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2005.05.26

病院に身を置いていると

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長男(大学生:20代前半/男性)が
アメフトの練習試合でまた骨折した。

昨年の秋、同じように練習中に、
右上腕の尺骨というところを折り、
プレートをいれて固定させていたものを、
4月の上旬にはずしたばかりなのに、
次の月にまた骨を折るなんて!

本人の不運や痛みを案じるよりも先に
「いったいどういうことよ?」と、
少し責めたくもなる^^;。

前の日から風邪気味で、
おなかの調子も悪く
家族が口をそろえて
「無理しないで休んだら?万全の体調じゃないと怪我するよ?」
なんて、止めるのも聞かずに出かけていったからだ。

だから、言ったでしょ?…って感じで腹も立つよ。。。
予定外の出費、スケジュールをやりくりしての病院通い。
直るまでは手が不自由なキミのお世話(笑)。

でも、子供ってそういうものなんだよね。
母親が忙しいと決まって熱を出したり、
怪我をしたりする。

そもそも…
私が普段通りで忙しくなければ、心と体にもっと余力があって
怒鳴りあってケンカしてでも
練習試合への参加を引き止めたかもしれないのだ。。。

私も悪いんだよな。。。
ちょっと申し訳ない気持ちにもなる。

    *    *    *    *    *    *

今は研修中なので、かなりタイミングが悪かったが、
お互いの仕事の都合で、昨日の夫に代わり、
今日は私が病院に連れて行く。

前回の骨折でずっとお世話になった、
地区内にある総合病院へ。

いつもの手順で受付を済ませ、
先月まで何度か通った
整形外科の待合コーナーで
見慣れた顔ぶれの看護士さんが
出たり入ったりするのを眺めながら
長男と二人で順番を待つ。

先月は、昨年の骨折で固定させたプレートを
はずすための手術の入院で、
この建物の4階の、病室のほうにも3日間通った。

こうやって、また再び訪れると、ホント病院って、
外来と病棟では全然雰囲気が違っていて
同じ場所にあるのに、全く別な世界のようだね。

先月の入院の初日の夕方、
かかりつけの整形外科の先生が
手術の説明で病室に入って来たときは、
遠い旅行先で町内の知人に出会ったような、
不思議な感じがしたよ。

    *    *    *    *    *    *

怪我の話や学校の話を長男と小声で話していたが、
話題もひとしきり尽きて、
お互いに黙ってうつむいたまま、
通路に面した長椅子で名前が呼ばれるのを待つ。

すると向こうのほうから、看護婦さんが二人で、
病室のベッドごと寝ている患者さんを
移動させて来るのが見えた。

人の寝ているベッドが、自分の前を通り過ぎるので、
寝ている患者さんに目をやると、
すっかり顔の小さくなったお年寄りで、
老人であるため、男性か女性かよくわからない。
(私は男性と思ったけど。)

首をのけぞらせ、
驚いたような表情で口を開いていて、
開かれた目は宙を見つめたまま動かない。

「あ、死んでる」と、すぐに思った。

だが、待てよ?
死んだ人を、こんなひと目に触れるような
運び方するかな?顔に白い布もかかってないし…
…でも縁起が悪いので顔に布なんかかけて運ばないか?

そういえば、父が亡くなったときはどうたったろう?
「解剖させてください」と言われて、母が了承して
そのあと、どうやって運ばれていったのだったかな?
死んだ人なんて、目をつむっていれば
普通に運んでもわからないか。。。

な~んて、こんなときでも、クルクルと好奇心が動く^^;。

隣の長男をつついて
「さっきのベッドの中、見た?」と、聞いてみる。
「え?見てない。」
「なんか、死んだ人っぽかった…」
「まさか。死んだ人は、こんなところを運ばないでしょ?」

そうなのよ。確かに^^;。。。

すると、先ほどのベッドがなぜか引き返してきた。
来た方向に戻るベッドの中を、
二人でマジマジと見つめる。

「どう?どう?」
「わかんないよ、オレ。」
(↑たぶん、直視していない(笑)!)

