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2005.08.21

結局言わなきゃわからない

私が東京に言っているときに、
スタッフの石川さん(30代/女性)からメールをもらった。
自分たちの班長である前ぽん(20代/男性)への
批判と不満だった。
転送先のPHSで内容を読んだ。


ちょうど次男の一回戦がコールド勝ちして
気分のいい直後の帰り道だったので、
なんだか、急に遠い仙台の現実に引き戻されるような
嫌な気分になる。


主旨は、スタッフの利益や業務を
サポートするのも班長の務めであるのに、前ぽんは
現実離れした難易度の高いスキルアップの指導を
高飛車にするばかりで、ちっとも私達の利益になっていない。


私達が早急に班長に取り組んで欲しいことは、
さしあたって不要とも思える無駄な技術指導ではなく、
24時間勤務する際に単独任務になる事も多い、
夜間や土日の業務フローの現実的な確立であり、
技術的な事項の優先順位は低い。


メンバーが口々に本人を前にして、
直接的な物言いでそれを指摘しても、
一向に変わる気配がない。疑問を感じている様子もない。
ぷらさん、班長っていったいなんですか?
ほかの班の班長とあまりに違うので
はっきり言って、がっかりすることばかりなんですが…
このままでは、不満が高じて退職する人も出かねません。


こんな内容だった。。。


    *    *    *    *    *    *


前ぽんかぁ。。。
確かに彼は、生真面目が高じて
場の雰囲気が読めないことが多分にある^^;


私と話をするときも、
「ぷらさん、今度うちの担当でこういう変更があったんですけど…」
とは決して言わず、
「ぷらたなすさん、実は折り入ってご相談がございまして…」と
かなり大上段に構えたような声がけをしてくるので(笑)、
こちらも、いったい何事か?と、つい身構えてしまったり^^;


また、「不要なインターネット閲覧は禁止」
と言われていても、
実際問題、私用で何かを検索したり
ちょっと地図や路線を確認したりすることは、
夜勤の時間帯になると、誰もが多少は、やっていることなので、
(責任者がその場にいてもたぶん注意はしないでしょう)
(むしろ時には同調して一緒になって調べてくれるかも…)


その雰囲気と阿吽の呼吸を感じ取って
順じてくれればいいのだが、
「どこまでが見てよくて、どこまでが悪いか
規則として明文化された資料が会社側にはありますか?」
などと、真顔で聞かれると、ちょっと…みたいな(笑)?
(正式に聞かれたら私だって立場上全面禁止としか言えないよ)
(…というのが、私の回答でした(笑)、あはは!)


また、わからない人にわかるように教えることも得手ではない。
というか、普通に言えばすぐに伝わる類のことでも、
形式ばった言い方と、専門用語を多発するらしいので、
「それってどういう意味ですか?」
「わからなければ、勉強して覚えてください。」
といった変に権威的なやり取りもよくある模様で、
いわゆる、他人の心に届くような納得の行く指示出しが
できる人ではないのよね。


うんそう。ある意味、若いのに年寄り臭い(笑)。
ルックスは、なかなかカッコいいんですけどねぇ(笑)。
振る舞いも理想的でありたいと思いすぎて、
確かに、上ばかり見ている感じもするね。


そういった意味では、石川さんのメールは
非常に人を良く見た上で理にかなっており、
彼女の仕事の上でも、確かな手腕を感じさせます。
見えている人には、見えていない人の
見えていなさ加減が、非常に気になる気持ちも良くわかります。


    *    *    *    *    *    *


それじゃ、どうして班長に指名したか?と言うと、
当時は彼しか適任がいなかったから^^;。。。


前ぽん達は、私の直轄担当ではなく、
今年の初めに、数名のグループで
新規立上げ部署に入ったんですが、
企業さんのからのオーダーは、
「最初から班長を立ててくれ」というものでした。


というか、大至急班長を立てて
まとまりのあるグループに仕上げて
自分達でいろいろ回せるような集団として
プレゼンテーションしないと、
その部署の受注は取れなかったと思う。


