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2006.03.19

面接に班長を同席させる

先週は、木曜日、金曜日と連続で面接が入った。


私が面接をするのは自社に入る新入社員ではなく、
(そんな恐れ多いことは所長の仕事である(笑))
担当のクライアント企業さんで仕事をしていただく
契約スタッフです。


が、景気が上向きのせいか、
はたまた市場のパイが広がってしまったせいか、
広告を出せば然るべきいい人達が
次々と応募してきた数年前と違って、
現在は応募者がくればまだマシ、
ひどいときは一人の応募者もなく、
問い合わせの電話さえ入らない状況である。


そんな中で、過去複数の候補者から選ばれて入った
今の班長達は確かに皆、
スキルも人柄も問題ない方が多い反面、
この状況下、契約会社が青息吐息で上げてくる新人には
誰もが一様に懐疑的で、
それが少々腕に不足があったり、
雰囲気に合わない人物だったりすると、
「どうしてこんな人ばかりよこすんだ…」と
反発心だけが先に立ってしまい、
どうにも新人に冷たい空気が流れてしまうのだった。


新人を契約会社での事前研修からお世話している私としては、
研修中の彼らの様子や態度を見て、
その人柄の良さや新鮮な好奇心を
事前に目の当たりにしている事が多いので、
受け入れ側に他人事のようなよそよそしさを感じてしまうと、
「自分達の新しい仲間として、
 どうしてもう少し暖かく迎え入れてくれる事ができないのかなぁ…」
と、心の痛む事が多かった。


私を通じてせっかく芽生えてきた
新しい仕事への意欲や興味を
現場がうまく吸収してくれないと、
新人さんの心中は「なぜ?」で一杯になり、
職場からなかなか仲間として肯定してもらえない事実は、
人によって過剰適応を誘発させ、
新人が体調不良で出社できなくなり、
早期にリタイアする原因ともなる。


それを防止するためには、
受け入れ側の各班長に採用段階から関わってもらい、
応募や採用の現実を身を以ってわかっていただくと共に、
いち早く新人さんと接触させることによって、
心の準備と親近感を持って欲しい…
そんな切なる願いがあった。


その気持ちは、こちらのサイトと全く同じものである。
また、お客様のyamamtsuさんからも、
同様の助言をいただいておりました。


が、契約会社としては
出向先業務に関することで、
時給のつかない拘束は、
強制はおろか打診することもできず、
ちょっと打診すれば這ってでもやってくるのがわかっている(笑)
JINさん(30代前半/男性スタッフ/仮名)や
ヨッシー(20代後半/男性スタッフ/仮名/現在は退職)以外は
あまりおおっぴらには声がけできないでいた。


契約スタッフの中には細かいことに妙にこだわる人もいる。
そのときは二つ返事で快諾してくれても、
後になってから
「あれって強制ですよね?なぜ時給がつかないんですか?」
と、様々な法律を持ち出されてゴチャゴチャもめるのが嫌だった。
今の班長達はそんな事を言い出す人達じゃないとは思うけど、
こればっかりは誰が何をどう思っているかわからないのだ。


契約会社というのは、そういった苦い経験をたくさん踏んでいる。
だが彼らの言い分も間違いではなく、
要は、人の好意を頼みにするようなお願いは、
こちら側からはあまりすべきではないのだった。


    *    *    *    *    *    *


舞台裏を見せるのはあまり抵抗がないけど、
やばい話になったらマズイよなぁ…


でも、現状を打開するためには、
やっぱり私は契約会社と相談して、
「希望するなら」という言い方で、
リクエストがあれば面接に班長を同席させることにした。
こういう事ひとつとっても、
こちらにすればヒヤヒヤものなのだけど(笑)。


すると反応よく真っ先に食いついてきたのは
レイちゃん(20代後半/女性スタッフ/仮名)で、
この人はすでに何度か立会いを経験済み。


残るは難波班長(30代前半/男性スタッフ/仮名)と
神田班長(30代前半/男性スタッフ/仮名)だったんだけど、
それは単に今まで彼らにその機会がなかったから。


そしてついに彼ら二人が面接に同席する日がやってきた。
今回は私も初対面。
なので万が一いい方で、就業をお願いしたい場合は、
どちらの班に推薦するか考えあぐねたので、
同時に候補者さんを見てもらって、
二人の間で調整してもらおうと思ったのだ。
(みんな仲がいいし、その辺は結構うまくやる。)