二度見ても、私には生きているようには見えなかった。
「○○さん?目をつぶってもいいんだよ?」
と、看護婦さんが、甲高い声で呼びかけていたが
あれって、カモフラージュじゃないの?
…なんて…私も疑り深い性格だよね(笑)。

あの患者さんは、何のためにどこに運ばれ
なぜすぐに戻ってきたんだろう…

    *    *    *    *    *    *

「9時まで来てください」と、時間指定された割には
随分と待たされる。

今日は、由香ちゃんの研修があるので、
このぐらいで、休むわけにはいかない。
ラグビー→アメフト…とぶつかり合う部活ばかりの長男で
親も子も妙に怪我慣れしている部分がある(笑)。

一時には出社すると連絡したのに、
思ったよりも待たされるので、時計を何度か見る。

すると今度は、後ろのほうで
「ウジイエさん?ウジイエさん?」と、
順番待ちの患者さんに、
看護婦さんが呼びかける声が聞こえた。

振り向いて様子を見ると、
看護婦さんの呼びかけに反応しないようだ。

少し小太りの「おばちゃん!」って感じの女性。
ムチ打ちで通院しているのか、
首にコルセットをして、居眠りしているように見えたが
近づいて耳元で名前を呼んでも、目を覚まさないようだ。

意識がなくなってしまったのだろうか。
脳卒中?それともただの貧血かな?

私も"おばちゃん"なので、
振り向いてでも見ますよ?こんなときは(笑)。

見ていると大きなあくびをしたので、
「なんだ、居眠りの照れ隠しか…」と
後ろ向きだった姿勢を元に戻したが、
どうもそうではないらしい。

看護婦さんの
「処置室!人呼んで!!」
という、押さ気味ではあるけど緊迫感のある声が聞こえ、
どこからともなく、カラカラとストレッチャーを押した人が
小走りでやってきて、「よいしょ」と二人掛りでそれに乗せて
あっという間に、連れ去って行ってしまった。

10年前、私の祖母は同じように待合室で
ふぅっと意識を失ったまま、そのまま目が覚めることなく
十数日の入院のあとに、脳卒中で亡くなった。

今日はいろいろな事がある日だなぁ…と、思う。

    *    *    *    *    *    *

私のように40代も半ばになると、
「病院」の意味合いが、自分の中で
段々変わってきていることに気付く。

父が亡くなり、祖母が亡くなり、
入院した母に付き添い、あるときは、
「もう駄目らしい…」とわかっている親戚を見舞う。

子供達が小さかった頃、
「風邪を引いた!」「怪我をした!」と、
バタバタ訪れた外来とは、まったく違う顔が
そこにある。

先月、長男が入院したときに目にした
計測機器に囲まれて眠るだけの意識のないお年寄り。
一晩中、意味のわからない叫び声をあげている人。
昨年の全身麻酔の手術後に
酸素マスクやら点滴やらクーラーのチューブやら
そして数々の線につながれて
まるで"死"に向き合う重病人のような姿で
病室に運ばれてきた長男。
(思っていたよりも大掛かりで、ギョッとした。。。)
(臨終のときの父を思い出した。)

ここに身を置いていると、
病院が、人の病気や怪我を治癒し
回復させる機関だという事実を忘れそうになる。

血のついた脱脂綿、トイレに捨てられた大人用紙オムツ、
汚物、嘔吐物、病人の体臭と
深夜のナースセンターに響くナースコールの呼び出し音と。

病院は、本当に、
生物としての生身の人間の生理と
真正面から向き合う場なんだな…と、痛感する。
そこにあるのは、病理状態にある「ひと」の
様々な様態でしかない。

こんな場所で働いていると、
患者なんて、業務の対象物でしかないだろうな。
ここで働く人にとっては、これが職場であり
これが普通の日常なんだ。

それじゃ、なぜ治療するの?
今や、それが「仕事」だからだ。
目の前に現れた患者を、状況を見極め方針を決め
適切と思う判断と処置で、次々にさばいていく仕事。
(なんだか、私達の仕事に似てるな^^;…)

厳しい状態の患者さんに一生懸命努力してくれるのも
その人の幸せを願うからではなく、
難問をクリアして満足したい、純粋な達成意欲…
そんなことってないんだろうか?私ならそう思うかも。

なぜ親身になって看護してくれるの?
それもきっと、もはや仕事だからだ。

数年前に町中から移転してきたこの病院は、
看護婦さんが明るくキビキビとして、
皆、とても感じがいい。
何かをお願いしても、ヘンなことを尋ねても
誰も嫌な顔を全然しない。

コンビニやファストフードのように
詳細なマニュアルがあるわけでもないだろうが、
応対に気を配るような教育?がされているような気がする。
または、先輩達の良い雰囲気が伝統となって
うまく受け継がれているのかな?