しかも、「必ず規定数全員を○日までに入れて欲しい」
それが可能なら御社に発注する…というものだった。
私達は、「可能です!」と大見得を切った(笑)


前ぽんは、話し掛けるとすぐに姿勢を正して
直立不動になっちゃうような権威に弱く頭の固いキャラだが、
お願いしたことは意気に感じてマメに引き受けてくれるし、
公私の別なく、気軽に動いてくれるので、
彼なら大丈夫!というのが私達の判断だった。


これは、誰かにまとめ役をお願いしても、
何かあるとすぐに
「契約書にない業務を企業さんからお願いされた」
「業務に関して事前説明がなかった」「約束が違う」と、
いちいち即座に不満と苦情を正面切って言ってくるような
細かい性格の方だと、とても現場の班長などは務まらず、
かつ、こちらも、過去に手痛い失敗をしている経験が
あってのことだった。


また、(これが一番大きかったりもするが^^;)
就業の打診に難色を示していた彼が
「班長に迎えたい」というひとことで、やる気になってくれて
彼の加入で初めて人数が揃い、事なきを得た…
という、戦略的な側面もあることはあったのだ^^;。


さらに、班長はその時点で最初から
技術的に誰よりも勝っていなくてはならず、
時間が経って、差がなくなってきている今ならばいざ知らず、
向いていると本来思えた人は、就業当時はまるで初心者で
そのほうが、企業さんから班長失格のNGを食らう
可能性が大きいと確信できた。
(前ぽんのグループの担当責任者の方は、
 技術的なスキルにウルサイと評判でもあったので。)


    *    *    *    *    *    *


でもなぁ。。。
いろいろやむにやまれぬ事情はあったにせよ、
多少営業的な損得勘定で動かざるを得なかった
ツケが今来ているのだ。


これは私自身も、おおいに反省しなくちゃいけない^^;


だって…
リーダーさんとしては、ちょっと固くて
柔軟な発想や、思いやり、親身な人柄には欠けるかな?
と、ある程度わかっていながら、
私、彼に対してじっくり腰を据えて、
「リーダーとは?」「班長とは?」とか
ケースバイケースの動き方とか、身の処し方とか
そういったマインド面の指導を
きちんと行ってきただろうか?


答えはNOだと思う。
社員さんの権限が強い"部門のカラー"があるので、
社員さんにお任せすれば、班長に対しては
やるべきことは上から指示出しがされると思っていたが、
現場レベルになると、これが案外契約会社任せの
雰囲気もあるのだった。。。


というか、社員さんも穏やかで
非常に人情味のある方達であるが、
どなたにもリーダーシップがなく、
配下の班長である前ぽんも
スタッフさんの不満を買っているようじゃ、
しょうがないね、こりゃ(苦笑)。。。


    *    *    *    *    *    *


ところで、私は長い間、
微妙なバランス感覚を意識していたことがある。


それは、班長さんと言えども、
契約書を取り交わして、働いていただいている
スタッフ側のメンバーだという事だ。


なので、契約書の"指揮命令者"の欄には
企業さん側の上司(部課長)の名前が明記してある。
つまり、班長に業務上の指示を与えるのは
あくまでも、企業さん側の社員ということだ。

また、一部の部門には、
契約社員は契約社員として、
社員の命令を忠実に実行してくれればそれでよく、
班長ののリーダーシップなんか、
どうでもいいと軽視している空気が特定の責任者にはある。
企業がスタッフ側の班長に望むものには
統一感がない。


班長といえども、企業さんの管理下にあるスタッフである限り
彼らにしてみれば、業務上の上司はあくまでも社員、
厳密に言えば、仕事の進め方や班のまとめ方
その他現場での日々の業務的行動に関しては
私にとやかく言われる筋合いは、本来なかったりもする^^;

加えて、「リーダーとはどうあるべきか?」なんてことは
総論は一致していても、各論になると非常に曖昧で
人それぞれで、かなり意見の別れるところではないか?
と思う。


そう意識すれば意識するほど、
自分の考えを誰かに伝えることは、今までの仕事で、
よく会社などで企画される正式な「リーダー研修」など
受けたことがない(そもそも存在しなかった)自分にとって
正当性に欠ける偏った考えを押し付ける事にほかならず、
それはそれで、かなり独善的なものなのではないか?