でも、確かに神田君は、打診したら開口一番、
「時給はつくんですか?」と聞いてきたね(笑)。


「ごめんなさい。つかないの。だから強制じゃないの。
 どうします?難波班長は来るって言っているよ?」
「うーん…じゃ、とりあえず行きます。」
「わかりました。じゃ18:30に会社に来てね。
 途中で代わってもらうからいろいろ話もしてみて。」
「え…でも一体何を話せばいいんですか?」


「『業務説明』ってことで前振りするので、
 仕事内容の説明と、あとは世間話で十分よ。
 そのぐらいちょっと話せば、相性ぐらいはわかるでしょ?」
「そりゃまぁ、そうですけど^^;…」


で、当日は自分のヒヤリングが終ると、
二人と入れ替わって、私は離れた場所で
様子をうかがっていたんだけど、
これがおかしい、おかしい(笑)!!!


だって、やたらと盛り上がった笑い声が聞こえてきて、
初対面で話をつなげようという努力の様子がかいま見え、
思わず、「ここは飲み屋じゃねーぞ?」と
突っ込みのひとつも入れたくなったけど、
ま、初めてなので許容範囲かな(笑)


しかも、先に私が面接した限りでは、
当の希望者さん(40代後半/SE経験アリ)は、
あまり感じのいい方ではなく、
「このオレ様に向かって、そんなレベルの質問するわけ?」
みたいなやけに尊大な物腰で、回答の前にもいちいち
面倒臭そうに大きなため息つくんだよね。
応募してやっている、という態度がありあり。
年齢的にも業務的にも、
常に対象を小バカにしているような構え方だ。


服装は縞の入ったスーツ、髪型・雰囲気…
ともにどことなく水商売っぽい^^;
(こう言っちゃ悪いけど、エラそうに専門用語を駆使する割には
 システム系の仕事をしてきた人のにおいがしない。)


ま、服装や髪型の趣味は
人それぞれなので差し引くとしても、
私的にはNG!ダメ。お断り!
ここまでわかりやすい人だと、
彼らの反応が早く知りたかった(笑)。


    *    *    *    *    *    *


いえね、これで二人が「いいんじゃないですか?」と言えば、
私は彼らの意見は尊重する気なの。
だって、指導・育成する気持ちがあるって事だもんね。


だがしかーし、彼らの反応は、
案の定、奥歯に物が挟まったようなものだった。


「で、どうなの、結局。
 あの人が欲しいの?欲しくないの?
 人物評価はもういいから、
 率直な本音を聞かせて。」


(沈黙)


自分の一存で、他人の雇用が決まるわけだから、
慣れてない二人は少々ビビリ加減だ。
声がなかなか出てこない。


「正直言って、私は微妙だと思うけど?」


「…そ…ですね。うちの班にはちょっと向かないかな…と。…」(難波)
「神田君は?」
「いや、うちもちょっと…
 あの人って触れ込みよりはたぶんスキルないですよ。」(神田)


同感。SE経験は確かにあるかもしれないけど、
それってすごく昔の、古い時代の話だと思う。
「普段お使いのメールソフトは何ですか?」
と尋ねたときに、
「メールソフト?あぁ、メーラーの事ね。」
といい直すのも感じ悪いけど(笑)、
「ヤフーです」つう回答はないべ(爆)!


「ではメーラーではなくウェブメールをお使いなのではないですか?」
「いや、ちゃんと使ってますよ?」
「PCでPOPするようなものですか?」
「それはどう答えればいいの?」
「具体的にご利用の"メーラー"の名前を挙げていただければ…」
「いや、メーラーと言ってもいろいろあるからねぇ…」
「…では、OutlookExpressはお使いになったことはないですか?」
「あぁ、それだったらありますよ?」


怪しいもんだヨ(笑)。
こんなとき、さほどスキルのない私であっても^^;、
矛盾を感じたら自分のレベルでどんどん追及する。
その畳み掛けるようなやり取りを、
二人はどんな心境で眺めていたのだろうか。
(単に、「性格悪いやっちゃ!」と思われたら困るけど(笑) )


    *    *    *    *    *    *


それじゃ、難波君も神田君も、
今回の希望者さんは「お断り」って事でいいですね?


