« 2005年12月 | トップページ | 2006年2月 »

2006年1月の10件の記事

2006.01.22

結局みんな現場が好き

来月、お産で辞める人がいる。
来月、結婚準備で辞める人がいる。


彼女達は二人とも、グループの中で、
その二人しか従事していない職務の担当でしたが、
昨年の契約更新面談のときに、
年度末ぐらいには退職したい、と伝えてきていた。


二人で相談して時期をあわせたわけでないと思う。
それぞれにおめでたい事情はあるとはいえ、
「そろそろ潮時かなぁ…」と思った時期が
たまたま一緒だったんじゃないでしょうか。


でも、たった二人でやっていた専任業務から
二人で同じ時期に抜けるって言うのも、
非常に困るんですけどね。
まさにその辞め方自体が、彼女達らしいですね。


    *    *    *    *    *    *


彼女達は現班で仕事する
最後の移動組フロントスタッフでした。


一昨年の今頃、私達のグループは、
他の場所でほぼ同じ業務をこなしていた、
別のグループと合併したんです。
(この話はもうそろそろヤメにしたいんですが(笑)…)


けれど、異なる雰囲気の中で仕事をしてきた
男女比も仕事への取り組み方も
全く違う2グループだったので、
路線変更を余儀なくされた移動組のほうに
職場の魅力がなくなってしまった喪失感があって
契約更新のたびに、退職を申し出てくるのは、
ここのところずっと移動組のスタッフばかりなのだった。


が、大変申し訳ないんだけど、
彼女達二人の生き方や考え方は、
やはりどうしても、今の職場の水には合わないかも。。。


アフターファイブにお料理教室に通う女性は、
私の周りにはたぶん居なさそう(笑)。
そもそも習い事をするという発想自体が
ほとんどの人に無い(笑)。
チャネラー、ゲーマー、男女共に多し。
なので、「自宅ではほとんどネットしない」なんて事は、
私達からすると、考えられない。


お客様から変な問い合わせが入ると、
バグか?不良か?と興味をそそられて、
ガツガツ調査に没頭する
好奇心旺盛でゲリラ的?な男女スタッフ達の中にあっては、
彼女達は、品良く節度をわきまえ
常識的にしか振舞うことの出来ない
最後のOLさんって感じで、
技術系ムードが強まっている今となっては
違和感のある存在だった。


もちろんそれが悪いのではない。
「元々私、ネットやパソコンはさほど好きじゃなかったし…」
と言ってそっち系の話に嫌悪感を示し、
「私はあなたたちとは仲良くなれない人種」と
高い壁を作ってしまう雰囲気が、
周りから見ればやりにくかった。
だって、ネットとPC関連の仕事なんだから、
話題にしないわけにはいかないでしょ?^^;


「元々好きじゃなかった」というのは、
勝ち組になれなかった人の言い訳でもあるんですが、
(元々興味があったからこの仕事に応募してきたのだ)
彼女達を負け組的な立場にしてしまった「合併」から
すでに二年も経っているのに、
その間、気持ちを切り替えた人はひとりももおらず、
皆、次々に全く違う仕事に転職して行った。


その様子を見るにつけ、
「結局、少々の興味はあってもそれほどではなく
 何事も仕事と割り切ってこなしてきた人達だったのなかぁ…」
なんて、思わされます。


彼女達も今の職場の雰囲気には、
不満が大きいことだろう。


だが、事あるごとに会社や
運営方針を非難ばかりしているのなら、
むしろ業務に意欲があり、
職場のカラーに馴染む新人さんと
早めに一気に交替したほうがよく、
遺留も退職時期の調整も一切しなかったのは、
そういった理由による。


二人同時に辞めると言う事は、
二人同時に新人が入るということであり、
同期生同士として複数で入った新人さんは、
単独で入った新人さんよりも、
職場への定着や安定感に勝るのだ。
そのほうが都合がいいモンね(笑)


    *    *    *    *    *    *


ところが実際に時期が近づいてみると、
彼女達の後任はまったくメドが立たなかった。


彼女達の業務は、
直接実績には関わらない間接的な仕事であるため、
今、やっと新人の配備が終って
数字が上を向き始めたこの時期に、
前線で一杯一杯になって業務をこなしている
ベテランスタッフさん達の中から、
彼女達の後任のために、誰かを(しかも二名も)抜いて
移動させるなんて、現実には考えられない話だった。


彼女達のポジションは、
本社からのお達しで作られたもので、
ひとことで言えば、「お客様対応マナー委員」である。
一切の通常業務から離れて、
毎日それの向上施策と関連業務に専念する。


実は、昨年の設置当時から、スタッフにも正社員の間にも、
「それってどこまで必要なの?
 人を専従で付けてまでもやらなきゃいけないものなの?」
といった懐疑的な意見が全体的にあったんですが、
本社が、各課に専任スタッフがいることをベースに
いろいろな計画を出してくるのには抗えず、
各課とも渋々従って走り出した、というのが「流れ」である。


私達のグループからは、
日々のお客様対応に嫌気が差しているのが見て取れる、
若槻さん(20代後半/女性スタッフ/仮名)と
ムトウさん(20代後半/女性スタッフ/仮名)が担当になった。


新設のその業務は、委員会の方針に従って、
各スタッフにお客様対応を指導することになるため、
ベテランでなくては説得力が無く周りも納得しない。


「電話以外の仕事がしたい」と言っていた
ベテランの二人には、違う業務に携わることで、
もう少し長く勤めて欲しかったんだけど、
まぁ、慶事だから仕方ないか。。。


    *    *    *    *    *    *


…と、ここまで書くと、
タイトルから考えて、後任の人選に苦労した話と思うでしょ?
いえいえ、ちょっと違うんです(笑)。ここで話が切り替わります(笑)。


実は、二人の後任、どうしようね、
と班長のレイちゃん(20代後半/女性スタッフ/仮名)
に相談したときに、
「あ、私が兼務してもいいですよ!」と
彼女が言ってくれたんです。


だって、レイちゃんはその業務の
元々の立上げメンバーなんだもん(笑)、
班長になったのでムトウさんにバトンタッチしましたが、
本当は、キャラ的にも彼女が一番
その業務に向いていたんだよね。


しかも今からしばらくは、活動がひまになるので、
班長との兼務も十分可能。一人でもOK。
あぁ、取り敢えずはそれがいいわ。


社員達も、実務に就いているフロントスタッフからは
「人を抜けない」と思っているのは同じなので、
当面はそれでしのぐしかないと思い、
その旨を主任に打診した。


ところが、主任からは
「それじゃ、レイさんの班長業務はどうするの?」
という意外な突っ込みが…
しかも真顔。しかも"信じられない"という表情。


「え?」と、今度はこっちが絶句する。


レイちゃんは、これといった仕事がない班長だ。
強いて言えば、スタッフさんの質問に答え、
判断を仰がれれば指示を出し、
シフトや席順を決め、勉強会があればスケジューリングをしたり、
社員に依頼してきたら、そのための資料を作成する。
が、これらの仕事は班長が自分でやらなくても、
いくらでも人に振ることが出来る。
(実際すでに人に振っているものもたくさんある)


つまりレイちゃんには、日々処理すべき固定業務が無い。
というか、今のレイちゃんは居ても居なくても、
あんまり業務に支障は出ない。


それは、「班長は自分に向いていない」と
拒否感が強くなり、ストレスを感じ始めた彼女から、
ほとんどの業務を担当変えして
それぞれの作業に向いている他のスタッフ達に
個別に割り振りしちゃったせいもあるんですが。


ですが、まさか今主任の前で、
「レイちゃんは普段何もしていないので…」とは言えない(笑)。


先日、レイちゃんが主任に連続の有給を伝えたときも、
主任に、「休みの間、レイさんの代わりは一体誰がやるの?」
と渋い顔で聞かれて、彼女、
「でも、私、これと言った仕事も無いし、
 別に私が居なくたってあんまり現場に影響ないですしぃ~」


この言葉にカチンと来た主任が、私に、
「レイさんは本当に班長としての自覚があるの?
 『自分の仕事は特に無い』とはどう言う事?」
と、突込みを入れてきた経緯もある。
でも、レイちゃんはうそ言ってない。それって結構本当なのさ。
ただし、班長なら探せばやることは一杯あるだろ?
というのも同感だけどね。


    *    *    *    *    *    *


主任は、普段レイちゃんがどんな仕事をしていると
思っているんだろう。
他の課の班長達みたいに、技術的な指導者として、
日々スタッフ指導と難解な案件の引き受けをやっていると
思っているんだろうな。


それがそもそもの間違いの始まりで、
本来レイちゃんの班は、班長制には馴染まず、
班長自体が不要なんだよ。


だって、他の課では契約スタッフの班長がやっている業務を、
うちの課では、社員が皆引き受けてしまうんだもん。
電話も取らない、苦情対応も技術指導もしないレイちゃんに
余裕があるのは当然だと思うんだよね。
(だから臨機応変に動け、今一番必要な作業を選択できるのだ)


というか、レイちゃんは元々
そういった業務をするために班長に選ばれた人ではないので、
そこまでのスキルがない人であるのを皆わかっており、
スタッフは難しい質問や苦情が入ると、レイちゃんを通り越して
普通に社員に聞きに行くし、社員もそれが当然と思っている。
わかっていないのは、いつも主任だけなんだよね。


そして、この
「社員が何でもみんなやっちゃう」
という風潮が、レイちゃんを含め、移動組の女性陣が
温室の花のようにしか育ってこなかった
そもそもの原因なんですが、
主任は合併後に着任した人なので、
そういった過去の経緯は知らないし、
事細かに伝えてあげる人も居ない。


ただ、業務上やり取りの多い他課に出向くたびに、
社員並みにバリバリ働く頼もしい班長の下で、
非常に統制が取れてキビキビと動くスタッフ達を目にして、
「向こうのスタッフはすごい。なんでうちはああならないの?」
と、毎回不満を漏らしてくるのが、非常に面白くないところなのだ。


前にも何度か書いているけど、
スタッフに責任ある仕事をさせず、
「それ、俺がやるからいいよ」と
何でも社員が引き受け、
しかも遅刻をオマケしたり、
ミスを注意しなかったり、
スタッフの心構えに甘さを許してきたのは、
あなたの前任者と、そこにいる社員達でしょ?
それを契約会社の指導不足のせいにしないで下さい、
と、これっばっかりは声を大にして反論したい。


そもそもその当時、別なビルにいた彼女達は
私の管理下にはなかったのだ。
むしろ契約会社担当者の現場への介入を
嫌っていたフシもある。
そういったところもご存じなくて、
うちのスタッフへの不満を出してくる部分には
納得がいかないよ。


    *    *    *    *    *    *


けれど、最近、私、気がついたんですよね。


主任が誉めている他の課って、よくよく聞いてみたら
社員が技術部門出身じゃないんです。
うちの課の社員は、どの人も
様々な技術畑を長く歩いてきたエンジニア系の人達。


つまり、他の課は社員に技術スキルが無いので、
最初から契約スタッフを当てにするしかなく、
難しい調査も苦情も、お詫びも報告書も、
みんな自分達よりも詳しいと感じているスタッフにさせてきた。
それがスタッフ側にどんどんノウハウやスキルをつけさせ、
そこでは、社員がお客様と話をすることはほとんどない。


#合併前の私達単独班は、社員は腕の立つ人でしたが、
#根っからの技術屋で面倒なお客様対応が嫌い(笑)。
#だから、私達契約スタッフになんでもさせたんだと思う。
#「他の課」と結果は一緒かもね(笑)。


ところが、移動前に別のビルにいて
女性スタッフ達と共に移って来た今の社員達は、
みんな技術的な業務は問題なくこなせるし、
それに何より調査の仕事が好きなんだよね。


だから、本当は実務はすべて契約スタッフに落とし込んで、
自分たちは管理業務に移行していかなくてはいけないのに、
いつまで経っても、現場業務から退く気配が無い(笑)。


そりゃそうだよ。技術系の人であるなら、
バックヤードに徹するよりも、
常に現場の空気に触れて、
昨日よりも今日、今日よりも明日…と、
ひたすら自分の知識と能力を磨き、向上させていく事に
喜びと幸せがあるんだよね。


これでは、いくら主任が躍起になっても、
契約スタッフの完全自主運用体制には
移行できるわけがない。
だって、自分で調べ自分で解決して
それで満足したい人達なんだから、
面白く難しい案件は、引き受けてくれこそすれ、
それを人に任せるわけないよね(笑)。
私なんか、現場を退いた今でも、
スタッフ達が頭をひねって考え込んでいると、
「どれどれ?」と首を突っ込んだりするもん(笑)。


それを今更のように感じたのが、
私も同席した先日の社員ミーティング。
今後の体制や運用を話し合う場なのに、
そっちに関する議題は、あまり活発に論議されず、
むしろ問題の解決方法とか、切り分け手順の話になると、
皆、とたんに生き生きして饒舌になるの(笑)。


その中でも、強さん(40代前半/男性社員/仮名)が
「オレは、電話のベルは三回以上は鳴らさないよ。
 手が空いているときは、1秒以内に取る!」
と社員だけが対応している特定業務に関して、
こんな風に自慢していたのを聞いて、
「あぁ、本当に実務が好きなんだなぁ」と痛感。
今の業務から退きたくないんだ、きっと。。。
(どうせ出世するなら、
 技術部門の専門職に就きたいのだろうなぁ…)


しかも彼らの一番の欲は、
誰も解決し得なかったものを自分が解決して、
「すごい!」と周囲に言われるうれしさにもあるので、
たぶん、いつまでも永遠に、テクニカルなスキルを以って
契約スタッフのずっと前を歩き続けていたいんだと思う。


あー、でも、それだったら、すごくよくわかる。
だったら、うちの大半の男性スタッフと
まるで同じじゃないか(笑)。
技術屋はあくまでも、技術で勝ちたいんです。


そう考えると、合併前の向こうのビルでの雰囲気にも、
あまり恨みに思う気持ちはなくなった。


そうね、どう進めたらいいのか元々ノウハウの無い
契約スタッフの指導や育成や管理・運用なんかより、
自分自身がもっともっとわかるようになりたったんだよね。
そして、女性スタッフ達に
頼りにされたかったし、尊敬もされたかったし、
当時、技術的なリーダーとして現場を牛耳っていた
某社員に追いつき追い抜きたかったんだよねぇ。


本当はそれはちっとも
スタッフのためにはならなかったわけですが、
その気持ちだったら、私自身にも強くあります。
私も、もっとスキルアップに邁進して、
ここぞというときに、「ホラね?ちょっとここ見てみ!」
と、いい気分になりたい気持ちってあるもんね(笑)。
(デキる人が一杯いるので、無理だけど^^)


で、うちの課では唯一技術畑出身ではない主任だけが、
その技術者の基本的欲求を理解していないんだな~、きっと。
「うちのスタッフは、なんですぐに社員を当てにするの?」
と、これまたスタッフに
自主自立の気風が無いような言い方をするけど、
NO!NO!それ、ちゃいます。


実際は、わからなくてスタッフが社員に聞きに行くと、
社員が、「それ、俺に回して」って引き受けちゃうんだよ(笑)。
だから、社員稼動が一杯一杯で主任は困っているけど、
それは、スタッフのせいじゃないの。
それは、社員が好きで首を突っ込んでいるんです。


だって誰だって、一日中数字とにらめっこして、
資料を作ったり会議に出たりするよりは、
現場で故障調査をしていたほうが、ずーーーーっと
楽しいもんねっ!!(←いたく理解(爆)!)


