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2006.04.24

幻想をベースにするな

NHK クローズアップ現代を見た。
今日のテーマは
「苦情・勧誘引き受けます~コールセンター急増の舞台裏~」。
個人的にはビンゴ!な話題である。
(冒頭リンク先は次回の予告になっているので、
こっちにもリンク貼っておきます)

ほぼ全文引用というのも失礼だし芸がないし
あんまり気乗りしないんですが、

企業撤退などで苦しむ地方で雇用確保の救世主とされているのがコールセンター。各企業の問い合わせ・苦情受け付けの窓口として重みを増し、時給が東京の半分ですむため地方への進出が急速に進んでいるのだ。自治体では土地や人材育成を準備し、激しい誘致合戦を繰り広げている。しかし、コールセンターの進出が、地方に新たな問題を引き起こし始めている。移管したコールセンターの中には、次々と退職する職員を地元で埋めきれず、規模縮小に追い込まれたところもある。企業を代表して厳しい苦情に対処する負担に耐えられず、心の病で辞めていく人も多いという。

という主旨は、大同小異はあるものの、
まさにその通り!って感じです。

私が常々感じている問題は、

・地方自治体がコールセンターの誘致に
 かなり本腰を入れていること。
(特にうちの県はそうです。こちらとかこちら

・しかしそこで見込まれる雇用のほぼすべてが
 派遣社員・契約社員であり、
 大規模コールセンター立上げの実態は
 一生の就業とは思わずに応募してくる「非正社員」を
 量産する体制になってしまっているのでは?と思えること。
(って、アタシが言える立場じゃございませんが^^;)

・かつ、コールセンターのオペレーターというのは、
 習熟に非常に時間がかかるもので、
 県がいくら「養成講座」を開いて人材育成に乗り出しても、
 (とくに私達の職場の場合は)ここを経た人でも全く使えない。
 ※というか、ユーザーサポートの場合は、
 「電話の仕事」という認識で来ると、逆に失敗するかも。
 マニュアルに頼るような気持ちが強いと続かない。
 モチベーションの源はあくまでも「興味と好奇心」だったりする。

・結局は人数に見合うスタッフの準備はかなりの比重で
 派遣・請負などの人材ビジネスを専門とする
 業者に委ねられてその負担はかなり大きいと思われること。

・といった状況の中での人材の確保は、
 少ないパイの奪い合い状態になり、
 各社とも、とても規定の人数なんかは集められないでいる中、
 精神的な理由による退職者が後を絶たず、
 その補充さえままらない人手不足の悪循環。

みたいな感じなんじゃないかなぁ。。。

    *    *    *    *    *    *

ウチは、あんなTVに出てきたみたいに小奇麗じゃないし^^、
あんなに今時なシステマティックな雰囲気もないし、
どっちかっていうと、汚いジーンズのオタクなお兄さん達と
一歩間違えると「ヤオイ系」か?と
思われるようなお姉さんを一部含めた
ごった煮女性陣が、資料やマニュアルが山積みになった
雑然とした机群で仕事をしている、
どっちかって言うと「男の職場」って雰囲気があります。

アウトバウンド(発信)じゃないので、ノルマもないし、
基本的に「わからない人のためのユーザーサポート」だから、
感謝されることのほうが多くてさほどクレームもないし、
何より技術が必須なので、みんな、いつになっても
「これじゃ、まだまだ…」と思う気持ちが強く、
1年2年やそこらじゃ、到底やめる気が起こらずに、
三年以上経ってから転職を考える人がほとんどなんですが、
(つまり三年で達成感を得るのだろうと思う)
それでも、その流れに乗れずに早期退職する人はチラホラいます。

そういう人は、やっぱり元々のタイプとして、
仕事に合わないんだと思うんです。
誰もがすべて皆そうってわけじゃないと思う。
番組では、苦情対応の辛さだけを取り上げていましたが、
ウチラとしては、
「苦情対応」を経験するところまでいければ成功も同然で、
実際はその手前で、本人の資質と現実の不整合が出てきます。

まずは、研修内容が本人には難しすぎて理解できない人。
そこを何とか頑張ろうと思って過剰適応に陥る人。
少々わからない事があっても、「まぁいいや」とかわせない人。

次にロールプレイングがダメな人。
他人からダメ出しを受けているうちに、
体調を崩して出社不能になる人。

それからアスペルガーやその傾向がある人など、
電話応対や、組織的な業務への従事と集団行動の面で、
そもそも少々資質に欠ける部分がある人。

それから、不適任な人が研修の講師だと、
それが辛くて早々に辞めてしまったり、
目先の効く人だと、逆に研修初日で雰囲気を察して、
「私には合わない」と辞退してきます。

