?
そりゃオレも、回を追うごとに大人しくなってきている「人の質」は、
十分に感じるよ?
そっちで引き受けてくれた第一陣の○○君や○○さんは、
本当に意欲的で優秀だったし、
どういった研修をしても、そこから必ず何かを掴み取って
帰っていく人達だったと思うけど、
今回、そういった意見が上がってきていると言う事は、
彼らはうちらの業務がイメージできずに盛り下がっているんじゃ
ないの?…」

え、そうなんだろうか。反論や山ほどあったし、
実際にそのようにサトシ君に言いもしたけど、
『隔離されている感がある』というのは、
言われてみれば確かに否めない事実だった。

そうか。。。臨場感か。。。現場感覚か。。。
彼らにしてみれば、来る日も来る日も、
現場から離れた一室でひたすら机上の学習を強いられるのみで、
私以外のスタッフとの接触も無ければ心の交流も無い。
たぶん、それって、事前に彼らが思い描いていたものと、
エラくかけ離れているのかもしれない。それなら納得する。

「わかった。サトシ君、わかったよ。
言いたいことは一杯あるけど、『隔離感に不満がある』のは
事実だと思う。OK。来週は少しカリキュラムを変更して、
実際の応対をまずは真っ先に聞いてもらう事にするよ。」

「悪いね。でもそれって予定的に可能?」

「あ、全然オッケー(笑)。
だってみんな忙しすぎて、
最初は講師も三人で分担するはずだったのに、
今回は私以外に誰も関与していないんだもん、
(そもそもそこに関与してこない社員にも問題があるのだが^^;…)
その辺はこっちの一存で何とでも(笑)。」

「あ、そう、できればお願いしたいんだけど。」

「おけおけ!」

こちらはこちらで主任も含めて合議した内容だったし、
何をどう教え何を実際にやってもらうかは課ごとの裁量だし、
配属された課による当たり外れは、ある程度し方ない。
それは彼らの格好のネタになっている事だろうと思ってもいたけど、
業務が違えば雰囲気も研修の主眼も異なるのは当然だと思う。

なのにこのサトシ君の批判とも受け取れる介入は、
気を配ったソフトな言い方をしている分だけ
私個人を問題視しているのが感じられ、
内心は、無性に面白くなかったけど(爆)、
取り繕った笑顔で答えて私達は別れた。

たぶん、新入社員の皆さんは、
朝一でのっけから私にあんなこと言われて、
不満と反発の意を強くしたんだな(笑)。
なので、報告会の後に委員会のサトシ君に、
その思いを暗に延べたのだろうな。

でもそうだよなぁ…

一回目の研修も好評で、
二回目の研修も第二陣の人達と仲良くなれて、
私はすっかり「この路線でいい」と思い込んでいたけど、
それで自惚れと思い上がりは生まれていたかも。

彼らから何の反応も得られないことだけに、
こだわっていた私だけど、
それじゃ彼ら一人一人の声に、
私がじっくり耳を傾けたか?っていうとNOだね^^
そもそも、研修ってのは
「私個人の家来やファンになってもらう」イベントではないのだ。

まぁ、本音では、
そういった不満も逐一ぶつけて欲しいんだけど、
報告会でそのように延べるのが、
彼らの精一杯の反発だったのかな。

サトシ君の話の中身は、
現在の私の研修に懐疑的なのが見てとれて、
私は聞いていてどこか不愉快だったんですが、
ここでサトシ君にそのようなセリフを吐かせたのは、
それが神様の警告って事なんだよね。
神様は、折に触れて軌道修正の手を私に差し伸べ、
「おぃおぃ、ちょっと待てよ?」とSTOPをかけてくれる存在なのだ。
ここで自分に対して、何かの否定の声が上がるというのは、
自分にとって、とてもラッキーな事と思わなくてはいけない。

    *    *    *    *    *    *

月曜の本日、私は急遽予定を変えて、
新入社員の皆さんをスタッフの間の席に据えて、
実際のお客様対応の内容を聞いてもらうと共に、
スタッフ達の手際もじっくり見てもらった。
事前に私達スタッフから見た自分達の視点での業務説明と、
実績目標、OLT、ペナルティとインセンティブ、
そして勤怠管理や業績管理について詳しく解説した。
彼らの瞳は、心なしか生き生きしていた。
(これが彼らの求めていたものだったのかな。)

