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2006.05.25

先輩の白旗

私達の仕事は、某社某商品群の電話によるユーザーサポート。
先輩から見て「この人達はもう大丈夫」と、
新人集団を野放しで放っておけるようになるまでには、
だいたい1年ぐらいかかるかもしれない。


商品の使い方を顧客に教えるぐらいで、
なぜそんなに時間を要するのだ?
と、思われる方もいらっしゃると思いますが、
これが、「使い方」だけでは済まないんですよねぇ(笑)。


例えば、取り扱い商品に関する何かの手続きを
ホームページの申請フォームからの送信や、
メールでしか申込みを受け付けていない場合、
こちらのお伝えしたとおりにURLを正しく打てなかったり、
PCやメール経験に乏しく、所定の件名や内容で、
特定のアドレスにメールを送れないお客様が、
結構いるわけです。


カスタマイズのしかたも多種多様。
しかも初心者のお客様は、それを私達にうまく話せないので、
お客様の希望する言葉通りに設定をご案内していると、
実は全然主旨の違う話だった、ということなんてザラにある^^
特定のページのアドレスの「.html」をホットメールと読む人がいて、
一時間近くも、スタッフとかみ合わなかった人もいる(笑)。


本来は、中小企業の法人向けで、
管理者用の商品であるせいもあって、
そういった方達は、「ネットを通じた諸作業に精通している」
という大前提を元に全体が組み立てられてているところが
あるんだよね。
なので、その一方でメチャメチャ詳しい人からの、
仕組みや仕様に関する本格的な?質問が入ったりする。


「メールが送れません」「申込みページにログインできません」
といったお客様の凡ミスでは?と思われ、
いったい何をどう間違っているのだろう…と首をひねるものから(笑)、
新人さんにとっては、初めて耳にする専門用語が満載で、
最初から相手が何を言っているのか、
まったくわからないようなものまで、
結構上下左右の全方位から矢が飛んでくるわけで^^;
勘を働かせながら、
お客様とまともに話が出来るようになるだけではなく、
「このご質問は、ウチには関係のないものだな…」と、
どんなお話を聞いてもすぐに判断できるようになるまでには、
やっぱりそれぐらいはかかるかな、って思います。
(広く浅い知識とある程度の雑学は必須かも…)
(1の説明をするのに10の予備知識がないと説明が安定しない)


本人の意識の上でも、「やっと一人前になって来た…かなぁ?」
と漠然と思えるようになるのは、
半年以上経ってからなんじゃないかな。


もちろん、どんな仕事でもそういうものだし、
伝統工芸などの職人さんの世界では、
お金をいただけるような商品を作れるまでには、
もっともっと長い年月がかかるのでしょうけど、
私が今までに携わってきた仕事と少し違うところは、
教えられたことが頭の中で理解できなければ、
一歩も前に進めないので、
順調に伸びていける人と、そうでない人の差が、
著しいって事だと思う。


誰かに聞かれて、
「この場合はこうだからこうでしょ?」と教えてあげても、
「あ、そうか。なるほど!」と一発でわかるスタッフもいれば、
「すみません、全然意味がわかりません。。。」
と説明の時点でギブアップ!という人もいて、
学校の先生というのは、もっと大変なんだろうだなぁ、と、
そっちに思いをはせちゃいます。


最近は景気がいいのか、募集を出しても反応が無く、
企業さんに依頼された規定の人数を集めるのが非常に困難な
現在の契約社員の現場では、
人の質がバラバラなのは、ある意味宿命でもあるんですが、
そもそも、私自身が「さっぱりわかりません」な人だったので(笑)、
興味と意欲があって、大きな資質に欠ける事さえなければ、
いつかは誰でもそこそこにはできるようになると思っているわけです。


だって実際そのとおりだし(笑)、
スタッフ同士が自分達でまわしている職場なので、
少々の初心者でも企業さんに直接のご迷惑をかけることは無いし、
だいたい、正社員自身が当初ちんぷんかんぷん状態で、
一から学んできた人達なので、
職場的には新人を長い目で見るムードがあって助かります。

    *    *    *    *    *    *


ところがこの感覚は、私や、私同様に
「ど素人」で入って来た人はたいてい持ち合わせているけど、
小さい頃からテクニカルな才があって飲み込みがよかった人は、
初心者のわからなさ加減にどこか納得ができないんだよね。