いずれにしても、親身に話を聞いてもらえると
患者はとても安心するけど、
冷たい言い方をしちゃえば、患者さんもまた
「いらっしゃいませ!」「お飲み物はいかがですか?」
と、笑顔で迎えられる一見のお客のようなものなんだろうな…
と、思ったりする。

それがこの人たちの「業務」だ。

でも私はそれでいいと思う。
治療に確かな技術をもって最善を尽くしてくれて
どこかに安心できる確かで暖かいエッセンスを
常に感じ取ることができれば、それでいい。
この人達に、必要以上に思いやりや親切を
求めすぎるのは、とても酷だと思う。

いちいち「感情」まで動員してたら
身が持たないよ、きっと(笑)。
だって、どんなに家族が異常な状態でも
ここではそれが、普通の風景なんだもの。。。

    *    *    *    *    *    *


やっと名前を呼ばれたので、二人で診察室に入る。
整形外科の先生は、基本的に大雑把で無頓着だ(笑)。

人の骨折写真をレントゲンなんかで見て、
「おー!見事に折れているなぁ!」なんて、
笑って感嘆の声をあげたりする(笑)。

ははは!私はそういのが嫌いじゃない。
でも、それ、神経質な人が聞いたら、
かなり、ムッとする発言だよね(爆)!

その話を会社で後輩に話したら、
「そんなの、まだいいですよ?」

「オレなんて、もらい事故で手術したとき
先生、すげー血だらけの手術着のまま
着替えもしないでオレんとこ来て、
経過をガンガン、フツーに説明していきましたからね。
オレ、説明もよく頭に入らずに、気になって
ひたすら、そればっかり見つめてましたわ。」

あー、なんかでも、それ、すごくわかる。
足は全身麻酔じゃないらしいので、
確かに直後の説明は、可能っちゃ可能ですけど
やっぱり整形外科の先生ぽいですよね。
先生のキャラクターもいろいろです。

---------

看護婦さんのこと、やっぱり看護士さんて
書かなきゃ駄目かなぁ?
アタシの中では、看護婦さんはやっぱり看護婦さんなのだ。
まぁ、公的でもなんでもない、ただの個人日記なので
一部、そのままで行きましょう(笑)!

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季節の中で、暮らしの中で」カテゴリの記事

コメント

ぷらたなすさん はじめまして。
コメントからやってきました。

私もまだ看護師さんに慣れないです(^^ゞ。
最近は、新米看護師さんの離職率が高くなっているそうで、精神的にも肉体的にも大変なんでしょうね。

長男くん、早く回復しますように。

みゆきさん、ぷらたなすです。はじめまして!

実は、本日も「タコとオクラのマリネ」を作ろうと思いまして、材料をそろえたのはいいものの、朝ご飯の時間がなくてオクラのみ、おひたしに使用(笑)、取り残されたタコとエノキを前に、再度オクラを補充しにいくところです^^。あれ、個人的に大の「お気に入り」です!本当においしいです!

さて、「看護士」さん→やっぱり慣れないですよねぇ~(笑)。私の友達のご主人は、かつて刑務所で医療関係の業務をしており、当時から「看護士」を名乗っていたので、「士」という文字が入ると、どうも男性のイメージが強くてイケマセン(笑)。

現実的にたくさんの女性がナースとして働いている現場を表現するのに、やはり「看護士」ではイメージが弱かったりするんですよね!^^…

みゆきさんのblog、このごろ忙しくてあまりご訪問していませんが、写真も盛り付けもプロ並みに綺麗で、献立もとても参考になります!余裕のあるときにまたうかがわせてくださいね!