根性がないと言えばそれまでですが、
非正社員の現場に応募してくる人は、
メンタル面に不安を抱えている人の割合も多く、
最近では、メンヘル系の病歴がある人も
増えているような気がします。(以前はいなかったように思う)

心身が健康であれば、通常ならクリアできるところを
クリアできないという人は、普通の職場よりは多いかもしれないし、
それじゃ心身の健康な人にそこをこらえる魅力があるか?
と言ったら、それもまたないのかもしれません。
TVのインタビューでも、「社員でもないのに、
なぜこんな風に(ユーザーに)怒られなければならないのか?」
なんて言ってましたよね?

ただし、私達の職場の場合は、
業種としてテクニカルな仕事が好きな人も多いので、
「正社員にこだわって気に食わない仕事をするよりは
 今のほうがずっといい」
と、割り切っている人の割合が多いのと、
倒産やリストラなどで家族を抱えて転職を余儀なくされた
30代後半以上の男性の受け皿にもなっているので、
どちらといえば、みんな生き生きと楽しそうに仕事している
実感はあるんだけどな。

    *    *    *    *    *    *

最近私は思うんですけど、
コールセンターは拡大の一途とは言いますが、
それはあくまでも事業者側の気持ちであって、
果たしてその規模に見合うスタッフを、
確実に準備できるのか?一体誰が準備するのか?という点で、
すごく幻想をベースに話が進められているような気がします。

スタッフの数は無限ではない。
どの会社も継続的に人を出していれば、
いつか必ず人材が枯渇する。
現状を肌で感じるとどうしてもそう言わざるを得ない昨今、
極論かもしれませんが、
派遣やアウトソーシングに頼って
事業を拡大させるやり方は、
地方ではすでに破綻しているような気もする。
何十人規模のスタッフを集められる体力なんて、
今はどの会社にもないよ、絶対(笑)。

景気が良くなれば、一般企業の正規採用も増えるし、
より条件のいいほうに人が流れていくのは自明の理で、
それに加えて若い人の数もどんどん少なくなっている現状、
コールセンターの誘致とか規模拡大の話などを聞くと、
「人は大丈夫なんだろうか?」とまず真っ先に心配に思ってしまう
ワタクシです。

「まずは50人体制からスタートしましょう!」

運用側はあっけないほどにそう簡単に言うけど、
期日までにその人数が集まる事はまずなく、
下手すると半分にも満たなかったりするのが現実だ。

そんな中で事業計画は毎回遅れ当初の予定は延長され、
契約会社・請負会社・派遣会社に、
多大なプレッシャーがかけられていく。
が、それでも絶望的に目標人数には満たない。

もし人数的に問題がないのなら、
それは各社が相当無理をしている証拠だ。
その場合は、不適格な人、向かない人が、
相当含まれている事だろう。

そうやって無理に無理を重ねて、
ようやく成り立っている業界に、
地域の活性化を希望的に託していいんだろうか?
「コールセンター誘致」と簡単に言う前に、
まずは現実を見ていただきたい気持ちがします。




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コメント

ちょっと前は北海道と沖縄が
多かったらしいです。
#理由はなまりが少ないかららしい(笑)

最近はIP電話の普及で、長距離電話の
コストが激安になっているので、海外に
もっていくことも多いみたいですが。。

売る側も買う側もあからさまに使い捨ての
仕事には歪があって当然かと。。何らかの
割り切りがないとできないでしょう。

ある意味尊敬します。。m(_ _)m

yamamtsuさん、こんばんは!!

そーなんですよ!!ある意味企業さんも「使い捨て」と割り切ってくれれば楽なんですが、実際はそうでもないんですよね(少なくとも私のところは^^;)。

スタッフの側(特に若い男性)には、当面のかりそめ感があるのに、企業さんは「ずっと続けてくれると思っている」から、「なぜ辞めるんだ?(なぜそう簡単に辞めるような人を入れるんだ?)」とお叱りを受けまくりなんですが、そういった不安定で流動的な人材の上に成り立っていることが、そもそも砂上の楼閣なのでは?という素朴な疑問もあるんですよね。特にうちのところは、スタッフこそがすべての「核」になっているので。

なまりは(笑)…うちはあってもたぶん大丈夫なんじゃないかな(笑)いや、そんわけないんですけど、スタッフは全然問題ないのに、今もお客様対応している社員さんのほうが強烈で(爆)、全国からの問合せを受け付けているのに、絶対「首都圏」でも「東北」ではなくて、「青森」だと思われていると、もっぱらのウワサです!

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