そう。つまり社員も現場が好きなの。
現場から離れたくないの。
結局スタッフだって、今残っているのは、
調査業務が好きな技術的な発想の人達。
移動組は結果的に淘汰されていったのだ。。。


僅かに残っている彼女達のうちの少数派は、
むしろ移動組の女の子然としたチームカラーに馴染めなくて、
相談を受けて、もう少し技術色の濃い別業務に移動させた人達。


今、彼女達が生き生きとして仕事しているの見ると、
最終的に道を分けるのは、「自分が一体何が好きか?」
という強烈な自覚なのかもしれません。


    *    *    *    *    *    *


さて、うーん、そうなると、
一刻も早く班長制を徹底させて、
完全自主運用を目指せ!と言われている私が
今後進めようと思っていることは、
少し見直さなくてはいけなくなる。


社員さんから唐突に仕事をすべて移行させるのではなく、
もう少し違った形で、実務への関わりを残しておいたほうが、
きっと皆さんの気持ちも満足してうまくいくね。
こいつは、ちょっと「要検討」です。


    *    *    *    *    *    *


金曜日、他課の人達とお酒を飲んだんですが、
そこのスタッフ達から言われたことは、
「ぷらたなすさんのところは、
 社員に教えてもらえていいですよね。
 私もそっちに行って、社員さんにいろいろな事を教わりたい!
 うちの課は、社員が何もわからないから、
 本当に困ったときでも誰も腰が引けて対応を代わってくれない。
 そっちの社員さん達は、すごいですよ。
 お客様対応も普通にできるもん。」


主任もその席に居たけど、主任聞いてました?
各課にはそれぞれ経緯や特徴があり、
いくら上部の方針だからといって、
何のアレンジもせずにそれをそのまま遂行しようとするのは、
プライドを持って今の仕事に携わっている
社員の皆さんの技術者としての意欲を低下させますよ?


班長の業務に関してもそう。
スタッフの動きに関してもそう。
なぜ今うちの課ではそうなっているか?というところを
主任自身が根本的に理解してから進めていただかないと、
誰もが実情に合わない事を強制させられる不満で、
主任への忠誠度は、段々落ちていっちゃいますよ~。
(今もすでにその傾向があるのに(笑))


もしそこをどうしても推し進めたいのなら、
他課と比較してどうこう…という話ではなく、
「今まではこうであった。だけど今後はこうしたい。」
と、過去を十分踏まえて主任の着任よりもずっと前からいる
社員や契約スタッフに理解を示した上での、
きちんとした路線変更の説明が必要だと思います。


あ!!!今これを書いていて気がつきましたが、
「他課と比較して」は、スタッフに対して結構私もやってますねぇ。。
ダメですねぇ、いかん、いかん(笑)。
それは例え思っても、絶対に口に出してはならないこと。


そんな言い方をされて、一番腹が立っているのは自分なのに、
それを無意識のうちに、自分もやってしまっているのは
非常にマズいですネ。気をつけましょう。


こうやって、時間の空いたときに、
ダラダラと長文を書いていると、
思わぬ内省のきっかけにもなり、
これはこれで、自分の役に立っているんだろうな(笑)。

2006.01.21

うおの目はストレスの証

木曜日から、新たな新人研修が始まった。

私が常駐している出向先の企業さんは、
契約会社が出向させる外部スタッフには、
就業前に契約会社が事前研修を行うことを
義務付けている。

で、その講師が私(笑)。

出向先の職場には、私が管理と運用に
直接携わっている部門のスタッフと、
人だけ入れて、
契約会社からの書類の配布・回収の仲立ちと
何かあったときだけ相談に乗ったりしている
(ときには企業さんからお叱りを受けたり^^;…)
他部門のグループに属するスタッフがおりますが、
今回の研修は他部門の新人さん。

ポジションは、
昨年、年末一杯で辞めたスタッフの交代配置ですが、
退職者と入れ替わりに、
新年初日からの就業をお願いしていた別な人が、
12月中旬に開始した事前研修のわずか二日目で
何の連絡も無しに来なくなる!
というアクシデント?があったため
人選も研修もすべて出直しとなってしまっていたものです。

が、時期的に正月挟むでしょ?
いやー、厳しい、厳しい(笑)。
替わりの人を募集しても全然人来ない。

今回退職した人は、10月のうちからそれを伝えていたので、
担当課長からしてみれば、辞めるとわかっていて、
なんで穴があかないようにもっと前々から人を手配できないのか?
というお怒りはごもっとも。

ですが、それよりも先に、業務増大や新規立上げで、
切羽詰っている自分の担当グループのほうに
10数名の緊急オーダーが入っていて、
まずはそっちを片付けないと、
にっちもさっちもいかなかった、というのが真相ですわ。

同じ企業の課長さん達でも、
利害は決して一致していないので、
どなたも皆、「自分の課にいい人よこしてね」
「うちの課が今一番困っているんだ」と
口を揃えて言いますが、
全体の統一相談窓口になっている現場在籍の私から見ると、
やはり優先順位は明確にあり、
人事部や事業部統括の方の口ぶりから
それとなく重要度を察してスケジュール組みをするんですが、
今回、一番貧乏くじを引いてしまったのが、
以前とてもお世話になった
鈴木課長(50代前半/男性正社員/仮名)の部署なので、
申し訳ない思いである事は確かです。

鈴木課長からの突っ込みが怖くて、
最近は廊下ですれ違っても
雑談も交わさずに避けるように通り過ぎていた自分を
「気の弱いヤツ」と思いますよ、ホント(笑)。

普通によさげな方なら誰でも良くて、
事前研修も不要と言うなら
もう少し楽だと思うんですが、
PCやメールに慣れていて、かつ、
特定の業務にスキルや興味のある人、
と、なると、そんなに簡単にはいかないんですよね。

期限がまだあった昨年は、
それでも人選をするために「人をためる」余裕があって、
結果、三名の応募のうち、2名の方をお断りしているんですが、
きっちりと「選んで」お願いした人が、
まさかの無断キャンセル!と言う不測の事態になってしまうと、
スキルの低さなんかは気にせずに、
二番手の人が面接に来た時点で
もっと上の人を待たずに即決すれば良かった…
と、地団駄を踏みたい気持ちも出てきます(笑)。

なぜなら…
その後の応募が非常に不調で、
結局やっと決まった今の新人さんは、
前述の三人の候補者さんよりも、
さらにスキルが低い人になってしまったから(笑)。
(まー、長くやっているとこんな事もありますけどね^^)

    *    *    *    *    *    *

1月の第二週あたりから、担当の鈴木課長と
現場班長のJINさん(30代前半/男性スタッフ/仮名)から、
「新人ってまだですか?一体いつ決まるんですか?」
と、苛立ちの矢の催促が毎日入るようになった。

JINさんのところは、自分の担当グループと比較すると、
業務も落ち着いていて、さほど忙しい部署ではなく、
一見一人欠けても大きな影響がなさそうですが、
就業して数ヶ月経たないと即戦力にはなり得ない新人を
なぜこうも切望するかと言うと、
少ない人数で回している
24時間交替制のグループだからです。

24時間を区切ってローテーション勤務している現場では、
夜勤は通常一人しか入らないんですが、
一名欠けると、そのやりくりがすごく大変。

固定パターンのきれいなシフトが総崩れになり、
一人一人の夜勤の回数が増えるし、
各スタッフは終了時間が暫定的に延長になったり、
あり得ない組み合わせのシフトをこなしたり、
(24時上がりの翌日、8:30出社、など…)
イレギュラーな体制の勤務をずっと強いられます。

そしてそれって、体調的にも結構キツイんですよね。
(自発ではなく、半ば「やむなし」の強制変更なのでなおさら。)
だから新人がいつまでも決まらずに先が見えないと、
グループ内では、スタッフさんの不満が高まってくるんです。

その矛先は、当然のように班長に向かい、
「キツイ」「リズムが狂う」「休みたい」のオンパレード。
班長は、勤務調整のために自らが
普段自分はやらない「泊まり」に入ったりしつつ、
私や契約会社に毎日のようにSOSを出してくるわけです。

だいたい、夕方来て翌朝に帰る、
夜勤というシフトそのものが、
人間の摂理にかなった
勤務シフトじゃないですからね。
割増時給を目当てに、わざわざ希望している人ならまだしも、
そこまで気乗りしていない人には、
健康への影響も、やっぱりどこか心配。
「やらされている」という意識が
一番心身の健康には良くないですから。

    *    *    *    *    *    *

そんな中、「やっと一人、応募がありました!」
と、契約会社の細川さん(30代前半/女性/仮名)から
連絡が入りました!

が…
「でも…、全然スキルなさそうな人です。。。。
 たぶん、ぷらたなすさんなら断るような人です。。。」と、
言いにくそうに、歯切れ悪くモゴモゴ…

うーん、でもさ、さすがに欠員状態が半月も続くと、
そうそう選んでなんかいられないかも。

ここまで状況が厳しくなってきたら、
もうね、私よりも、班長のJINさんに
直接会ってもらったほうがいいでしょ。
JINさんが、「彼でもいい」って判断したら、
この際私は、それでいいよ。

現場を取り仕切っているJINさんの納得さえ得られれば、
あとは、JINさんがうまくやってくれるはずなので、
現場から大きな不平・不満が上がってくることは
まず、ないから。

と、返答する。

どんな人かは、自分も会ってみないとわからないけど、
JINさんが、
「今の厳しい状況を脱出するには、この人を入れるしかない」
と、判断して自ら覚悟を決めてくれればそれでいいし、
「あぁ、ダメダメ、話になんない。踏ん張ってもう少し待つ」
と、言えば課長との再交渉と、お叱りは私が引き受ける。

JINさんのグループは、
正社員がほとんど運用に関わっていないので、
社員と一般契約スタッフとの接触が無く、
「人」に関する現場の問題が、
良くも悪くも見えにくい。

企業さんとの約束はもちろん最優先だが、
契約会社の売上と建前とメンツばかりを重視して、
誰彼構わず入れた場合、
それがすぐに企業さんにバレる事はありませんが、
反面、長い目で見れば、結局現場と、
そしてひいては、企業さんにまで
大きな迷惑をかけてしまう。
そうなると、金銭の絡む
大きな話になってしまう事も多い。

その際どいバランスのさじ加減こそが、
「私の出る幕」なんだと思っている。

    *    *    *    *    *    *

で、そんないきさつで決まった彼、
遠藤君(20代後半/男性スタッフ/仮名)の研修が
昨日で3日間を終えた。

JINさんは、結局彼にOKを出した。
「人」にうるさいJINさんを味方に引き込むには、
面接に立ち会ってもらうのが一番と考え、
前回の無断キャンセルスタッフのときにも
面接に同席してもらっているが、
「オレは前の人よりもいいと思いますね。
 前の人は、オレ的には胡散臭かったけど今日の人は悪くない。
 え?低スキル?大丈夫でしょ?
 現場で育てればなんとかなりますわ。」
とのありがたい?お言葉を頂戴致しましたので(笑)、
「じゃ、細川さん、お願いして。」と、GOサインを出した。

が、素朴で素直で確かに「人柄」は問題ないんだけど、
本当にスキルは低い。。。
自分のPCのOSがなんだかわからない。
というか、OSという言葉を知らない。

メール→携帯のメール以外は一切やったことが無い。
自分のPCのメールソフトを使ったことは無く、
プロバイダのアドレスを持っているかどうかも
自分ではわからない。

JINさんが、前の晩に寝ずに考えたという(笑)、
業務に関する簡単な事前知識テストに
とても時間がかかっているので、
頃合を見て様子を見に行ったら、
一切の回答記入が無い、まったくの白紙でした。。。
(これって一般の人でも半分はわかると思うんですが…)

「オレとしては、例え間違ってでもいいから、
 なんかひとことは書いて欲しかったな…」
確かに(笑)。
たぶん、ご本人的には、何をどう書いていいのか
その取っ掛かりさえ思いつかないのでしょう。
でも、JINさんがそれでもいいって言うんだから
いいもんね~(笑)。

あまり変わりの無いレベルで、以前、
前原君(20代後半/男性/仮名)という新人さんがいたが、
(参考:「初心者でもできますか?」)
前原君には、「こういった業界で働きたい!」
という、強い意思があった。

そのためには、「辛くても頑張ってついていきます」
という明確な覚悟があった。
でも、遠藤君は口数が少なく、
あまり雑談にも乗ってこない人なので、
ちょっと意思が見えにくい。

JINさんは、「あとはぷらたなすさんにまかせたっ!」
なーんて、人を当てにするセリフを吐いて、
豪快に高笑いして帰っていったけど(あんにゃろっ!)
預けられたほうは、大変なんだよ、もう(笑)。

そうでなくても、このセクションに人を入れるのは1年半ぶり。
自分にとっては担当外の研修な事もあって、
「前回はどんな組み立てだったかなぁ…」なんて、
一生懸命思い出したり、資料を読み直してみたり、
あれから状況がどう変わったか、差分の確認に必死なのに(笑)、
加えて、新人さんそのものが、
引っ張っていくにはかなり「重い」人である^^;。

直前まで、自分の担当グループの中にいて、
配下の新人さん達に実務指導を徹底させていたので、
ここでまったく違う分野の研修が入るのは、
なかなか気持ちが切り替わらなくて、
現場で朝礼と指示出しを終えた後に、
契約会社に向かうのが、非常に億劫だったことですよ。

で、私、JINさんのグループの研修が入ると、
なぜか必ず両足の小指のところに
魚の目ができるんですよね(笑)。

もちろん、出向先→契約会社→出向先…
と、日中の移動が増えるので、
歩く時間が増えるせいもあるんですが、
昨年の後半から、研修三昧の日々だったのに、
魚の目が出たのは久しぶり。

魚の目なんて、マメと同じように、
靴があわないとか、そこだけ擦れる作業をするとか、
物理的な要因のみと思うでしょ?