長男は、元気です。基本的に怪我慣れしているヤツなので、ギブスをはめたグルグル撒きの手で、Tシャツもひとりで上手に着ますし、昨日なんかいつもと同様バイクで大学行きました。タフですよ、アイツは^^。いえ、私から突込み食らわないよう、きっと気丈に振舞っているだけだと思うので(笑)、ツライ事があればすくい取ってあげられるよう、気を配ってはいます。

おひまなときに、またぜひ、遊びにきてくださいね!

こんばんわ、kasokageです。
その後長男さんは順調に回復していますか?

病院はホント”日常”とかけ離れた異質な空間ですよね。僕自身あまり健康に自信がなく(笑)過去に数回入院をした事がある上に、最近祖母の白内障手術に付き添ったため、改めて病院の雰囲気とは不思議なものだなぁと思いました。

僕が入院した病院の看護婦さんは対応が酷かったんですよー。ツンケンしててこっちが気を使っちゃってたっけ。皆が皆そうではなかったんですけど…。気持ちをこめる必要なんてないから、それこそマニュアル通りでも何らかのテクニックでもいいから穏やかな表情で接して欲しかったなぁ。こっちゃ客だぞ!みたいな(笑)まぁ彼女達も忙しすぎて余裕が無かったのだとは思いますが。

お、いけね愚痴っちまった…(^^;
しかし「母親」ぷらさんは新鮮です。家族みんな健康でいられるといいですね~

それではまた!

kasokageさん、こんばんは♪

> その後長男さんは順調に回復していますか?
はい。お陰さまで今回は手術の必要もないみたいです。
前回↓
http://www47.tok2.com/home/platanus/blog_img/HONE/040928_ko_kossetus.jpg
(※矯正が必要)

今回↓
http://www47.tok2.com/home/platanus/blog_img/HONE/2rd_kossetsu_ko.html
(※そのままでも大丈夫^^)

> 病院はホント”日常”とかけ離れた異質な空間ですよね。
同感です。いるだけでも疲労感が強いですよ。

> 僕が入院した病院の看護婦さんは対応が酷かったんですよー。
なるほど~。私、記事を書き終えてから思ったんですが、あれって、先生や看護婦さんが一生懸命な感じが見て取れたからこそ、「それでも十分…」と思ったのであって、「何これ?」と思ったら、あんな記事にはならずに、不満が爆発したと思うんですよね?相互理解、相互信頼っていうか、お互いに分かり合えているからこそ生まれる思いやりってあるよなぁ…と思っていました。書かなかったけど^^。

> しかし「母親」ぷらさんは新鮮です。
あはは!過去記事にはけっこうあるんですけどね。本日、母親モードの第二弾を12時過ぎにアップしようかと思っています(笑)。よろしければ、またぜひどうぞ(笑)!!


あちゃーイタタタタ
写真見るだけで震えちゃいます(弱すぎ)

> 先生や看護婦さんが一生懸命な感じが見て取れたから

そうですね。”やっつけ感”は、思っていても外に出さないのがプロだろって生意気にも感じてしまいました(笑)。でもぷらさんの言うように、この人達に必要以上に思いやりや親切を求め過ぎるのは違うと思うんです。実は両親は医療関係従事者でして、僕が「優しいドクターが増えればいいな」などと言うと「無茶言うな」てな返事が返ってきます(笑)。そう、自分の仕事をキチンとこなしてくれるドクターがいいな、と言うべきでした…。はは。

母親モード、過去ログ含めて楽しませてもらいます~♪

それではまた!

ちょっと刺激が強かったでしょうか(笑)?
紹介状を書いてもらって、近くの個人整形外科医から総合病院に向かう車の中で、封をされてない袋からレントゲン写真を取り出して、長男と二人で悪乗り?して撮った物です^^。車を道端に止めて、フロントガラスに必死で押さえつけて「今だーっ!」みたいな(笑)。なので、大きいほうの写真の上部には青空が少し写ってますね(笑)。小さいほうは、それに味をしめた長男が、自宅の窓ガラスに貼って携帯で取ったもの(笑)。やはり試合会場近くの外科医で応急処置をしてもらい、写真を渡されて翌日かかりつけの近くの総合病院に行く前日。「今の病院てレントゲンをJPGで渡すの?」と、職場のみんなからよく不思議がられるので(爆)解説しました。(んなわけ、ないべ~(笑)!)補足まで(笑)

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