極論ではあるけれど、
最終的には"減私奉公"のススメになってしまうような
自分達の現場特有の、微妙すぎるリーダーの業務に対して、
私が強力に何かの助言をしたり、指導をしたりするのは、
契約的にも、そして各班長の支持・了解を得られるか?的にも
どこかすっきりしない、疑問符が残っていたのも事実だ。


また、今までの班長は、着任したてこそ
「班長って一体何をやればいいんですか?」
なんて聞いてきたけど、
実際に人の上に立つ立場に立ってみると、
やるべきことは、おのずから見えてきて、
特に指導や助言などしなくても、
自分がどう振舞えば良いか、
段々察しがついてくる人が多かった。


だがしかし、どうも前ぽんは
そのタイプではないようである^^;。


班長はこのようにあるべきである!と、
自分の中にある理想ばかりを見て、
目の前の現実を、
素直に直視できていないかもしれない。


前ぽん、班長ってね~、上の立場でもあるけど
反面、スタッフさんの小間使いでもあるんだよ?
みんなが困っていたら、その声に耳を傾けて
改善に労力を注ぐべきだし、
皆さんが、必要と痛切に感じているものは、
あなたが奮闘して用意しなければいけません^^;


    *    *    *    *    *    *


私は、私を可愛がってくれた出向先の前支社長から、
「ぷらたなすさんが、自分でいいと思うことは
 周りを気にせずどんどん進めてください。
 応援しますから。」
という言葉を何度かいただいて、それがとても
自分の励みになっていた。


でも、もしその言葉を頂戴しなくても、
おかしいことはおかしい、ダメなことはダメ、
危険と思われることは触れないほうがいい、と
肩書きや発言権があろうがなかろうが、
技術的にぺぇぺぇなヤツと見下されていようが、
全体の利益に則していると思えば、
折に触れて、自分の意見は率直に外に出してきたと思う。


それは、理屈に合わない受注を断れなかったり、
「それって変ですよね?」といった
ひとことが言えなかったばかりに、
あとから、結果的に自分の首を占めることになる場合が
非常に多かった、自営業時代の失敗経験による。


いつぞや、自分の担当するグループのヨッシー班長が
何かにつけて
「それは俺がやるべき事なんですか?」
「それって、俺がやってもいいんですか?」
と逐一尋ねてきたときにも感じたことだが、
おおいに全体の利益になると確信できることなら、
ある程度の手練手管を使ってでも、
それは班長自身が推し進めるべきことであって、
班長に必要なのは、それを角が立たない方法で提案し、
衆目と社員の了解を巧みに取り付け、
巧妙に実行させていく、交渉能力ではないかとも思う。
決められたルールや上下関係に従順であるだけでは
ダメなのだ。創造性と少々のズルさがなきゃね(笑)。


前ぽんも、事あるごとに(会社としての)
「手順書は?」「ルールは?」「規則は?」
と細かく聞いてくるけど、新規立上げの部門では、
それを確立させていくのはあなた達自身なんだよね。


明確なルールがなくて、スタッフさんが困っているのなら、
彼らの意見に誠実に耳を傾けて、新たなルールを作ればいいし、
配布されているマニュアルに問題があるのなら、
「ここは変えたほうがいいと思いますが…」と、
どんどん上に提案していけばいいのだ。


せっかく、そういった行動が許されるムードの職場なのだから、
「前例がない」「社員がOKを出すとは思えない」
「私は忙しい。そんなひまはない。」などと、
頭の固いお役人みたいな事は言わずに^^;、
スタッフさんのためならば、
ダメを承知でなんでもぶつかってみればいいのに…
と思ったりします。