でも、私の場合は違うんです。
精神的な負担が増すとコイツが出るみたいです。
いえ、皆さんもそうかもしれないですよ?

だって、遠くに住むうちの妹が
法事で久しぶりに帰省してきたときに、
足の裏に大きな魚の目が出てきていて、
「痛くて歩けず、治療中なんだ」と聞いたときに、
私はすかさず、「あんた、今、ストレスあるんじゃないの?」
と聞いたんです。

彼女の返事は、「いや、別に。」でしたが、
実はそのとき、うちの妹って
離婚手続きの真っ最中だったんだよね。

それで、「お、この法則は真理かも。」と確信したわけですが、
今、私の足に魚の目が出て、痛くて歩くのが辛いという事実は、
今回の研修に、自分が無意識のストレスを感じている
バロメーターですね。

遠藤君は、何も無ければ、1月の末には現場入りなんですが、
それまでに業務をこなせる人間に仕上げるためには、
それなりの工夫とエネルギーが必要なのと、
今度は、直前キャンセルを食らわないように、
この短い期間の間に、業務に強い興味と意欲を持って
いただかないといけませんや。

マンツーマンというのも、久しぶりだし、
マンツーマンの個室での研修は、
新人さんに逃げ場の無い緊張感を与えるので、
「ここまでは許容範囲だよ?」と、
こちらの感覚をわかってもらって、
お互いの意識が整うまでに、二日ぐらいかかるんですよね。

・わからない事はわからないと言っていいのか?
・質問はどの程度していいのか?
・服装はどこまでカジュアルでいいのか?
・ペットボトルの水やお茶は持ち込んでいいのか?
・私になんと呼んで呼びかけたらいいのか?

そして、「研修の状況次第ではお断りする事もある」
と、事前にお伝えしてあることを踏まえて、
・本当に雇ってもらえるのか?
という一番大きな不安。

本当は、現状、この遠藤君だけが頼みの綱なんですが(笑)、
ここで確定的な事をお話してしまうと、
人によってはすぐに「甘え」がでて、
受講態度が突然フレンドリーに崩れてきたり、
足元を見て休まれたり、遅刻や早退が出てきたりするので、
すぐに手綱を緩めるわけには行きません。

そういった細部に至るまで、
「ノリ」や「雰囲気」が安定しないと、
納得の行く、効率的で興味深い、良い研修って
提供するのが難しいんですよね。

彼、性格的に自分を表に出すほうじゃなくて、
わかっているのかわかっていないのか?
面白いと感じているのか、そうでないのか?
が、なかなか見えにくいキャラクターなので、
いい人なんですが、教える側にとっては
一筋縄では行かない感覚もあります。

ただし、経験上、このタイプの人は、
あまり深く物事を気にせず、
教えられた作業はサクサクと
何も考えずにスピーディにこなす事が多いので、
おっとりとした顔立ちとは裏腹に、
(質を問わない)数としてだけの実績ならば、
こなしていける人なのではないか?と思います。

兎にも角にも、この遠藤君を仕上げるには
日数が足りないので、昨日は土曜も返上、
JINさんも、無給のボランティアで呼びつけて(笑)、
「ちょっと手伝ってよ。あんたんとこの、新人でしょ?」と、
応援要請。

自分に不足している業務知識を補ってもらいながら、
短期育成に力を注いでいる真っ最中の
ぷらたなすでございました。

------
【補足】通常、契約スタッフは、
班長と言えどもクライアント企業さんの管理下にある人員なので、
時給を出せない自社面接への同席や、
自社研修の手伝いなどには、関わらせるべきではないんですが、
(そういったところに神経質にうるさいスタッフも多い。
 「契約外では?」←まさにその通り。)
彼は口は悪いけど(笑)、職場を愛し
職場の最善なる運用を常に願っている人なので、
「無給だ」と断っても、駆けつけてくれます。
(ある意味、でしゃばり(爆)!!)


そんなJINさんは、腹を割った話が自分と同レベルで出来る、
非常に安心と信頼感のあるスタッフさん。
この人が自分の担当グループだったら、
さっさと後継者になってもらうのに…と、
そうすることができない、諸所の事情を残念に思ったりしますよ。
こんなときはね。うん。




スポサーリンク

2006.01.15

考え方を身に付ける仕事2

新人さんは、バックヤードに守られている今のうちに、
一通りの失敗は経験しておくべきだと思っています。


だから、お二人に四六時中くっ付いて、
横から逐一、ああしろ、こうしろ…とは言わずに、
できるところまでは自力でやってみて、
「SOS状態になったら、聞きに来てね。」
と、最初から少々放置してあります(笑)。


可愛い子には旅をさせよ。
でも、自分の仕事に没頭している振りをして、
その実、耳は全神経をふたりの声に
集中させちゃったりしているんですが(笑)。


それと、システム記録に投入された
彼らの書き込みは逐一チェックしています。
そうすると、ポロッ、ポロッと案内ミスが(笑)…


正々堂々と、「手数料は2000円とお伝え」
と隠し立てせずに書いてあるところを見ると、
それが間違いである事にも
自分で気がついていないんだろうな。


洞口さーん、この料金間違っているよ~!


「え!ホントですか!
 私てっきり今までそうだと思ってました。
 今すぐ、掛け直してもいいですか?」


もちろん!
ついでに、その判断と書き込み内容を誉める。
きちんと回答内容を書き込んであったから、
後で私が見て、間違いを訂正できるのであって、
こういった明確な書き方はとてもいい!と。
事実は隠さないほうが、本人のためでもあり、
全体の利益にもつながります。


間違いが間違いである事を
きちんと本人にフィードバックできる手がかりがあるのは、
誤案内、誤回答をなくすために、
とても必要な事だと思っているし、
「ここで見つかったからこそ、
 苦情にならずに済んだのかもよぉ~?」
と、『ミス発見→突っ込み』 を
決して悪く捉えてはいけない事を強調しておく(笑)。
もちろん、「次から気をつけてね」とひとこと添えて。


    *    *    *    *    *    *


元々、新人さんは自分が経験したことの無い失敗には、
まだまだイメージが希薄で、感受性が足りないんですよね。
だから、「こういうことをするとこうなりますよ」、と、
できるだけ具体的に提示してあげるのがいいんですが、
実はそれって、研修中にいくらいっても身につかないんです(笑)。


実際は、一度小さな失敗をして、
ご本人が「ヤバ!」と焦る経験をしてからでないと、
なかなか実感を伴って聞いてはもらえないものです^^;


ここ数日間は、ふたりに…

「お客さんがふたりの間違った機能説明を信じて、
 高額の商品に買い換えてしまったらどうするの?
 ただの苦情だけでなく、料金返還とか責任問題とか、
 大きな話になっちゃうよ?

 だから、お客さんにいい顔を見せてたくて、
 調べる時間ももらわずに曖昧なことは言っちゃダメだし、
 たとえ保留にして少し待たせてでも、
 きちんと資料は確認しないといけないし、
 万が一、「しくじったかな?」と思ったら、
 隠さないで、すぐに相談してね。
 すぐになら対応可能だから。

 だって、誰だって自分が大きなトラブルの原因には
 なりなくないでしょ?」(←半ば脅し(笑)!)


と、話したことが功を奏しているようで、
ふたりとも、対応が終った後で、
「あれ?」と首をかしげたことには、
「これって、マズく無かったですか?」
と、当初とは逆に、マメに聞いてくるようになった。


そうなんだよね。
何が大事か?を気にするようになって
そこをベースにした行動ができるようになれば、
この仕事は、たいがいがOKなんだよ。
大事なのは、自分じゃなくてお客様。
優先順位が高いのは、
自分の気持ちじゃなくて、
正解を求めるお客様の気持ち。


そのためには、今まで自分がこだわっていた
いろいろな事を捨てなくちゃいけないことも
ものすごくたくさんあります。
(ある意味、自分のアイデンテティとの戦い)


だから、必要な知識を全部覚えて、
お客さんに聞かれたらそれを回答する仕事
と平面的にだけ捉えていると、
なかなか成長していけません。


私達の職場は、
もともと商品の特性やユーザーのターゲット層により、
「うまくいかない原因を教えて欲しい」
という質問がとても多い、故障調査系の窓口なんです。


よって、
「○○の使い方を教えてください!」
「○○がわかりません。」
という、ベタな質問はほとんど来ないので、
どの人もみんな最初は苦労するし、
慣れていけばいくほど、
発想の転換とか、思考回路の構築とか、
そういったところを鍛えないとダメなんだ…
と、思い知らされます。


が、一度雲の上に出てしまうと、
あとは水平飛行でどんどんいけるんですよね。
そうなると、興味があってこの職場に来た人にとっては、
仕事がどんどん面白くなってきます。


契約スタッフという身分なのに、
長期就業者が多いのは、
「一年やそこらでは、まだまだ未熟で、
 わからないことだらけ。
 とても辞める気がしない。」
というのが真相だと思います。
実は、私達立上げメンバーも
全員が一律に同じ思いでした。


あれからちょうど1年経ったけど、
今だに全然わかんないね。
そうだね。。。
そう語り合ってから、もう5年目に入りました。


当時の同期は、今は皆「水平飛行」です。
業務が変わった私だけは、
一線から退いてしまい、ちょっと悔しいけど(笑)。


    *    *    *    *    *    *


思えば私も過去、
いろいろな仕事やアルバイトをやってきましたが、
大半の仕事は、「覚えてこなせれば」
それでよかったんですよね。


接客販売のアルバイトは、商品や値段、
それにレジの打ち方や在庫の確認、
地方発送の取り扱いなどを覚えればよく、
写植・版下の仕事は、
機械の操作方法と文字の打ち方
そして版面の作り方と、
きれいで正確な罫線の引き方を
習得していけばそれでよかった。


精密部品組み立ての仕事は、
手順を覚えて、手や指の動きを
作業に慣らしていけばよかったし、
営業の仕事は、お客さんと仲良くなる
手法やトークを身に付ければよかった。
(でも、さすがに営業は頭使いました(笑))


だから、今の仕事に就いた時は、
「仕事って必要な事を覚えるだけじゃダメなんだな…」
と、痛感してすごく自分の思考法とか拾捨選択意識とか
内面が変わったような気がするんです。
(本当は今まで気がつかなかっただけかもしれないけど^^;)


だったら、新人さんにも、
いち早くそこに気がついてもらうべき、
と思って、自分としてはそこを非常に重視して
OJTに臨んでいます。


冒頭にも書きましたが、
新人さんて、まだまだイメージが希薄ですからね。
何がどうだと、どんなトラブルになるのか?
という事をきちんと早めに提示して
「なるほど!」と思ってもらわないと、
すっと気持ちを切り替えていけないものだと思います。


    *    *    *    *    *    *


さて、今、彼らに口を酸っぱくして言っているのが、
「対応記録は一刻も早く投入せよ!」です。


私達は、お客様からの対応内容を
電話受付が終了した後に、
特定のシステムに逐一投入していくんですが、
これに時間がかかっていると、
数分後に同じお客様から、
「さっきの人の言ったことに疑問があるんですが…」
と、再度のお問い合わせが入っても、
誰がどう対応したのか、誰も検索できないんです。


金曜日も、似たような話があって、
そのときの電話を取った別のスタッフさんが、
検索しても記録が出てこないので、
「本日は誰も受け付けていません」って
言っちゃったんですよね。
(少しだけ押し問答。つまんないところで、ホントにもう(笑)。。。)


あれ、そのお客さんだったら、
さっきまで菅原君が対応していたはず…と思い、
彼に確認しに行くと、彼、まだシステムを開いて、
記録の書き込みの真っ最中でした(笑)。


「菅原君、これ、一旦保存ボタン押した?」


「いえ、まだです。なんか内容が複雑だったんで
 書き込みに時間がかかっていて
 まだ投入終ってません(汗)。。。」


「あらら、途中でもいいから、起票したらすぐに保存してよ。
 (この前も言ったじゃない?)
 『保存ボタン』を押すまでは、
 共有データベースに反映しないから
 菅原君がこのお客さんと対応した記録が
 ほかの人からはまだ見えなくて、
 さっきすぐに『折り返しの質問』が来たのに、
 百瀬さん(30代後半/女性/仮名)が、
 うちでは今日は対応していない
 って言っちゃったよ。」


「え!マジですか?
 でも、書くことたくさんあるんで、
 なかなか終らないんですが…」


「記録を書き終わらないと保存しちゃダメ
 なんてルールはどこにも無いわよ?
 起票したら、直後に、まず「保存」ね。」


「え?でもそうしたら、内容が空っぽじゃないですか?
 ヤバくないですか?」


「何言ってんのよ(笑)。一度保存して
 データベースに反映させてから、
 あとはゆっくり書き足していけばいいでしょう?
 で、書いては保存、書いては保存をマメにやって、
 最終的にまた保存。」


「でも、起票と同時に保存したら、
 自動的に入る俺の名前とユーザー名しか入っていなくて、
 書き込みが何も無いのは変だと思うんですけど…
 これって怒られないですか?」


「あはは!なるほどね。気持ちはわかるけど、
 これで腹を立てる人なんてウチにはいないから。
 ユーザ名で検索して、菅原君の名前が出てきたら、
 たとえ内容が空っぽでも、
 このお客さんと菅原君に何かのやり取りはあったらしい…
 と、グループのみんなにわかるでしょ?