と、言いますか、なぜわからないのかが全く理解できない。
理解できないまま、さらに難しく理論的な説明を上積みしていくから、
新人さんは混乱の一途を辿り、せっかく見えていたものが、
時間が経てば経つほど、見えなくなってしまっていることがある。


育成担当の角田君(20代後半/男性スタッフ/仮名)と、
3月に入った一美ちゃん(20代前半/女性スタッフ/仮名)のペアは、
まさにその典型で、あんなに意欲的で元気で明るかった彼女が、
休んだり遅刻が続いたあたりから、周囲のスタッフ達から、
「離した方がいい」という声が上がり始めた。


これをお読みの皆さんもお気づきの通り、
本来角田君は、人を教えるのに向いていない人なんですが^^、
諸処の事情で今はどうしても彼に頼むしかないのね。
だから、新人さんを預けてお願いするほうとしては、
新人さんが初心者の方だと毎度ハラハラと見守っているんですけど、
今回ばかりは、「誰でも通る関門」と、
のんびり構えていられない感じだった。


「すごくギスギスしている」「見ていられない」
「一美ちゃんがすっかりやる気を無くしている」…
そんなメッセンジャーを複数受けた私は、
急遽、今自分が担当している別の研修の講師を、
もっともらしい理由で角田君に代わってもらい、
一美ちゃんが「話しやすくて親切な先輩」と仰いでいる、
遥さん(20代後半/女性スタッフ/仮名)に付けた。


ところが、これで万事うまく行くと思われたこのペアも、
マンツーマンで終日組ませてみると、
思ったほどスムーズに行かず、
遥さんのほうが、多大な負担を感じ初めてギブアップ気味。
それが表情や言葉に出てしまうのを自分で自覚しており、
班長のレイちゃん(20代後半/女性スタッフ/仮名)に、
迷いを訴えて、それがレイちゃんから私に上がってきた。


「なにひとつ自分で解決しようとせずに、自分でできそうな事まで、
逐一人を頼って聞いてくるのが重荷で精神的にきつく、
いったいどこまで自分がやればいいのか非常に迷う」
という話だった。


あれれ?一美ちゃんはそんな人じゃなかったはずなんだけどなぁ。


角田君もダメ、遥さんも降参。
でも私は、契約会社の研修室で行っていた、
事前研修での一美ちゃんを知っているので、
「そんなに他人に甘える人」とは俄かには信じがたい。
だったらやっぱり、それは自分の目で確かめたい。


私は「この件、ちょっと関ってもいい?」とレイちゃんに了解を求め、
今週は毎日午前中だけ彼女のサポートに付いてみた。


    *    *    *    *    *    *


「どれだけできるようになったか、ちょっとテストしに来たからね(笑)」


そう笑って私は、ノートPCと資料を抱えて、
一美ちゃんの隣の席に座った。
そしてまず尋ねた。


「今朝の朝礼で、大事な伝達事項があったけど、
あの意味ってわかる?」


X→Yに商品交換を希望したお客様に提供した商品の一部に、
不具合があることがわかり、今朝の全体朝礼の中で、
「何をするとどうなる不具合か」
「それに関して問い合わせが入ったらどう回答すればいいのか」
社員から伝達があったばかりだった。
これは全員が理解し、知っておかなければならない事だ。


一美ちゃんは、何かつぶやいたけどよく聞こえなかった。
一生懸命何か考えているようにも見えたけど、
表情が頼りなく不安げで、ものすごくオドオドしている感じだった。
(あ、「テスト」って言ったのは、まずかったかな^^;…)


「じゃね、『A機能の設定をしても有効にならない不具合』
という説明だったけど、A機能って何?」


うつろな感じで首を少しだけ傾げる一美ちゃん。


「それじゃ、怒らないから、知っているか知らないか、
聞いたことがあるけどよくわからないか、
この3つの中から答えて?」


「あの…ちょっと…あんまり…(モゴモゴ)」


「知っているの?知らないの?(笑)」


「はい…よく、わかりません。。。」


「あ、そう(笑)。じゃ、実際に自分でやってみたことある?」


YESでもなく、NOでもなく、
確かに見ていてイライラするような、煮え切らない反応だ。


「じゃぁね、今ここで実際にそれをやってみて。
だって今まさに今日、一美ちゃんがその問い合わせを
受けるかもしれないんだよ?そうしたらどうする?
首をかしげる?黙って何も言えなくなっちゃう?
そういうわけにはいかないでしょう(笑)?」