そして、その熱意と実行力があれば、
黙っていてもスタッフは付いて来てくれるんだけどな。。。


    *    *    *    *    *    *


今までは、リーダーさんに対しては、
その人の資質を頼りに、
さほどの関与はしてこなかったけど、
基本的な発想がずれている場合には、
「結局、言わなきゃわからないノダ」と思い知る。


石川さんに、重い内容のメールをもらって、
「はてさて、どうしたものか?」と考えあぐねていたが、
私自身が吹っ切れたせいか、方針が見えてきた。


まずは、担当社員さんにコンタクトを取って、
最近の前ぽんの状況を確認する。


「契約条件を守ろうと思っているのか、
定時になると、慌てて帰るが、
それは、私達の望むところではない。
夜勤者への引継や指導、
また、資料の作成など、
やるべきことはたくさんある。
もう少し、皆さんのために努力して欲しい」


「ごますりがヘタなんだよね。
ヨイショして持ち上げて、
スタッフさんを上手に動かし、
いい気分で働いてもらえば、
それに越したことはないのに、
難しくハードルの高いことばかり言って、
班内の反発を食らっているようだ。」


「俺たちは、技術的なことは後回しでいいのね。
だって日中は、部長も課長もいるし、
先輩社員も大勢いて、誰にだって聞けるし、
自分たちで判断を下す必要もない。
でも、夜間や土日はそういうわけにもいかないので、
『困ったらどうすればいいか?』に
主眼を置いて欲しいんだよね。」


「『いざとなったらこのページを見てその通りにする』
『それでも判断に迷ったらここに電話する』
そういう実務的なことがわかってさえいれば、
さほど高度なスキルなんて必要ないんだからさ。」


なるほど。石川さんの見立てと100%一致している。
しかも、スタッフではなく社員さんの口から、
そのセリフが引き出せたのだから、
私的には「シメタもの!」だね(笑)。


    *    *    *    *    *    *


その日のうちに、前ぽんを呼んで、
「最近どうなの?」と打ち合わせ。


「実はさ…」と切り出し、
スタッフの意見、社員の意見、
そして私の意見をうそ偽りなく
率直に伝える。


かなりヘコんではいたけれど、
元来が「懲りない」「こたえない」タイプのAB型なので、
まだ足りないぐらいかも(爆)!


併せて、社員さんから許可をもらい、
朝の打ち合わせに立ち会うこととする。


彼らの就業前研修を担当したのは、
確かにこの私ではあるけれど、
すっかり一人前になった彼らの話す話は
私には、今や専門的過ぎてよくわからない(笑)。


でも、いいの。
そういうのは一切関係ないの。
私が監視しているという適度なプレッシャーと、
「よろしくない言動があったら、都度突っ込みいれるからね?」
という緊張感と。


またスタッフさんにとっては、
評価者がじかに自分達を見てくれているような
いい励みとやりがいになるでしょう。


元々前ぽんは大雑把で細部を気にせず、
(突っ走りがちではあるけど^^;)
ノーテンキで気のいいお人よしなんだから、
その良さが出なきゃあかんよ(笑)。


今までは、各班長さんの更なるかなたの上にあって
彼らに厳しくダメ出しをしたり、ときに厳重注意をすることなどは
どこかに躊躇があったんですが、「もういいや!」と
最近はかなり腹をくくりましたね~(笑)。


人は言わなきゃわからない。


彼らが反発しようが、不服を抱こうが、
そして、「契約外」と異論を述べようが、
現場がスムーズに回らなければ
元も子もないです。


たとえ納得できなくても、
「そういう考えもあるんだ」と、
気がついてもらうのが、第一歩かな。


また、私の考えが正しければ、
数日後に必ず、
自分で自分を納得させる答えを出して、
自ら歩み寄ってくれるでしょう。


これから先は、
歩いた後に草も生えないような(爆)
ある種の嫌われ者に
今以上にもっともっとなりたいですね~(笑)


まあ、私がいくら狙ってやったところで、
私も根が「お人よし」なんで、
タカが知れているのですが(爆)!
でも、それもある意味確信犯カモ!
あははは!

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