 同じお客様からの問い合わせが自分に入って、
 『名前忘れましたけど、さっきの人、お願いします』
 って言われた人にとっては、
 そっちのほうが、検索して何も出てこないよりも
 菅原君の空レコードが出てきたほうが
 ずっと助かるじゃない?
 自分だったらそう思わない?」


「なるほど。」


「どうしても、中途半端に抵抗があるのなら、
 備考欄に『詳細は現在書き込み中』
 とでもなんとでも追記して、
 まずは保存しちゃえばいいでしょう?
 そういうのは、自分の納得のさせ方だって。」


「それでもいいんですか?」


「ははは。いいもなにも…対応記録は、
 次にそのお客さんからの電話を取った人が
 前回の対応を参照するための記録でもあるんだよ?
 今回のように、間髪おかずに再質問が来ることもあるので、
 だったら、この場合は『完成度』よりも『早さ』だよね?

 『前回の受付対応者』さえ特定できれば、
 詳細は、システムを見なくても、ちょっと保留にして
 その人のところにいって直接聞けるから、
 お客さんに、あまり大きな影響は無いはずだよ。

 それよりも、そのお客さんからの電話を
 『今日誰が受け付けているのか?』 だけでも、
 みんなが検索できるように、
 いち早くシステムに反映させておくことのほうが
 全体の利益として大事じゃない?
 一度保存して投入が済んだら、
 あとは、ゆっくり加筆して修正しておけばいいでしょう?」


「そうか~。なるほど。わっかりましたっ!」


「あ、菅原君、言っとくけど、
 『怒られるから』、やる、やらない、
 が、判断基準じゃないからね。
 そのほうが、お客様と周りのみんなの役に立つから、
 『そうする』んだからね。そこ、間違わないように(笑)!」


「うぃ~す」


ふふふ。ちょっとしつこかったかな(笑)?
まぁねぇ、この場合は菅原君も悪いけど、
百瀬さんも悪いね(笑)。


今対応が終ったばかりの案件なら、
受付者がまだシステムに記録を投入中では?
という読みを働かせないとね(笑)。
(じつはその人も、ふた組前の新人さん(笑)!)


そういうときは、
「システム引いても出てきませんが、
 本日、○○社さんの問い合わせを
 受け付けた人、いますか?」
と、全体に向けてメッセンジャーを投げるのがよろし。


これは百瀬さんも、もう一歩、
踏み込みが足りないね(笑)。
(…と、本人に突込みを入れに行く(笑) )


すると、それを横で見ていた洞口さんが、
「私のさっき対応したお客さんも、
 今、別な人に電話が入っているみたいなんですけど…」
と、システムを見ながら不安そうに言うわけ。


システムの洞口さんの記録を呼び出して見てみる。
「この書き込み、間違っているの?」


「いえ、間違っていはいないんですけど、
 大事なところが抜けていて、
 あとで直そうと思っていたんです。」


「なるほど。じゃね、今対応している人に、
 『○○の事を記録に書いていませんが…』って
 大至急、ピンで彼に直接メッセンジャー投げて。」


「はい。」


すると、該当の先輩スタッフさんから洞口さんに、
「大丈夫。
それはお客さんに聞いてわかったから、
あまり気にしなくていいよ。」
と、すぐに返答メッセージが来た。


二人で顔を見合わせて笑う。
ほらね。きちんと対処すれば、
お互いに気持ちよく仕事もできるでしょう?
と、私。  洞口さん、深くうなづく。
気がついたときに、ひと手間かければ、
感情的な行き違いにもならないのだ。


私も至らない人間なので、
あまりエラそうなことは言えないんだけど^^:
「今、この時点で、一番重要な事は何か?」
と、個人のレベルで瞬時に自己判断していく業務って
ほとんどの人があまり経験ないですよね。


そういった意味では、
お客様と話をしている間のスタッフさんは
その間だけ、ひとりひとりが、
重い責任を負った孤独な事業主みたいなもんです。


電話の仕事は、一度席について仕事を開始したら、
時間中は基本的に座りっぱなし。
自分の頭の中こそが、唯一のフィールドになるので、
そこをすいすいと身軽に歩いていけるように、
今のうちに、きちんと道筋を整えて、
目的と優先順位に一番あった方法を
自分で考えて選択できるようになれば
それが本当の意味での「一人前」なのだと思います。


保留にして資料を確認する。
初めて聞く用語はその場でネット検索する。
回答がわからなければ必ず責任者に聞く。
時間がかかりそうなら、『折り返し』にし、
ミスはすぐに訂正して、仲間同士では連携を取る。
相手のことを常に考えて、お客様に対しても同僚に対しても、
発生しそうな問題には常に先手を打っておく。
価値観と優先順位を理解し、そういった癖がついていないと、
皆に迷惑かけちゃうし、職場での自立は程遠いですよね。


その仕事、その会社によって
ルールはいろいろあると思いますが、
私達の職場の場合は、それが大事。


    *    *    *    *    *    *


あ~、もう少し長くこうしていたいけど、
来週からは、別な業務に入らなくちゃ行けない。
そろそろ次の新人さんを手配する期限が迫ってきた。


そうなると、私は再び
自分の持ち場を離れて、
採用面談や、事前研修など、
出向先と契約会社を行き来する毎日になる。


うーん、もうちょっとここに居たいな。
新人さん達との蜜月もこれで終わりか。


ちょっとしたアクシデントで、昨年末から手空きになり、
現在の研修スタイルに一石を投じたい気持ちで、
「ちょっと貸してみ!」と、研修担当が手に余した
落ちこぼれさん達をしばらく引き受けていたけど、
彼らが十分成長してくれたので、
自分なりに手ごたえを感じて充実した数週間でした。


洞口さんも、菅原君も、
件数ではすでに先行の6人を抜いているので、
先行の6人を担当しているOJT担当の各後輩達には、
「グヒヒ。キミ達、見たまえ!」と、鼻を明かしたい
いやらしい気持ちもあるんですが(爆)、
私が一番自分の性に合っていて、
やっていて楽しく感じる業務って、
たぶん、OJTなんだよね。


これだけ専門にやっていれば幸せなんだけど、
そうもいかないのが、残念なところです。
来週からは、担当グループを離れて、
また、自社スタッフ全体と契約会社のために、
働かなければなりませんわ(笑)。


いい人、集まるかなぁ…
各部署の欠員状態がこれ以上続くのは、
もう許されない。


そうだ、今日は広告が載る日だ。
新聞!新聞!

 
 
 


 


 

2006.01.14

考え方を身に付ける仕事1

今週は、楽しく充実した週だった。


洞口さん(30代前半/女性/仮名)も、
菅原君(20代後半/男性/仮名)も、
一気に波に乗った感がある。


二人とも、日に日に調子が上がってきた。
私達の仕事が、いったいどんな仕事なのか、
今まで抱いていたイメージが払拭されて、
「そういう事なんだ!」という発見と把握が、
どんどん積み重ねられている時期なんじゃないかと思う。


こうやって、新人さんにサポートが付いて
誰かに教えてもらいながら実務をこなしていく訓練を
OJT(On the job training)と言いますが、
私達の仕事では、一人前になるのに半年以上かかるので、
大きな意味で考えれば、9割以上のお問い合わせを、
人に聞かずに対応できるようになるまでは、
ずっとOJT期間中と考えることもできます。


「さあ、今日から独り立ちね♪」
と、先輩達と同等に同じ受付席に座らせても、
そこから1年ぐらいは、メモ紙とペンを持って、
しょっちゅうバタバタと走り回っています(笑)。
(電話を保留にして、リーダーや班長に聞きに行く)


ですが、その「バタバタ」の中身は、
人によって大きな開きがあって、
土台がしっかりと築かれていないために、
ちょっとひねった質問が来ると、
毎回、舞い上がってしまい、
必要以上にお客様を待たせてしまうケースが
よくあります。


この場合の「土台」とは、
「お客様が何を目的に、何をどうして、
 そこで何に対して困っているのか、何が知りたいのか?」
を、まずは自分がわかるまで
十分に聞き取ることなんですが、
それを相手に対して失礼だと思ってしまったり、
「キミ、この意味がわからないの?」と
お客様に軽蔑されたくないような
見栄やプライドがあったりすると、
なかなかそこを打破できません。


でもね、私、新人さんには言うんです。


お客さんは何かに困ったり、
早急に知りたいことがあって、
電話をかけて来ているんでしょう?


だとすると、お客さんが一番欲しいのは、
「問いに対する正しい解答」でしょう?


その解決のために、こちらからいろいろ質問するのは、
お客さんの意図に十分合っているし、
そのためには絶対必要な作業じゃない?


だったら恥ずかしくもないし失礼でもないし、
むしろお客さんの望むところだと思うよ。


そんな風に言うと、たいていの新人さんは、
「あぁ、そうか。なるほど…」と納得して、
「聞き取り」に対して、不要なストレスを持たなくなります。
もちろん、人によっては、そう理解できるまでに、
少し時間がかかる人もいますけどね(笑)。


だから、教え方として大切なのは、
「十分聞き取りをしないとダメ」
と、決まっている規則のように繰り返すのではなく、
「何が大事かよく考えてみてね」
という本人が納得するための誘導だと思うんです。


そして、OJT期間中っていうのは、
まさにそこの訓練だと思っています。


つまり、職場全体の価値観、優先順位、
最善の対処法、立ち居振舞い、
そんな「業務知識」以外のところを身に付けてもらい、
集団の中の自立した一員として、
同じ意識で仕事ができるようにするのが、
一番肝心だと思うんですよね。


実は、そこさえ確立してしまえば、
あとは放っておいても大丈夫なんです(笑)。
べったり横について、いちいち指示出しする必要なんて、
何にもなくなっちゃう(笑)。


    *    *    *    *    *    *


菅原君も、洞口さんも、この数日間のうちに、
本当に、いい質問の仕方をしてくるようになりました。
質問が、以前のようにコマ切れじゃないの(笑)。


「お客さん、昨日、○○という商品を買って、
 まずは○○をしたいと思って、
 ○○を設定をしてみたんですけど、
 パネルに○○のエラーが出て、
 うまくできないそうです。
 でも、そのエラー番号って、オレ、
 始めて聞くんですけど…
 これ、研修で教わりましたっけ?…」


うむ、合格!!!
そこまで聞き込んでから尋ねてくれると、
教える側は、彼を通してお客さんの状況が
手にとるようにわかります。
(当然、キミにも見えているはずだよね?)


菅原君、それね…商品違うわ(笑)。
その番号が出るのは、○○という商品だから、
お客さんに商品の実物に記載されている品番を
その場できちんと読み上げてもらって。
(形が似ているから、お客さん、
 カタログだけを見てよく間違えるんだよね。)
それで本当の商品名がわかったら、
あとはエラーリスト見て回答できるでしょう?


わっかりましたぁ~!


てな具合(笑)。
ここまで来れば、よほど難しい質問が来ない限り、
助言を仰ぎには来なくなる。
聞き取っているうちに、状況が見えてきて、
「なぁ~んだ、そういう事を言っているのか!」
と、自力で気がつくこともどんどん増えてくるんだよね。


あっという間にたくましくなったなぁ…
洞口さんも、菅原君も、表情が生き生きしているよ。


「ぷらたなすさーん、お客さん、
 『書類送ったけどその後どうなってます?』
って聞いてますけど?」


菅原君、書類って何?何の書類?
いつ、どこに送ったって言っているの?
『その後どうなってます?』ってどういう意味?
ウチに何かを申し込んだの?
それとも何かの登録情報の変更?
お客さん、「なんか変だ」と思って
問い合わせしてきている様子があるなら、
何をどこに送って、
どうしてそう思ったのかを聞き出さないと、
私も回答できないよ?


こんな風に叱られ叱られ(笑)、
汗だくで対応していたのが、
本の少し前とは思えないですね。


また、洞口さんは、手際の速さに磨きかかり、
お客さんの話を聞きながら、
自分のパソコンやシステム端末で、
必要な情報はあっという間にすべて揃えて
対応している。


ここを開いておかないと、「自分が困る」
と、十分わかってきたんだね。
あとは、訛りが取れれば
第一段階はクリアだな(爆)!