一美ちゃんはテスト機を操作し始めたけど、
何をどうやったらいいか途方にくれて、
それを見つめて、目が泳いでいるような感じだった。


「マニュアル見てもいいんだよ?」


「あ、はい…」


私は持参した自分のPCでメールを読むフリをしながら、
一美ちゃんの様子をじっとうかがっていた。
一美ちゃんはそんなにいい学校は出ていないけど、
機転が利いて察しのいい子だ。


一つ前の遠藤君(20代前半/男性スタッフ/仮名)みたいに、
「天才的!」といった感動は無かったけど、
事前研修ではそれなりに見込みのある人だと思った。
「わからないところがあるので教えて欲しい」と、
重いのに自宅から自分のノートPCをわざわざ持ってきて、
私が到着する前に同期の男の子と二人で、
ああでもない、こうでもない、と楽しそうに盛り上がっていたっけ。
それが、どうしてこんなに暗く怯えた人になっちゃったの??


一美ちゃんは設定の手順を根本的に間違えていて、
焦ってやり直しをしても、どこが間違っているか、
自分ではわからず、かすかに首をひねりながら、
戸惑っていた。


「うまくいかないの?」
「あ、はい…」
「じゃ、私が一回やるから見ててね。
えーと、ここで…この画面を出して、
これを選択したらこれに対して…」


「あ、選択するのか…」
「そうそうそう(笑)。何も選ばないでやったでしょ(笑)?」
「はい(笑)」
(やっと笑顔が出た!)
「で…」
「あ、じゃ、こうやって、こうですね?」
「そう!正解!するとここにこの表示が出る。
なのに不良品は、設定してもこれが出ない。
そして設定した変更も有効になっていない。
「ね?わかる?」「はい(笑)」「わかった?」「はい(笑)」


こうやって実際に自分でやってみると、
今朝の伝達事項の意味がなんだったか、よくわかるでしょう?
もしかして最初から、
「新人のアタシにはわからない難しいこと」って思ってない?


ダメだよ、そういうのをそのままにしてちゃ。
何かわからない伝達事項があったら、
「今のってどういう意味ですか?」って人に聞かなきゃ。
角田君に聞いてもわからなければ遥さんに聞いて、
それでも納得のいく答えが得られなければ、
他の人でもいいし、私でもいいし、
わかるまで聞きまわらないとね。
だって今日その問い合わせが本当に今入るかもしれないんだもん。


これだけで一時間以上かかった。でも今は気にしない。
「なるほど!」と本人が納得して思うまでは、急いじゃいけない。


    *    *    *    *    *    *


私は次に、実際に電話を取ってもらった。
これまた、何をどうしたらいいかわからず、
お客様情報や自分のPCのツール類を、
目的も定まらずに何度も切り替えて、
ただ無意味に見比べているだけ、という感じがした。
たぶん、質問を伺ったのはいいけど、
次にどうしたらいいか、完全にお手上げ状態なのだった。


あ、こりゃダメだわ(笑)。
一美ちゃん、保留、保留、電話代わるから、
私に転送して。


私はお客様対応を終えると、ゆっくりひとつひとつ、
今の質問の内容と自分が行った手順を解説した。
その途中で、一美ちゃんがツールの作りを
根本的に理解していないことがわかった。


一美ちゃん、このツールってgoogleの検索とかと同じなんだよ?
たくさんの保存されたデータの中から、
探したいものを探す道具なんだから、
キーワードは別に何でもよくて、たとえばホラ、
日付で検索しても出てくるけど…
でもこれだと一杯出過ぎて、
どれが目的のものか一発で探せないよね?


じゃ、商品の品番でも出てくるんだけど、どう?
これでも数が多すぎて知りたい情報がどれか、
一個一個中を開けていかないとわかんないよね?
それじゃ、お客さんの登録メールアドレスだとどう?
ほら、これだと3つしか出てこない。
で、このお客さんはC0033001を使っているんだよね?
だったら最初からお客さんのアドレスと品番を
…よいしょ、と…一緒に入れてあげれば、
ほら、一発で出てくるでしょ?
だから、「アドレスと品番」なのね。わかる?


そうなんだ…!あ、じゃ、これ、別に入れたかったら、
何を入れてもいいんですか?