でも同時に、その話を聞いてすぐに理解できたのは、
4日間の机上研修があったからだと、わかって欲しい気持ちもあった。
(ちょっと未練がましいかな?えへへ^^;…)

たぶん彼らは、自分達の発言が私に伝わったことに気づき、
朝のうちは少々穏やかならぬ心持ちだったかもしれない(笑)。
なんか、「え?」って感じですこしオドオドしていたような気もする。
でも、「ヤバイ」と思う必要なんか無いし、それでいいのよね。
あなた達が率直に感想を述べてくれたからこそ、
皆がそれに応じて動き始め、状況が変わっていく。

自分達が声を上げなければ現場は何も変わっていかないし、
声を上げたことで自分達にいい作用が生まれたことを、
どうかわかって欲しいものだ。

ちなみにスタッフ達は、何か意見を求められて、
黙っていることなど決して無い。
皆それぞれに、あーだ、こーだ、と自分の考えを述べ合い、
ときには乱立しすぎて収拾がつかなくなるほどだよ(笑)。

そうやって職場も業務も日々改善され、
今はむしろ社員のほうがすっかり取り残されているし、
窓口を支えているのは「私達だ!」という自負は、
スタッフ側に少なからずある。
できれば、そんないい活気までも感じ取って欲しいかな。

    *    *    *    *    *    *

午後に研修室に集合すると、彼らの態度が変わっていた。
「些細な事ですが…」と前置きしながらも、
「これって何ですか?」と、どんどん聞いてくるようになったし、
技術的な質問も少しずつ出始めた。
彼らは彼らで、私にあんなふうに言われても、
それぞれ「確かに…」と思うところがあったのかもしれない。

サトシ君の話によると、
「あまり質問を頻発させると、研修の進捗を止めるような気がして
どうしても遠慮しがちになる」と言っていたらしいけど、
ダメだよ、そんな事きにしちゃ(笑)。
わかんない事はわかんないままに決してせずに、
その場で聞かなきゃ、確認しなきゃ!

私達の仕事では、それを怠っていると、
あっという間に置き去りにされちゃう。
黙っていても周りが懇切丁寧に教えてくれる、
…なんていう職場じゃないんだよね。
人を当てにして甘えちゃダメ(笑)。
主語はいつでも自分である。

    *    *    *    *    *    *

さて今日の研修では、始まりと終わりの挨拶も、
どこか改まった感じが強まって、
それはまたそれで意外な副産物だと思うけど(笑)、
そうだなぁ…言葉を交わすだけがコミュニケーションではなく、
要望を上げる、それに応える、というのも、
立派なコミュニケーションかもしれないね。

午後の彼らは、ジョークにもよく笑ってくれて、
ようやく「人と成り」の見える集団になってきた。

土曜日の「チャングムの誓い」は、
「うぬぼれ」というタイトルだったけど、
調子のいい自分を心地良く思っているど、
神様は、いい感じのタイミングで、
ダメ出しをしてくれるもんだな(笑)。

業務イメージが明確につかめた彼らは、
今日の午後は、非常に真剣な眼差しで、
課題に取り組んでいたけど、
たぶんここから先は、
内容に十分納得して研修を受けてくれるのじゃないかと思う。

それにしても若い人達はピュアでいいね。
「そうか!」と思うと、すぐにそれが体現されていくから。

研修は残りがあと3日。
担当業務が一段落した角田君(20代後半/男性スタッフ/仮名)が
珍しく、「オレ、明日手が空くけど、何か手伝えること無い?」
なーんて聞いてきてくれて、早速私は、
明日の研修の講師を変わってくれるようにお願いした。
ここにいるうちに、たくさんのスタッフと触れ合って欲しいものね。
そしていつか、私達の窓口の事を、
「そういえば…」と思い出すような、
有益な経験をぜひたくさんしていって欲しいものです。




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