新人さんて、本当にここまで来ると、
知識不足で回答ができなかったり、
勘違いして回答を少し間違えてしまっても、
それは重要なことじゃなくなるんです。


「『正しい』回答を、『早く』伝えるのが最優先」
とするならば、間違いを恥じてお詫びを躊躇するよりも、
一刻も早い訂正を心がけて、
例えお客様に怒られても叱られても、
優先順位に応じた行動を取るべきだと思うんですよね。


そういった絶対的な発想の元に、
「間違ったら私がすぐに
 お詫びと訂正の電話をかけてあげるから
 連絡先だけは必ず聞いてね。
 いい?最悪、回答を間違えるよりも
 連絡先を聞かないことのほうが
 厳禁だからね?」
と言ってあるので、それだけは守ってくれています。


結果として、すみやかにお客様に
正しい回答が伝われば、それでいいんですよ。
(本当はよくないけど(笑))


彼らにその発想が身につけば
間違いに後で気がついても、
自分でコールバックしてすぐに撤回できるので、
"最悪"、回答ミスによる苦情にはなりませんし、
これからも、そのスタンスは保ってくれるでしょう。


間違いはないほうがいいに決まっていますが、
間違いの無い人間はおりません。
だから、間違いをなくする本人の努力とともに、
間違いを発生させない運用の工夫や、
間違ってしまったときの対処法に対して、
共通の意識と理解のある雰囲気も大事だと思います。


(つづく)

2006.01.10

電話がダメな人

「オレ、来月一杯で、バイト辞めますって言おうかな…」

二人で遅い晩御飯を取っていたときに、
次男(10代後半/男性)がそうつぶやいた。

次男は全日制高校を一度中退して
定時制に入り直しているので、学校は夕方から。
日中のアルバイト(又は就職)は選択肢が豊富。

昨秋、部活(野球部)のシーズンオフに
免許を取ってから間もなく、
本格的にフルタイムのアルバイトを始めたんですが、
冬休みも終り、再び新学期が始まってみると、
勉強や筋トレをするひまがほとんど無くて、
時間的にも精神的にもやはりキツイらしい。。。

仕事は、地元では大手の、スーパーの品出し。

仕事内容が、ひとりで黙々と作業をするのが好きな
彼の性にとても合っているし、家から近いし、
正社員の皆さんにも「見所があるヤツ」と思われて、
可愛がってもらっているようだったし、
ここでご縁が切れてしまうのは、もったいないような気がして、
「いきなり『辞めます』なんて言わずに、
まずは店長さんに相談してみたら?」と、言ってみる。

責任者の側から見てみると、一人で思い悩んで、
一人で唐突に結論を出して、
すっかり気持ちが固まってから頑に辞意を表明されると、
「言ってくれたら、何とかできたのに…」と、本気で残念に思い、
とても歯がゆく感ずるものなんだよね。

「時間さえなんとかなれば、いいわけでしょ?
 自分に向いていると思えるバイトなんて、
 そうそう見つからないよ?
 せっかく見つけたのに、なんか、もったいない気がするけど。」

「でもさ?今、あそこを辞めて新しいバイトを探すと思ったときに、
 オレ、今度はなんでもできそうな気がするんだよね。」

「え?そう?例えばコンビニでも?
 あんた、接客、面倒で苦手だから、
 コンビニは絶対やりたくない、って言ってたじゃない?
 それって、最悪コンビニでもいいってこと(笑)?」

「うん、できるよ、きっと。だってさー、品出ししていると、
 お客さんにしょっちゅう商品の場所を聞かれるし、
 ヘルプでレジもやらされたし、
 オレ、『本日のお買い得商品のご案内』とか言って、
 今は、店内放送までやってるんだよ(笑)?
 もう、販売とかには、あんまり抵抗無いわ^^;。」

なるほど。(それは大成長だ(笑)!いいバイトだ(笑) )
今や、「一人で黙々」にこだわらなくても、
何でもできそうな気がする…ってわけね♪

「まぁね。。。あ、でも、電話だけは慣れないなぁ。
あれだけは、今でも苦手。」

???

「だってよく聞こえないんだもん。
 ○○(社名)の○○(自分)ですけど、
 ○○さん(相手)お願いします、って早口で言われても、
 最初から最後まで、全然聞き取れなかったりするのね(笑)」

え?3つとも全部わかんないの(爆)?

「うん。だから
『なんとかっていう会社の人が誰かお願いします』
って言っているんですけどぉ…
みたいに言って代わってもらうの^^」

ガハハ!(最悪じゃん^^;…手がかりも何も無い)
それ、お母さんの職場だったら、私、絶対怒ってる!
だったら、聞き直せばいいのに。
聞き取れないからもう一度言い直してもらうのは、
ビジネスの現場では、全然恥ずかしいことじゃないんだよ?
(むしろ奨励)

    *    *    *    *    *    *

いや、でもさ、オレ、やっぱり電話とかダメみたい。

え?なんで?なんで?(商売柄、興味津々(笑) )

「相手が見えないとやりにくい。
 もしね。もし、目の前にその人がいれば、
 顔とか見て、
 『あ、今のオレの話は通じてないな…』って、
 話していてもすぐにわかるじゃない?」

「でも、そうじゃないと、何もわからないから、
 こっちも、どうしたらいいか、わからなくなるっていうか…」

えー!そうなの?
だって、「電話」って、元々そんなモンじゃない?
最初から、顔が見えないのが当たり前とわかりきっているから、
そんなの…強く意識したことも無いよ。

それじゃね(笑)。それじゃ、聞くけど、
たった今、私とあんたのここの間に、
スクリーンが降りてきて、
お互いに相手が見えなくなっちゃったら、
やっぱり、話しづらい?

うん。絶対やりにくい!

えー!そうなの?そういうもん?
今こうやって、この近さで座っていても?
あんたって、視覚情報に頼りすぎてんじゃないの(笑)?

    *    *    *    *    *    *

へぇ、そうなんだ。
ふーん、びっくりだな。

自分のことを考えると、
私は「電話だから」とか「相手が見えないから」とか
そんなストレスを感じて、身構えたことはない。

目の前に相手がいようがいまいが、
私のパフォーマンスに変わりは無いし、
それを意識することも無い。

これって、相手が見えるときと見えないときの無段階シフトを、
シームレスに行き来しているって事なんだろうか?
うんにゃ、なんか違う。

ちなみに、私から見て、
次男は完全に理系タイプの人間である。
ごちゃごちゃと迷ったりせず、
判断が早く、何事も無駄が無い。
家族や、信頼できる人以外には
あまり余計なことは言わず、
頑固で、こうと決めたら、さっさと無言実行する。

たまたまその場に居合わせた
初対面の人との距離の近さが気になり、
「ここって寒くないですか?」などと言葉を交わして、
距離に見合う人間関係を
一時的に築こうとする行動は、
今までもこれからも絶対取ることが無いだろう。
※私と長男はそうしないと少々息苦しくなるタイプ(笑)

    *    *    *    *    *    *

ふーん、相手が見えないと、
極端にやりずらくなるんだ。。。

なんか、イメージできないな。

思えば、私の職場でも、
手際が非常に早く技術的に優秀で、先鋒の鋭い人ほど、
「電話の仕事は、自分には向かない」と思っている。
「相手が見えないとやりにくい」というのも皆一致している。

でも、それってそんなにも重要だったのかな。
それで困った経験のない私が、
共感できるところっていったいどこだろう。

そんな事をつらつらと考えているうちに、
「違う。そうじゃない、逆だ!」と思いついた。

ふと気がついたんだけど、
「相手が見えないから状況が把握できずにやりにくい」
んじゃなくて、
「見えない相手に何をどう伝えたらいいかわからない」
のが、正解じゃないか?

次男も彼らも、
「相手の状況がわからない」と口を揃えて、
自分にinputされる情報量の
欠如ばかりを気にするけれど、
「やりにくさ」の本当の原因は、
言葉という単一の通じてしかoutputできない
苦しさのほうにあるんじゃないだろうか?

そうね。
相手の言っていることが瞬時に飲み込めないとき、
私達は、首をかしげたり、怪訝な表情をしたり、
言葉以外の自己表現も多分に併用しているけれど、
もともと視覚でダイレクトに情報をとらえる人達は、
ニュアンスやら感情まで包括した、
すべての内容を
「言葉」一本で論理的に表現するのは、
「とても無理」と思ってしまうだろうな。

伝えたい内容がたくさんあるのに、
通信手段が、「言葉」という符号ひとつしかない、
というのは、確かにイライラするわ(笑)。
それだったら、共感できる。

両手両脇に買い物の荷物をたくさん抱えているのに、
駐車場の車と車の狭い隙間を通らなくてはいけないとわかり、
一瞬、「ありゃ…」と固まってしまう感覚かしら…

急いでいるのに、体を横にして、
体や荷物が両脇の車に擦れないようにして、
そろそろとカニ歩きして通過するのは
確かにイライラするわ(笑)。嫌だ(笑)。

他人とのコミュニケーションも
そんなストレート感のない感じだったら、
やっぱり私も嫌だな(笑)。

きっと、電話が苦手な人の頭の中は、様々な情報が、
言葉に置きえられる手前(加工前)のコンパクトな原材料として、
その分ほかの人よりも多く、
たくさんの量が保存されているのかもしれないね。

入力だけでなく、出力も、
音声符号に変換して出し入れしなくてはいけないのが、
まだるっこしくて負担なのかもね。

    *    *    *    *    *    *

視覚情報と言葉ってどうやって処理されているんだろう?
「視覚情報」 「脳」「分担」などと検索してみて、
すっかり忘れていた事柄を思い出した。
それは、ひところ流行った「右脳」と「左脳」の話。
当時はあまり興味が無くて、
じっくり内容を見た事はかったんだけど、
今度は本気で読んでみる(笑)。

右脳は、空間認知、図形、絵画、音楽、 直観力などを司り、
物事をイメージで把握しようとする。処理能力も非常に早い。

左脳は言語、概念、論理的思考を司り、
物事を理論・理屈で把握しようとする。よって処理能力が遅い。

だ、そうである。。。

なるほどねぇ。。。
もしそれが本当なら、私は左脳人間で、
電話が不得手な次男達は、完全に右脳人間だね(笑)。

右脳人間は、物事を感覚やイメージで捉えるという。

以前、頭が良くて手際も良いのに、
暖かみの無いお客様対応で苦情が多いモンちゃんの事を、
「高速スキャンするようにメールを読む」と書いたけど、
あながち的外れな表現でもなかったようだ(笑)。

理解に苦しむ記述や、ちょっとした矛盾を感じると、
思考がそこでつまずいてしまい、
そうやって、いちいち考え込んでメールを読むため、
日に何十件と入るメールは未読だらけ!という私とは、
根本的に人種が違うんだな(笑)。

私達の職場のメールの大半は、
メーリングリストで会社全体に流される、
自分とはあまり関係のない内容のものだったりするんですが、
(ガチガチに振り分け設定して、厳選に選別(爆)!)
その中にさりげなく含まれている貴重な情報を
モンちゃんは、絶対に見逃さない。
そして逐一私に教えてくれる。やっぱり…尊敬…

でも待てよ。
今ここで私が「右脳人間だ!」と思った人達って、
なんだか数学はすごくできそう。
コンピューターも得意で、そっちの系の業種出身の人も多数。
PCスキルや数学が論理的思考を必須とするなら、
それを司っているのは左脳だと思うので、
これ、ちょっとヘンね(笑)。

もうちょっと、私の納得が得られるように
誰か私に、説明してくれないかな(笑)。
(ていうか、↑この発想事態が「左脳」的(爆)!!)

    *    *    *    *    *    *

過去、私達の職場では、
大変優秀で研修も問題なくやってきたのに、
実務(電話応対)に入れたとたんに、
高熱や頭痛や下痢・嘔吐が出始め、
体調を崩して辞めていった
男の子(20代前半/男性)がいた。

彼は班全員の期待の星だったのに、
そんな悲しい結末を誰が予想しただろう。。。

以下、退職を申し出たときの彼の弁。

「人にモノを教えてあげる仕事がしたくて、
 パソコンのインストラクターの仕事を探していました。
 大学で友人達にパソコンを教えてあげて、
 感謝されるのがとてもうれしかったからです。
 でも、探してもなかなかないし、
 電話でお客さんに教えるのも同じだな、と思って
 この仕事に興味を持ったんです。

 でも、オレ、目の前に相手がいないと
 ダメみたいってわかりました。
 今まで、仕事で体調を崩したことなんか一度も無かったのに、
 こんなことで休んでしまう自分が情けなかったです。
 なんか、電話だと、うまく話せなくて、すごく構えてしまって、
 全然平常心が保てないんですよね。
 今は、やっぱりオレには
 向いていなかったんだなって思います。」

彼をアスペルガーだとは、全く思えなかった。
彼、塩田君は、メンヘルやアスペルガーを知っても
いまだ片付きのつかない
「疑問符」のうちのひとつだった。

対面だろうが、電話だろうが、
誰かの問いに答える事に変わりは無いはずなのに…
と、早くこだわりを捨てて欲しかったけど、
そんな風に、理屈で解決できるような回路じゃ
なかったんだろうな。。。

今思えば、一見無駄で無意味に思えても、
パターン化された常套句の反復練習を
何度も何度も繰り返して、口慣らしをすれば
よかったのかな。。。
どうにも都合が付かずに、
彼の研修には一切関わることができず、
人に任せるしかできなかったのが、悔しかった。

でも、次男の話を聞いていて、
謎がひとつ解けたような気がするよ。

人間は思考も体質も、
本当に様々なんだな…と、痛感した。
誰もが自分と同じなんて、
決して思っちゃいけないね。

そんなバラエティのある人間像が集積しているからこそ、
「人と関わる商売」を面白く感じるのだろうね、私は。
毎日が、問いと答えの連続だよ。

    *    *    *    *    *    *

ところで!

自分が右脳タイプか左脳タイプが見分けるのに、
指や腕を組んでみる方法がよく紹介されていますが、
指を組んだり、腕を組んだりしたときに、
上に来るほうの手の、反対側が「利き脳」なんだそうです。

でも…あれ?
私は腕を組むときは、右手が上。
(理論や言語を司る左脳が有利)
でも、指を組むときには、左手親指が上。
(感覚やイメージを司る右脳が優先)

そして、こちらのテストでは、
なんと満点の右脳系!?