もちろん!(特定に時間がかかってもいいのなら(笑)。)
いろいろ入れてみて、実際に結果を見てみればいいジャン(笑)。


え?いいんですか?


いいに決まってるさ、そんなの(笑)。
何入れたって、別に壊れるわけじゃないんだもの(笑)。


あ、じゃ…じゃ…(パチパチパチパチ… ← キーを叩く音)
おーーーーーーー!
それじゃ…(パチパチ、パチパチ…)
おーーーーーーー!
あ、そういうことなんだ。なんだ、そうなんだ。


でしょ?結構面白いでしょ、これ?(笑)


はぁい(笑)。


私は自分のPCでエクセルを立上げ、
日付を入れて、
A機能の設定…×
ツールの使い方…×
と、入れた。
そして、明日、また聞くからね、と言った。
これで午前中はあっという間に終ってしまった。


    *    *    *    *    *    *


翌日。


じゃ、昨日の復習ね。
昨日と同じくA機能の設定をしてみて。


一美ちゃん、早速テスト機の操作を開始。
でも、なんかちょっと勘違いしているようで、
テスト機のほかのところをいじって何かの確認をしている。


「あれ、どうしたの?昨日の復習だから、
A機能の設定さえできればそれでいいよ?
ほかはいいから、言われたことだけまず最初にやってみて。」


それだけなら、昨日一度やっているので問題なしだ。
手早くできたので、私は、昨日のエクセルに日付列を追加し、
「A機能の設定」という項目の今日の日付のところに「○」と入れた。


それじゃ、これも復習なので、
ツールを使って○○の確認をしてみて。
お客さんは昨日と同じ人でいいよ?


これもあっさりできた。
昨日よりも格段に手際がいい。
これも○。いや◎かな。◎と付ける(笑)。


すると一美ちゃんが、
「あの、前からよくわからなかったんですけど、
お客さんがαをβしたいときには、
商品の種類によって方法が違うって教わったんですけど、
それがイマイチ全然わかんなくて…」
と、質問してきた。(いいぞ、一美ちゃん、その調子!)


あ、そう。じゃ、今日はそれをやろうか?と、私。


それじゃ、そのノートに主な商品の品番を書いてよ。
書いた?じゃ、これの時はどうするの?


えーと、えーと…


それ、ホームページにも書いてあるよね?
今まで見たことある?


あんまり…


じゃ、今すぐ見てみようよ。
お客さんがホームページ上で、
自分の商品を選んで問いに答えながら、
「次へ」「次へ」で進んでいけば、
最後には回答が出るようになっているから、
全部の商品に関して自分でやってみて、
それをノートに書き取って一覧表にしていけば?


あ、そうか。


私は手元のエクセルに、新出項目として、
「αをβしたいときの各設定」と書き足して、
今日の日付のところに「×」と書いた。
ほかにも、実際に電話を受けて自力で即答できなかった事は、
全部書き出して今日の日付で「×」と入れた。
そしてプリントして、「はい、これが今日の成績表(笑)」と言って、
一美ちゃんに手渡した。
一美ちゃんは手に取り、しばらくじっとそれを見ていた。


    *    *    *    *    *    *


そうやって、新しく出てきたわからない事は項目を書き出し、
日付ごとにできたら○、できなかったら×を書いて、
同じ事を何度も繰り返しているうちに、
できること、わかることが、少しずつ増えてきた。
同時に、一美ちゃんのお客様対応の声が明るくなってきて、
暗くてボソボソとしゃべっていたのが、
見違えるように毅然として背筋を張った対応に変わってきた。
今まで、何一つ確実なものが得られなくて、
自信のカケラも持てない日々だったんだろうな。。。


手元のエクセルは、二日連続で○が続いたら、
もうそれは習得したものとして復習からはずし、
×と○が規則的にたくさん並んできた。


一美ちゃん、ね?こうやって、
わからない事はひとつひとつ自分で潰していって、
いつどんなお問い合わせが入ってもいいように、
少しずつ準備をしておけばいいんだよ?


そのうち一美ちゃんは、
○○を教えて欲しいとか、××がよくわからない、とか、
今まで自分が苦手に思っていたことを、
どんどん聞いてくるようになった。
それがね、なかなかいい質問なのよ(笑)。
ていうか、たぶん、先輩達も皆苦手意識のあるところ。
やっぱり、この人、そのうち4人ぐらいは追い越すと思うよ?