二人ともわからないぐらいに軽くうなづいた。


「いいのね?」


「はい。」


その頃には、採用担当の細川さん(30代前半/女性/仮名)も、
営業担当のメグちゃん(20代前半/女性/仮名)も、
打ち合わせの輪に加わっていた。


「それじゃ、細川さん、
 さきほどの方には、月曜の朝一で、
 不採用の連絡をしてください。」


「わかりました。」


「それと、引き続き人を当たってもらえませんか?」


「了解。」


「メグちゃんは、万が一企業さんから『次の新人まだですか?』
 って突っ込みが入ったら、
 一人居たけど推薦できるような方ではなかったので、
 こちらの判断で見送らせてもらった、と弁明してください。」


「はい。」


きちんと選んで入れていることを、
企業さんには知ってもらわねばならない。
そのためのパフォーマンスをお願いした。


    *    *    *    *    *    *


連れ立って帰っていく二人の背中を見ながら、
彼らは今日、寝るまで「これでよかったのだろうか…」
と悩むだろうと思った。


協調性が感じられない人だったので、
私に促されて「要らない」とは答えたものの、
現実に受け入れてみれば、案外使えて、
自分達の班に貢献できた人なのではないか?


過去の私がそうだったように、
きっとそんな事をウジウジと考えて、
複雑な思いを抱くんだろうな…


そ。そうやって私は何人もの人に会い、
たった30分程度の面接で、
時間に追われた判断を毎回迫られているんだよ(笑)。
成功もありゃ、失敗もあるさ。


今回の方は、どう転んでもふさわしくないと思ったけど、
これが「どうしたものか…」と迷った場合、
そして、その後の事前研修を見て
「いや、大丈夫、行ける!」と感じた場合、
現場に入れてもトラブルやアクシデントなく、
ぜひともスムーズに立ち上がって欲しいと、
切に願うのだ。


そんな私と契約会社の舞台裏を彼らはどう見ただろう。


    *    *    *    *    *    *


翌日も応募者(20代前半/男性)があったので、
私はまたまた神田君に声を掛けた。
今度は条件的に難波班長の班に入ることはないので、
神田君の単独立会いだ。


「神田君、どうだった?」
「うーん、昨日の人よりはマシですね(笑)。
 それに素直な人だと思います。
 鍛え方次第っていうか、今の段階では
 なんとも言えません。」


なるほど。全く私と同感だな。
じゃ、一度研修に参加してもらって、
その上で判断でことでいい?


「構いません。」


もしそこで、私が「大丈夫そうだ」と思ったら、
それは信じてもらえる?


「そう思うことにします(笑)」


わかった。じゃ、そうしましょう。


    *    *    *    *    *    *


て事で、くだんの希望者さんは、
今、契約会社で行っている
別な人達の研修に
明日月曜から急遽参加してもらう事にした。


私の最近の経験では、
面接でぱっとせずに判断に迷う人ほど、
研修に入れると意外にいい感じの資質を持っている事が多く、
むしろ、「この人なら間違いない!」と思った人のほうに、
勤怠の不安定や、メンヘル要素のリタイアが多い。


短時間で人を見極めるのって、
すごく難しいし、むしろ不可能だと思います。
それを各班長達と一緒に経験できれば、
彼らの意識も、もっともっと変わっていくと思うよ。


そのうち、現場ではブーブー言われているような人でも、
それなりのフィルターを通してやってきた人と思ってくれるだろうし、
だったら育てて育てて、育て切らないと、
円滑な班運用はあり得ない、と気がつくはずだ。


そんなほのかな期待を胸に抱きつつ、
明日の研修がちょっと楽しみな
ぷらたなすでありました。

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コメント

採用・面接の悩みは本当につきませんよね(T_T)
しかしメーラーのくだりは受けました・・それはSEというか一般的にもどうなんでしょうかねっと。

明日も素敵な出会いがあるように♪

harumiさんこんばんは。

> メーラーのくだりは

ははは!受けました?うれしいです(笑)。
あの質問への回答は結構突込みどころが多くて、
同席した班長さん達にも、一発明解!なところがあります(笑)
※漫然と様子を静観していた皆さんも、
 そこで「?」と神経を集中させ始めるのがわかります。

「ヤフーです。」と答える方は、たまにいるんですが、
そういう方は、他の簡単な質問にも全然答えられないので、
こちらとしてはある意味妥当で、許容範囲なんですけどね(笑)

明日は「オトシマエ」をつけなきゃいけない事がたくさんあるので
今日は夜更かしせずに、体力と頭の「冴え」に努めますよ♪

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