なんか一貫性が無くて納得できないなぁ。
(↑再び左脳的疑問(爆)?)
私って一体どっち??

こちらの「とりあえず左脳系ではない女」さんのblogを拝見すると、
私は、右脳(直感、ひらめき)でインプットし、
左脳(論理的思考)でアウトプットするみたいです。

うーん、いくらか納得(笑)。
でも、アスペルガー症候群を知ったときのような
「目からウロコ!」的な感動は無ないねぇ(笑)。
はてさて、皆さんはどちら?

 




スポサーリンク

2006.01.09

考えるフィルター

やる気があって熱心で努力家なのに、
それがストレートな効果に現われない
菅原君(20代後半/男性/仮名)。


決して空回りしているわけでもなく、
地道にコツコツ積み上げていくタイプで、
「試験嫌い」が多い私達の職場で、
珍しく資格も検定も持っている。


だから、理解力と基礎知識はあるはずなんですけど、
同じ事柄を、自分の趣味と遊びで習得した人には
かなわないんですよね。


あまり体験したことの無い事を
参考書や問題集だけで身につけているだけでは、
非常にイメージ力に欠けるので、
お客様の具体的な質問にはなかなかついていけません。


確かに、お客様のお話を聞いて、
一度自分の頭の中で相手の状況を思い描き、
それにカッチリと合致させた話の進め方をするって、
自分に同じ作業の経験がないとかなり難しいんですけど、
でも、差を埋めていく工夫はできるんですよね。


それは、お客様が具体的に何をどうしたか(したいか)
ひとつひとつを丹念に誠実に聞いていくことなんですが、
それをせずに内容を直接理屈で受け止めちゃうから、
ものすごーーーーく回り道をするんです!(笑)。


で、散々紆余曲折の末、電話を置いた後に、
「このお客さん、何言っているかさっぱりわからなかった…」
と、消沈してへこむんですけど、それはお客さんじゃなくて
キミの進め方がヘタクソなの(笑)。


けれど、なかには「そこに問題がある!」と
気がつかない人も多いんですよね。


そんな人達のうちで真面目な人は、
うまくいかない事が続くと、
「お客様の話が理解できないのは、
自分の知識がまだまだ底浅のせいだ」と思い込んで、
より一層、業務知識の拡充に走ってしまうので、
「お~い、チョト待てよ!」と
思わずシャツの裾を引っ張りたい気持ちに(笑)。


だって、人にモノを尋ねるときも
「この辺に郵便局はありませんか?」とは言わず、
「あの、コレ…出したいんですけど…」と
手に持った封筒を見せて回答を待つのが
いつの世も「お客様の常態」だったりするので(笑)、
市内の全郵便局の全位置を詳しく知っているよりも、
「それって窓口じゃないとダメなの?ポストなら近くにあるけど。」
と聞きき返せる力のあるほうが
はるかに手短に正解を提示しやすいんですよね。


    *    *    *    *    *    *


そうなんです。
お客さんが自分の言葉で聞いてくる質問には、
一瞬何のことかよくわからない尋ね方もよくあって、
私達はそういった場合、
まず質問の意味を掘り下げていって、
「ああ、アレのことを言っているのか!」
と自分の合点が行くまで聞き込み、
お互いの内容が一致した時点で
回答や、さらなる確認のための聞き取りを始めます。


が、菅原君を始め、
頭で物を考えるタイプの新人さんは、
どうしてもその手順を飛ばしがちです。
大切なのは、お客さんの抽象を
自分に見える具象に変えていく作業なんですよね。


先に「事実を特定せよ」でも書きましたが、
漠然として捉えどころの無い内容を、
相手と言葉を交わしながら絞り込んでいくっていうのは、
新人さんにとって、あまり経験したことの無い発想で、
「必要な次なる手順」として、最初は全く思いつかないんです。


たいていの人は、
「○○を○○して○○したいって言ってるんですけど…」
と、お客様の言葉をそのまま引用して助言を求めてきます。


が、それだけでは一体何の事を言っているんだか、
聞かれたほうも全然わからないのが常です。


「Aさん、それ、一体何を指しているのかAさん自身はわかる?」


「いえ、全然。(だから聞いていると言いたげ)」


だったら聞こうよ(笑)、自分がわかるまで。
Aさんがイメージできないものは、私もできないんだよ?
お客さん、どんな目的で何がしたいの?
今からそれをやりたいの?
それとも、何か試してみたけどダメだったの?


○○って私も初めて聞く言葉だけど、
そんな機能はウチにはないよね?
ウチの商品で何かしたいのなら、
細かく聞いていけば、必ずAさんが「あれのことかな?」
と思い当たるヒントが出てくるから、
頑張ってもうちょっと聞いてみて。


で、結局、お客様はものすごく基本的な事を
勘違いで覚えている専門用語や、オリジナルな表現で
言ってきているだけだったりするんですよね(笑)。
真相がわかれば、回答はとても簡単だったりします。


新人さんは、何度もこんなことを繰り返すうちに、
「きちんと聞かなきゃダメなんだ。」
と身に染みてわかっていくわけです。


新人さんは、自分の未熟さを痛感しているものなので、
「教わったかもしれないけど覚えていない」不安もあり、
(これって自分が知らないだけで本当は『よくある質問』?)
と、自信のなさから聞き取り不足になってしまうんですが、
自分がわかるレベルまでお客様に噛み砕いてもらう手練手管?
も、必要なんですよね(笑)。


でもそれって、
菅原君のように、親切で素直で誠実な人ほど
なかなかできないんだよね。


    *    *    *    *    *    *


菅原君。


いつも出勤カードを切ってから、
ひとりで残って復習をしている。


お正月休も(業務ではないので)給料が出ないのに
わざわざ職場に来て勉強していった。


せっかく努力しているのに、
実際のお問合せでは、必ず入り口のところで
ボタンを掛け違えた受け答えをしてしまうので、
お客さんと意識が合うまでとても時間がかかる。


お人よしでマメなので、
昨年夫婦でやっている居酒屋で忘年会をしたときは、
知らない人は誰もが「そこの店の息子か?」思ったぐらい、
甲斐甲斐しい働きと気の配りようだった(笑)。
接客経験あり。新人さんの中ではダントツの愛されキャラ(笑)。


なのに、どうしてその身軽さが対応に生きないんだろうね(^^;。
きっと仕事のとらえ方に何かの思い込みがあるんだろうね。
たぶんそれは、頭を使って問題を解決したい、
少し性急なこだわりと憧れなのかもしれない。
(菅原君は、机に座る仕事はこれが初めてなんです)


実は、お試し実務で初めて私の隣に来たとき、
なんとなくやりにくかったのが意外だった。
こちらの指示が思った以上にすんなり通らないし、
お客様の状況説明も、
実際に応対を代わって見ると、
全然違う話であったとわかる。


そう、菅原君てね、人から聞いた言葉を
一回自分の頭の中にプールしちゃうの。
そして、次に出てくるときには、
原型と少し違うものになっている人なの。


彼が言葉に詰まったときに私は横から
「それでは、お手元の商品の右側にあります…」
と、せっかく取っ掛かりの言葉を言ってあげているのに、
「それでは、お客様の、手元にある、
商品の、右側を、ご覧いただきまして…」
って、なんでわざわざ分割して言い換えて、
しかも長くなるかな(笑)?


私 「何も考えずに、そのままマネして言えない?」
菅 「いや、言っているつもりなんですけど…」


お客様の言葉も、自分の解釈をはさんで私に伝えてくるので、
それに回答の助言をつけても、どこかかみ合っていない様子。


例えば…
菅 「お客さん、設定のKey音がうるさいって言ってますけど…」
私 「じゃ、音を消す設定方法を案内してね。覚えてるよね?」
……(どうにも長引いているので電話を代わると。。。)……
お客さんの訴えは、「設定のKey音がうるさい」のではなく、
「無効な値を入力しようとするたびに警告音が鳴っている」
と、わかる。orz…


そこで、対応終了後、
当初の質問を、お客様が言ったとおりに再現してもらうと
「入力するたびに、音が鳴るんだけど、どうしたらいいの?」
…(-_-;)
おーい、なんで途中で自己判断のフィルタを通すんだ??(笑)
そう、彼の思考回路には、
なんだか変なフィルターが挟まっていて、
真実がなかなか伝わらないし、伝わってこない。
それ、邪魔だよ。もうちょっと白紙の菅原君でいいよ(笑)。

    *    *    *    *    *    *


きっと菅原君は、早くヒーローになりたいんだよね。
できれば何度も何度もお客様に確認したり、
助言を仰ぐために保留の連続をするのは
やってはいけない恥ずかしい事の様に思えて
心のどこかに抵抗があるのだ。
それに、どんな時にもどんな事にも
自分が自分であることの証明を加味したいのかもしれないね。


でも、最後に勝つのは、恥ずかしくてもかっこ悪くても、
早い段階で手間ひまを掛けた人なんだよね。


菅原君がイメージしているのは、
お客様ではなく、自分なのだ。
キミが見つめているのは、「仕事ができる自分」の理想だよ。
目の前にある現実を見ようよ。人の話をそのまま受け取ろうよ。
どうにもやりにくいフィルターの正体ってそれかな。


それじゃ何事も解決できないと、
身をもって知ってもらうには、
本気で困った経験を積むのが一番いいんだと思う。


    *    *    *    *    *    *


三連休明け。お問合せの殺到が見込まれる今日、
私は菅原君を補助なし運転させることに突如決定!!


「今日は一杯取らないとダメな日だから、
 私抜きで自分のペースでいけるとこまでガンガン取ってみて。
 もうずっと横には付かないから、
 わからない事があったときだけ聞きに来てね。」


オリジナリティにこだわりのある人には、
好きにさせてみたほうがいいんだよね。
それでたくさん回り道して挫折して後悔して落ち込んで、
「次こそリベンジ!」と毎回燃えてくれればいいのだわ(笑)。


    *    *    *    *    *    *


「ぷらたなすさーん、お客さん、
 『書類送ったけどその後どうなってます?』
って聞いてますけど?」


菅原君、書類って何?何の書類?
いつ、どこに送ったって言っているの?


……確認します。。。
「聞き取りが足りん。却下!出直し!(笑)」


「ぷらたなすさーん、お客さん、
 設定ボタンが壊れたって言ってますけど?」


設定ボタンが壊れた…
それって買ってすぐの話?
それとも随分経ってから?


お客さんは何がしたいの?
商品を直したいの?
それとも、何か理由があって
至急その設定が必要なの?
どっち?それ、聞いた?


…か、確認します。。。
「聞き取りが足りん。却下!出直し!(笑)」


ま、最初はこれの繰り返しだわねぇ(笑)。


そのうち、タイミングを見て完全に居なくなって見る。
おー、なんとか話を拾ってつないで粘っているジャン!
たった一日でも、補助なし走行させると、
少しずつ自力で走り方を覚えるものだなぁ!!


    *    *    *    *    *    *


菅原君て、きっと人から何かを教わるよりも、
自分が気が付いて発見して物事を覚えて行きたい人なのだろう。
初心者でやってきて、トラブル解決の面白さにはまっていくのは、
実は皆、菅原君のようなタイプ。


なんか自分もそうだったなぁ…と思い出す。
横に人がいるのが窮屈で息苦しくて、
ちっとも縦横無尽な(いい加減)トークなんてできなかったし。
面白いと思い始めたのは、
土日や夜間にたったひとりで業務について、
自分の至らなさを自覚して奮起し始めてからだった。。。


菅原君みたいに、ひそかに負けず嫌いな人は、
山のようにたくさんの経験を積んで、
悔しさを燃料に加速を上げていって、
やがて、先行する同期の新人仲間を、
必ずや追い越して欲しいですね!


頑張れ、スガワラ!
ところで明日の目標は10件ね(爆)!