今日、別の研修(本社の新入社員研修)から、
自分の職場に戻ってみると、
隣り合っている遥さんと一美ちゃんが、
なにやら盛り上がっていた。


ぷらたなすさん!ぷらたなすさん!
今日、午前中やったやつ!
あれまさにさっき、お問い合わせが入ったんですよ!


え?ユーザー専用ページで情報変更するやつ?


はーい(笑)。


おーーー!そう??!!良かったさ、ほら~、やっといて(笑)!
全部自分で答えられた??(はい!)
それは何より!だから、勉強しろっていってんだよ、もう(笑)!
私はそう言いながら、神様に感謝した。
神様の応援があるときは、
とりあえず間違ったことはしていないと、
確信することに、私はしている。


私が一美ちゃんの肩を揺さぶると、
一美ちゃんがキャーと言って笑った。
きっとここから先は、加速度がついて伸びていくだろう。
この人はもう、たぶん大丈夫だろうと思った。


    *    *    *    *    *    *


やっぱり私、新人さんの育成で大事なのは、
理論も知識ももちろんそうだけど、
今自分が何をどうすればいいのかに気がつく、
水路を作ってあげることなんじゃないかと思う。


表面張力で水の張られた水がめに、
細かい傷を縦横無尽にたくさんつけたって、
それはやっぱり傷でしかないし、水も外に出られない。
水を外に出す方法が検討もつかずにいる人には、
どこかに一箇所、縁を欠いてあげて、
自然に水が流れ出すところまでは
お手伝いしてあげてもいいんじゃないかと思う。


そこまでやれば、後は自然に流れていくもの。
でも、何でもソツなくこなしてきた人には、
なかなかその感覚がわからないんだよね。


それから遥ちゃんが迷ったのも、
班長でもなくリーダーでもない一スタッフの自分が、
どこまで関与していいものなのか、
考えあぐねてしまったんだと思うけど、
私なら、自分が取り立てて役職の無いスタッフであっても、
今の自分と同じ事はきっとやったと思う。
「こんな風にすると、自分の苦手なところがよくわかるよ?」
みたいな感じで。


結局、誰かに何かを教えてあげるのが、
好きか嫌いかっていうことかもしれない。
遥ちゃんは落ち着いていてマジメで優秀な人だけど、
決して「世話好き、話好き」ってわけじゃないもんな。。。


班長のレイちゃんも、ちょうど1年ぐらい前に、
超初心者だった10歳も年上の亜美さんに手を焼いて、
遥さんの事を、昨年の自分のようだと言った。
あの時も、「貸してみ」と一週間くらい亜美さんに付いて、
今回と同じ手法で、脱出成功したんだった。


亜美さんの場合は、
教えられたことを丸暗記しなければいけないと思い
忠実に守ろうとしすぎて八方塞になっていたので、
「この仕事は自分の頭で自分で考えて、
どうすればベストなのか推理する仕事なんだよ。
クイズと同じなんだから、回答が当たっていれば、
手順は自分のやりやすいほう方法でいいんだよ?」
という言葉が決め手となった。


「あ、そうなんですか?自分で考えていいんですか?」
そこからロックが外れたように亜美さんは大化けした。
先輩達はすぐに「あの人はダメだ、できない」と言うけど、
みんな、核心を全然わかってないよ!
初心者さんは、マインドから導いてあげないと。
(なんちゃって~(笑)♪)


この件で、遥さんの事を話し合っているときに、レイちゃんは
「一度も人を教えたことがないと、どうやったらいいか、
本当にわからなくて迷うんですよ」とも言った。


でも私は思った。そして言ったの。
「でもさ、私は今の仕事がこうで教え慣れているから、
方針や手法がすぐに浮かぶわけじゃないような気がするよ。
たぶん、私、中学生や高校生の頃から、
自分はこんな感じだったように思うの」と。


そんな彼女達から見れば、
私は「相手に対して戸惑う気持ちが理解できない人」
なんだろうな。きっと。結局人は皆、
それぞれにお互い様なのだ(笑)。


性格…かな。性格なんだろうな。
それで片付けてしまったら、一番「元も子もない」と言われる、
"性格"というこの二文字。


でも私はそれで片付けちゃいますよ(笑)。
人にはみんな、得手不得手があって、
それはどうしようもないときもあるんだよね、やっぱり。
 

 
 

 