うす、と帰っていきました。彼。(笑)。

2006.01.06

電話の仕事の手前で

====================
※すみません^^;。
 長いので前日分をあとから二つに分けました。
 ですので、この日記は
 すでにお読みいただいたものかもしれません。
====================

ところで、どんな情報も、必要に応じて呼び出せて、
実際の自分の行動に生かせなければ、
仕事になりません。

訓練の結果、それが段々確立されてきている状態が、
「つながってきた」状態なんですが、
そのリンク先がどんどん増えてきて、
反応のスピードも速くなってくると、
もう不安や恐怖心はほとんど無くなり、
俄然仕事が楽しくなってきます。
車の運転も一緒ですよね。

そうなると少しずつ、
自分が出合ったことの無い、
未知の質問にも対応できるようになってくるんですよ。

それは、一発解決できるかできないかではなく、
解決のために必要な情報を
上手にお客様から引き出せるようになる、
という事なんですけど、
実は、入ったときに最初から身についていた
スキルの高さが生かされるのは、
そこから先なんですよね。
そうなの。すべては、そっから先なのよ。。。

そこから先は、調査があり、検証があり、
設備部門への依頼があり、
仕様改善の要望がある。

もちろん道は公平に用意されていても、
そこまでたどり着けない人も出てくるし、
そもそも、 「そこまでは荷が重いので
やりたくない」という人もいますが、
少なくとも、希望してこの仕事についたからには、
全員にその入り口までは歩いてきて欲しい。

そのためには、研修やOJTなど
あまりにも手前のところで体調不良になったり、
まだ何もできない最初の段階で、
「辛くて苦しい仕事」 とは思って欲しくないんです。

ですが、そこを問う以前に、
困難な状況を精神的に回避できない人達が一定数いて、
見ていると、それってやっぱり
"意欲"や"やる気"の問題じゃなくて、
持って生まれた先天的な体質だと思いますよ。

仮に今までの人生のどこかで、
自分を傷つけるショッキングな出来事や状況があって、
意識無意識を問わずに、
自分の心身の健康に影響が出ている人がいる反面
「あーもー、思い出してもあの時の事は腹が立つっ!!」
と、うまく「怒り」や「人への憎しみ」に転換させて、
それが自分の健康を害するほどの、
大きなトラウマにはならない人もいるわけだからね。

もちろん↑屈折はしますけど^^;
心の強さって、私、「性格」じゃなくて
「体質」だと思うな、この頃。
最近の自分の捉え方としては、
アレルギーとかアトピーとかとおんなじ、
生き物としての個体差レベル。

それを考えると、「仕事の才能」って
最終的には「天からの授かりもの」
なんじゃないかと思えてきます。

    *    *    *    *    *    *

生まれつきどこかに欠陥や障害があったり、
おなかの弱い人、肌が敏感な人、視力が悪い人など、
そういったところに、私達は決して反感を持ちませんが、
話が「精神的な部分」に至ると、どうしても私達は、
相手を批判しがちです。
それは、同じ職場で働くもの同士として、
全体や自分自身に影響が降りかぶさってくるものだからです。

いや、そりゃぁ、そこに難がある人は「使えない」とは思うよ?
ダメなものはダメ、という気持ちは、今も変わらない。
でも、だからと言ってその人自身を憎んだり嫌悪したり蔑んだりは
すべきじゃないと思うんだよね。

別に、疾病や障害が無くたって、
新人さんの人柄やスキルは本当に様々で、
「この人ってなんでこうなの?」と
苛立つ機会も多いと思うんですが、
そこを切り離して捉えることができるのが「大人」ってことで、
さすがにこればっかりは、
若い人には困難なこともあるようです(笑)。

現在研修を担当している
若者達(全員20代。なのに最古参(笑) ) には、
新人さんの仕上がりと自分の感情は切り離せ!と言いたい。

グループ内で、とっつきにくく冷たい人と思われているのに
新人さんが「いえ?そんなこと無いです、いい人ですよ?」
と、口を揃えるのは、質問に答える彼ら彼女らが
他人に余計な感情を持たないからなんだよね。
新人さんは、自分があまり気にかけてもらって無くても、
そのほうが居心地よく、それを思いやりや優しさと捉える事が
あるようです(笑)。

    *    *    *    *    *    *

お読みの方には、「電話の仕事」と言うと、
何かのイメージが浮かぶこともあると思いますが、
先日、「アスペルガーな現場」でも書いたように、

 

「電話の仕事」と言うと、TVのCMのように、
ヘッドセットをした制服のお姉さんがずらりと並んで
マニュアルに沿った「ご案内」をしていると思われるが、
業務は特定商品の技術サポートとトラブル解明なので、
どちらかと言えば理系の男性が多い技術系の職場である。

…な職場なので、私達にとっての本業は、
ユーザーが困らないための
指針の提示と品質改善なんですよね。
(バグも不具合も、私達から声を上げていく)

だから、これをお読みになって、
ピンと来ない方もいらっしゃるんじゃないか、と感じていますが、
皆さんが思うよりは、自分が成長できて、
奥の深い仕事だと思っています。
つか、私、この仕事が好きなのね(笑)。
(でも、実は私、
 これが"本当の仕事"じゃないんですけど^^;…)

さて、次回は、「やる気があって勉強家」なのに、
立ち上がりで苦労している、
菅原君(20代後半/男性/仮名)の話です。




スポサーリンク

2006.01.05

電話の仕事の新人さん

お試し実務の二日目。


洞口さん(30代前半/女性/仮名)は、
前にも増して、調子が乗ってきた。
本日も、なかなかの絶好調である。
思うに、この人は、たった二日で、
先行の二人を、追い抜いちゃったんじゃないだろうか^^;?


まるで、今までの「出来の悪さ?」は何だったんだろう?
と、思うぐらい、別人のようだよ。
やっと、水路に水が流れ初めて来たのかな?


    *    *    *    *    *    *


私達の言葉で、「つながってきた」 という言い方がある。


教える側がいくら言葉を尽くしても、
新人さんには一切の実務経験がないから、
業務知識であっても、対処方法であっても、
それは記憶に入力された情報の羅列でしかないんだよね。


だから、ある事柄を問題なく理解できていたとしても、
本番で実際にお客様からのお問い合わせを受けると、
あっけないほど、全く何も出来ないのが現状(笑)。


わかりやすい一例を申し上げますと、
TV番組の録画予約をすると、
レコーダーのディスプレイに
タイマー予約のアイコンなどがつきますよね?


もちろん、それは誰でもわかっています。


逆に考えると、そのアイコンが出ていないときは、
予約が何も入っていないという事になります。
これも、理屈として理解できます。


ところが、例えば、遠方に住む機械操作に不慣れな父親に、
「大切な番組の録画予約をしたんだけど、失敗した。
 おまえ、オレとメーカー一緒だろ?
 どこが悪かったかわかる?」


と、電話で聞かれた場合、
たいていの人は、「え?原因?うーん…」
と、一瞬、その場で考え込んじゃうと思うんですよね。


一般的には、「あれかな?これかな?」と、
どうしても手順の確認に発想が行きがち。
だから普通、「設定したあとに、「予約アイコン」がついたのちゃんと見た?」
と、瞬間的に聞ける人なんかあまりいないと思うんです。


で、この場合、オヤジは機械操作が苦手だし、
「失敗したんだから、どうせ出ていなかったんだろうな…」
とイメージ先行でなんとなく思うのは大間違いで(笑)、
手順のほうは「完璧!」で、
違っていたのは時間やチャンネル設定のほうだった!
と言う事だっておおいにあります。(でしょ?)


それなら、設定後には、予約悪アイコンは表示されたわけだし、
もしかしたら、予約時刻を一日過ぎてしまった今日になっても、
まだ継続してついているかもしれません。
また、「希望した番組が入っていない!」事にばかり
すっかり気を取られている、「機械が苦手」なお父さんに、
「それじゃ、そのかわりに、別な番組が入っていなかった?」
と、確認することも必要になってきます。


なので、表示の確認は、
原因が「操作手順」にあったのか、
「設定内容」にあったのか、
切り分ける初期の確認として非常に重要になります。


でも、それって誰かにそんな風に言われて、
「なるほど~!」と心から合点しないと、
普通は思いつかないでしょ(笑)?


つまり、それと似た状態にあるのが新人さんなんです。


しかも、新人さんは大変緊張していて平常心ではありません。
また、接客経験のない人は、
スマートな言い回しもなかなかできません。


前述した例の場合、
「お父さん、どうせどっかで間違えたんでしょ?
 マニュアルをよく読んで、もう一度やってみれば?」
と、息子や娘なら父親に対して思いのままに言えますし、
それもある意味、正解ではありますけど、
さて、お客様のお話を聞いて、まっさきに心に浮かんでしまった
こういったセリフを、一体どうやってお客様に伝えましょう??^^;


「お客さん、どうせどっかで間違えているんでしょう?
 マニュアルよく読んで、もう一度やってみれば?」


ここで新人さんは、
話したい内容は頭の中に明確にあるのに、
言葉に詰まってしまい沈黙。
考えがその一点に集中してしまって、
視線も指先も動きません(笑)。


#この場合は、
#「どうせどこかで間違えたんだろう」という
#自分の感情的な印象まで完全に
#オフィシャルなトークに全翻訳しようとするから
#固まっちゃうんだよね。
#「操作の手順に原因があったかもしれません♪」
#で、済む話なんですが、それができないのが新人さん(笑)。


そこで私が、新人さん達に、小声で指示を出して、
短いひとことで、心の金縛りを解いてあげるんです。


加えて、「手順が違うのでは?」と、
思い込みで話すその前に、
原因を特定してから解決策を示す方向に、
軌道修正してあげなければいけません。
最悪、不良品ということだってあるので、
考えられる可能性は、ひとつひとつ
聞き取りで潰していかなくてはなりません。


新人さんは、横から私に、「ほら!実例集出して!」
と言われて初めて、ハッとして、
「そうだ!」と取り出す人もいるし、
「ランプ聞いて!」と言わないと、
あれだけ何度も反復した基本の聞き取りも
「まさに今がそのタイミング!」 とは思い至らずに
すっかり舞い上がっちゃう人もいます。


今はそんな風にして、
新人さんが研修で教わった基礎知識と
現実のお客様対応を、
ひとつひとつ結び付けていく
お手伝いをしているわけなんですよね。


つづく


※すみません^^;。
 長いのであとから二つに分けました。
 ですので、次の日記は
 すでにお読みいただいたものかもしれません。

2006.01.04

記憶にバラの花束を!

皆様、あらためまして、
あけましておめでとうございます。


昨日、ちょっとしたアクシデントがございまして^^;、
一日早く、頭の仕事モードにスイッチが入ってしまいましたが、
私の職場は、本日が「仕事始め」でございます。


休み中は、一時的に主婦に戻った私でも、
出社すると、正月休みなど何もなかったように、
今日の始まりが、昨年の終わりの気持ちと
全く同じところから始まるのが不思議です。
全然リフレッシュしてないじゃないか?
という突っ込みはさておきね(笑)。


    *    *    *    *    *    *


ところで私は今日、
ひとつの強い決意を持って出社した。


それは昨年の暮れ、
業務研修の習熟度が一向に上がらず、
実務の開始も体調さえも、出口が見えなくなってしまった
洞口さん(30代前半/女性/仮名)に、
何としてでも、電話を一本とってもらう事でした。


水のない砂漠のような
「研修」という名の通過儀礼は、もういいよ。


いくら基礎が大事だからって、
木炭で石膏像ばかり描いていたら
面白くも何ともないだろ。
(ていうか、それが目的になっちゃいけない。)
だいたい私達はプロの画家を目指しているわけでもなく、
お客様は命のないオブジェとは違うんだ。


私が横でプロンプターになるからさ、
わかってようが、わかってまいが、
まずはお客さんの声を聞いて、
お客さんと話そうよ♪


そこで思い通りに行かなくて悔しかったり、
感謝されてうれしかったりするのが、
心の栄養になるんだよね。


「洞口さんはまだ危険で、電話には入れられない」
なんて、馬鹿な事言うな。
そんな事、いつまでも言っているから、
ホラ見ろ、栄養失調で倒れかかっているでないの?


みんな、スキルや完成度にばかり気を取られて、
仕事の面白さや楽しさを教えるのを忘れているぞ~?


人は、「わからない」 から、わかりたいと思い、
「できない」 から、やり遂げたいと思うんだよね。
何事も一筋縄では行かない事が、
その人を熱中させるんだよ(笑)。


そのためには、悔しさもうれしさも、
研修担当が肩代わりして抱えるのでなく、
すべてのダイナミック(動的)な感情を
元々持ち主のはずだった
ご本人自身の手に返してあげましょうよ。


そう、一本。
何が何でも一本、本物の電話を取れば、
洞口さんは変われるはず!


もう、機は熟しすぎて、
このまま放っておいたら腐敗するぞっ(笑)!


    *    *    *    *    *    *


私は、業務研修に最後まで残っている三人を
二時間ずつに区切って、自分の横に座ってもらう事にしました。
質疑形式の復習や、課題の実習やロープレは、
はいもう、去年で、終わり!終わり!終わり!
「今日からは実務一本で行きます」と、唐突に告げる(笑)。


マンツーマンで、一人を二時間ずつでは、
手の空いている2人はどうなるの?って感じですけど、
知らないよ、そんな事(爆)!もう構わず放置!
一刻も早く独り立ちしたいなら、それは彼らが考えるだろう(笑)。
イマイチ理解が曖昧で、手すきの時間に整理したいことなら
山ほどあるはずだし。


残りの5時間を犠牲にしてでも、
2時間の実務のほうを体験させたいんですが、
実際、仕様書を読んでばかりいるのなら、
むしろおしゃべりでもしててもらったほうがいいんだよね(笑)。
そのほうが、お互いに刺激になり、
モチベーションも人間関係も活性化するから。


四六時中、研修担当が時間をやりくりしてくっ付いて、
義務のように何かをさせなくたって構わないよ。
新人さんにぽっかり空いた時間は、それはそれで貴重だもの。
ま~、好きにさせとこ(笑)。


    *    *    *    *    *    *


というわけで、実務トップバッターには
当然、洞口さんを指名した。


ノートPCと重たい資料BOXを抱えてやって来て
私の隣の机で、恐る恐るセットアップを始めている。
(最初の電話って最高に怖いんですよ、本当に^^; )


「洞口さん、10分で準備できる?」(←毅然!)


「10分ですか?」


「そう。だって本番だよ?必要な資料もマニュアルも
もちろんこの時点で全部揃ってるよね?
パソコンも、今起動してから受付開始するまでの手順は、
もう、自分なりにルール化して習慣づいているよね?」
(たぶん、できてないだろうと思いつつ(笑)。。。)


ここから先は、作業効率と実績値にも
気を配っていかなくてはならない。
一秒でもスピードが増すなら、どんな工夫もすべき、
と、今から意識して欲しい。


とか思っていたら、結構早く準備が整った。
(あれ^^;早いのね…)


お!洞口さん、電話が入ったよ、取って。
(洞口さん、頑張って!!)


「お電話ありがとうございます。○○社○○受付サービス。
担当の洞口でございます。」


わお!いい感じの明るい口調の出だし!
声、澄んでいてきれいだな。


第一声、OK。
質問の聞き取り、OK。
ユーザ登録の確認、OK。
連絡先の確認、OK。
えらくスムーズ!
ここまでは、何の問題もない!
思ったよりも、しゃべりが堂々としていて流暢で、
かなりびっくりする。
こんなに普通にしゃべれる人だったんだ!
なんか、感動!