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コメント

> 本来角田君は、人を教えるのに向いていない人なんですが^^、
> 諸処の事情で今はどうしても彼に頼むしかないのね。

向いてないんだってさ。。>つんちゃん(笑)

こんばんは、けるです。

本日は、宿直業務で、宿直室から覗いてます^^。


 そうですねぇ、教育とは難しいものですが、私が一番難しいなと思うのは、学生の価値観を変えることですかね。「知っている=優秀」という価値観がなかなか変わらなくて、就職した後に苦労しそうな学生がいます。もちろん、知識が豊富な人は、問題の解決方法を見つけ易い(=仕事ができる)のですが、あくまで見つけ易いだけなので、それだけでは評価につながりません。解決方法を見つけてこその評価です。ところが、そこを「知っている=解決できる」と短絡してしまう学生が多いんです。残念ながら、うちの学校でも知識の記憶を問うことが多いので(ペーパーテストですからね)、なかなかその癖が抜けないわけです。成績が良いほど陥り易い思考の罠ですね。学校秀才の学生を見るたびに、将来、仕事で役に立つのかなぁって、いつも思ってます。ほとんどは、きちんと切り替えができると思うのですが、切り替わる前に、低い評価に耐え切れない学生がいないかなと。

 ちなみに、今、私が研究してるのは、ものづくり教育における学習効果です。要するに、ものづくりを行った場合、どんな学習効果があるかってことです。目端の利く子供を育てるのが目標ですが、なかなか難しくて、苦戦してるんですけどね(笑)。なんで、こんなことをはじめたかというと、ロボットコンテストってあるでしょ?あれの指導をやってるんです。でも、学校に来たときの私の専門は言語処理だったんですよ。機械とか、電気とか、ロボットとかの専門の先生ばかりがいるなかで、1人だけが言語処理・・・。知識が足りなきゃ、知恵を使うしかないわけで、足りない頭をフル回転させてました。そこで、「記憶=結果」ではないことを学んだわけです(ちょっと遅いですね^^;)。で、学んだことを全世界の人に伝えるために、研究をしてるわけですね。・・・書いてて思ったけど、けっこう馬鹿なことかも(笑)。

>yamamtsuさん
どうぞ、どうぞ、個人連絡にでも何にでも、お好きに使っていただいて構いません(爆笑!)というか、今それに気がつきました!


>けるさん
いつも思わず同感するコメントをありがとうございます。私思うんですが、知識が知識のままで終っていいのは、学者や研究者の方達であって、仕事の現場では知識と同じぐらい、「行動」の習熟が大事だと思うんですよね。で、それは何も言われずに自分で「今何をすべきか」気がつく人もいるけど、具体的に明示してあげないと前に進めない人もいて、教える側に求められるのは、知識ばかりでなく、モチベーションのきっかけを作ってあげる事だと思うんです。ご本人が自発的に、「こうしたい。こうなりたい。これじゃダメだからこうしなくちゃいけない。」みたいに自分が思って自分が自力で前に進むこと。そうじゃないと、一向に手が離れないし、職場で自立できないもの。

知識偏重タイプの人は、エネルギー蓄え型で自分が外部から物事を吸収してきた経験しかないので、自分が相手に働きかけることで相手も変わる、という発想があまりなく、「理解できない=仕事ができない」と、固定的に決め付けちゃうんですよね。「手を変え品を変え」をあまりやらないっていうか…私がよく使うコマンドで、「非対話モード(一発完結)」と「対話モード(相手側待ち受け)」のあるやつがあるんですが、彼は「非対話モード」なの(笑)。

それがあまりいい結果になっていないと、私は「どれ、ちょっと貸してみ」と言いたくなるんですが、「こうすればいいのになぁ…」と思う気持ちを込めてちょっと書いてみました。育成担当者には、「行動」の方をもっと重視して教えて欲しいですよね。

ぐはっ!
やはり、向いてないんだぁ~
#子供に算数教えるのは、得意なんだけどなぁ・・・

今日の勉強会でこんな問題をやりました。
--
300Mのファイルをダウンロードするのに、2分かかった。このユーザーの環境の実効速度を50パーセントとすると、この回線の速度の理論値はいくらか?
--
げろげろ…算数が嫌いな私は、「こんな問題、教えられっかよ^^;」と、一瞬トラウマが走り、嫌な汗かきました(爆)!※そもそも仕事に関係ないし…

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