お問い合わせ内容は、
「セットしたのに、特定の機能が使えない」
というものだった。


やったね!ラッキー!
ひねりのない、非常にノーマルな「よくある質問」!
これなら、何度も練習済み。
もしかしたら、対応を代わらずに、
洞口さんが自力で完了できるかも!


が、やっぱり頭の中が真っ白になっているせいか、
対話の組み立てが出来ず、何をどうしたらいいのか
わからなくなってきたのね。
自分のパソコンのどこをどう開き、何を見たらいいのか、
目が泳ぎ手が迷っているよ。


速攻、保留にさせて、早口でアドバイス。
「パネルのエラー番号聞いて!」
「聞いたら、それを調べてみて!」


トークは洗練されていないけど、
洞口さんは、指示出しされた内容を
自分の言葉で尋ねることができる。


でも、お客様から回答を得ても、
そこからどうしたらいいかわからない(笑)。
いや、わかってはいるのだが、
敬語やよそ行きの言葉の語彙が少なく、
適当な言い回しがすぐに思いつかないのだ。
ここは、「プロンプター」(私)の出番だね。


お客様、それではお試しいただきたいことが一点ございます。
「お客様、それではお試しいただきたいことが一点ございます」


大変お手数ですが、
商品の前面右側にあります、
リセットボタンを押していただき…

「大変お手数ですが、
商品の前面右側にあります、
リセットボタンを押していただき…」


同時通訳のように時間差を取って、
洞口さんが私の言葉をそのまま
数秒遅れでお客様に話し掛けていく。
器用だな、この人。
話しながら、耳で私の言葉が追えるんだ。


    *    *    *    *    *    *


新人さんが初めて電話を取るときには、
皆、モニター機能のある電話機が必須と思っているけれど、
そんな事は、全然ないよ。
洞口さんが取るメモを覗くと、
電話の向こうのお客さんの意図がわかる。
洞口さんの相槌を通して、
お客さんがたどった思考が見える。

落ち着いてきた洞口さんは、電話を保留にして、
最終的に、「えーと、これって何でしたっけ^^;??」
「よく考えて。自分の一覧表見た?何度も教えた内容じゃない?」
「あ!Enterボタンの押し忘れ!でも押したって言っていたような…」
「表示が変わったのを目で見て確認したか聞いた?」
「あ、まだです。」


……


「お客さん、表示が変わったのを見た、って言ってますけど?」
「いや、押してない、押してない(笑)。もう一度やってもらって。」


……


できたみたいです。。と、小声で私に目配せ。
おー、これで一丁上がりか?


(次は、オプションの注文方法みたいですぅ)


え?まだ質問あるの^^;?
これできれいに終了できたら、洞口さんにとっては
ベストなのになぁ!


ところが、洞口さんは、ここからがすごかった!
一度しか教えていない申込み専用のページを、
うちの会社のトップから、次々とリンクをユーザーに
辿らせていく。
(え?絶対覚えていないと思っていたのに!)


IDとパスワードは、どんなタイトルのどんなメールから
何を入力すればいいか全部わかっている。
それがお客様が何をしたときに送信されたものか、
スラスラと話せる!
実はその辺て、調査好きなヤツラは軽視してしまい、
誰もマジメに覚えようとしないところなんだよね。


    *    *    *    *    *    *


うーん。
私は洞口さんをASぽいグレーゾーン人と感じたときから、
だったら記憶力はいいはず!となぜか確信していました。
それ、ASさんの特徴でもあるし。


実際、彼女は、
この仕事に興味ある人達のほとんどが大嫌いな^^;
各商品のお値段や購入手続きなどを覚える事に抵抗がない。


なので、昨年の暮れから彼女には
「料金と手続きのプロを目指せ!」と暗示をかけていて(笑)、
たぶん、エネルギーを注いでそこを極めるのが
唯一の逆転の手段だと思っていた。


だってみんな、わかっていることをただ答えるだけなんて
興味がないし、つまらなくて苦手なんだもん。
(実は私も、大嫌い(爆)!!!)

思えば私や他の人達は、
「どうしてだろう?」と考えるのが好きで、
この仕事の「謎解き」の部分を心から愛しており、
それがまた、この仕事の正道だとも思っている。


だから、理論も理屈もスルーして、
事柄だけをただ覚えようとする人には、
「なぜ自分の頭で考えようとしないの?」
と、つい非難の言葉を浴びせてしまうのですが、
考えることが好きじゃない人の幸せは、
むしろきっと「丸暗記」にあるんだよね。


私達が基礎知識を習得して、
その応用で、もっと高度なことがわかるようになったときに、
自分の成長を自覚してうれしい気持ちになるように、
暗記が得意な人は、自分の頭の中にストックされた情報を
状況に応じてスムーズに出し入れできるようになったときに、
成長の実感を得て楽しくなるんだろうな、きっと。


それは、遠心と求心のように、
お互いの身に備わっている
根本的なベクトルの違いかもしれないね。


    *    *    *    *    *    *


洞口さん、私が心配していた後半部分のほうが、
反対に、「待ってました!」の得意技だったと見えて、
初心者の危なげを全く感じさせずに
一件の対応を無事終える。


パチパチパチパチ!
やったね!デビューおめでとう!
後半を心配したら、スムーズだったので、
とてもびっくりした!(実はすっかり感動してしまった!)
随分、復習したでしょう?


「いやぁ、全然。
お正月にも姪ッ子が遊びに来て、何もできなくて^^;…」


彼女の手から取り上げて
パラパラとめくった見たノートには、
書き込みがびっしりだった。


「いやー、実際にやってみると、
本当に何にもできないもんですね~♪」
と、謙遜しているけど、表情がキラキラしてうれしそうだ。
たった一本の電話でも、達成できた喜びで
目の輝きが全然違うよ。


洞口さん、「書いてばかりいる」なんて
内心非難してごめんね。
と、心で詫びる。


もしかしたら、彼女に調査系のお問い合わせは、
まだまだ時間がかかるかもしれないけど、
ウチの職場にあっては、
価格や手続きを確実に覚えているのも、
優れたひとつの武器じゃないか?


そんなふうに感じて、洞口さんの顔を見ると、
朝まで青白かった顔の頬に色が上がって、
健康そうな顔色に変わっていた。


そして洞口さんは、時間内にもう一本電話を取って、
(残念ながら今度は、ちょっと難しくて対応を代わった。)
研修室に戻っていった。


    *    *    *    *    *    *


次の新人さんに付いているときに、
彼女から私のPCにメッセンジャー。


======
後に取ったお問い合わせで、
ぷらたなすさんがお客さんに話していた
○○という言葉の意味がよくわからなかったんですが、
アレって何ですか?設定すればできるんですか?
======


ふーん(笑)。。。


======
そこに現物があるから、マニュアルの○ページ見て
自分でやってみな(笑)♪
======


と、レスする。


30分後、
======
やってみたら、できました!
ありがとうございます!
======
と、レスが戻って来た。


ふーん(笑)。。。
私は自分が、いつになく笑顔になっていることに
気がつきました。


「なんすか?ニヤニヤして(笑)?」


「いや、今、洞口さんから
やる気満々のメッセージが来たから(笑)」


「やー、オレ、負けてらんねぇなぁ~(笑)」


「菅原君、価格とか手続きとかは、もう完璧?」


「うわ、やべ。オレ、苦手なんすよぉ、ああいうのって。」


「だよね(笑)。」


「洞口さんは、すごいッスよ。完璧だもん!」


うん。
洞口さん、本当に「価格と手続きのプロ」になって、
たくさんの人から賞賛されるスタッフさんになればいいな。
そう心から思った。


2006.01.03

強制仕事モード

夜勤明けのご亭主の食事に付き合って
ダイニングで話をしていたら、
隣室に置いている携帯がなっているのが聞こえた。


「もしもし?」
「あ、ぷらさんですか?
今日B班の人間がまだ来ていないんですが…」


えっ!またかよぉぉ。。。
昨年、「プラさん,縫子さんが来ません!」で、
たった一人の休日当番者が来なくて慌てた記憶が蘇る。


休日の私達のグループは、
分野別の担当者が一人ずつしか出ないので、
その人が来なければ、その分野のその特定業務は
対応者が誰もいなくなっちゃう。。。


それは例えば、
全国にひとつしかない
24時間年中無休の郵便局で、
保健と貯蓄の受け付けだけが
「担当者が来ないんで^^;…」と、
窓口を閉めているようなものだ。
「看板に偽りあり!」と、来訪者は大いに怒ることだろう。


いや、その特定業務はその班の人しか出来ないので、
他班の人が肩代わりすることも出来ず、
もっと始末が悪いかもしれない。


しかも、今日の担当者は、
上山さん(30代前半/男性)だという。
(orz…やばいぞ、こりゃ^^;…)


彼は体調が悪かったり、
前日に苦情を受けてショックを受けると、
すぐに休む人なので、
誰もが彼に対しては、
ひ弱さから来る精神的な不安を感じ、
現場的にはあまり信頼されていないスタッフさん。
(私は少々ASチックな人だと思っている)


人の集まりが好きで、
社内イベントに気軽に参加してくれるのはいいんですが、
どこにいってもチョッと浮いていて、
最後には一人になりがちなタイプ。


バーベキュー大会などで(少々浮いていつつも)
楽しい時間を過ごし、
「それじゃまた来週ね!」と手を振って別れた翌月曜に
「具合が悪いので休みます。」とあっさり欠勤してしまうので、
同僚としての気遣いで、
みんなで彼を囲んであげたほうにとって見れば、
裏切られたような気がして、誰もが彼には腹を立てるのだ。
「休む」っていうのは、ほら、仲間に迷惑をかける行為だから。


前述の縫子さんのときには、
彼女のキャラクターから考えて、
うっかり勤務表を読み間違えているのだろう、
といった、そそっかしい印象があって、
「連絡さえつけば慌てて出社してくるだろう」
と、今振り返れば対応が気楽だったけど、
上山さんの場合は、何につけても…安心感がない。。。


電話しても「すみません。具合悪くていけません…」 じゃ
しゃれにならないだろ?どうするんだよ、今から!
というか、そもそも連絡はつくのかい?


    *    *    *    *    *    *


てことで、自宅から現場に電話。
何度も何度も上山さんに電話。
(毎回コール音のみ。出るまで待つ勢いで
その都度百回以上鳴らす^^; )
それから班長に電話。主任に電話。(居ない!なんだと!)
よって課長に電話。


現場にはケースバイケースの指示を出し、
課長には、最悪の場合の提案をして
現場と連絡をとりつつ善後策を練り、
休みのスタッフ達に電話をして、
至急の勤務調整。


24時間年中無休の職場なので、
今日当たり、慰労に差し入れでも持って
顔を出す気ではいたけれど、
本人と一向に連絡が取れないので、
「こりゃ、いよいよ、陣頭指揮のために緊急出動か?…」
と、思っていた矢先に現場から連絡が入った。


「上山さん、連絡取れました!
 しつこくかけたら、やっと出ました!」


聞けば、
体調が悪いので寝ていたところ、二度寝してしまった、
という変な理由でしたが、
まぁ、要するに寝坊なんでしょうね^^;


こんなとき、普段の勤怠がきちんとしていて、
周囲ともよく相互理解が取れていれば、
「すみませーん、寝坊しちゃって~」
と慌てて駆け込んでも、笑って済ませてもらえるのだが、
彼の場合は冷ややかな視線を浴びて、
一層の「針のむしろ」状態だろうな。
明日の仕事始めに、休まなきゃいいけど(汗)…


    *    *    *    *    *    *


あーあ、一瞬で仕事モードになっちゃったよ^^;
これが朝からバタバタしていた昨日じゃなくて良かった。


実は上山さんは、うちにくる前に
ネットを通じて少しだけ交流があった人で、
当時いた別な契約会社では、
約束どおりに時給が上がらなかったり、
突然違う勤務先に回されたり、
「人を馬鹿にしている」と怒り、
自分の不遇を嘆く日記を書いていたが、
こうやってみると、さもありなん…
て感じもしますよねぇ。。。


会社と人とは相性もあるし、
約束を守らないよろしくない会社も
世の中にはたくさん実在するので、
「前の会社では評価が得られなかった」
というだけでは真実が見えないのですが、
彼、事前研修中に風邪で一日休んで
遅刻も2回。


それだけではまだ「お断り」するレベルじゃないんですが、
その時点でやっぱり
「人と成り」は見えていたことになります。
うちの職場においては、就業前の事前研修での勤怠は
その後を予測するに十分な、精度の高いバロメーターなんです。


職場に入る手前で、場所も契約会社の研修室。
まだ責任も焦燥感も発生し得ない段階で休む人は
現場に入っても状況が変わることはありません。

メンヘル系の持病がある方のblogなどを読んでも、
不調は決してウソではなく、
御本人も落ち込んだり、苦しんでおられたりするんですが、
「休まないのが当たり前」な人達から見ると、
その状況は理解しがたく、共感できる経験もなく、
ただただ、その方の欠勤による
影響だけが自分に降りかかって苛立ちが増し、
限界を超えると、優しい気持ちになど
とてもなれそうもないのが現状です。


私自身も、人が増えるに従い、
内輪の縦ノリと楽屋落ちだけでは
済まない事が増えてきて、
年々、冷たさと、厳格さと、「割り切る」思いが増していく
自分の対応やそれぞれの判断を自覚して、
本来なら深い理解と愛情を得て、
うまく行くはずだったものの幸せを
自分で切り捨ててしまっているのではないか?…
と、自問自答するときもあります。


あれ?ところでうちのご亭主は?
わお!食事中に中座したまま電話をかけまくりだったので、
怒ってどっかに出かけてしまったようです^^;


今年も前途多難な年の幕開けですよ^^;
皆さん、本年もどうぞよろしくお願いいたします。


« 2005年12月 | トップページ | 2006年2月 »

スポンサーリンク

3か月継続で白歯実現!

介護の転職

経理の転職

無料ブログはココログ

★★★